【ストーリー】EPISODE 2-1 爽快な気分になるでしょ?

| EPISODE ◆ 2-1 爽快な気分になるでしょ? 歓迎アップル! |
登場人物
イデア、エペル、グリム、セベク、ジェイド
テキスト全文
── 豊作村 ──
イデア:「……き、来てしまった。せ、拙者、どうすれば……。」
エペル:「イデアサン、大丈夫ですか?」
イデア:「ひっ……!」
イデア:「せせせ、拙者のことはお気にせず……。虫だと思って、無視してくだされ……。」
エペル:「そ、そういうわけには……。」
グリム:「おー、ここが豊作村か!」
グリム:「……雪と山ばっかりでなんにもないんだゾ!」
エペル:「グリムクン! 広大な景色って言ってくれる?」
エペル:「澄み渡る空、連なる山々、美味しい空気……。」
エペル:「雄大な大自然を感じて爽快な気分になるでしょ?」
グリム:「全然ならないんだゾ……。」
エペル:「んーっ!空気が澄み切っていて、気持ちが良いーーー!」
セベク:「……。」
エペル:「どうしたの、セベククン。ブルブル震えてるけど。」
セベク:「……な、なんでもない。」
エペル:「顔色も心配になるくらい真っ白だし、唇だって血色がなくなってるし……。」
セベク:「大丈夫だから気にするな……」
セベク:「……ハッ、」
セベク:「ハクション!!」
セベク:「あっ……。」
エペル:「寒いの、セベククン?」
セベク:「うっ……。実は……」
セベク:「僕は寒さが苦手なのだ。」
セベク:「どんなに鍛えても、克服ができなくて……。」
エペル:「そうだったんだ……。」
ジェイド:「セベクくんにそんな弱点があったとは知りませんでした。」
エペル:「この村は、春から秋にかけては涼しくて、過ごしやすいんだ。」
エペル:「でも冬場は冷え込みが厳しくて、雪もたくさん積もるんだよ。」
セベク:「エペルは地元だから平気なのはわかるが、ジェイド先輩もまったく寒そうではないな?」
ジェイド:「ええ。ここよりもっと冷たく静かな場所でずっと暮らしていましたから。」
グリム:「オレ様も全然へっちゃらだゾ!ふさふさの毛で、覆われているからな!」
選択肢:
├ [ たしかに寒いね ]
└ [ これぐらいなんてことないよ ]
── 分岐:【たしかに寒いね】 ──
エペル:「そうだね。学園の制服だと、僕でも少し肌寒く感じるよ。」
── 分岐:【これぐらいなんてことないよ】 ──
エペル:「本当? でも無理は禁物。せっかくの旅行で風邪なんてひいたら大変だから。」
────
エペル:「安心して。みんなのために温かい服を準備しているんだ。」
エペル:「僕の家に着いたら、すぐに渡すね。」
セベク:「た、助かる。」
イデア:「……あ、あのー、エペル氏。」
イデア:「目の前に見えている変わった形の雪山って、もしかして……。」
ジェイド・イデア:「モルン山!?」
エペル:「はい! 豊作村のシンボルですよ。」
イデア:「やっぱり! くっは~~! まさかこの目で見られる日が本当に来るなんて!」
ジェイド:「なんて神々しい姿でしょう。ずっと憧れていた光景が目の前に……感激です。」
イデア:「山も雲も『らぶソリ』の美術背景そのもの!マニアの血が騒ぎますな!」
ジェイド:「わかります、イデアさん。僕も山好きを自負する者として興奮していますよ。」
エペル:「イデアサンが立ち直った! よかった~。」
グリム:「イデアとジェイド、どっちもなんかテンションたけーんだゾ。」
エペル:「2人ともこんなにモルン山が大好きだったんだ。なんだかうれしいな。」
エペル:「モルン山は、標高2,469メートル。3つの高山が連なる輝石の国、有数の連峰です。」
エペル:「麓には豊かな大自然が広がっていて、たくさんの木々が生い茂っているのですが、」
エペル:「高緯度に位置するために、降雪量が多く、山頂には万年雪が降り積もっています。」
エペル:「そのコントラストが絶景パノラマを作り出すんですよ。まさに名山です!」
セベク:「エペルの地元愛も、イデア先輩やジェイド先輩に負けていないな。」
セベク:「だが、たしかに雄大な山だ。頂上に雲が掛かっていて、全景が見えないぞ。」
エペル:「モルン山の“モルン”は、雲という意味なんだよ。」
エペル:「山頂を覆い隠すあのモコモコとした雲が名前の由来なんだ。」
セベク:「あの雪山でソリレースをするのか……。ここよりさらに寒そうだ。」
セベク:「……厄介だな。」
エペル:「この辺りの自然が豊かなのは、山から流れてくる豊富な湧き水のおかげなんですよ。」
エペル:「麓にあるこの村も、湧き水を農業用水にしているので、作物が良く育つんです。」
エペル:「それもあって村の人のほとんどが、農作業に従事しています。」
エペル:「あっ、ほら! 果樹園で、農家の方が林檎の枝切りをやってますよ。」
セベク:「広大な畑だな。見渡す限り、一面が林檎の樹だ。」
エペル:「うん。豊作村の土地は、大半を果樹園が占めてるんだけど……」
エペル:「特に林檎畑の面積は飛び抜けてるね。林檎栽培は、豊作村の主要産業だから。」
エペル:「他の地域じゃ、林檎の収穫の時期は限られているだろうけど……」
エペル:「うちじゃ色んな品種を集めて栽培してるから、1年を通して収穫できるんだ。」
エペル:「冬に収穫される林檎は、豊作村特産の独自ブランド品種なんだよ。」
セベク:「ほう。つまり雪景色に林檎という光景は他ではあまりお目にかかれないということか?」
エペル:「うん。林檎の収穫の最盛期は秋なんだけど……」
エペル:「大量に秋に出荷すると、価値が落ちて価格が下がっちゃうでしょ?」
エペル:「だからいろいろな品種改良をして、四季を通じて林檎を収穫出来るようにしたみたい。」
ジェイド:「農家さんの知恵と努力の結晶というわけですね。」
エペル:「味にも違いがあるんですよ。秋に収穫する林檎は甘い、冬に取れる林檎は酸味が強い……とか。」
イデア:「酸っぱい林檎? そんなもの作ってどうするのさ?」
エペル:「砂糖を加えてジャムやアップルパイとかにするんです。」
エペル:「この村は、林檎の加工品もたくさん作っているんですよ。」
< >

