【ストーリー】EPISODE 2-4 大きな家族みたいな感じ

| EPISODE ◆ 2-4 大きな家族みたいな感じ 歓迎アップル! |
登場人物
エペル、ジェイド、セベク、グリム、イデア
テキスト全文
── 豊作村‐エペルの家 ──
エペル:「みなさん、これが僕の実家です。」
ジェイド:「とても素敵な家ですね。」
セベク:「屋根に大きな傾斜がついているな。」
エペル:「雪が積もらないようにするためだよ。重みで家がつぶれちゃうからね。」
ジェイド:「家は木製でしょうか。」
エペル:「えぇ。壁には漆喰が塗られてるんです。」
ジェイド:「漆喰?」
エペル:「消石灰っていう石灰を材料にした塗り壁材です。」
エペル:「モルン山からはいい石灰が採れるので昔から漆喰を使った建物が多いんですよ。」
エペル:「モルン山の石灰岩には、水や空気をきれいにする浄化作用があると言われています。」
エペル:「天然の石灰岩だけで作られたこの漆喰は、防カビ効果や消臭力が高いそうです。」
エペル:「だから豊作村の住宅は、「呼吸をする家」とも言われているんです。」
エペル:「……なんて、僕も村のお年寄りから教えてもらったんですけどね。」
グリム:「なぁ、オレ様たちはここに泊まるのか?」
エペル:「ううん、村の集会所だよ。この家に5人も泊めるのは難しいからね。」
エペル:「僕たち家族が住んでるだけでも、この家は狭過ぎるくらいなんだ。」
ジェイド:「そうですか? 家族で暮らすには十分な広さだと思いますが。」
エペル:「それが、他の家よりもちょっと大所帯でして……」
エペル:「今、この家に8人が暮らしてるんです。」
セベク:「ずいぶん大家族だな。兄弟がいるとは知らなかったぞ。」
エペル:「あはは、そう思うよね。でも僕には兄弟はいないよ。」
エペル:「お父さんとお母さん、おじいちゃんにおばあちゃん……」
エペル:「それと、叔父さんと叔母さんとその息子、あと、ひいおばあちゃんが住んでいるんだ。」
セベク:「そんなに大人数で暮らしていたら、たしかに手狭だな。」
ジェイド:「さすがに、僕たちがお邪魔するわけにはいきませんね。」
セベク:「この辺りは、他の家も大人数で暮らしているのか?」
エペル:「こんなに大所帯が住んでいるのは、さすがに僕の家くらい……かな。」
エペル:「でも親類を含めた大家族が一緒に住むのは、珍しくはないかも。」
エペル:「代々受け継いできた農園を、家族親類で守っていくっていう気持ちが強いからね。」
エペル:「近所も農家ばかりだし、忙しい時にはみんなで協力して助け合うのが当たり前。」
エペル:「だから村の人たちみんなで、大きな家族みたいな感じなんだ。」
エペル:「村中が僕のことを、自分の子どものように、可愛がってくれたんだよ。」
エペル:「みなさんの家族のことも知りたいな。よければ教えてもらえませんか?」
イデア:「せ、拙者は、オルトの他に兄弟はいませんな。」
ジェイド:「僕は……」
ジェイド:「今は祖母と両親、それとフロイドの5人家族です。」
エペル:「今は?」
ジェイド:「えぇ。」
エペル:「やけに気になる言い回しだなあ……。」
エペル:「セベククンは、どんな家族なの?」
セベク:「僕は父、母、兄、姉の5人家族だ。」
セベク:「家は川の傍にあって過ごしやすい。狭くて困るようなことはなかったな。」
セベク:「それと近くに祖父が住んでいるのだが……」
セベク:「……ハッ、」
セベク:「ハクション!」
セベク:「さっ、寒い……。」
エペル:「ごめん、セベククン! 寒いよね!早く家に入って!」
エペル:「みなさんが豊作村で過ごすのに、ピッタリな伝統衣装を用意してあるよ。」
エペル:「家族は今、農作業や祭りの準備で外出しているはずだから、気兼ねなく着替えて!」
エペル:「よし。ジェイドサンはこれで大丈夫です。先に家の外で待っていてください。」
ジェイド:「わかりました。着替えを手伝ってくれてありがとうございます、エペルくん。」
ジェイド:「これが豊作村の伝統衣装ですか。可愛らしいですね。」
ジェイド:「ニット生地で、丈の長い上着。ズボンも中に綿が入っています。」
ジェイド:「身も心もホッとする暖かさですね。」
セベク:「ああ! それにサイズもぴったりだ。」
セベク:「この帽子もかぶり心地がいい。耳当てにファーが施されていてとても暖かい。」
セベク:「これで寒さに悩まされることもないぞ!」
ジェイド:「とてもお似合いですよ、セベクくん。」
セベク:「こういう服は着慣れないが、悪くはない。」
セベク:「ジェイド先輩も、普段の大人びた装いからだいぶ印象が変わったな。」
ジェイド:「ふふふ、良く似合っているでしょう?」
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