【ストーリー】EPISODE 7-15 至宝チェリッシュ!

| EPISODE ◆ 7-15 至宝チェリッシュ! 深淵の支配者 |
登場人物
シルバー、リリア
テキスト全文
── ディアソムニア寮‐リリアの部屋 ──
シルバー:「――ハッ!」
シルバー:「すみません……この缶を開いたら、急に強い眠気が襲ってきて。」
リリア:「缶? おお、このチェストに仕舞っていたんだったか。」
シルバー:「指輪とドングリが入っていたんですが、ドングリは損傷が激しくて。」
シルバー:「捨ててもいいですか?」
リリア:「ならぬ! 」
リリア:「それは大事なブレスレットなんじゃ。」
シルバー:「ブレスレット……? 本当だ。よく見たら糸が通された跡がある。」
リリア:「これは、わしが過去に賜ったもので1番価値のあるものだ。」
リリア:「捨てるなんてとんでもない。マレウスですら羨んだお宝じゃぞ!」
シルバー:「あのマレウス様が? それは……失礼なことを言いました。すみません。」
シルバー:「一緒に入っていた指輪は、俺にも高価な品だと分かったんですが……。」
シルバー:「では、これは缶ごと引越しの荷物に入れておきますね。」
リリア:「いや、わしが持って行くのはブレスレットだけにする。」
リリア:「指輪は、元の持ち主に返すとしよう。」
シルバー:「元の持ち主?」
リリア:「お主じゃ、シルバー。」
シルバー:「……俺?」
リリア:「その指輪は、わしがまだ赤子であったお主を見つけた際に首にかけてあったもの。」
シルバー:「えっ!?」
リリア:「お主が大人になったら渡そうと思っていた。」
リリア:「成人には少し早いが……これを機にお主に返そう。」
シルバー:「まだ状況を飲み込めていないのですが……」
シルバー:「ありがとう、ございます。」
リリア:「この宝石を見よ、シルバー。」
リリア:「お主の瞳と同じ、曇りひとつないオーロラ色じゃ。」
リリア:「「この宝石のように、我が子の瞳が悲しみに曇ることがないように」」
リリア:「そんな切なる祈りを、お主の両親はこの指輪に託したに違いない。」
シルバー:「両親……親父殿、俺は……。」
リリア:「シルバー、お主はこの指輪を持つに相応しい立派な青年に育った。」
リリア:「これからも、このオーロラの輝きに恥じぬよう生きよ。よいな。」
シルバー:「……」
シルバー:「はい。ありがとうございます。」
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