【ストーリー】EPISODE 7-27 遺憾リレーション!

| EPISODE ◆ 7-27 遺憾リレーション! 深淵の支配者 |
登場人物
オルト、イデア
テキスト全文
── イグニハイド寮‐イデアの部屋 ──
オルト:「兄さ~ん? ねぇ。……」
オルト:「ねぇってば!」
オルト:「せっかく招待状をもらったんだし」
オルト:「一緒にリリア・ヴァンルージュさんの送別会に行こうよ。」
オルト:「兄さんは寮長の集まりで彼と顔を合わせることも多かったんじゃないの?」
イデア:「別に……リリア氏とは友だちでもなんでもないし……顔見知り程度ですし……」
イデア:「送別会なんか行っても別れを惜しんで語れるほどの思い出とか全然ないですし……」
イデア:「そんなことより僕は……」
イデア:「昨日でネトゲを引退したマッスル紅氏との別れが辛すぎて~~~ッ!!!」
イデア:「ウゥ~~~~~ッ!!」
オルト:「ああ……そういえばマッスル紅さん、ゲームやめちゃったんだっけ。」
イデア:「うん……。詳しくは聞いてないけど、リアルの事情らしい。」
イデア:「引退と同時にキッパリとゲーム用マジカメアカウントも消しちゃったし……」
イデア:「2年以上ほぼ毎日メッセしたり一緒に遊んでたのなんて、氏(し)が初めてだったのに……」
オルト:「そうだよね。兄さんってスキル高いから色々なギルドに誘われるけど……」
オルト:「「ギルド内の無意味なローカルルールに従うのが嫌!」」
オルト:「「強くもない古参にイキられるのが嫌!」」
オルト:「「そもそも馴れ合いが嫌!」」
オルト:「とか言ってすぐソロに戻ってたもんね。」
イデア:「そもそも拙者、他人と協力するタイプのマルチプレイのゲームに向いてないんで……。」
オルト:「だけどマッスル紅さんとは、MMORPGからFPSまでなんでも一緒に遊んでた。」
オルト:「そんな友だちは僕が知ってる限り、彼しかいない。」
イデア:「なのにこんなに急に……あっさり縁が切れるなんて。」
イデア:「やっぱりネット上の繋がりなど、脆弱で希薄……だがそこがいい……はは……」
イデア:「はぁ……。」
イデア:「無理……つら………もう二度と友だちなんか作らん……。」
オルト:「そんなこと言わないでよ、兄さん。」
オルト:「──あ、そうだ!」
オルト:「ねえ、僕がマッスル紅さんの所在地を調べてあげようか?」
オルト:「直接会いに行けばいいじゃない。」
イデア:「ピピーーーーーーーッ!!」
イデア:「それは謂れのない誹謗中傷とかを受けた時以外は、絶対やっちゃダメなやーーーつ!」
イデア:「そ、それに……拙者なんかが会いに行ったらきっと迷惑するよ。」
オルト:「ええ?」
オルト:「そんなことないと思うけどな……。」
イデア:「そんなことあるの!」
イデア:「拙者のような非リア充の陰キャオタクとオフで遊んでも、楽しいわけないし。」
イデア:「………………」
イデア:「ウッ。」
イデア:「はぁ……無理。あと1万年はベッドから出られない。」
イデア:「オルト、リリア氏の送別会には1人で行って……。」
オルト:「ふぅ……わかったよ。なるべく早く帰ってくるから。」
オルト:「元気出してね、兄さん。」
イデア:「…………そうだよ。現実(リアル)で僕と遊びたい人なんか、いるわけない。」
イデア:「でも……」
イデア:「やっぱり最後に勇気を出して、連絡先くらいは聞いておけばよかったかな……。」
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