【ストーリー】EPISODE 7-249 険悪ムード!

| EPISODE ◆ 7-249 険悪ムード! 深淵の支配者 |
登場人物
セベク、エース、デュース、グリム、オルト、ケイト
テキスト全文
── 南国リゾート‐コテージ ──
セベク:「コイツらの表情を見るがいい。冗談を言っているように見えるのか?」
セベク:「貴様は友人の真剣な訴えを軽んじ受け流すばかりで、全く真面目に取り合おうとしない。」
セベク:「やはり貴様は見た目通り、浅薄(せんぱく)な男のようだな。」
エース:「つーかさ……横から口挟んできて偉そうにしてるけど、お前こそなんなわけ?」
エース:「たいして親しくもないくせに、誘われたからってのこのこバカンスについてくるとか……」
エース:「一番空気読めてないの、お前じゃん。」
セベク:「なんだと? 僕だって来たくて来たわけではないぞ!」
セベク:「魔法領域を解除し現実に戻るためには、若様と戦うほかに道はない。」
セベク:「そのためには少しでも多くの戦力が必要だとイデア先輩が言うから……」
セベク:「仕方なく貴様を起こしに来てやったのだ!」
エース:「ふーん、あっそう。じゃあ聞くけど……。」
エース:「お前らが言うようにこれが本当に夢だとして、なんか問題ある?」
えっ?
エース:「だってそうだろ?」
エース:「全員で進級できて、ユウも元の世界とこっちを気軽に行き来できるようになって……」
エース:「なんか不都合あるの?」
セベク:「あ、あるに決まっているだろう! 夢の中で得たまやかしの成功など、なんの意味もない!」
エース:「なんで「なんの意味もない」って言い切れんの?」
エース:「人生終わるまでずーっと夢の中で暮らせるなら、まやかしはまやかしじゃなくなる。違う?」
セベク:「だが今ここで若様をお止めしなければ、魔法領域は徐々に拡大し続け……」
セベク:「全世界を呑み込むかもしれないんだぞ!?」
エース:「それの何がマズいわけ?」
エース:「お前の言うように、」
エース:「もしツイステッドワンダーランドすべてがマレウス先輩の魔法領域ってのに呑み込まれたら……」
エース:「世界中の人間が夢の中で暮らすわけでしょ。それって、現実とどう違うの?」
エース:「「キツい思いをしないで楽しく生きられるなら、そっちのほうが良い」って人だって沢山いるでしょ。」
セベク:「夢の中で遊惰(ゆうだ)な生活に耽るなど、許されるはずがない! それに……」
セベク:「このままでは若様は現実世界でたったおひとり、」
セベク:「その長い寿命が尽きるまで孤独に夢を紡ぎ続けることになる。」
エース:「……だから?それはマレウス先輩が自分で選んだ道じゃん。」
エース:「孤独になろうが自己責任だし、後悔しようが自業自得。」
セベク:「なんだと!? 若様への侮辱は許さんぞ!!」
エース:「侮辱してんのはどっちだよ。お前の話を信じるなら、オレらって完全なる被害者だよね。」
エース:「わけわかんない魔法災害に巻き込んでおいて、」
エース:「「加害者がかわいそうだから、被害者の方が努力しろ!」って、何?」
エース:「お前はどの立場の、何様なの?なんでそんなに偉そうなわけ?」
エース:「しかも“あの”マレウス・ドラコニアと戦う?オレらみたいなフツーの学生が?」
エース:「そんなのオレらに命捨てろって言ってるも同然だろ。冗談にしても笑えない。」
セベク:「そっ……、なっ……!」
デュース:「エ、エース。お前本当に夢から醒めてないのか……!?」
エース:「夢だろうが現実だろうが、関係ないでしょーが。」
エース:「他人を見下してるヤツの話を真面目に聞いてやる必要も、協力してやる義理も……」
エース:「ひとっっっっっつもねぇわ!!!」
バタン!
グリム:「エースのヤツ、出て行っちまった。ありゃ長引きそうなんだゾ。」
セベク:「な、なん……なんなのだアイツはッ!?」
セベク:「ペラペラペラペラと屁理屈をこねおって!」
デュース:「売り言葉に買い言葉ではあったけど、今のはセベクが悪いな。」
セベク:「はぁっ!? なぜ僕が!」
オルト:「そうだね。感情的になって屁理屈をこねていたのは、むしろセベクさんのほうだ。」
オルト:「正直、今までエースさんみたいな意見のヒトが出てこなかったのが不思議なくらいだし。」
オルト:「彼の意見は妥当ではあるよ。」
セベク:「貴様ら!あんな自己中心的なヤツの肩を持つのか!?」
デュース:「肩を持つというより、誰だってあんな言い方されたらムカッとするだろ。」
グリム:「っていうか、セベクはエースのことガミガミ言えねぇんだゾ。」
グリム:「オメーも1回は「夢から醒めなきゃ幸せが続くかも」って『闇』に呑み込まれそうになってたじゃねーか。」
セベク:「そ、それはっ!僕は、若様やリリア様の幸せを願えばこそ……!」
オルト:「でもそのふたりが幸せであることで満足感を得るのは、セベクさん自身でしょ。」
オルト:「エースさん同様、自己中心的な願いであることに違いはないよね。」
セベク:「うぐ……っ。」
オルト:「魔法領域の中で兄さんの肉体が衰弱する懸念がなかったら……」
オルト:「僕も今ほど必死にはなっていなかったかもしれない。」
オルト:「他のみんなも誰かに強制されたわけじゃなく、あくまで個人的な感情でマレウスさんに挑もうとしている。」
オルト:「セベクさんは、どう?」
オルト:「もしこの災害を引き起こしたのがマレウスさんじゃなく、別の魔法士だったら……」
オルト:「今ほど必死に事態を解決しようとしていた?」
セベク:「そ、それは…………。」
がちゃっ
ケイト:「みんなおつおつ~。」
ケイト:「食事の準備終わってもみんなが来ないから、」
ケイト:「「着替えてくるね~」って言いつつ様子を見に来たんだけど……」
ケイト:「このどんよりした空気……エースちゃん覚醒作戦は失敗しちゃったみたいだね。」
デュース:「すんません、ダイヤモンド先輩。実は……。」
< >

