エリザのプロフィール
エリザ | 炎の女王エリザ |
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エリザ
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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誕生日 | 年齢 | ||
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3サイズ |
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エピソード
オルダーナ帝国皇太子ローランドの腹心の魔導師。
オルダーナ帝国参謀局情報室の室長でありながら、
帝国評議会議員⋯通称"十賢臣"の一員でもあり、帝
国に入ってくるすべての情報を管理しているとされ
る女性である。
また、強力な魔法の使い手であることに加え、高圧
的な性格のため、部下だけでなく周囲からも恐れら
れている。
皇太子ローランドに深い忠誠を誓っており、彼の懐
刀の1人としても知られている
エリザの情報入手、管理能力の高さを示すものとし
て、次のような話がある。
ある騎士がエリザ率いる情報室の者たちによって突
然捕らえられ、投獄された。
罪状は反逆罪であったが、騎士にそのような気配は
なく、一説では酒の席で皇太子の悪口をいったから
だ、と噂された。
エリザの皇太子への忠誠ぶりはすでに広く知られて
おり、皇太子のためならば他者に冤罪を着せること
も厭わないようにみえる彼女に、周囲の者は戦慄す
るとともに眉をひそめた。
だがその後、騎士が帝国の情報をブレイズに流して
いたと判明。
周囲の者は手のひらを返してエリザを称賛したが、
彼女は表情ひとつ変えずに「あの者の罪状は最初か
ら反逆罪」とだけ返したという。
ただ、皇太子より一言「ご苦労だったな」と言われ
た時だけは、熱い視線を向けたとされている。
先の話のように辣腕で知られ、誰からも恐れられて
いるエリザだが、また一方でこのようなエピソード
も伝わっている。
ある時、情報室のある女性職員がエリザより呼び出
しを受けたことがあった。
その職員は情報室といっても事務方で、エリザとは
これまでほとんど会話などしたことがなく、何を言
われるのかと直前まで震え上がっていた。
だが、彼女がエリザの執務室で聞かれたのは、なん
と猫の育て方についてだったという。
女性職員は後にこう語っている。
「いや〜、部屋に入るまでは生きた心地がしません
でしたよ。
なにしろあのエリザ様に呼ばれたんですからねえ。
で、行って聞かれたのは、猫の飼育の仕方ですから
ね。
驚いた⋯というか、なんというか、ああ、この方に
もこういう面もあるのだな、と思いました。
ただ、隠していましたが手にひっかき傷がありまし
たから、エリザ様でも猫には手を焼いているようで
したね」
現在でこそエリザは"十賢臣""情報室室長"という輝
かしい肩書を得ているが、元々は名ばかりの貧乏貴
族の家の生まれであった。
幼い頃より優れた魔術の才能を持っていたエリザだ
が、高い学費の魔導学院などに通えるはずもなく、
彼女は魔導師になることを半ば諦めかけていた。
そんなエリザの道を開いてくれたのは、隣家に住ん
でいたある女性であった。
剣術において不世出の天才と言われたその女性は、
皇太子の剣術指南役に就任することになり、エリザ
は彼女の推薦を受けて魔導学院に通えることになっ
たのだ。
その際、女性はエリザにあるひとつの条件を出す。
それは皇太子に剣術を教える日に自分と弟、そして
皇太子に昼食を運ぶ、ということであった。
言われた通りに昼食を運んだエリザは、この時初め
てローランドと出会うが、その高貴ながらも堂々と
した立ち振舞をする姿に目を奪われたという。
その後、徐々にローランドから声をかけられるよう
になり、ランスヴェルも交え3人で様々な世間話を
する仲になっていくが、最初は声をかけられる度に
固まって動けなくなっていたようだ。
一方、入学を果たした魔導学院では、彼女はもとよ
り優秀だった魔導の才をさらに伸ばしていく。
入学3カ月後には、これまでにない魔力増強の杖の
作成方法を発表。学院の教授を驚愕させ、学院設立
以来の天才と呼ばれるようになった。
この時の杖はエリザの名前が付けられ、今でも学院
に保管されている。
そして毎年もっとも功績がある魔導師に対し、その
複製品が授けられる行事が学院で行われているとい
う。
学院で優秀な成績を修め、卒業を控えたある日、エ
リザは自分を魔導学院に推薦してくれた女性の突然
の訪問を受ける。
「エリちゃんは、ひとつのことに熱中しすぎて周り
が見えなくなることがあるわ。
いつも⋯とは言わないけど、たまには立ち止まって
状況を確認することも重要よ」
女性は会うなり、エリザにそんな助言めいたことを
告げる。
だが、エリザが知るその女性は、普段こんなことは
決して口にしなかった。
その意図を図りかねながらも、それだけに特別なも
のを感じたエリザは、その言葉にただ黙ってうなず
くほかなかった。
女性が帝国より出奔したことをエリザが知ったのは
その翌日のことであった。
魔導学院卒業後、エリザは帝国内で魔導研究や遺跡
調査などを担う魔導省に入る。
それは学院を優秀な成績で卒業した者の多くが辿る
定番とも言える流れであり、特に目的を持っていな
かった彼女にとって、ほかの道を選ぶことなどは考
えてもいなかった。
魔導省においてもエリザの魔術の才能は遺憾なく発
揮され、短期間で数多くの魔導研究の実績を残した
という。
そんな中、皇太子ローランドがお供の騎士を連れて
ある遺跡に視察することが決定し、魔導省の中より
幾人かがそれに同行することになった。
幼い頃、剣術の稽古をするローランドたちに昼食を
運んだ時以来、彼と会っていなかったエリザは再会
を期待し、それに参加する。
しかし、現地で再び出会ったローランドは、エリザ
のことなどすっかり忘れてしまっていたかのように
見えた。
気落ちする彼女だったが、ここである事件が発生す
る。
遺跡を視察中、壊れて動かないと思われていた古代
兵器が突如起動したのだ。
普段のエリザならば古代兵器の1体や2体、魔術で
どうとでもできたであろう。だが、精神的に弱って
いた状態の中で不意をつかれたこともあり、無防備
の状態で攻撃を受けてしまう。
だが、その攻撃が彼女に当たることはなかった。
なんとローランドが身を挺してエリザをかばったの
だ。
茫然自失となり何もできないエリザをよそに、古代
兵器はローランドのお供の騎士が破壊する。
戦いが終わり我に返ったエリザは、ローランドの記
憶にすら残っていない自分に対して皇太子がなぜそ
こまでしてくれたのかが信じられず、自分をかばっ
た理由をたずねてしまう。
すると、ローランドは次のように答えた。
「皇太子である私が、帝国の民を守るのは当然のこ
とだ。
お前が誰であろうと関係ない。
たとえお前が私のまったく知らない者であろうと私
は同様のことをしただろう」
その後は特に問題は起こらず、視察は滞りなく終了
する。
古代遺跡から去る際、ローランドはエリザに言葉を
かけるようなことはしなかったが、エリザにとって
自分を守ってくれた彼のあの意思、あの言葉だけで
十分であった。
帝都に戻ったエリザは、その足で魔導省に辞表を提
出。そして帝国内でより実質的な力を持つ参謀局情
報室に転籍する。
皇太子を直接助ける立場へと自身を高めるために。
エリザが転籍した参謀局情報室は、帝国内外の情報
の管理を行う部署であり、場合によっては反逆者や
ブレイズへの内通者の捕縛まで行っていた。
こちらでは魔術の才能などよりも人の虚実を見抜く
能力が必要とされたが、エリザはその方面でも豊か
な才能を持っていたらしく、すぐに数多くの反帝国
の者、ブレイズ支援者などを検挙する。
だが、彼女のそれらの功績が正当に評価されること
はなかった。
その時の情報室の室長リヒテルは皇帝に心服してお
り、皇帝と意見を同じくしない皇太子とそれに味方
する者たちを快く思っておらず、エリザの功績は彼
によって握りつぶされていたのだ。
どんなに功績を挙げても認められず、強い権限を得
ることができない状態がしばらく続き、さしものエ
リザもこの時期は苛立っていることが多く、幼馴染
の騎士によく愚痴を聞いてもらっていたという。
そんなある時、情報室自体の管理記録をあらためて
調べていたエリザにある情報が届く。懇意にしてい
る情報屋から入手したその情報は、巧妙に隠されて
いたある帳簿の隠し場所を示したものだった。
訝しみながらもー応その場所を調べると、そこには
本当に帳簿が隠されていただけでなく、それはなん
と室長リヒテルが自身の権限を不正に使い、私腹を
肥やしている証拠であった。
これを元に告発すれば、リヒテルをすぐにでも罷免
することができる。さっそく参謀局の上層部のもと
へ持っていこうとしたエリザだったが、直前でそれ
を思い止まる。
自分のこの行動が、皇帝派と皇太子派の対立を激化
させる引き金になるのではないかと懸念したのだ。
そこで、エリザは幼馴染の騎士を通してローランド
にあらためて接触し、その判断を仰いだ。
ローランドからの返答は「私のことなど気にする
な。思うがままやるがいい」であった。
ローランドより許可の言葉を得たエリザは、さっそ
く不正の証拠を参謀局上層部に提出。自ら憲兵を連
れてリヒテルを拘束して、情報室そのものを掌握し
てしまう。
そして不正によって蓄えたリヒテルの財産接収の指
揮をも執ったエリザは、その豪奢な屋敷も財産の一
部としてみなし、彼の家族に退去を求めた。
家族たちは何が起きたのかすでに理解していたよう
で、抵抗されるようなことはなかった。
ただその時、リヒテルの幼い娘がエリザに近づき、
恐る恐る言葉をかけた。
「お母さんが言うには、もうお屋敷出なきゃいけな
いって。だからルーシェともお別れしなきゃいけな
いんだって。
だから⋯ルーシェのこと、お願い!」
そう言って、"ルーシェ"と呼ばれる猫をエリザに差
し出してきたのだ。
エリザが自分の父親を投獄した張本人だと、その娘
が知っていのかは分からない。
だが、涙を溜めて自分に話しかけた娘の願いを、エ
リザは断ることなどできなかったという。
その後、正式に情報室の室長に就任したエリザは、
ローランドより直々に帝国評議会の議員⋯つまりは
"十賢臣"の一員に指名される。
その期待に応えるべく、エリザはローランドの目と
なり耳となりグランゼリア各地の情報を収集。現在
でもその活動範囲を広げているという。
炎の女王エリザ
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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エピソード
魔導師エリザが新たな才能に目覚めた姿。
オルダーナ帝国十賢臣の1人で、参謀局情報室室長
でもあるエリザは、多くの部下を従える身でありな
がらも、これまでは部下を頼ることなく自身の力の
みを信じて任務などを行ってきた。
彼女の目から見ると、敬愛している主君の帝国皇太
子ローランド、そして幼馴染の騎士ランスヴェル以
外の人間はあまりにも能力が不足しており信用でき
ないと考え、本当に重要な事は自身で動くべきと考
えていたからだった。
だが、ローランドより自身の正義を探すよう命じら
れ、自分自身を見つめ直すために訪れたある修練先
へと向かうことになる。そこで彼女に起きた出来事
は、彼女の考え方を改めさせ、これまで自分でも気
づいていなかった才能を開花させた。
その才能とは、他者を統べて指示を与え、能力を引
き出してやることであった。
「能力が足りない者には、私が適切な指示を与えて
導いてやればいい⋯。
"手足"が増えれば、できることも増える。
そうなれば、ますますローランド様のお役に立つこ
とができるわ」
新たな才能に目覚めたエリザは、同時に自身の魔導
の力も増大していることに気づく。
それは、彼女の心の中に揺るぎない自信が生まれた
ことが影響してのものであった。
自身でも思ってもみなかった成長を果たしたエリザ
は、余裕たっぷりに笑みを浮かべる。
これでますますローランド様の役に立てる、そう思
いつつ、同時に自分と同じように修練を積んでいる
であろうランスヴェルのことも考えていた。
次に会う時、おそらくは彼も大きく成長しているで
あろう。
自分とランスヴェル、果たしてどちらが強くなって
いるのであろうか?
そして、どちらがよりローランド様にとって役立つ
人間になっているであろうか?⋯と。
他者を統べる才能に目覚めたエリザだが、その才能
の片鱗は、昔から見せていたと言われている。
帝都のオルダーナ国立魔導学院に通っていた頃、エ
リザは学院設立以来の天才と言われており、その魔
力、知識は教える立場の教授たちすら凌いでいた。
そのため、ある時エリザは1人の教授から、こう持
ちかけられる。
「私に代わって授業をやってみないか?」
その提案は善意などからではなかった。
授業をするには、知識や技術だけでなく、それ以外
の能力も必要となる。
エリザの才能に嫉妬した教授が、彼女の手痛い失敗
を期待しての持ちかけであった。
しかし、エリザは教授のそんな悪意に気づきながら
も、その提案を了承する。
「分かりました。やってみます」
やがて、エリザが教授の代わりに授業を開始する。
プライドの高い魔導学院の生徒たちは、同じ生徒の
立場であるエリザからものを教えられることに我慢
ならず、授業のボイコットをするのではないか⋯教
授はそう期待していた。
だが、エリザの授業は、そんな期待とまったく正反
対の結果を生み出す。
彼女が受け持った生徒たちは、驚くべきスピードで
成長を遂げていったのだ。
エリザは事前に、受け持つ生徒たちの能力を把握。
彼らの才能にある意味で見切りをつけ、それに合わ
せた適切な、そしてレベルを抑えた授業を行ってい
たのだ。
思わぬ結果に驚いた教授は、このままでは自分の立
場がなくなると慌ててエリザの授業を中止させる。
そのことを残念がる生徒たちは数多くいたが、当の
エリザ自身は、生徒たちの成長も、そして教授が自
分の授業を中止させることもすべて分かっていたか
のように平然としていたという。
現在、参謀局情報室の室長であるエリザだが、その
就任は彼女が前室長の不正を告発し、捕縛した中で
のことであった。
そのため当初は情報室が大いに混乱し、普通ならば
しばらく組織が機能不全に陥ってもおかしくない状
況であった。
だが、エリザは短期間で情報室の組織を掌握して、
ほぼ空白期間を置くことなく活動を再開させること
に成功する。
彼女は室長就任直後、かつての同僚であった職員た
ちを集めて、こう告げたという。
「私は前室長の不正行為を告発したけど、同様のこ
とが自分たちにも起こる、と考えているのなら、安
心していいわ。
情報室の者たちのことは調査済みで、告発するなら
もうとっくにしてるから。
とりあえず、あなたたちはこれまで通りのことを、
これまで通りにしなさい。
当面、それ以上は望まない」
情報室の職員たちはその言葉に半信半疑だったが、
やがてエリザが自分たちのことなど眼中にないこと
を知り、逆に安心して業務を行うようになったとい
う。
ちなみに後日、エリザはあの時の発言についてラン
スヴェルに聞かれ、こう述べている。
「あの時の"正解"は、職員たちに変に媚びることで
も、厳しくすることでもなかった。
"無視"することと、そしてその態度を表明すること
だった。
だから、私はただその"正解"を実行しただけ」
参謀局情報室の室長に就任以来、エリザは辣腕を振
るい、数々の実績を上げた。
その中には、エリザの他者を統べ、使役する能力を
彼女自身、意識せずに発揮していたと思われるもの
も少なくない。
ある時、反オルダーナ帝国を掲げるある秘密組織の
者たちが、帝都に潜入したという情報が情報室に舞
い込んだ。
その組織は、ブレイズのような大規模な存在ではな
かったが、目的のためには手段を選ばず、これまで
も数多くの都市で破壊工作を行っていた。
情報室の職員たちは、帝都に被害が出る前にその者
たちを捕まえるべく彼らの行方を探ったが、なかな
かその所在は掴めない。
そこでエリザは、職員たちに集めた情報をすべて自
分に伝えるよう指示する。
「噂や、あからさまにデマだと分かるものでもいい
わ。すべて私に伝えなさい」
集めた情報を精査せず、すべてそのまま伝えていた
ら、一個人の力では処理しきれなくなる⋯職員たち
はそうエリザに意見したが、彼女はこう返した。
「あなたたちは、余計なことを考えなくていい。
黙って情報をすべて私に伝えなさい。
それらの情報がどのような意味を持つのかは、私が
判断するわ」
エリザにそう言われてしまっては、職員たちは命令
に従うしかない。
彼らは言われたとおりに集めた莫大な情報をそのま
まエリザに伝えたが、一方で彼女がすぐに処理しき
れなくなるだろうとも思っていた。
だが、エリザはそれらの情報をすべて把握。ある他
愛のない噂を手がかりにし、かの組織の者たちのア
ジトを突き止めて、1人でその者たち全員を捕縛し
てしまう。
そのことに職員たちは驚き、そして自分たちの不甲
斐なさに対して、エリザより叱責が飛ぶものだと覚
悟していた。
しかし、エリザは職員たちを責めるようなことはし
なかった。
ただ一言、誰もいないところでこう呟いたという。
「最初から期待していなければ、腹も立たないわ」
ともあれそれ以降、情報室の職員たちはエリザから
の命令であれば、どのような理不尽で常識外れのも
のであっても、黙って従うようになったという。