ヴェインのプロフィール
ヴェイン 'Vayne' | |
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ヴェイン
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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英装 | 砂眼王 |
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職業 | |
武器 | |
出身 |
誕生日 | 年齢 | ||
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身長 | 体重 | ||
3サイズ |
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エピソード
灰魂の町リグオラの支配者であり、闘技場の王者で
もある砂を自在に扱う戦士。
ヴェインは、帝国が行う"信仰徴収"により廃人のよ
うな状態となった者が数多くいるリグオラを治めて
おり、彼らの保護などもある程度行っている。
また、同時に現地の闘技場の王者としても君臨して
おり、そこでも絶大な人気を誇っている。
ヴェインが勇ましく戦い、そして勝利する姿に勇気
づけられた者は少なくなく、そこに生きる希望を見
出す者すらいるという。
ヴェインは信仰徴収を行う帝国を嫌っているが、―
方でその帝国と戦うレジスタンスとも距離を置いて
いる。
そのため、ヴェインと彼が支配するリグオラは、帝
国、レジスタンスのどちらにも属さない、独自勢力
のような状態となっている。
ヴェインはリグオラの闘技場で自ら戦い、絶対的な
王者として君臨している。
そんな彼の強さは疑いようがなく、観客より圧倒的
な支持を受けている。
ただヴェインの人気の理由は、単に強いということ
だけでなく、常に観客を熱狂させることを意識して
いるところにもあるとされる。
ある時、ヴェインは1人の戦士と対決した。
以前より"闘技場の王者ヴェイン"の噂を聞きつけて
いたその戦士は、彼を倒そうと長い修行を積んでお
り、その技量も中々のものであった。
勝負が長引く中、ヴェインは相手に呼びかける。
「これ以上、ウダウダやっていても仕方がねぇ。
お前の最大の技を見せてみろ。
俺もそれなりのもてなしをしてやるぜ」
ヴェインの言葉に、戦士もうなずく。
膠着状態になりかけている現状を、彼もよしとして
いなかったのである。
力を溜め、やがて全力を込めた奥義を放つ戦士。
その一撃は凄まじく、周囲の大地を揺るがしながら
ヴェインに直撃する。
だがヴェインは倒れるどころか仁王立ちしたまま攻
撃を受けきり、不敵に笑ってみせる。
「やるじゃねぇか。いい技だったぜ⋯。
なら、俺もそれなりのモンを出さなきゃな。
こいつでどうだ!」
ヴェインの叫びと同時に、地面より砂の竜が出現。
その竜に襲いかかられた戦士は、噛みつかれ、そし
て為す術もなく吹き飛ばされる。
勝敗は決した。
派手な技の繰り出し合いに闘技場の観客は大盛りあ
がりとなり、勝者となったヴェインは歓声に応えて
軽く手を挙げる。
そして、闘技場の端で何とか立ち上がろうとしてい
る戦士に近づき、手を差し伸べた。
「悪くない勝負だった。
この歓声の半分は、お前のもんだ。
再度の挑戦、待ってるぜ」
ちなみにヴェインの砂の技は、かつて存在したある
部族が使っていたものと酷似しているという。
ただ彼とその部族の関連性などについては、不明で
ある。
灰魂の町リグオラでは、信仰徴収などで廃人同様と
なった者たちや世間から爪弾きにされた者たちなど
を受け入れている。
そのため、町の支配者であるヴェインに対して保護
を求めてやって来る者も少なくない。
ある子供たちの一団が、ヴェインのもとに助けを求
めて訪れたことがあった。
その子供たちは皆、ガリガリな身体の上、粗末な身
なりで、これまで過酷な生活をしてきたことは明白
な状態であった。
彼らの話によれば、信仰徴収で廃人のようになった
両親たちとこのリグオラを目指していたが、体を壞
した両親たちは砂漠を進むのを難儀しており、救い
を求めるために自分たちが先んじてやってきたのだ
という。
どうか両親たちを助けてほしい、と必死に訴えてく
る子供たち。
少しの間、ヴェインは座りながら彼らをじっと見つ
めていたが、やがて立ち上がる。
「安心しな。お前らみたいなのを、俺は見捨てたり
はしねぇよ。絶対にな」
ヴェインは部下を引き連れて、子供たちの案内のも
とに彼らの両親がいるという場所へ向かった。
だがしばらく行ったところで、先導していたはずの
子供たちの姿が忽然と消える。
訝しがるヴェインの部下たちだったが、彼らの前に
数多の盗賊が突如出現。
さらに背後、左右からも盗賊たちが現れ、ヴェイン
らはすっかり囲まれてしまう。
数多の盗賊たちに取り囲まれるヴェインとその部下
たち。
しかも砂漠のど真ん中で、逃げ隠れするような場所
もない。
ヴェインの部下たちは、自分たちがおびき出された
と気付き、動揺し、激昂する。
しかし、当のヴェインは動揺どころか、余裕の表情
を見せていた。
仮にもひとつの町を支配している彼である。生命を
狙われることなどは、さほど珍しいことではない。
それに彼は、このことをすでに"知っていた"のだ。
自分たちを囲む盗賊たちを一瞥して進み出たヴェイ
ンは、相手を挑発するかのように言い放つ。
「思ったより人数はいるようだな⋯
だがほかの場所ならともかく、こんな砂漠の真ん中
で俺を襲おうとするとはな」
その言葉が、盗賊たちを刺激したのだろう。
彼らは叫び声を上げながら、一斉に襲いかかる。
しかしその後に展開された戦闘は、砂を自在に操る
ヴェインの独壇場であった。
盗賊たちは、ヴェインによって作られた砂のドラゴ
ンに噛み砕かれ、地面に生み出された蟻地獄に飲み
込まれ、そして彼の手から放たれた数多の砂の刃に
よって切り刻まれていった⋯。
やがてヴェインどころか、その部下たちに触れるこ
とすらできず、盗賊たちはほぼ壊滅。
わずかに生き残った者たちも、格の違いを見せられ
て這々の体で逃げ去っていった。
その後、ヴェインの部下たちは砂漠の片隅でうずく
まっていた子供たちを発見する。
盗賊の手下となり、自分たちをおびき寄せる嘘をつ
いた彼らに、部下たちは罵声を浴びせかける。
だが、ヴェインはそんな部下たちを制止する。
「やめておけ」
「ヴェイン様、こいつらは俺たちをハメたんです
ぜ!」
「生きるためにつきたくもねー嘘をつく⋯てめぇら
にだって覚えがあるだろ?」
「それは⋯⋯」
部下たちを黙らせたヴェインは子供たちに近づき、
身をかがめて改めて声をかける。
「お前たち、行くところねーんなら、俺んところに
来るか?
俺が支配してる町は人手不足でな。ポックルの手も
借りたいぐれぇなんだ。
もちろん、働きに応じて報酬は払うぜ」
戸惑いながらも、ヴェインの言葉に頷く子供たち。
その中の1人が不思議そうに彼を眺めて、問いかけ
る。
「どうして⋯?
ボクたちはおじさんをダマしたのに⋯」
「言ったろ⋯"お前らみたいなのを、俺は見捨てた
りはしねぇ"ってな」
そしてヴェインは笑いながらこう言葉を続けた。
「ま、俺の町は、お世辞にも上等な場所なんて言え
ねぇ。
ただ少なくとも、あんなつきたくもねー嘘をつかな
くても済むような場所だ」