【白猫】ガレア(ラッキー2)・思い出
ガレア・アリスイ cv.津田健次郎 黒い翼で不運を奪う、幸運の神。 マールの成長を見守る。 |
2020/09/30
Lucky Chance Again ~幸運の在処~
思い出1
じゃまするぞ。
ガレアさん、いらっしゃ――
うおっ。
<唐突に足元を横切ったウリ坊に、ガレアはつまづいた。>
だ、大丈夫ですか……
そんなことより、どうして子供のイノシシが!
これは、ありえないような現象……つまり……
俺の<不運>が招いたものだ。
それって……
<奇跡の御所>でのー件で、俺はマールに<幸運>を分け与えた。
その反動がこれだ。
心配するな、ブロウ。運には流れというものがある。
確率は収束する。この<不運>も、いずれは平らかになる。
今を耐え抜けば、必ず<幸運>は訪れる。つまり、当たり前の状態だ。
ならいいけど……
ところで、あれは?
俺のバイクだ。ここに来る前に故障してな。
これがー番の<不運>かもしれん。
こんなときくらい、じっとしてなさいよ。事故ったらどうすんの?
急ぎの用があったんだ。結果、遅れてしまったが……
そんなに大事な用が……?
ああ、限定のお菓子を買う。というな。
はい?
マールはあのとき、死の淵を彷徨ったんだ。
すっかり回復はしたが、念には念だ。もうしばらくは、家で大人しくするように言ってある。
あの自由奔放な子が、そんな約束を守れるの?
もちろんそこは、ギブアンドテイク。俺はある条件をのんだ。
なるほど、それがお菓子。
……そういうわけで、俺はこれから街に行く。
すまんが、バイクはここに置かせてくれ。
待ってください!私たちもついていきます!
どんな<不運>が待ってるか、わからないものね。
……巻き込まれても知らんぞ。
思い出2
それで、限定のお菓子を売ってる店はどこよ?
わからない。
はあ!?
地図を落とした。まさか、ポケットに穴が空いていたとは……
<不運>だわ……
これからどうするのよ?
人に聞く。
ヘイ、そこのマダム。ちょっといいかい?
ノリ軽っ……
なんザマス?
ひとつ、お尋ねしたいことが……ん?
服にトンボが止まっている。
この展開は、もしや……!
きゃっ!?なにするザマス!
トンボが逃げた。
あなた今、わたくしを触ろうとしたザマスね!
この痴漢!
誤解だ。トンボが……
ガレアさん、こっちに!
逃げるわよ!
キィ――!待つザマスー!
ハアハア……ここまでくれば……
まったくもって<不運>だわ……
これが冤罪か。
なんで、うれしそうなのよ!?
けっきょく、何も聞けずじまいだったな。
女性ではなく、男性に話しかけるのはどうでしょう?
たしかにそれは安全そうね。
よし、行ってくる。
……はて?わしになにかようかね?
実は、お菓子屋を探してて……
おお、さてはお前さん、噂のスイーツ女子ってやつかの。
女子ではない。
その長い髪でか?
長髪の男もいるだろ。そもそも声だって低い。
ハスキーな声の女子もおるじゃろ。
……そうだが。そんな話はどうでもいい。
おおそうじゃ。わしとー緒に、スイーツを食べにいくんじゃったな。
なぜそうなる。
よりにもよって変なおじいさんに……
これこれ、どこいくんじゃー逃がさんよ!
は、放せ!
お、あっちの娘のほうが可愛いの~。
ま、待て……僕は男だ!
来るな――ーッ!!!
あっちの<不運>のほうが上だったみたいね……
<不運>には変わりないよ……
そうでもない。これを拾った。
チラシ?
探してる店はこの先にあるようだ。
思い出3
お菓子屋はもうすぐだ。
みんな、俺の周りを囲んでどうした?
<不運>は必ずおとずれる。だったら、常に警戒していれば……
それを回避できるはず。
無理だ。
なぬぅ!?
目先の<不運>を回避しても、また別の<不運>に見舞われる。
説明するより、見たほうが早いだろう。
どういうことよ!?そして、どこいくのよ!?
あの二階建ての家から、おそらく……
さて、洗濯物を取り込んで……あっ。
<おばさんの肘がぶつかり、植木鉢が落下した。>
やはりな。だが――
ぎにゃー!?ガレアにぶつかるー!
ほっ。
かわした!?
そして、ここから――
ガレアの頭上にカラスが!あ、アレを落としてくるわ!
フン!
これも、かわした!?
おっと、バランスが……
ダメダメ!そっちは――
ドブっといったぜ。
カッコつけても、ドブに足を突つ込んでる事実は変わらないわよ!
……というわけだ。
まあ、この程度の<不運>なら命に別状はないがな。
それより、マールのお菓子を買いに行くぞ。
あ、あそこ!行列ができてる!
例の店だ。並ぼう。
ん?俺がどう……
蜘蛛の子を散らすように……
たぶん、その靴が原因ですね……
悪いことをしたな。長時間並んでいただろうに……
でもこれで、並んでるのはアタシたちだけね。ある意味ラッキー?
てことはもしかして、運が収束を……?
限定のお菓子をください。
すいません、先ほど売り切れまして……
なんてこった。
なわけないか……
こ、こちらのお菓子はどうでしょう?当店の人気商品ですけど……
…………
ありったけを箱に詰めてくれ。金に糸目はつけない。
量でごまかす気ね……
思い出4
前が見えん。
箱がでかすぎるのよ。
そんな大量のお菓子、マールさん食べられるのかな……
ー日でペロリだ。
カラダ壊すわ!
そうなる前に、俺が食べてやるさ。
帰り道は、このまま真っ直ぐでいいのか?
そうね。とくに障害物もなく……
犬っ!?
オラオラ、どいたどいたー!
その後ろから、バイクに乗った人が!?
なんてスピードよ!このままじゃ犬をはねちゃうわ!
まずい!
<ガレアは箱を投げ捨て、犬に駆け寄る!>
!?
なにっ?
ガレアにびっくりして犬が逃げたわ!
な、なんだお前!?そこをどけー!
そのままバイクがガレアさんに――
……あばらがブロークンしたぜ。
大丈夫ですか!?今すぐ治療を……!
俺は平気だ。それより運転手は……?
急いでんだよ!道を開けろー!アクセル全開だコラーッ!
ん?なんか踏んだ?箱か?
それがどうした!飛ばせ飛ばせー!
運転手なら、ピンピンしてたわ……
そうか。それはよかった。
けど、おかげでマールヘのプレゼントが……
ぐちゃぐちゃに……
起こってしまったことは仕方ない。
無事なお菓子がないか確かめよう。
そうね!あきらめるのはまだ早いわ!
思い出5
困った。
けっきょく、お菓子は全滅だったものね……
そろそろ家に帰らないと、さすがにまずい。
だが、手ぶらでは……
事情を説明すれば、マールさんも許してくれるんじゃ……
それだと、別の問題が生じる。
べつの?
俺が<不運>になったことをマールが知れば、責任を感じるはずだ。
そうなれば、俺のために何をしでかすかわからん。
それでは療養させている意味がない。
ならウソでごまかすしか……
下手な嘘は、かえってマールを怒らせる。
じゃあ、どうすんのよ?
お菓子を作る。限定っぽいのを。
つ、作れるんですか?
作ったことはないが、自信はある。
なんだっていいけど、時間もないし、アタシたちも手伝うわ!
センキュー。
…………
……
ケホッ……
まさか大爆発を引き起こすとは……
私たち、クッキーを作ってたはずよね……?
まぎれもなく、ガレアの<不運>のせいよ!
料理の腕前を運のせいにするな。
運じゃないとしたら、料理の才能ゼロよ!
そんなはずはない。作り直すぞ。
いいけど、もう……
木の陰に隠れてるの、マールさんよね……
帰りが遅いから、探しに来たんだわ……
あ、こっちに気づいた。
でも、ガレアさんは……
まだ焼いてないのがある。型を整えれば……
お菓子作りに夢中で、気づいてないわ……
ヘイ、ブロウ。例のやつを頼む。
今度こそ、クッキーを完成させる。
マールのために。
思い出6
いいぞ、その光をこっちに……
……おい、そっちじゃない。
うへぇ!?なにこれ、まぶしいよ~。
マール!?
主人公、これはどういう……
マール……家にいろと……
ガ、ガレアがわるいんだよ!なかなか帰ってこないから!ふつう心配するじゃん……
……すまない。お菓子が買えなかったものでな。
だからせめて、手作りクッキーを……
いいよもうそんなの……ガレアのその気持ちだけでハッピーだよ。
…………
おかえしに、あたしもラッキーをプレゼントするね。
待て、力は……
まったく……
今のガレアにとっての、<幸運>ってなにかしら……
ん?このエンジン音は……
ガレアのバイクが直ってる!?
故障の原因は、なんらかの接触不良だったのか……?
……それより、これでバイクに乗れる。風になれるぞ……!
すごくうれしそう……
よっほど乗りたかったのね。
ありがとな、マール。
♪
さて、そろそろいい時間よ。
バイクも直ったし、途中までこれで帰るか。
あたしものる~!ふたりのり~!
ダメだ。俺は今、<不運>だ。事故にでもあったら……
なにそれ?だったら、あたしとー緒にいたほうが、なおさらいいじゃん。
あたしといれば、ガレアもラッキー♪
<不運>と<幸運>が、打ち消し合うとは限らないぞ。
もしも、俺の<不運>のほうが勝ってしまったら……
あたしは負けないよ!ガレアをぜーったい不幸になんかさせないもん!
……フン、以前はそういうセリフは俺のものだったのにな……
<ガレアとマールがバイクに乗った。>
いつもー緒だよ、ガレア。
しっかり、つかまってろよ。マール。
気をつけて帰るのよ~!
グッドラック。
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幸運の行方を見守る神 ガレア・アリスイ
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