【白猫】KINGS CROWN Story2
story ルカとレインの余興
こんにちはーーーーーっ!
本日はお招きいただきまして、誠にありがとうございます!
わたくしルカとこちらのレインが、今日のこの良き日を精一杯盛り上げたいと思いますっ!
ざっけんな!何で俺まで……!離せクソ天使!
まぁまぁ、そういわずに。ところで――
わたしたち、一体なにをすればいいんですかね?
……あ?
いやね?『とりあえず来てくれ』としかいわれてなくて……
んだよそりゃ……
……実験対象はこの二人ね?
うん。じゃ、お願いね、カティア。
おっほォーーーーー!!データを集めるわよォーーーー!!
きゃあっ!?な、なんですか……!?
テメー、何しやがる!……おい、逃げんな!
<怪しげな色をした霧が、二人をもうもうと包み込む!>
……クソ……あのアマ……!
なんですか!ドッキリですか!――いいですね!
どこに行きやがった!
なにが来ようと、受けて立ったらーーーーーい!
……?これは何のドッキリですか?
おいテメー!俺達に何をした!
おっほォーーーーー!!やっぱり私は天才ねェッ!!
……あー、もういい。ルカ、俺は帰らせてもらう。
待てレイン!体に異常は出てないし、ここは話を聞いて――!!
…………?どうした――!!
俺が目の前に……いる?
わたしが二人……いえ、わたしより小さい?あれ、なにこれどゆこと?
…………?
<二人はおもむろに自分の体を見る。>
な、な、な……なんじゃこりゃあーーーーーっ!
……ニヤリ。
キャトラさん!これは一体、どういうことなんですか!?
さっきの薬はね、このカティア博士が開発した――
〈マインドミックスソリュージョン・改〉よォッ!
ご察しの通り、吸い込んだもの同士の精神をそっくり入れ替える事が出来るってわけ!
ただし、まだ臨床実験の段階だからねェ、誰か協力してくれる人がいないか探してた所だったのよォ!
わたしがレインで、レインがわたしで、わたしがレインのわたしをレイン?
安心しなさい。効果時間は短くしてあるから。そのうち元に戻るわよォ!
なるほど!よくわかりました!
ふざけんじゃねぇ!戻せ!今すぐ!あー、なんだこれキモチワル!
ちょ、ちょっと!どこ触ってるの!?レインのエッチ!!
バッ……ち、ちげーよ!
つーかオメーこそ、俺の体にベタベタ触んじゃねぇよ!
わたしはいいの!……ふふふ、中々いい体をしてるじゃないか!
うおおおおおおおおおおおおおっ!
バカ!走りまわるな!
でかい!重い!けど速い!さすがはレインだな――
あっ。
いてててて…………あー、ちょっとすりむいちゃったかも……
何やってんだオメー!……ああマジですりむいてる……
ごめんごめん。ついはしゃいじゃって。
俺が俺に謝っている……クソッ、ややこしい!
レイン、こうなった以上、深く考えずに楽しむしかないぞっ!
オメーは順応すんのが早すぎ!
story5
クソ……!帰りたいにも、この体じゃ……!
そうだぞぉレイン。元に戻るまでは、わたしと一緒にいなきゃダメなんだぞぉ。
……大体よお、何でオメーはそんなに嬉しそうなんだよ……
だって面白いでしょ!心と体が逆になるなんて!
『悪魔の力を、オメーに貸してやる。』
なんちゃって!
クソ天使が……!
まぁ!口の悪いルカちゃんだこと。
……言ってみ?『守ったらーーーい!』って言ってみ?
……オメー。マジでブチのめしてやろうか?
いいけど、レインの体が傷つくよぉ?
ぐっ……!
あっはっはっはっはっ!こりゃいいやー!
…………
……フッ。
……?なに、その不敵な笑みは……
<レインはつかつかとビュッフェコーナーへと近づくと――>
もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ!!
<もの凄い勢いでショートケーキを食べ始めた!>
おいおいレインくぅ~~~~~ん。甘いよぉぉぉぉぉぉ。甘すぎだよぉぉぉぉぉぉ。
おおかた、わたしの体を太らせようって魂胆なんでしょ?残念、わたしはちょっとやそっとじゃ――
――足りネェ。
……え?
<プレートにずらりと並んでいたはずのショートケーキがあっという間に無くなった!>
……お?おーおーおー。
あそこにバカでかいホールケーキがあるじゃねぇか。
<親指をペロリと舐め、見るも凶悪な表情を浮かべるレイン!>
いや、待って。無理。あんなの食べたらさすがに太る。間違いなく太る。
冒険家ってのは忙しいからよ。食えるうちに食っとかないとなぁ?
あ、あの…………せんでした……
聞こえねぇなぁ?
調子に乗ってすいませんでしたーーーーーー!!
わかりゃいいんだ、わかりゃ。
――つってなぁーーーーーーーー!
なっ……!
<ルカのスキをつき、レインはホールケーキに歩み寄り、ガツガツと貪り始めた!>
卑怯なっ!恥を知りなさい!
俺は悪魔だ。卑怯で結構……っ!
<――今度は取っ組み合いが始まった!>
やっぱりレインは……わたしがまだまだ導いてあげなきゃいけないようね……!
大きなお世話だクソ天使ィ!
……やっぱり、オメーとは決着をつけなきゃいけねーようだな?
わかった!――相撲だな!?
なんでだよ!
はっけよい!
よくねぇよ!
のこったらーーーーーーーーーい!
…………
……
おっほォーーーーーーーーーーー!いいデータが取れたわァーーー!!
以上、ルカとレインでした~♪
ひでぇ目にあった……
楽しかったなあ、レイン!
楽しかねぇ!
レイン、とっても面白かったのだ!
……オメー、来てたのか。
……ぷぷぷ……あの〈悪魔殺し〉が、愉快なことになってたわねえ!
あ”ぁ”?
ヒィッ!
ルカ、おつおつー。
シャルさん!どうもでした!
さて、続いての余興にいくわよ!
冷静沈着な〈侵略者〉ネモと、帝国海軍大尉のシンにご登場いただくわ!
「続いては、ユキムラさんのイメージです♪
「なんだか、描きたくなってきたぞ。
レイン、いっしょに料理を食べるのだ!
……はぁ。しゃーねーな……
わたしは……ちょっと満腹……
そりゃあ、ね……