【白猫】イリア・思い出
黒騎士 イリア・ノクターン cv.沢城みゆき 主を持たない孤高の騎士。 敵を倒すことに固執し、己の身も顧みず戦う。 | ||
2014/09/24 |
思い出1
……騎士のイリア・ノクターンだ。厄介になる。
<闇色の鎧をまとった女性騎士がにらみつけてくる。
その眼差しは、貫くように鋭い。>
ずいぶん無愛想な騎士さまねぇ~。
ちょっとは明るく笑ってみたら~?
興味がない……敵と戦い、打ち破ることだけが、私の存在理由だ……
……? 騎士って誰かを守るために戦う人のことじゃないんですか?
私は主君を持たぬ騎士だ。
守るものなどない。ただ破壊するのみ……
わかったら、さっさと行け。私の倒すべき敵を探してこい。
何者であろうと、この槍で葬ってくれる……
思い出2
……何をしにきた。今は戦闘中ではあるまい。
あんたねぇ~……戦い以外で話しかけちゃいけないっていうの?
無論だ。話すべきことなど何もない。
あーもうホント無愛想なんだから!人付き合い悪すぎぃ!
貴様は人ではなかろう。
そういうことじゃないのぉー!
私も同じだ。
へ?
私を敵と思うな。敵を倒す槍と思え。
――これ以上、私に構うな。
だぁーっ、もぉっ。このガンコ者ぉーっ!
思い出3
……!イリアさん、ケガしてます!
うわ、ホントじゃない!言ってくれたら手当てするのに!
自分の傷だ……自分で処置する。
って、ぜんぜん手当てできてないじゃん!意外と不器用なのねぇ……
う、うるさい!
腕……出してください。手当てしますから。
<そっと手を伸ばすアイリス。だがイリアは、ハッとなってその手を鋭く振り払った。>
きゃっ――
ちょっと!
そんなに乱暴にしなくてもさぁ!
う――うるさい!私のことは放っておけ……!
<叫び、背を向けるイリア。 その横顔には、痛切な色がにじんでいた……>
思い出4
…………
イリアさん、またケガを……
無鉄砲に突っ込むからよ~。もっと味方を信頼したら?
……信頼は、危険だ。
裏切られたら……それはたやすく、心をむしばむ毒に変わる……
そういうこと……あったんですか?
昔の……話だ。貴様らには、関係ない……
…………
腕……出してください。包帯を巻きますから。
…………
<アイリスが、静かに歩み寄る。
イリアは迷いの表情を見せつつも、無言でその腕をゆだねた……>
思い出5
アイリスってば、イリアの包帯を巻くのも慣れたよねぇ~。
…………昔も……こんなことがあった。
戦いから戻ると、主君が包帯を巻いてくれた、穏やかに、微笑みながら……
地獄のように過酷な戦場だった。それでも、主との絆があれば耐えられると思った……
だが……絆は毒に変わった。
戦争を終わらせるため……、主君は敵と取引し、私を売った……
どうして、そんな……
私が、命を奪いすぎたからだ。
敵は私をひどく恐れ、憎んでいた。和睦を受け入れる条件として、私の身柄を要求するほどにな。
罠にかけられ、敵に囚われた私は、隙をついて川に身を投げ、死んだと思わせ、どうにか逃げ延びた……
だが、もはや私に居場所はなかった。戻る場所などなかったのだ……
戦争は終わった。みなが幸せになった。――売られた私を除いては。
イリアさん――
おまえたちも……そうじゃないのか……?
優しさを示し、情けをかけておいて……それでもいつか、裏切るんじゃないのか!?
私は誰も信じない!ただ戦い、ただ倒す!この闇色の鎧は、我が身を焦がす憎悪の証だ!
だから……もう、私に構うな……!これ以上……私に優しくするんじゃないッ!!
思い出6
なんだ……このやわらかい光は……
どうして、こんな……まるで、私を包み込むみたいに……
<茫然と震えるイリア――その腕に、アイリスが、そっと触れる。>
ルーンは、気持ちを示すから、気持ちに嘘はつけないから……
これが……おまえたちの気持ちだというのか?
こんな私に……こんな……これが……
…………
もう一度だけだ……もう一度だけ……信じてみよう。
おまえたちを、私自信を――
守るために戦う……そんな、あるべき騎士として――
<そう言って、イリアは顔を上げた。
貫くようなまなざしに、気高い決意の光を宿して。>
誓いの黒騎士 イリア・ノクターン
思い出7
おまえたちに頼みたいことがある。
ん、なになに?
その……私に信頼の証を立てさせてはくれないだろうか。
信頼の証……?
ようは決意表明のようなものだ。今さらかもしれないが、けじめはつけておきたい。
……わかりました、イリアさん。私たちでよければ見届けさせてください。
……恩に着る。
<イリアは決意したように頷き、槍を天に揚げた!>
思い出8
我が名は黒槍の騎士、イリア・ノクターン!
この槍と魂を、我が友に捧げ、最後の瞬間まで信じ抜くことをここに誓う!
ふぅ……面倒に付き合わせた。だがおかげで決心がついた。あらためて礼を言おう。
お前たちの思いは決して無駄にはしない。その信頼に必ずや報いてみせよう!
その他
相関図