【白猫】チトセ・思い出
![]() | ||
露天商の少女 チトセ・アラレ cv.富田美憂 飴細工の露天商を生業とする少女。 堅気衆の笑顔のために一肌脱ぐ。 | ||
2016/05/17 |
思い出1
手前、生まれも育ちも<エンニチの島>です。
エンニチの島では<バヤシの村>に、飴細工の転び、まかり通ります。
手前、ゲンパチ親分に従います小童です。
青二才の身をもちましてのご挨拶は失礼にござんすがお許しこうむります。
手前、姓名の儀、一々声高らかに発します。
姓はアラレ、名はチトセでございます。
御一統様、以後面体お見知りおかれましてよろしく、お引き立ておたのもうします。
なによそれは!よくわかんないわよ!
それって飴よね? なんだかいっぱい……
普段は飴細工専門の露天商をやっています。
<エンニチの島>ではふつうなの?
広場にふらっと立ち寄れば、千の屋台がお出迎え、
とまあそのようなところなので……
ちょっと行ってみたいかも。
思い出2
<チトセがゴザに座り、
元気いっぱいに手を叩いている。>
袖振り合うも多生の縁。三人寄れば文殊の知恵。
空は快晴、飴アラレ。小細工なしの飴細工。
三品稼業と睨まれましても、なめていいとはお菓子かな。
1000が500に100が50に五十歩百歩じゃ逃げたも同じ。
だったら一肌脱ぎましょう。
色気はないが色をつけます10G。これでどうだ。
それじゃあ、飴を一本もらおうかしら?
カバでもヘビでも朝駆けの駄賃でござんす。
<ルーンの光から柔らかい飴が生まれ、
チトセはそれを縦横無尽に伸ばしていく。>
<チトセは飴の形をハサミで整えると、細い棒に突き剌した。
するとそこには――>
なにが不満なのキャトラ……)
もし、なら9Gでどうでございあしょ?
だって飴をルーンで出したんだから材料費かかんないんだもん!
キャトラに押されてる……!)
どう? これぞ名づけて<啖呵値切り>よ。
ようやく親子丼が食べられると思ったのに……
これじゃ足りないよ……うぐう……
<猫が土下座している!>
思い出3
飴と緑茶は最良のお供ですね~。
でも、さすがに同じ茶葉を20回も使いまわすと色が薄くなってきましたね……
どうしてそこまで……
親分の恩に報いるために……
射的、ヨーヨー、かき氷……
私はただ毎日物欲しそうに、
指をくわえて見てるたけ……
そんなある日……
親分が声をかけてくれたんです……
…………
……
「どうしたお嬢ちゃん。祭りだってぇのに、シケた面ぶらさけて。」
「お金ないから……飴玉しか買えないの……」
「そうかそうか。そいつはいけねぇ。
ならちょいーと、その飴をおいちゃんに貸してごらん。」
「うん……いいよ……」
「へへ、よーく見てろよ。
<飴のルーン>よ、あ、おあげなすってえとくりゃ。」
突然の眩しい光にチトセは目を細める。
その僅かな視界の中に、形を変えていく飴玉が見えた。
「これって……ヒヨコ?
「ほれ、ゲンパチ特製飴細工の完成だ。
どうでえ、おもしろいだろ?」
「あはは……おもしろい。」
「おっ、やっと笑ってくれたかい。
へへ、そうだよな。これだよな。
堅気衆の笑顔。祭はこうでなくっちゃな。」
「あの……お代は……?」
「ああべつにいいよ。もとはおめいさんの飴だし。」
「でも……」
「へへ、義理ってやつかい。その年で立派なもんだ。
なら10Gばかしもらおうか。」
「ヘヘヘ……」
「なーお嬢ちゃん。
おらぁこの広場を仕切ることになったんだがよう。
どうすりゃいいか悩んでたんだ。
でもお嬢ちゃんのおかけで、何をすべきかわかった気がするよ。」
「…………」
「おっと、そろそろ会議の時間だ。急がねぇと。
じゃなお嬢ちゃんおたっしゃで。ありがとさ――」
「待って! 私もやりたい……
私も屋台やりたい!」
「そう……かい……でもよぉ、
親御さんの承諾がねぇと組合には……」
「説得する。」
「お嬢ちゃんが考えてるほど露天商はあまかねぇぞ……」
「それでもいい。」
「へっ……ああわかった、降参だ。
おめいさんのショバを用意して待ってるぜ。」
***
多くの人を笑顔にするようにと……
それなら今度ご一緒しましょう。
案内しますよ。
思い出4
「ラッシャイ ラッシャイ!
タコヤキ オイシイデチュヨー!」
「風鈴はいかがですか?」
<<エンニチの島>は話の通り、
たくさんの屋台が立ち並び、観光客で賑わっていた。>
お店のひともなんだか変わった雰囲気ね。
組合じゃない露天商も屋台を出すことが許可されているので。
そういえばキャトラはどこにいったのかしらね?
猫のくせに人の商売にいちゃもんつけくさりよって!
箱からはみ出した紐を引っぱって景品を当てるの。
でも、どこに繋かっているかは運次第。
それでさっきから毛ガニを狙ってるんだけど、
インチキで全然当たんないのよ。
ちっ、面倒なやつがきやがった……
手妻なんかで堅気さんの笑顔がつくれ……
親分のお気に入りだからって調子こいてんじゃねぇぞ!
もしかして泣いてんのか?
はん! 説教したかったらな……
こうするんだよ!
<店主は拳を振りあげた。>
けっ……しらけちまったな……
毛ガニぐらいくれてやるよこの貧乏人ども。
屋台広場ってこわいとこね……
いったいなにが……
思い出5
<チトセが悲しげな顔でリンゴ飴を見つめている。>
今朝から元気ないみたいだけど……
親分が……病で倒れたんです……
親分が元気になるまでは……
若頭が広場を仕切ることになったんですが……
若頭は子分衆に出し物を派手にして、
相応の値段をつけるよう脅しているんです……
私たち露天商は若頭に従うしかないんです……
船の数を減らしたことで渡船場は混み合い、
お客さんは疲れ果て……
癒しを求めて屋台に出向けば、
べらぼうな値段で商品を売りつけられる……
そこに笑顔なんてありません……
私には……どうすることもできない……
守れそうにありません……
思い出6 (友情覚醒)
<主人公はチトセに飴細工を渡した。>
主人公がアンタを励まそうと徹夜でつくったの。
ううん、いつだって笑顔をつくるのは……
長っ尻は商いの恥。これにて、おいとまさせていただきやす。
御一統様。感謝の言葉、ひれ伏してここに申しあげます。
ありがとうございました!
…………
……
ひとつ1000Gにまけてやるよ。
ん? あれは……
<特設舞台の真ん中にチトセが立っている。
その背後には巨大な何かか見える。>
金色に光ってやがる……
こちらに構えしは<べっこう孔雀>!
<チトセは啖呵を切り終わると
ハンマーで孔雀の飴細工を細かく砕き、
棒に剌しはじめた。>
百の目でみなを見守るようにと
手前勝手に手工を凝らした飴細工になります。
飴が欲しけりゃもってけ泥棒!
ぜーんぶタダだこんちきしょー!
一朝一タでこしらえたもんじゃあるめぇに……
…………
「ヘイドーモ!
タコヤキモ、ムリョウッチュ!」
そりゃそうか……くっ……
えーいこっちもタダだタダ!
焼きそばもイカ焼きもぜんぶタダだ! ヘヘっ……
ん?
<チトセがふと広場横の竹林に目をやると、
簀巻きにされた男がいた。>
「お嬢ちゃん。
おいちゃんにも飴ひとつくれや。」
!?
お、親分どうして……とても動ける状態じゃ……
死人もびっくらこいて起きちまうってもんさ。
ヘヘっ、広場を守ってくれてありがとよ……チトセ……
俺を笑顔にしといてタダなんてことあるめえな?
10Gばかしもらいやす。
覚醒絵・覚醒画像
飴細工の仁義
その他