【白猫】ルウシェ(花嫁)・思い出
白き祝福の聖女 ルウシェ・エルレンシア 世界を知るために旅を続ける<贖罪の聖女>。 人々の罪を許し、希望の光へと導く。 |
聖女と風色のブーケ
思い出1
<――少女の名はルウシェ。彼女は生まれてからずっと、<聖霊教会>に囚われていた。
<贖罪の聖女>――そう言えば聞こえはいいが、教団に飼い殺されていたのだ。
罪を喰らうアルマ――<アラストル>を操る力を持つ存在として――>
あ、ううん……きっと、祝福するべきだとは思うんだけど……
……ルウシェさん。もう少し詳しくうかがっても?
<ルウシェ。知っての通り、俺はいま、ある連中と行動をともにしている。
正義――と、自分の行為を誇らしく呼べるほどには、まだ迷いはあるが――
――この世の<悪>と戦っているという事実は、いくらか気を紛らわせてくれている。>
<――ときにルウシェ。俺はある人物と結婚することになった。>
<……教会にも、そう伝えておいてくれ。今は。>
ですが……
私はこれまでずっと、世界を知りませんでした。知るようになったのは、つい最近のことです。
――ですが、そんな私でも――
<――聖霊教会から解き放たれた、聖女と騎士に、また事件が起きようとしていた――>
思い出2
<聖女がその身に宿す、ソウルの化身たるアルマ……アラストルは、罪を喰らう。>
この心迷える者の罪を……<喰らいなさい>。
<その力と教会の教えにより、聖女は常に祈り続ける。
罪に悩む者が、一人でも多く救われることを。
そのためなら聖女は――己がその罪を引き受けることも厭わない――>
あなたの罪を――私にください。
<聖霊教会に叛逆した騎士、アシュレイに連れ出されたルウシェに、その『義務』はなくなった。
しかし――彼女は祈り続ける。
罪、赦し、その答えは彼女の中ではまだ出ていない。
だが、それでも――
――彼女は、他者の幸福を願う。それは決して揺るがぬ本意であるからだった……>
思い出3
地面に手紙が落ちている。さっきの男が落としたのだろうか?)
ルウシェヘ――
――アシュレイ
やっぱり家庭を持っと、人って変わるのかしらね~……
お二人というのは、きっとルウシェさんと……
まさかアタシ?アタシとルウシェってこと?
それに、剣の腕を披露って……!?
――アラストルがいますから――
思い出4
J<アルマ喰い>だと?
あの島の領主の正体は、通称<アルマ喰い>って野郎だ。ずっと姿をくらませていた。
<闇>のお尋ねモンだぜ。
J<闇>のお尋ね者が、いつのまにか島の領主にだと?
要は裏切り者なんですが。あ、そいつは始末しました。
J俺が行こうか。
どんなものか知らんが、デュナミスを喰えるものならやってもらおうじゃないか。
やっこさん、警戒心が強くてなあ。ちょっとだけサブミッションがあんのよ。
(なんでそういう面白いことを、俺じゃないんだ……!)
…………
……
<アシュレイは戸惑った。しかし、元々モノが良かった。
一味には女性もいる。彼女のレクチャーを受けつつ、潜入の準備を整えた。>
……
…………
<――しかし!
裏切り者はー人ではなかった。アシュレイの到来は、筒抜けになっていた!>
<アシュレイを待ち受けていたのは、功名に隠された<ソウルコントローラー>。
ルーンの力で発動し、人の力の源であるソウルを抑制する罠だった。>
娘の縁談に来てくれて大変感謝しているよ。
私が<アルマ喰い>だ。だが、ここでーつ言いたいのだが……
――娘の方が格上でね。第二世代、とでも言おうか。
思い出5
<――その島の民衆は領主の正体を知らない。
領主様の娘のご婚儀……それは善意のみのお祭り騒ぎだった。
ルウシェの服装が、殊更人目を引かなかったのは、その状況か幸いしたのだろう――>
<商人が指差した丘は、数多くの民衆で埋め尽くされている……>
ハハ、仕方ないな。いずれお見かけすることもあるだろうさ。
眠ってもらいました。
あなたがここに来たという、『事実』が必要だったんです。
力を貸してください。アシュレイさんのためにも。
…………
……
<領主が手をかざすと、教会の扉は締められた。
自然な誘導により、警護の兵士以外がこの場からいなくなる……>
!!
J通用しているではないか。
!!
思い知るがいい!
思い出6
<闇>よ、広がれ――!
Jやはり、膨張するか……!
なんだ……!?
ジョ二ーに連れられ、ルウシェは再び飛行島へと戻ると――
絆の力――主人公のルーンの光により、アラストルを一時的にパワーアップさせ――
――上空から、丘の教会を襲摯する作戦に出た!
自由落下の最中、ふと、脳裏によぎる――
アラストルに抱かれ、鳥の視点になったルウシェ……
世には罪があり、人には悩みがある。そして、なにより――
――<闇>が存在する!
<屋根を貫き現れたルウシェは、即座に娘を敵と定めた。>
――滅することでしか、救いを与えることが出来ない<闇>だと――!
来い……デュナミス……!
<娘から解放されたデュナミスが、アシュレイの背後に引き寄せられる……!>
失ってはならない、大事なものなのです……!
もっと自分を大切にして下さい……!
Jほう。聖女と聞いていたが、中々どうして……
しかも、事情を知らない国民から見れば、俺たちは犯罪者だ。
めでたい印象で去ろう。
……
…………
ある島で、何者かによって領主が倒された事件の真相は、帝国と連邦により、ほどなく世間の明るみに出た。
真実を知った島民は<闇>に支配されていた事実にぞっとするも、すぐに希望を取り戻したという。
なぜなら、それは――
破壊された教会から、黒い飛行艇へと乗り込んでいった二人の男女が――
――絵に描いたようにお似合いの花嫁と花婿で……
……ご婚儀を見たかった民衆は、その二人をー目見たところ、全員、満足してしまったからだとか……
…………
……
<――こうしてルウシェとアシュレイの二人は、しばらくの間――
『幸せな結婚』の代表例のように扱われてしまうのだった。
……もちろん、それは、情報操作の意味も兼ねていたわけだが――>
その胸に抱くは希望の花束 ルウシェ・エルレンシア
その他