ジーク・クライメット cv.市川蒼
荒天の島から外の世界へ飛び出したレイナーの少年。
夢は一流のコックになること。 |
2021/01/29
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思い出1
やっほっほー！ジークにサテラじゃない♪
キャトラちゃん、やっほっほー♪
こんにちは、ジークくん、サテラさん。
こんにちは。
どう？ライダスには慣れた？
……普通だ。
普通ねー……
会話、終わっちゃったじゃないのさ！もう少し、なんかあるでしょーよ！
そう言われても……戦いの時に便利ではあるけど、そう言われても……戦いの時に便利ではあるけど、借り物の力だし……
実感がないというのが本音だ。
まあ、振り回されたり、飲み込まれるよりはいいけども……
でも、最近のジークは、とっても優しいんだよ。
別に普通だろ。
そんなことないよ！前は私がくっつくと嫌そうな顔してすぐどっか行っちゃってたでしょ？
ほら、こうして手をにぎっても、振りほどこうとしない！優しい♪
でも、嫌そうな顔してるわよ？
してない！
…………
なにか心境が変わることでも、あったの？
……まあ、いろいろと。
姉弟や家族でも踏み込んで、言いたいことを言うためには、関係性って重要だろ？
だから、今は我慢してる。いつか来る耳の痛いことを言う時のためにも……
耳の痛いことってなに？
じゃあ、少しだけ先に言うけど、変な男にだけは引っかかるなよ。
引っかからないから安心して！ジークが独り立ちするまでお姉ちゃんが支えるから！
そういうのは本気でいらないけど。
どうして～！？お世話したっていいでしょ！？
そういうところだ！そういうところが心配になるんだよ！
まあ、これからも仲良くしなさいな。アンタたちもいろいろあったんだし。
あ！いろいろで思い出した！お父さん、こっちに来るかもってさ。
へえ……
関心薄いわね……
そんなもんだよ。プライドとは親子らしい親子じゃないし、今は協力しあっているけどさ……
あいつの世話はサテラに任せるよ。僕は忙しいから。
ジークくん、行っちゃったね……
アンタら、姉弟だけじゃなく、家族でも仲良くしたら？
その辺はゆっくりやるしかないかな。
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思い出2
ジーク、そんなにお魚持ってなにしてるの！？
魚を仕入れてきたんだよ。今日もいいのが入ったからさ。
そっか。ジークくん、コックさん、目指してたもんね。
引き続き板前修業は順調なの？
板前じゃなくてコックだよ。
でも、魚料理ばっかじゃない。
最近は他の料理のレシピも覚えてってるよ。
荒天の島の外は食材が豊富だしさ。せっかくだから、いろんな食材を余すことなくおいしくしたい。
いい心がけだと思うよ。
で、どんなレシピが増えたの？
いろいろと増えたけど……それで考えることも増えてさ……
島の外の世界って、いろんな動物がいて、いろんな料理があるだろ。
そうだね。
それこそ船より大さな魚の料理や、飛行艇より巨大な鳥を使った料理もある。
噂程度にしか聞いたことないけど、そういうのもあるのね。
そういう危険な食材をコック自ら狩りに行くのもザラだ。
ー流のコックはみんな、デタラメに強い。
たしかに言われてみれば、冒険家しながら料理作ってるヤツとかいるわね！
強くないとー流の料理人にはなれないんだ。
なにもコックさん自ら狩りに行かないでも、冒険家に頼めばいいんじゃない？
巨大な動物になると、血抜きゃ肉の処理にも特殊な技術や知識が必要になる。
それ専門の冒険家もいるけど、処理の仕方の良し悪しは実際、やってみないとわからないだろ？
僕も素材からこだわりたいんだ。
なるほどね。ちょうどよかったじゃない。アンタ、強いんだし。
電撃とか魔法の類は素材を痛めるからダメだ。
だから、僕の力は使えない。
じゃあ、戦うコックは、どうやって狩りしてるのよ？
魔術や魔法をー切使わない剣とか槍とか、そういうのだよ。ざっくり言うと筋肉の力だ。
それは大変そうだね……
戦うコックになるための道はけわしいんだよ。
そういう時こそ、アタシに頼りなさいな！
強いヤツとか料理に詳しいヤツなら知り合いにたくさんいるわ！
本当か！？
アタシは夢追う若者の味方よ！紹介してあげるわ！！
ありがとう、助かるよ！
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思い出3
というわけで呼んできたわよ――！
どういうわけだよ？
さあな、なにか考えがあるんだろうさ。
……ここはどこだ？
ヴァイスさん、飛行島です。
……はじめまして。ジーク・クライメットだ。
アンタたちを呼んだのは他でもないわ！アタシが思う強いヤツだからよー！
話が見えねぇな。
僕はコックを目指してるんだ。
……こっく？
料理人のことです。
余計わからねぇな。コックと強いヤツってのに、どんな関係があるんだ？
ま、こまけーことはいいだろ。久しぶりに遊ぽうぜ、金獅子。そっちの白髪も強そうだしょ♪
ああ、わかった。勝負すればいいんだな。
ちょっと待ちなさいな！話はまだ終わってないわ！ジーク！！
実はー流のコックは、みんな強い。というのも野生の動物を自ら狩りに行く人が多いからだ。
まあ、たしかに狩りまでやるってんなら、腕っぷしは必要だろうな。
僕もー流のコックになるために、強い人からいろいろ学びたいと思ったんだ。
それで、あんたたちをキャトラに紹介してもらった。
オレたちから喧嘩のやり方を教えてほしいってことか？
喧嘩というか、魔術や魔法に頼らない戦い方だよ。できれば巨大な動物との戦い方も学びたい。
そういうことなら任せな。荒野の民は狩猟ができなきゃ、ー端の男とは認められねぇ。
よくわからんが、狩りなら得意だ。
つえー奴との喧嘩なら任せろ。そんで、オメーが強くなったら俺とも勝負しろや。
レイン、ジークが知りてーのは、狩りの方法だ。喧嘩じゃねー。オレが教えてやるよ。
ああ？狩りも喧嘩も変わらねーだろ。
いや、変わるぞ。まず獲物を見つけ、見つけたらー撃必殺で仕留める。
喧嘩と変わんねーだろうが。
オマエら、雑すぎんだろ。狩り、なめてんじゃねーのか？
…………
……おちついてほしい。なにも、あんたたちが、喧嘩しないでも……
落ち着いてんよ……？
手っ取り早く、こいつ狩りに連れ出して、どいつのやり方が一番か、決めさせればいいんじゃねーか？
なにを言ってるかよくわからんが、賛成だ。
それでいいぜ。おい、コック見習い！
え？僕のこと？
ついてこい。狩りの真髄つつーもんを、教えてやるよ。
見て覚えるといい。基本はー撃必殺だ。
え！？あ、はい……
連れていかれちゃったけど、ジークくん、大丈夫かな？
ま、大丈夫でしょ。たぶん……
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思い出4
あ、ジーク、さがしたわよ！
ああ、キャトラか。
狩りの特訓はどうだったの？
とても勉強になった。
ヴァイスの戦闘技術はすごかったしレインの肝の太さには脱帽だ。それにオウガの指揮は本当に動きやすかった。
いろいろ学べたようでよかったわ。
うん、ありがとう。狩りに大切なことをたくさん学べたよ。
続いては料理よ――ー！！
アンタを探してたのは、次の先生たちの準備ができたからよ！
さあ、アタシのお尻についてきなさーい！
というわけで！次はこのひとたちよ――ー！！
って、またレインいるんかーい！！
オメーが呼んだんだろ！！
あんた、料理までできるのか？
趣味程度だよ。つーか、今度はなんだ？
アンタは知ってると思うけど、ここにいるジークはコックを目指してるわ！
アンタたち、料理得意なんだからいろいろ教えてあげちゃって！
デンジャラスこそ、デリシャス。激辛料理なら俺に任せな。
骨を扱う料理なら、お任せください。
クラニィ、我の骨で出汁をとってはならぬぞ……
大丈夫です。そんなことはしません……たぶん……？
信じておるからな。
……よろしくお願いします。
で、どんな激辛料理がご所望だ？デスソースの準備は万端だぜ。
激辛ゲンコ……もといトンコツラーメンはいかがでしょうか？
骨と辛味のコラボってやつか。いいぜ、燃えてきた！！
ぎにゃー！本当に燃えてんでしょーが！！
水だ、水をかけてくれ！
この作り置きゲンコツスープで！
やはり我の骨ではないか！
デンジャラスこそ、デリシャス……調理場は、いつでも戦場だな。
ですね。
あいつら、なにやってんだ？
えっと……調理？
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思い出5
みんな～、聞いてほしいことがあるの～……
どうしたの！？なんか、元気ないけど……
ジークくんになにかあったんですか？
アイリスちゃん、正解！
実は最近ね……ジークが変なの。
変って？
口調が荒くなったっていうか……それはそれでワイルドだな、とは思うんだけど……
でも、こういう小さな変化から非行ってはじまるって言うし、心配で……
なるほど、ジークがグレたってわけね……
ジークくんに限ってそんな……
私もジークを信じたいけど……
こんなところでなにしてんだ？
（……ほんの少しだけ、微妙に……荒い？）
アンタがグレたんじゃないかって相談されたのよ。
はあ？グレてねーよ。なに言ってんだ？
ほんとに口調変わってるじゃない！
そうか？あんまり意識してねーけど……
サテラ、オメー、気にしすぎなんだよ。
オメーとか言うし！前はそんな乱暴な言葉、使わなかったぞ！
別に普通だろ……
アンタ、戦うコックのほうは、きちんとやってるんでしょうね。
やってるに決まってんだろ。レインに戦い方と料理、教えてもらってる。
それよ！！！
どれ？
なんか誰かに似てるなって思ってたのよ。レインよ！レインの喋り方に似てるのよ！
まあ、長く一緒にいると、口調ってうつるからな。
影響受けすぎ――――！！
ジークがグレた――ー！！
だから、グレてねーよ。調理場って基本、戦場だし、口調が荒いのは普通だよ、普通。
だからってジークまで荒くなる必要ないと思うぞ！
別に口調のーつや二つ、気にすんなよ。中身は変わってねーんだしさ。
それはそうだけど……
レインはすごい奴なんだよ。強いし、科理もうまい。ツレとして尊敬してる。
学べること全部学ぶつもりだから、いちいち口出し、すんな。
ジーク……
こういう時はアレよ！
家族会議するから光っちゃいなさいなー！！
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思い出6
まぶしーな……
ばっかもーん！
プライド……どうしてここに？
どうしたもこうしたも、外に出ると言っておいたではないか！
だが、そんなことはどうでもいい！
……ジークよ、グレたとは本当か？
別にグレてねーよ。
尊敬してるツレの口調がうつっただけだ。
……若い頃にはよくあることだな。ならば、良し！
お父さん！！
……うむ、わかっている。その友人は、どんな奴なんだ？
喧嘩が強くて料理がうまい。戦うコックを目指す僕には、とても参考になる。
ほう……だが、俺も狩りはできるし、料理もうまいぞ！
なんせ、一人暮らしが長かったからな！
自分で言うことじゃないだろ。
隠したところで事実は曲げられん。俺がお前たちの父親であることもな。
……親子らしい親子じゃねーだろ。
今さら父親面をする気はない。ならばこそ、一人の料理人として、語るしかあるまい！
（……料理人？）
さあ、調理場を貸すのだ！！
刮目して見ろ、ジーク！これが真の男の料理だ！！
＜プライドが流れるような動きで魚を捌いていく！＞
そして、揚げて、こねて、こうしてこうだ――ー！！
これは……
揚げ物にすり身のお吸い物。お剌身まである。
おいしそう！！食べるわよ！
（……うまい。揚げ物は外はカリっとしてて、中はジューシー。食感の違いがうまさに拍車をかけてる！？）
このすり身のお吸い物も絶品だ。白身の中にアクセントになるほのかな苦味……キモか！？キモを少し混ぜてるのか！？
なにより刺身だ。刺身はシンプルだが包丁捌きで味が変わる。素材の味を。ここまで活かしてるなんて……）
父親としては語らぬ。ー料理人としてアドバイスしよう。
料理に重要なのは技術でも素材でもない。食べる者への思いやり。愛情だ。
お前を心配しながらでは、どんな美味な料理でも、サテラの喉を通らんだろう。
料理人はな、人を悲しませていては二流どまりだ。
…………
まあ、普通に僕やレインのほうがうまいけど……
なんだと！？
ただ、あんたの言いたいことはわかったよ。たしかにサテラに心配をかけてたら、僕の料理もおいしくないだろうし……
乱暴な言葉遣いは気をつける。
それでいい。
やっぱり、こういう時はお父さんだね！
そこはまだ認めたくはないけど……
……ただ、あんたの作った料理のレシピは気になる。教えてくれ。
いいだろう！
うまくいってよかったね。
よーし、料理ついでによーし、料理ついでにジークとプライドに力二カマ料理対決をさせましょう！
断る。忙しい。
ごめん。今は他の料理を作りたい気分なんだ。
……息ぴったりで断られたわ。なんやかんやで親子ね……
覚醒絵・覚醒画像
親愛を守護する界雷 ジーク・クライメット
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