【白猫】ミゼリコルデ(探偵)・思い出
ミゼリコルデ・ルナドロップCV:田辺留依 お化け屋敷をプロデュースしている少女。 迷えるオバケを教育している。 |
思い出1
くすっ。おじゃまするわね。
やっほー、ミゼリコルデ。お化け屋敷のプロデュースのほうは順調?
ええ。お客さんもウチの子たちも楽しんでくれているわ。
オバケたちのストレス解消のためにやってるんだったわよね?
はじめはそうだったけれど、思わぬ収穫があったわ。
しゅうかく?
みんなで仕事をするうちに団結力が生まれたの。
いつもはケンカしていた子たちが助け合ったり、臆病だった子が積極的になったり……いい教育になってるわ。
なるほどね~。それじゃあ、お化け屋敷はしばらく続けなきゃね。
そのつもり。あの子たちを正しい方向に導いて、ソウルに還すことが私の本来の仕事だから。
ランプ屋のほうは休業することになっちゃうけど。
そういえばあのランプはどうしたの?
たしか、<灯火のルーン>がないとオバケが迷子になるんじゃ……
くすっ。大丈夫……このロウソクがその代わりになっているから……
げっ!?てことは、この辺にオバケいるの?
そっか……二人ともミゼリコルデのオバケは見えないんだったわね。
(他の霊は見えるのにどうしてだろう……子供の霊はソウルが弱いからかしら……)
ねえアイリスいるの?そこにオバケいるの?
うーん……いないみたいよ?
ほっ……
後ろ。
えっ?
ぎにゃー!?
ごめんなさい……ウチの子が迷惑を……
もう。イタズラしちゃダメよ……ここはお化け屋敷じゃないんだから。
まったく……見えないと余計にびっくりするわね……
キャトラ……お詫びにキャンディあげる。
あ、ありがとう。なつかしいわね……このやりとり。
思い出2
ねえキャトラ。主人公どこにいったか知らない?
さあ……あ、あそこにいるのがそうじゃない?おお~い!
<傷を負った主人公が歩いてきた。>
げげげ、どうしちゃったのよー!?
大変!すぐに手当てしないと!
――♪
へっ?
くすっ。驚かせてごめんなさい。
どういうこと?
主人公の傷は偽物よ。私がメイクしてあげたの。
ほんとにメイクなの……どこからどうみても本物にしか……
へー、ミゼリコルデの意外な特技はっけんね~。
私の島では仮装パーティーをすることが多いから。
小さいときはよく、母のメイク道具を借りて鏡の前で練習したものよ。
だからってなんでこんなところで……
お客さんを楽しませたくて……恐怖を追求しているの。
仕事熱心だこと。
どう?キャトラもメイクしてみる?
え、遠慮しとくわ……アタシはこのままでもじゅうぶん、おしゃまさんだし。
いいじゃない。面白そうだし、やってもらいましょうよ♪
むう……わかったわよ……好きにしてちょうだい。その代わり、アタシのメイクをちゃんと仕事にいかしてよね!
くすっ。考えておくわ。
***
きゃあああ!!!お皿が動いたわ!オバケ、オバケの仕業よおおお!
ひいいいっ!ハニーの顔が口裂け猫にいい……!
…………つまんない。
思い出3
<主人公たちはミゼリコルデがプロデュースしているお化け屋敷を訪れていた。>
みんな、ちゃんとついてきてね。案内してあげるから。
うげげ……廊下がひんやりしてる……変なうめき声も聞こえるし……
きゃっ!?絵が動いたわ!
――!!
<主人公の顔に蜘蛛の巣がはりついた!>
どう?こわがってくれてるかしら?
ええ、そりゃもう!鳥肌立ちっぱなしよ!
くすっ。セットを新調した甲斐があったわ。
むむむ……はやいとこまわって外にでましょ!もう耐えられないわ!
待ってキャトラ……走っちゃ危ないわよ。その先には……
ぎにゃっ!?なんかぶつかったわ!
これって……棺桶かしら?
<棺桶のふたが開き、中から人影が勢いよく飛び出した!>
呪術、こわくな~いよっ!
ぎにゃー!?!?!?
キャトラ……逃げるのはいいけど
セットを壊さないようにね……
やりすぎたかしら?
う、うん……ちょっとね……
どこが。
あら、あなたはこの間も来てたわね……今日はお母さんと一緒じゃないの?
ふーんだ。ひとりでも来れるわよこんなとこ。
わっ!!!
!!
あはははは!なにこの白まんじゅう!オバケのくせにビクってなった!
オバケが見えるの?
ええそうよ。えっと……そこの絵の裏に2匹、オルガンの下にもう1匹隠れてる……でしょ?
みーんな見えてるんだから。
僕たち以外にも、オバケか見えるなんて珍しいね。
そうですね。
あなたたちも見えるの?
ええ……あなたと同じよ。
ふーん。そうなんだ……
あ、こんなところにいた!もう、勝手にいなくなっちゃって!帰るわよ、ほら!
ちぇっ……ママったら心配性なんだから……
すいません……娘がご迷惑を。またオバケが見えるとか妙なこと言ったんでしょ。
いえこちらこそ、お嬢さんを満足させることができなかったみたいで……
気にしないでください。この子は一度だってなにかに驚いたことないんです。
そのせいで周りから気味悪がられたりもしますが……
…………
ねえ、お姉さん。あたしを怖がらせてよ。
なに言ってるの!お店の人、困ってるでしょ!こっちにきなさい!
もう痛いってば!ひっぱらないでよ!
わかったわ……約束する……
…………
また来てね。
思い出4
ゴハアッ!
あ、あの、うさぎ……好き……ですか……
うっしっし。デビットのチャックがおりてるよ~。災いがきちゃうよ~。
そーゆーのいいですから!
グギギギ……首が180度……まわ……る……
…………それだけ?
あの子……ぜんぜん驚かないわね……
<病弱な吸血鬼に、内気な霊媒師、悪魔と契約した女の子に、悪霊に取り憑かれたエクソシスト……>
なんかおっかないというよりは、ユカイな連中だったわね。
ちからおよばず……
いーい、オバケたち!あたしが今からおどかしかたの手本を見せてあげる!
あらら。仕事とられちゃったみたいね。ミゼリコルデ。
いいのよ。楽しんでるみたいだし。
あの子、毎日来てるんだったわよね?どうしてそこまで……
嬉しいんだと思うわ。ここにはあの子を傷つける人はいないもの。
オバケが見えるせいで友達ができなかったらしいから……だから……
ねえ、カボチャのお姉さん。となり、いーい?
ええ。いいわよ。
お姉さん、あのオバケたちを教育してるんだってね。みんなから聞いたよ。
あら、あの子たちの言葉までわかるのね。
まーね。化け物だから。
くすっ。それじゃあ、私も化け物ね。
…………
お姉さん……オバケたちを導いてるんだよね……だったらあたしのこともお願い……
こわいってなにか教えてよ……涙だって流せるふつうの女の子にしてよ……
その必要はないわ。だってあなた……さっき、笑ってたから……
はあ!?意味わかんない!
分かる日がくるわ。
そんなこといって。どうせ面倒なんでしょ!あたしのことなんてどうでもいいんだ!
違う。
もういい!あんたになんて期待しない!ふん!!!
あっ……
…………
いっちゃったね……
ダメね……私……
思い出5
ちぇ……まだ誰もいないじゃない。早起きして損した。
<少女は棺桶の上に腰をおろした。>
ん?この棺桶ってメリドが飛び出してくるやつよね……
そうだ。ふふふ、あいつより先にこの中に入っておどかしてやろっと……
ヘー、棺桶の中ってけっこう寝心地いいのね……
ふわあ~……ねむい……
ちょっとだけ……寝よっか……な……
***
あらよっと!ふう~……新しい棺桶はこの位置でいいんだよな。
こっちの古いのはどうします?
処分するしかねえだろ。運びだすから、そっちのはじっこ持ってくれ。
(むにゃむにゃ……)
***
そんな……どこにいってしまったの……
はあはあ……あっちの部屋にはいなかったわよ。
きっと誰かにさらわれたんだわ!
落ち着いて。
お願い!あの子はたった一人の娘なの!あの子の身になにかあったら……あたしは……
まかせて。私がなんとかしてみせるから。
アイリス、お母さんを休憩所まで案内してあげて。
う、うん。ミゼリコルデは?
外をさがしてみるわ。
アタシたちも協力するわよ!
……ありがとう。
***
ふわ~、よく寝……痛っ!?せまっ!
そっか……棺桶の中だったわね……
…………
バカらしくなってきたわ。外にでましょ。
あ、あれ?開かない?
いやー、燃やすのが惜しいぜ。
この棺桶、学生時代からお世話になってましたもんね。
棺桶を……燃やす……!?うそ!待って!まだあたしが中に……!
ふたの上になにか乗ってる……?そんな……このままじゃ……
助けて……!
***
いなくならないで……あなたは……私たちの……
思い出6 (友情覚醒)
はあはあ……どこにも……いない……
<ミゼリコルデの持つロウソクの灯が消えかかっている。>
!
主人公!
私は……迷える魂を導くもの……私が迷ってどうするの!
<ミゼリコルデは目を閉じた。>
見える……あの子のソウルの灯火が……
こっち!
みんな!ミゼリコルデに続くのよ!
***
ああ……あたし……死ぬんだ……
まあいっか……どうせ嫌われ者だし……生きててもしょうかないよね……
うぐっ……あ、あれ……?涙が……なんで……?
ううう……こわいよ……死にたく……ないよ……
棺桶に油をまいときました。いつでも燃やせますよ。
待って!
よーし、点火すっぞ。あらよっ――
ダメ……間に合わない……
――!!
ひえっ!?な、なんだ……急に寒気か……!
はあはあ……お願い……火を消して……
だ、誰だあんたら?
あなたたち……よくやったわ……
お姉ちゃん!
***
うわ~~~ん!!!こわかったよ~~~!
せっかく……友達ができたのに……お別れするのこわかった……
よしよし。いい子、いい子。
お姉ちゃんあたし……うぐっ……涙が……とまらない……
気のすむまで泣いていいわよ……あなたが泣きやむまで、そばにいてあげるから……
ごめんね……あたし……お姉ちゃんにひどいこといっちゃって……
私のほうこそ上手く伝えらずにごめんなさい……
ねえお姉ちゃん……これであたしもふつうの女の子になれたかな……
いいえ……ふつうじゃないわ……
えっ?
あなたは私たちにとって……特別な存在だもの……
お姉ちゃん……
さあ、お化け屋敷に帰りましょうか……お母さんも心配しているし……
待って!お姉ちゃん!
なに?
…………
…………はい、キャンディあげる。
えっ?
お返し……いつでもどこでも……待っててあげるから。
…………うん!必ず……必ず返しにいくから待っててね!
くすっ。約束よ。
迷いなき灯火
その他
白猫ミステリーランド! Story | ||||
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