シズク・テニスの思い出
幼馴染の大決闘 Story
思い出1
ここが庭球場ですか。なるほど、思いの外広いのですね。
あら、シズク!アンタもテニス始めたのね?
はい。私も……もっといろいろなスポーツを楽しんでみようかと。
おっ!ビーチバレーのときも真面目一本槍だったアンタが、どういう風の吹きまわし?
私はいつも頭が固いと言われておりますので……
それを変えたいと思ってるんですね♪
そうそう。アンタはそうやってもっともっと遊んだりするといいのよ。
鬼退治とかばっかしてないで。
シズクさんは、〈鬼退治〉の一族ですものね……
はい。命を張ることなく競えるのがスポーツ。
テニスもがんばってみるつもりです!
言いかたが重いっ!
いろいろご教授お願いします。ふつつかものですがよろしくお願いいたします。
は、はい!こちらこそ!
……そのカタイあいさつからはあんまり成功の予感しないけど……
思い出2 (LV20)
そういえばシズク。アンタ、アレのほうは大丈夫なの?
アレ、といいますと……?
だからアレよ。時間が経つと、ふにゃふにゃになっちゃう体質。
シズクさんは、鬼の呪いでそういう体質にされてしまっているんですよね……
いまは大丈夫です。呪いを抑えてくれるシュゴウの腕輪もありますし……
以前よりは堪えることが出来るようになってますから!
いつか、克服できると信じています!
ど~かしらね~?
思い出3 (LV40)
――ハッ!――ハッ!
シズク、もうけっこう長いこと練習してるじゃない。
そろそろやめといたら?
いえ、いまようやくサーブの感覚がつかめてきたところですので……
だってあんまり時間がたつと、例のふにゃふにゃが出ちゃうでしょ。大丈夫?
ですから大丈夫で……
………………ひっく……
シズクさん、いま……!?
ほらほら!そろそろ来てるじゃない!
……らから、らいじょうぶです……!
……ひっく……ひっく……!
はいだめー!今日はここまでー!中断よーっ!
え~っ?らんでぇ~?
ホント、目が離せないったら!
思い出4 (LV60)
……ふう。
アイリス様。お手合わせありがとうございました。
ハァ……、ハァ……こ、こちらこそ……
……やっぱり。
やっぱり?
シズク。けっこう本気で勝ちにいってるわよね。
もちろんです。練習とはいえ、勝負は勝負ですから。
……ほーらやっぱり。
……こうして真剣に戦っても命の心配はありません。
やはりスポーツというのもいいものですね。
…………そういう思考を和らげたくてのテニスだったはずよね、たしか。
当初の目的からずれた話になってきてない?予想はしてたけど。
……ハッ!そ、そうでした……!
思い出5 (LV80)
シズクの場合、テニスするなら〈アハハウフフ感〉がもっとあっていいと思うのよ。
えっ?アハ……?
〈アハハウフフ感〉……???
おしえてください!キャトラ様のいうそのアハハウフフとはいったい!
いい?コートに生まれるのは雌雄を決するような勝負ごとばかりじゃないわ!
ラリーを通じて相手と対話し、互いに理解を深める良さもまた生まれるのよ!
味方同士で息を合わせるのはビーチバレーでの経験からも重要だとわかるのですが……
……試合で戦う相手と?
それこそがスポーツの真髄!相手とも協力して初めてゲームとして成立するの!
なるほど……!
キャトラすごい……!なんだか説得力があるわ……!
……と、ものの本に書いてあったわ。
あららら……
……と、それを踏まえて!
もいちど試合してみなさい。主人公!
!!
相手してやってよ。いい?いまから言うとおりの感じにやるのよ!
よろしくお願いいたします!
思い出6 (覚醒進化) (LV100)
……どう?
……あの。なんだかとてものんびりした勝負の緊張感とは無縁の試合でした。
ゆったりと、ただボールを右へ左へ振りながら行き来させるだけのような……
そりゃそうよ。そういうふうにやれって言ったんだもの。
……でも続けるうちに、なんだか……少しだけ、不思議な感覚になることが。
それって、どんな?
だんだんラリーを通じて、こう動いてほしい、こう返してほしい、というように……
……意図を伝えあい、ひとつの絵を描くような実感が……
それよ!
楽しむためのスポーツ、その本当の入り口にいま、ようやく立ったようね!
アンタの性格なら、スポーツのこういう側面にも触れないと。
キャトラ様……!
すごい、キャトラ……!
めいっぱい楽しんで、そのカタイ頭をほぐしなさい!
ついでに強さも、そのあとから案外ついてきたりするものよ!
はい!肝に銘じます!
(キャトラがなんだか、名コーチみたいな感じに……!)
賞杯の導く好球
その他
2016/11/30
鬼退治の一族の最後の二人。
鬼から呪いを受けており、定期的に「神便鬼毒酒」を飲まないと正気を保てない