イサミ・テニスの思い出
思い出1
あら?あそこにいるのイサミさんだわ。
ほんとね。おーい、イサミー!どーかしたの?こっちいらっしゃいよ!
これは、みなさま良い日和ですな。
どしたの今日は?テニスしに来たなら大カンゲイよ!
いや、シズクがこちらに来ていないかと。
シズクさんですか?
はい。最近テニスを始めたことは聞いていたもので。
アタシたちは見てないけど。どこにいるのかしらね?
鬼退治……に行くなら、とーぜんアンタもいっしょだもんね。みんなで探す?
いえ、それほどは……急ぐ用でもありませんので。お邪魔をいたしました。
まってまって!
じゃあさイサミ、いっしょにテニスやってみない?
私がテニスを、ですか?
シズクもやってることだし、どんなだか、ためしてみない?
テニスは、見たことくらいしかありません。私にできるものかどうか。
カタく考えることないのよー。ほんの遊びでいいんだから。
――わかりました。一時、おつきあいさせていただきましょう。
うんうん、いい心がけだわ!
アイリスやったわ。またテニス仲間を増やせそうよ!
思い出2 (LV20)
でね。今やってたのは、あのマトをねらって倒す練習なんだけど。
これ、いっしょにやりましょ。ラケットで打つカンジをつかんでみて!
なるほど。あれはそのための標的でしたか。
私は弓の心得があります。的を中てることならば、むしろ私の領分。
おっ、興味でてきた?いいケイコウね!
初めてラケットを握るとはいえあの大きさの的、この距離ではまず外しますまい
ふふっ、言うわね!そううまくいくかしら?じゃ、さっそく打ってみて!
***
それでは。いかせていただきます。
ふふーん。イサミといえども、そうカンタンに……
……ハァッ!!
…………そうカンタンに、いけちゃうのね……っ!
イサミさん、おみごとです……!
中心をやや外しましたか。
じゃ、じゃあ、これならどう?
マトが小さくなって、さらに遠く……
く……っ!
じゃあじゃあ!この動くマトを……!
***
……なるほど。感覚はおおむねつかみました。
むむむうううっ……!
キャトラ、なにをムキになってるの?
……いや、あんまりアッサリ当ててくるもんだから、つい。
さ、さすがねイサミ!
恐れ入ります。
思い出3 (LV40)
キャトラが的当てで意地を張るから、ずいぶん時間がたっちゃったわね。
そろそろ日が傾いてきますね。では私はこのあたりで……
ちょっとまったー!
ここで終わっちゃったら、チュートハンパってやつじゃないかしら!?
打つカンジをつかんだら、試合も体験してみなきゃ!
なるほど、地稽古ですか。たしかに、おっしゃるとおりですな。
そう言ってくれると思ったわ!
よし!、主人公!お相手をツカマツりなさい!
***
それでは……!
いやイサミ、そこまでかしこまらなくても。
こうした場では礼は大事です。
稽古にせよ試合にせよ、礼を重んじ、相手を尊び行わねば。
――。
アンタもつきあいいいわね。
フッ。これは痛み入る……
では、よろしくお願いいたします!
思い出4 (LV60)
……むっ、こっちか!
ちょっとちょっと。いきなり白熱してるわね。
最後のポイントがなかなか決まらないわ。
イサミさん、初めての試合だなんてとても思えない……!
(くっ、常に逆に振ってくる。走らせて消耗させようという算段か!
そんな技術は私にはない。だが打ち込みの力は、こちらが上とみた!)
エヤァアッ!!
……ゥアアァッッ!!
なんかヘンな声でてきたし。
たまに見かけるわよね、そういう選手。
――ッ!!
……ヅアアァァッッ!!!
あ、決まった。
主人公、負けちゃったわ。
……はぁっ……はぁっ、……っは、ははは……!
これは、なんとも爽快な……!
はははははは!! はは…………だは、だひゃひゃ……!
気落ちしてないかしら? 主人公……
……いや、アイリス。気にすべきはむしろあっちのほうみたいよ……!
……だっひゃひゃひゃ……!
思い出5 (LV80)
だ~っひゃひゃひゃひゃひゃ!
あ~っ!まずい!出ちゃうわ! イサミのゴキゲンモードがひさびさに!
思わず勝っちまったな、坊ちゃん穣ちゃん猫の大将! 次の相手はどいつだい!?
気をゆるめなければ、呪いは出ないはずだったんじゃ!?
あーもう! 勝利のスマッシュがそんなに気分よかったわけ!?
とにかく、イサミの腰のやつ飲ませて! それですぐにもどるから!
わかったわ!
***
…………――!
これは……面目ない……!
気にすることないわ。すぐに止められたから。
またもやこのような醜態を……なんとお詫びすればよいのか……!
気にするなとゆーのに。出るときゃ出るんだから。
呪いなんですから、仕方ないじゃないですか!
じゃあじゃあ、これからもテニスいっしょにやりましょ! それで水に流すから!
キャトラ殿……!
アンタのマジメすぎる性格も、すこしはやわらかくなるかもしれないし。
テニスで盛り上がってるみんなの輪に、ぜひイサミも入ってちょうだい。
はっ!精進いたします。
なんだかんだ、最初にもくろんでたとおりにはなったわ。
思い出6 (覚醒進化) (LV100)
ふわぁ~あ。こんな朝っぱらからなんだっていうの、アイリス。
イサミさんが最近、早くから何かしてるって聞いたから。
ほら、あそこよ。
…………
……? なにしてんのかしら、あれ?
さあ……?
…………
おーい、イサミ! いったいなにやって……
……!
ダアァァッッ!!
ぎにゃーっ! な、なに?なんなの!?
ムンンッッ!!
サアァッ!!
これはいったい……?
***
先ほどの動きですか? 鍛錬ですよ、テニスの。
あれが? ひとりでラケットをブンブン振り回してたけど?
精神を集中し、脳裏に描きだした相手と勝負をする……そうした鍛錬です。
ノウリに……。はあ……?
ぜんぜんピンときてないわね、キャトラ。
今後もテニスをすると約しましたからには、真剣に取り組みますよ。
いずれみなさまには改めて、お手合わせをお願いいたします……!
えーと……よかったね、テニス仲間がふえて。
んー……思ってたのはさー、もっとこう、みんなでさー、楽しくさぁー……
その他
2016/11/30
鬼退治の一族の最後の二人。
鬼から呪いを受けており、定期的に「神便鬼毒酒」を飲まないと正気を保てない