【白猫】マヤ(ハロウィン)・思い出
マヤ・ヘレフォード cv.福圓 美里 家の再興を目指す貴族のお嬢様。 ハロウィンでも、何か計画かあるようだ。 |
メインストーリー
思い出1
みんな、ごきげんよう。
マヤじゃない。ごきげんよ~う♪
あら、メルヴィンさんはー緒じゃないんですか?
アンタの愛しの迷執事、メ~ルヴィ~ンね。
愛しの……ま、間違っちゃいないけど。
メルヴィンなら、ちょうちょを追つかけたまま行方不明になっちゃってね……
ええっ!?
うそ♪
もう!ホントの話かと思ったわよ!
少し前ならホントだったの。狩りに行った時にね……
今は屋敷でお父様についているわ。従者が風邪で寝込んじゃって。
あらら……
それでね……今日はみんなに相談があってきたの。
なにかしら?また恋のあとおしをしてほしいとか?
それそれは、もう大丈夫。焦らず、少しずつ……ね。
そうね。……けど、マヤ。あんまりのんびりしてたら、他のひとにメルヴィン取られちゃうかもよ?
!!!
そ、それは……ダメッ!
ときには猛アタックも必要なんじゃないかしら。
……ううぅ……
もう、キャトラったら。マヤさん、困ってるじゃない。
……マヤさん。チャンスは逃さないようにしましょう!
アイリスもたいがいじゃない!
……話を戻していいかしら?
もうすぐ、ハロウィンの季節になるわけだけど……
おかしがたくさんもらえる、夢のようなイベントね。
ヘレフォード家もね、毎年、やってきた子供たちにお菓子をあげたりしてるのね。
でも……なんか、それだけじゃ物足りないなって思って。
せっかく屋敷まで来てくれたのに、お菓子をあげておしまいじゃ、何か寂しくて……
確かに……
だからね、今回はもっと盛大にハロウィンを楽しんでもらおうと考えたの。
いいじゃない。で、なにかアイデアはあるの?
アイデア、というほどじゃないんだけど……屋敷に子供たちを招いて、アイデア。というほどじゃないんだけど……屋敷に子供たちを招いて、パーティーをしようかなって。
みんなでー緒にお菓子を食べたり、ゲームをして遊んだり……
それは、盛り上がりそうですね!
うん。ヘレフォード家のことも、もっと身近に感じてもらえる機会にもなるし。
相談っていうのは、その準備を手伝って欲しいなって。……ダメ?
ダメなわけないわ。そんなの、お安いご用よ♪
いいパーティーにしましょう!
ありがとう!やっぱり、みんなは頼りになるな~♪
思い出2
お嬢様、おかえりわんぱくませ~!
わんぱく体操しながら出迎えるなんて斬新ね。
飛行島のみな様はお元気でしたか?
うん、みんな相変わらずだったわ。
それは何よりです~。
ロバートの様子はどう?風邪は治った?
ええ、もうすっかりと。旦那様も安心しておられました。
そう、よかった。
して、お嬢様。みな様に何を相談されてきたのです?
ハロウィンのことよ、メルヴィン。実はね……
……なるほど。パーティーを……
だから、主人公たちにも助けてもらおうかなって思ってさ。
…………
子どもたちも、きっと楽しんでくれる。そうでしょ、メルヴィン?
お嬢様……その……
え……もしかして、反対?
い、いえ!とんでもございません。素晴らしいお考えだと思います。
……ですが……問題がございまして。
問題?
……お金が、ないのです……!
……お金。
ご存じだと思いますが、この時期はヘレフォード家の大事なイベントがてんこ盛りです。
御親族を招いての音楽会に始まり、リンカシャー湖水地方への旅行……
さらには、ランドール公爵御ー家のご滞在も控えております……!
……音楽会や旅行はともかく、ランドール公爵は痛いわね。あの方、色々とやりたがるから。
家計は火の車です!ああ、おそろしや~。
どれも外せないイベントね……困ったわ。
……ねえ、そんな豪華なパーティーにしようってんじゃないのよ?
ほんの少しでいいの。回せないかしらね?
……厳しいかと……
あ、私の今月分のお給金でどうにかするというのはいかがです?
…………
そういう事をさらっと言えるのが、あなたのいい所よね。
ほめられました~。
……はあ。なんだか、改めて身に染みるわね……
我が家が、没落貴族だってこと。
…………
いいわ。こうなったら、道はーつよ。
――働きましょう。
思い出3
はあっ!
お見事!
これで終わりっと。メルヴィン、次の依頼は何だっけ?
湖に棲みついた魔物を追い払って欲しい、とのことです。
わかった。さっそく向かいましょう。
……少し、休憩しませんか?朝からずっと働きづめです。
このぐらい平気よ。狩りで鍛えてるからね。
…………
……
お嬢様、いまですっ!
やーーっ!
意外と数が多いわね!あっ、まだあっちにも!
焦りは禁物です!ここは視界が悪いので、慎重に――
大丈夫よっ!
よし!これで最後ね。
お嬢様!危ない!
しまった!
はぁぁーーーっ!
……ごめん。油断した。
お怪我はありませんか?
うん……
休憩、しましょうか。
はあ……ドジっちゃったわね。反省だわ。
……特別な……特別な想いが、おありなのですね。
ハロウィンのこと?……まあ、ね。
あまり、無理はなさらずに。
そうね。……さっきは、本当にありがとう。
お嬢様を守るのも、私の務めですから。
……あの、なんていうか。あなた、すっごくカッコよかった。
――オヤッ!?あ、あれは……!?
ま、まあ、普段もカッコいいけど、その、ー段と男らしかったというか、たくましかったというか……
ウフフフ、魔物がいなくなったから、もどってきたんですね~♪
見直したというか、ほ、ほ、ほ……惚れ直したというかっ!
――あら?
ちょうちょさ~ん、まてまて~♪
聞けええええええい!!
思い出4
<額に汗して働いたマヤ。
その甲斐があり……ハロウィンパーティは、無事に開催される運びとなった。>
さ~て!準備に取りかかるわよ~!
ウフフ、お嬢様、うれしそうです~。
はじめてきたけど、りっぱなお屋敷ねえ。
力二カマなんこぶんの広さなのかしら?
…………
……
あとは、この型をくり抜いて……
うふふ、かわいいオバケのクッキーですね♪
あたしはカップケーキの方に取りかかるから、そっちをお願いしていい?
はい。それにしてもマヤさん、お菓子作り、本当に上手ですね。
バレンタインの時、アピュトに教えてもらってから、結構ハマっちゃってさ。
メルヴィンも、よろこんで食べてくれるし。
うふふ♪
……ねえ、アイリス。聞いてもいい?
アイリスって、主人公のことどう思ってるの?
えっ!?
二人の様子とか見てると、その……どうなのかなーって。
…………
……なんというか……彼がそばにいてくれると、とても心が安らぐんです。
なんていえばいいのかな……とにかく、主人公は……
私にとって、すごく大切な存在です。
深い絆があるのね?
マヤさんとメルヴィンさんも、そうでしょう?
そうね。物心ついたころからの仲だし。
二人はどこで出会ったの?よかったら教えてほしいな。
ちょっと長い話になるんですが……
聞く聞く~!
<ガールズトークに華を咲かせつつ二人はお菓子作りを進めた――>
…………
……
さて、メルヴィンたちはちゃんとやってるかしら……?
きいてきいて!やねうら部屋をはっけんしたわ!
ああ、そこは使用人の部屋ですね~。
このお屋敷すごいわね!いくら探検しても飽きないもの!
今度は地下にいってみよ~っと!
さて、それでは輪かざりを壁に……ほ、ほっ、ほほっ……この脚立、不安定――
あぁっ!
か……花瓶がーーーーーー!!
絵画がーーーーーー!!
輪かざりがーーーーーー!!
しくしく……
私も泣きたくなってきた。
思い出5
<そして、パーティ当日――>
マヤねえちゃん!きたよ~!
いらっしゃい!今日はたくさん楽しんでいってね!
レディーマヤ!ほんじつはおまねきいただき、ありがとーございます!
あら、これはご丁寧に。……こちらこそ、来ていただき光栄ですわ♪
ぶじにはじまって、よかったわね。
は~い、みなさ~ん、こっちですよ~。
わーわーわー!
ぞくぞくと集まってきてるわね♪
さ、アタシたちもお手伝いしましょ。
…………
……
ねこちゃん、これはなあに?
わなげだよ。おじょうちゃん、やってみるかね。
景品にむかって投げるんだよ。輪のなかに入れば、みごと。ゲットだよ。
ウッシッシ、ウッシッシ。
(そのキャラはなんなの……?)
わーーー!おもちゃがいっぱい!
いちばん欲しいものを、えんりょなく狙いなさいな。
いちばん欲しいもの?わかった!……えいっ!
……え。
<少女が投げた輪はみごと――キャトラに入った。>
ねこちゃんゲット~♪
ぎにゃー!!
このクッキー、うめー!
カップケーキもおいしいよ!
お嬢様の手作りなんですよ~!
わなげで星たぬブショーロボもらった~!
いいなー!
いいなー!
…………
マヤさん、お疲れさまです。
二人もね。……本当に、ありがとう。おかげで、いいパーティーになったわ。
いいんですよ。私たちも、楽しんでますし。
そういえば、キャトラは?
たぶん、まだ輪投げのところに――
ねこちゃん、連れてくの~♪
ぎにゃ~!アイリス、たすけて~!
……昔もね、やってたんだ。こういうこと。
まだ没落してしまう前。ヘレフォード家とブラックウェル家の仲が良かった時……
近所の子供たちを招いては、お互いの屋敷でパーティーをしたり、音楽会を開いたりしていたの。
だから、パーティーを?
うん。今ではなくなってしまった、人と人の、暖かな交流……
私はそれを、取り戻したかったんだ。
ヘレフォード家は、この地に根ざした貴族でありたい。それが、私の願いよ。
思い出6
マヤさん。これからも、私たちにできることがあったら、何でもいってくださいね。
ありがとう。出会ってからというもの、あなたたちにはずいぶんと助けられているわね。
いつか、恩返しができればいいんだけど……
じゃあ、今すぐアタシをたすけて~!
…………
……
終わりましたね。
お疲れさま、メルヴィン。
…………
お嬢様。――ありがとうございました。
お礼をいうのはあたしの方よ。
いいえ。……昔を思い出しました。よく、両家でハロウィンを過ごしていたこと……
……覚えてたの?
マヤ様とのことで忘れた思い出なんて、ありませんよ~。
!(……グ……グッときた……!)
(しかも、さりげなく名前よんだし……!)
……ですから、計画を聞いた時は、本当にうれしかったんです。
もう……それなら、いいなさいよね。
申し訳ありません。
……考えたのは、あなたのお母様だったわね。
貴族である事の責任と役割を誰よりも理解し、他者への慈愛を惜しまない人でした。
……父は、嫌がっていたようでしたが。
…………
お嬢様。私は、本当に感謝しているのです。
母の想いを――遺志を。引き継いでくださった。
<マヤは……無意識に、メルヴィンの手を取る。>
頑張りましょう、メルヴィン。あたしたちなら、きっとできる。
きっと、昔のような……いい貴族になれるわ。
いまも充分、ご立派ですよ。
<そう言って、マヤの手を優しく握り返した。>
…………
(……また少し、距離が縮まった……のかしら?
(うん……マヤさん、がんばって!)
<マヤは、メルヴィンの手をしっかりと握ったまま、歩き出す。>
…………?お嬢様?
ちょっと、散歩しない?
それはいいですが、その……お、お手が……
いいじゃない、このままで。――昔みたいでしょ♪
…………
あ、ちょうちょ。
え?
オヤオヤ、めずらしいアゲハチョウです。ウフフフ、まってくださ~い。
ちょ、ちょっとメルヴィン、走ると危ない――
メーーールヴィーーーーン!!
淑女よ気高くあれ マヤ・ヘレフォード
その他