【白猫】ミレイユ・思い出
フェニックス合成少女 ミレイユ・ラーナー cv.谷口夢奈 フェニックスとの合成実験を受けた少女。 しっかり者だが、達観しすぎの感も…… | ||
2015/09/30 |
Brave The LionⅡ
思い出1
おほほほ!ごきげんいかがかしらァ~ん!
げげ、カティアじゃん……
それから、えっと……ヨシュア君と、ミレイユちゃん、だったかな?
お久しぶりです、みなさん!
その節はお世話になりました。
実は、ちょ~っとだけオネガイがあってねェ~。
……聞くだけ聞くわ。
そんな警戒しないでよォ~。ちょっとこの子を預かって欲しいだけだから!
ミレイユちゃんをですか?
僕とカティアさまは、しばらくここを離れないといけないので……
別にいいけど、それならミレイユも連れてけばいいんじゃ……
おっほォ―――!そろそろ出発の時間だわッ!急ぐわよ、ヨシュア!!
了解です! カティア様!!みなさん、妹をお願いします!
あ、いっちゃった……
まったく、なんなのよ、もう!
す、すみません。色々とご迷惑をおかけして……
あ、ごめんごめん。ミレイユは気にしなくていいわよ。
前はあまり話せなかったけど、あらためてよろしくね、ミレイユちゃん。
はい、お世話になります!
んもう、カタいわよぉ~。もっとクダけてもいいのよ~?
いえ、そういうわけには!こちらでご厄介になる身ですし。
礼儀正しいのね、ミレイユちゃん。
そうでしょうか?特に意識してはいませんが……
ま、気楽にいきましょ、ミレイユ。ここをウチだと思ってサ。
はい、ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます。
それじゃあ、まずは飛行島を案内してあげましょうかねぇ。
そこまでしていただかなくても……みなさんにはみなさんの用事があるでしょうし。
別に気にしなくていいわよ?
あの、でしたら先に荷物を整理したいので、お部屋に連れてっていただけますか?
はいはい、了解よ。主人公、おねがいできる?
ありがとうございます。キャトラさん、アイリスさん、それではまたのちほど。
ミレイユちゃん、とってもいい子だったね。
うーん、そうなんだけど、なんか子供らしくないわよね。ずっと遠慮がちだったし。
初めての場所で緊張してるのよ。
なのかしらねぇ
思い出2
……カティアさま、お兄ちゃん、二人だけで大丈夫かな……
やっほー、ミレイユ。一人でなにしてるの?
あ、みなさん。ちょっとお兄ちゃんたちのことを考えていました。
心配しなくても大丈夫よ。カティアさんもいるからね。
まったく、ミレイユを置いてどっかいくなんて、カティアは何を考えてるんだか……
それはたぶん、あたしのためなんだと思います。
え、そうなの?
あたしは、その……ワケあってずっとお兄ちゃんと二人きりだったんです。
最近はカティアさまも一緒だけど、それまでは人目のつかない場所で隠れるように暮らしてて……
だから、お兄ちゃんたち以外の人と話すのに慣れていないんです。
にしては割と普通にしゃべってると思うけど?
機械的だってカティアさまに言われました。とにかく愛想がない、と。
だからカティアさまは、いろんな人たちがいるこの島に送り出したんだと思います。
ここで他人に慣れろってこと?またえらく荒療治ねぇ。
大丈夫?さみしくない?
あたしも、お兄ちゃんに対して過保護だったかもしれません。
そういう意味でも、こうして距離を置くことはお兄ちゃんのためになると思います。
あ、いや、そうじゃなくてね……
……あっ、すみません。妹なのに、出過ぎたことを言いました!
え、あ、うん……
……あたし、イヤな子ですね。
そんなことないよ、ミレイユちゃん。
<アイリスは、ミレイユをそっと抱きしめた。>
ア、アイリスさん?
今まで大変だったと思うけど、ここでは無理しなくていいのよ。
……ありがとうございます、アイリスさん。
せっかくカティアさまから頂いた機会ですし、あたしなりに努力してみようと思います。
それよりもさ、みんなで遊んだり冒険したりして過ごすのもいいんじゃない?
そうですね。あたしでよければ、ぜひご一緒させてください!
(ミレイユちゃん……)
思い出3
うーん、よいしょっと……
アイリス、そんなに洗濯物抱えて歩いたら危ないわよ?
平気よ、このくらい……あっ!
あー、言わんこっちゃない!大丈夫?
いたたた……ヒザ擦りむいちゃった……
っ!アイリスさん、じっとしていてください。
え?
<ミレイユがアイリスの怪我にそっと手をふれると……>
!……傷が……消えた?
ミレイユ、今のって……!
あたしが<神獣>の合成実験を受けたことはご存知ですよね。
そのとき合成されたのが、<フェニックス>。不死なる炎の神鳥です。
それじゃあ、さっきのはフェニックスの力ってこと?
はい。フェニックスは癒しと炎を司る神獣ですから。
へぇ~、便利な力じゃない!医者いらずってやつね。
……いいことばかりじゃありませんよ。
それは……どういうこと?
フェニックスはとても希少な生き物で、その血には不老不死の力があるという伝説もあります。
だからフェニックスは、常に魔物や狩人たちに狙われています。……当然、あたしもです。
っ! 前に、隠れるように暮らしてたって、まさか……
はい。フェニックスを狙う連中から身を隠していたんです。
あたしは、生きている限り、ずっと命を狙われ続けます。これは仕方のないことなんです。
そんな……ミレイユちゃん……
うわぁ! な、なに、この音!?
あ、これの音です。カティアさまが持たせてくれた通信機、<ルーンデバイス>です。
ツウシンキ?るーんでばいす?
えっと、簡単に言うと、遠くにいる人と会話ができます。――ちょっと待っててください。
はい、ミレイユです。カティアさま、お久しぶりです。……はい、あたしは元気ですよ。
……え? あ、はい。すぐそばにいます。少し待ってください。
カティアさまがみなさんとお話されたいそうです。
あ、うん……
おっほォ―――!!
おっひさしィ~!
うわ、ほんとに声が出た!
ミレイユの様子はどうかしら~?
え、えーっと……
あたしは席を外していますね。ごゆっくりどうぞ。
……相変わらずみたいね。ミレイユは。
カティアさん。私たち、ミレイユちゃんともっと仲良くなりたいんです。
そういうことなら、僕にいい考えがありますよ!
ちょ、ヨシュア?
きっとミレイユも喜ぶと思います。実は、あいつ――
思い出4
!!!みなさん、これって……!
まだミレイユの歓迎会してなかったからね。好きなんでしょ、激辛料理。
は、はい……もしかして、お兄ちゃんから?
ええ、ヨシュア君から色々と教わって作ってみたの。
(とは言ったけど……)
(これ、大丈夫なのよね……?)
<ミレイユのために用意された料理。そのすべてが、煮えたぎるような<赤>に染まっていた……|
ア、アタシたちはもうちょっとマイルドな方を食べるから、そっちの赤いのは全部いいわよ。
っ! ありがとうございます!本当にありがとうございます!大好物なんです、これ!
それじゃあ、いただきましょう。
はい、いただきます!はむっ! もふもふ……
…………
か……
辛ぁ―――い!!
<ミレイユの口から炎が吹き出す!>
ひゃあ!?ほんとに火が出たわー!
す、すみません。嬉しくてついフェニックスの力が……
ふふ、喜んでもらえてよかったわ。
…………
ん、どうかした、ミレイユ?
いえ……こんな風に大勢で食事するのは初めてで、なんだか不思議な感覚です。
そうなの?これくらい普通の家なら当たり前だと思うけど。
……両親は裕福な貴族でしたが、家族愛には希薄な人たちでしたから……
…………
そっか……なら今は、アタシたちがミレイユの家族ね!
えっ?
いい子ちゃんなのもいいけどさ、ここではもっと自由にしてていいのよ?
で、でも、あたしは……
焦らなくていいわ。でも、私たちはミレイユちゃんともっと仲良くなりたいと思ってる。
命を狙われたり、大変なことばかりでつらかったと思うけど、それだけは信じて欲しいの。
……あたし、ずっとみなさんに気を遣わせちゃってたんですね。
こらこら、まだ子供なんだから、そんなの当たり前でしょ~?
……そういえばそうでした。ふふふ……
ミレイユちゃん……
今日はありがとうございます。おかげで肩の力が抜けました。
あたしもみなさんのこと信じます。だから……あたしをみなさんの仲間に入れてもらえませんか?
ようやく素直になったわねぇ。ま、アタシたちは最初から仲間のつもりだったけどね~。
なにかあったら、いつでも頼っていいからね。
あの……でしたら、みなさんにお願いがあるんです。
お、早速きたわねぇ。なんでも言ってちょうだい。
あたし、どうしても行きたい場所があるんです。……正確には、あたしの中のフェニックスが。
思い出5
<ミレイユにいざなわれ、主人公たちはとある遺跡へと来ていた。>
……ここです。間違いありません。
前に、ここへ来たことがあったり?
いえ、初めて来ました……でも、なぜか『ここ』だっていう確信があるんです。
それもフェニックスの影響なのかしらね。
ずいぶんと入り組んだ遺跡ね。どっちへ行けばいいのかしら……
……たぶん、こっちです。
おお、道までわかっちゃうの?
なんとなく、ですが……こっちに行かないといけない、という感覚がするんです。
なるほどね。なら案内は任せちゃうわね。
はい、おまかせください!
***
ここが一番奥みたいです。
! あれは……祭壇?
ん、なんか書いてあるわね。
この碑文は……えーっと、なんて読むのかしら。
『始原の炎より生まれし命の祖。不滅なる魂を司る暁の化身』。
ミレイユ……?
『流転せし神鳥の<ウィータ>。かの者の真名と依代たる翼を、清浄と安息の神域に封じる』。
ウィータ……そう……それがあなたの名前だったのね……
やっぱりここは、フェニックスにゆかりのある場所だったのね。
はい……でも、それだけじゃないみたいです。
うん? どういうこと?
心がざわめくんです。あたしには、ここで<やらなければいけないことがある}>って。
ミレイユちゃん、それって……
魔物
ガァァアアアァ!!
そんな……こんなところまで魔物が!?
まさか、狙いは……みんな、ミレイユを守るわよ!
っ! だめ……!
ミ、ミレイユ! 前に出すぎよ!
ここには誰も侵させない……何人たりとも触れさせない……!
あたしが……ゼッタイニ……マモって……ミ……セ……
ううう……ああああアアア!!
<ミレイユの背から生えた炎の翼が、進入した魔物たちを焼き払う!>
ミ、ミレイユ……?一体どうしちゃったのよ!
あアああァ―――ッ!!
<ミレイユの身体からほとばしるように炎が燃え上がり、彼女を包み込む――!>
ミレイユちゃん……まさか、フェニックスが暴走して……!?
は、早く止めないと!このままじゃミレイユが……!
思い出6 (友情覚醒)
うう! はぁ……はぁ……すみません、助かりました……
グッジョブよ!主人公!
なにがあったの、ミレイユちゃん?
……魔物たちが現れたとき、急に『ここを守らなきゃ』って強く思ったんです。
その気持ちがどんどん心の底からあふれてきて、止められなくなって、それで……
フェニックスが、ミレイユちゃんに何かを訴えかけてる?
おそらくそうだと思います。でも、それがなにかまでは……
……ん?あれってなにかしら……?
どうかしましたか、キャトラさん?
祭壇の奥……さっきの騒ぎで岩が崩れ落ちたんだけど、まだ奥があるみたいよ。
隠し部屋、でしょうか?
いってみましょう。
<主人公たちが、隠し部屋と思しき場所に足を踏み入れると、そこには――>
これは……大きな鳥の巣みたいね。それに……
卵……?
あ……ああ……!
ミ、ミレイユ!?どうしたのよ、急に泣き出して!
……この卵を……見たら、急に涙が……うう……でも、ようやくわかりました……
この卵は、フェニックスの――ウィータの卵です……
フェニックスの卵……!そっか、それじゃあ、ここに来たのって……
ウィータはとても賢い子で、ほとんど暴走することなく、あたしに力を貸してくれます。
でも、ここに残された自分の子供のことだけは、どうしても心残りだったんでしょう。
ミレイユちゃんに、この卵のことを伝えたかったのね。
<ミレイユは、卵をそっと胸に抱きかかえた。>
うう……ひっく……
大丈夫?
……悲しいとかじゃないんです。むしろ今は、すごく嬉しいって気持ちが押さえられなくて……
きっと、ウィータさんが、ミレイユちゃんに感謝してるんだと思うわ。
……あたし、きっとこの子を育ててみせます。
それが、ウィータと……あたしの望みだから……!
癒しと再生の炎の光 ミレイユ・ラーナー
その他