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【白猫】カオスエンブリオ Story 序章

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん

開催日 2018/06/28


カオスエンブリオ

カオスエンブリオ Story0

カオスエンブリオ Story1

カオスエンブリオ Story2

カオスエンブリオ Story3

カオスエンブリオ Story4

カオスエンブリオ Story5


後日談

シェリル・思い出

ルーファス・思い出





story



突然だが、僕は、今、この瞬間、死にかけている。

誰に向かって考えているのだろうか? わからない。それだけピンチ! ということなのだろう。

思い返せば、波乱万丈な人生だった。



僕、ルーファス・マイクロフトは、そこそこいい家に生まれ、自分で言うのもなんだが、利発な子供だった。

僕は親の希望に従い、スキエンティアの魔法学園に入学した。当然、主席合格。

そして成績は常にトップ。古代魔法学、生体魔術学、破壊ソウル学、多くの分野でたくさんの発見をした。

自分が構築した理論や発明を世の中の役に立たせることはできないか?

そう考えた僕は学生の時に起業――


これがバカみたいに当たった。ルーンエ学やソウルエネルギー技術分野のブレイクスルーだとはやしたてられ会社はあっという間に成長――

大成功をおさめた僕は、なんでも自分の思いどおりになると錯覚し――

――チョーシにのりまくった。


毎日毎晩、乱痴気騒ぎ。金を湯水のように使い、はしゃぎ倒した。

そして――


気づけば、僕はすべてを失っていた。

だが、不思議と肩の荷が下りたような気がした。

その時、気づいた。僕は社長にも研究者にもなりたくなかったのだ、と。

僕が本当になりたかったもの。僕が子供の頃に憧れていた夢。それは――


――冒険家。




そして駆け出し冒険家ルーファス・マイクロフトは今、死にかけている。

「そんなドラゴン!」

『ガァアアアアアアアア!!!』

(あ、僕、死んだ……)

「ぎゃああああああああ!!」


――


『しくった!! 助ける人までふっとばしちゃった!!』

「し、死ぬかと思った……」

『あ、生きてた! よかった~……』

「機械……?」

『ああ、ごめんごめん。この格好だと怖いよね。』

「女……の子? え? どういうこと?」

「しまった! 正体をバラしちゃダメだって博士、言うてた!!

ど、ど、どうしよう!? 見た人は排除しろって言われてるんだよ!!」

「待て待て! 落ち着け! 涙目で銃を見るな!! 今、考える!! 互いにウィンウィンな方法、考えるから!!


……よし、なかったことにしよう。」

「?」

「君と僕は出会わなかった。そういうことにして、忘れてしまおう。くさいものにはフタだ。」

「ウィンウィンてなに?」

「それ聞くのワンテンポ遅いな。とにかく今日のことは二人だけの秘密だ。

それで君は僕を撃たないですむし、僕も死なないですむ。」

「! 兄ちゃん、もしかして天才? すごいね!!感動した!!それでいこう!!

あれ?どこかで会ったことある?」

「いや、ないと思うけど……ん?言われてみれば……」

<ピピピ……ピピピ……>

「あ、博士、呼んでる。じゃあね、バイバーイ!」

――

「…………なんだったんだ、あの子は……それにしても、あの兵装、なにかが……

あれ……もしかして僕の技術使ってないか!?」



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「君たちが飛行島の?」

「そうよ。アンタが依頼人のマージン?」

「ああ、マージン・ディロール。フリーの記者だ。

君たちの噂はドーリー女史から聞いている。凄腕の冒険家だとね。」

「ドーリーもアンタも、なかなか見る目があるじゃない。」

「今回はどのような依頼なんですか?」

「魔幻獣の破壊を手伝ってほしい。」

「! アンタ、どこにあるか知ってるの!?」

「ああ、とある新興宗教団体の神殿に安置されている。

カペレ教団というんだが、知らないかな?」

「知らないわ。」

「ここ数年で一気に大きくなった教団だよ。

黒い噂の絶えない教団でね。麻薬によるマインドコントロール。奉る御神体への生け賢……

そして、この御神体が、どうやら魔幻獣らしい。」

「!!」

「厄介なことに、カペレ教団は終末思想だ。世界の破滅は確定しており、終わりの時、いかにして救われるか?

答えはこうだ。御神体と一つになり、肉体を捨て安息を得よう!

それが彼らの教義(ドグマ)だよ。」

「魔幻獣と一つになる……そういうことですか?」

「ああ、そういうことだ。成功しているという噂も耳にする。」

「そんなの放置しとけないわ!」

「そのとおり! だが、問題はそれだけじゃない。

……教団には<闇>がかかわっているらしい。」

「……<闇>を知っているんですか?」

「これでも記者だからね。

連中の存在を知った時、俺の生きる世界がとことんあやふやで危ういものだと知ったよ。」

「…………」

「連中は全てを終わらせようとしている。魔幻獣を使われたら、本当にありえることだ。

この世界は総じてクソの掃き溜めさ。素晴らしいなんて言いきる自信はない。

それでも、仕事終わりの一杯や、校了後の朝ぼらけ、惚れた女の笑顔。捨てるにはもったいないものが多すぎる。

世界を救おうなんて大きなことは言わない。でも、できることをやろうと思った。

君たちも、そう思って、これまで魔幻獣を破壊してきたんだろう?」

「……そうね。」

「手遅れになる前にどうにかしたい。

俺に力を貸してくれないか?」




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「姫様、体調は大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫ですよ。少しボーッとしていただけですから。」

「ならばいいのですが……」

「…………

グラハムさん、聞いてほしいことがあります。」

「……なんでしょうか?」

「私の記憶についてです。」

「…………」

「四魔幻獣とロイド・イングラム。この二つの言葉、それと……

<*×○■!&%$…………>この力と――

身につけていたルーン……これらが私という人間の手がかりだと思います。

「前にも申しましたが、すでにこの島の魔幻獣は滅び、ロイドも亡くなっております。

姫様の呪文もルーンもワシが知る限り、聞いたことも見たこともありません。」

「ですが、魔幻獣はほかにもいるとエマさんから……」

「姫様、そんな物騒なことはお忘れくだされ。」

「…………」

「今やガリウスの家臣団も散り散りとなり、お家の再興も難しいでしょう。

ここで畑を耕し、婿を取り、子や孫に囲まれて静かに生きていく。

それではダメでしょうか? ワシは、もう姫様に辛い思いをしてほしくないのです。」

「……それは素敵な生き方だと思います。

でも、なにかが引っかかるんです。このままではいけないと。

私には果たさなければならない使命……いえ……

約束……そう、約束です! 大切な誰かと交わした約束があるんです!」

「…………」

「……そんな悲しそうな顔をしないでください。

「申し訳ございません、姫様。私情が入ってしまいましたな。

姫様がお望みならば、すぐにでも、ここを出立しましょう。

主人の願いを叶えるのが、騎士の勤めでございますので。」

<ノック音>

「どちら様ですか?」


「失礼します。旅の人にグラハムさんの家を聞かれて……」

「おや、君はたしか……」

「お久しぶりです! ルーファス・マイクロフトです。あの依頼のときはお世話になりました。

「ルーファス君、元気そうでなにより……

ん? どうしてここに?

「もう頼れるのはグラハムさんだけなんです。

僕の過去を清算するため、力を貸してください……

「?」



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突然だが、私は、今、悩んでる。


あのウィンウィンの人をどこかで見た気がする。なにか、とても大切なことのはず!

普段だったら、ま、いっか! と、すぐに忘れるのに、どうにも引っかかる。でも、ま、いっか!


あと、ついでに、もう一つ、気になっていることがある。

ウィンウィンてどういう意味だろう? ここ三日ほど考えているのに、答えが出ない。

音の感じからすると、機械とかがウィーンと動くことだと思う。

――もう、それでいい気がする。



「よし、そういうことにしよう。今日も一つかしこくなった。かし子になれた!!

――

「あ、博士。今日は定期健診じゃないよ?」

「シェリル、実は君に新しい命令が下ってね。」

「命令かー……気乗りしないなー……」

「この命令を聞いてくれるなら新たな社長道を教えてあげよう。」

「よし、やるっ!!」

――

「あ、警報だ!」

「今回の命令は、この施設を抜け出し、とある宗教団体の御神体を破壊することだ。

その任務が終わったら君の家に帰ってもいい。君は自由だ。」

「家に帰ったら仕送りできなくなるし、貯金もできないよ。会社、作れない!」

「今の君ならご両親のそばでも仕事ができるし、ここにいたって君の夢はかなわないよ。」

「うーむ、なるほど……ついに私も、ねくすとすてーじに立つ時が来たか。そんで、ごしんたいってなに?」

「すごく悪い神様さ。教団の場所は、この地図にある。」

「でも、壊していいの? 社長になる人は悪いことしないよ?」

「その教団は悪い奴らなんだ。麻薬を使って人を操ったり騙したりしている。」

「それは悪い奴らだ! こんぷらいあんす的にほーちできない!

で、こんぷらいあんすってどういう意味!?」

――

「ジェファーソン博士、なにをしているんですか!?」


ジェファーソン

「行け! シェリル!! 君は自由だ!!」

「こんぷらいあんすの意味は!?」

「いいから行け! 社長道その三十二! 恩は売れるだけ売れっ!! 復唱!!」

「おおっ! 新しい社長道だ! 社長道その三十二! いつでも全カマックスフルパワー! とりゃあああっ!!」

「「「!!」」」


「行ったか……あいかわらず、バカな子だ……

君は私の最高傑作だよ。その力を見せつけてやれ、シェリル……」





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