【白猫】カオスエンブリオ Story3
開催日 2018/06/28
カオスエンブリオ Story3
カオスエンブリオ Story4
カオスエンブリオ Story5
後日談
登場人物
story 真のアゴニア
カペレ様に仕える兄弟以外、入島をお断りしております。
それはわかるのですが……
な、なんだ、今の音は……
霊山から黒いなにかが……
いったいなにが……!
っ!!
姫様!
……このソウルは……闇の……
大丈夫ですか!?
うっ……
姫様!無理をなさってはなりません。
ルーファス君、エマ、ワシは一緒に行けん。すまない。
わかりました。
エレノアさん、無理はしないでくださいね。
…………
……
真なるカギは約束の時に来たれり!!すべては大教主様の予言どおりだ!!
ぎにゃー!
どういうこと!?どうしてシェリルが魔幻獣のなかに入っちゃったの!?
なに、単純なことだ。彼女が魔幻獣起動用のカギだっただけだよ。
そんな……
主人公、大丈夫?
なんか岩、投げてきたー!!
story サクラーレ・ボヌム
御神体が……お目覚めに……
お目覚めに……
アンタたち!逃げないと踏み潰されちゃうわよ!!
ああ、なんと神々しい……
そんな……聞こえてない?
「「「サクラーレ・ボヌム。」」」
「「「サクラーレ・ボヌム。」」」
どうして……
狂信者になにを言っても無駄だ。逃げるのなら、倒していくしかない。
<この感覚――
胸騒ぎがする――>
ぎにゃあああ!
信者のひとたちまで!
…………
アンタ、余裕ね!少しは手伝いなさいよ!!
荒事は専門外だからね。だが、私の描いた絵図どおりなら、そろそろ届くはずだ。
アンタ、なに言ってんの?
命を賭けた遊びだよ。彼の性格を考えれば、おそらく来るはずだ。
?
配役が常に思いどおりになるわけじゃない。えてして、想定外の要素が放り込まれる。
だが、すべては始まり以前から入念に準備されている。私は彼を昔から知っている。
「うおおおおおっ!」
……私の勝ちだ。
はああああっ!!
キャトラちゃん!?
エマ!?
!<魔幻獣が光線を――>
防壁、展開!?
<見えない壁が魔幻獣の放つ光を遮った――!>
はあはあ、はあ、はあ……しんどい……
ルーファス、来てくれたか。
マージンさん?どうしてここに!?って、それどころじゃない!!
…………
どうしたのかね?
いえ、なんとなく雰囲気が知ってる人と似てたので……
エマさん!一旦離れましょう!
……そうですね。
story 研究者として
母ちゃん!?父ちゃん!?
シェリル、おかえりなさい。
あれ?いつの間に帰ってきたんだっけ?
さあ、あなたの好きなスープ、たくさんあるわよ。
お前には世話をかけたがこれからは、家族みんなで暮らしていこう。
おおっ!やった!!見て見て、私、かっこよくなったんだよ?
あれ?変形しない……
気にしなくていい。さあ、おいで。
あれ?でも、私、コキョーヘニシキを飾るまで帰らないつもりだったんだけどなー。
あれ?ニシキってなんだっけ?
大丈夫よ。もう心配しなくていいの。ずっと、ここにいましょう。
なにも思い出す必要はない。さあ、ゆっくり休もう。
…………
ま、いっか!母ちゃん、ぎゅっとして!!父ちゃん、おんぶ!!
皆さん、こっちに隠れてください!
魔幻獣の行動パターンに規則性はないのか……?まるで駄々をこねる子供だな……
ていうか、アンタ、誰!?
彼はルーファス・マイクロフト彼はルーファス・マイクロフト。新進気鋭の冒険家だ。
マージンさん、地図の件、非常に助かりました。
これから、魔幻獣を破壊します。
なかにシェリルがいるのよ?
安心してください。想定の範囲内です。必ず救ってみせます。
でも、どうするの?
巨大な体と強度の高い外装。魔幻獣の自重を支えるシステムは、緻密に計算されています。
緻密で完璧だからこそ、一部が破壊されれば、すべてが崩壊する。
僕の人生と同じようにね……
アンタの人生になにがあっ。たの?
ははは……いろいろあったんですよ。本当に死にたくなるくらいいろいろと……
ルーファスさん、落ち着いてください。時間がありません。
と、とにかく魔幻獣の破壊は可能です。この武器なら魔幻獣の外装を貫けます。
危険な戦闘になります。皆さんは逃げてください。
アンタにだけ任せらんないわ!なんか顔色も悪いし!
皆さんは冒険家として有名な人たちです。きっと力になってくれます。
……ありがとうございます。正直、助かります。
僕の身体能力は高くありません。ですから、近づけるように援護してくれませんか?
わかりました。
さあ、ここが正念場です!行きましょう!!
story 過去を乗り越えろ!
ん? なんか変な感じがする……
気にしないでいいのよ。さあ、ごはんの準備、できたわよ。
…………
やっぱ、なんかおかしいよね……
気にするな。
だって、うちは貧乏で、ごはんも満足に食べられなくてだから私が働くことになって……
ほら、食べなさい。
みんなが笑えるためにあの社長さんみたいに……
修行して社長になって! 村のみんなに仕事作ってやるって! それが私の目標だって!
私、言うてたじゃん!どうして忘れるかな!!
全部ゴリっと思い出した!! そうだよ!私、なんかでっかいのにつかまったじゃん!!
てか、ここどこ?
ま、いっか。とりあえず暴れれば、なんとかなるなる!
ちょりゃっしゃーおらー! 私の社長道を邪魔すんなー!!
なんか様子が変よ!
はあ、はあ、はあ……ソウルの流れに変化が‥‥‥見られる……チャンスだ……
それ以上、魔術を使用すると命にかかわるぞ。
……負けるわけにはいかないんです。あの人にも自分の過去にも……
行くぞ、おらあああっ!
ぐっ……ここまで来て……また失敗……するのか?僕の人生みたいに……僕の人生みたいに!!
僕の人生みたいにだと! やめろ!! 自分で自分を責めるな!! フラッシュバックのスイッチが!
ルーファスさん!自分を責めないでください!
私たちで注意をひきつけましょう!
いろいろやらかしたなぁ……やらかしちまったなぁ……もうなんなんだろう? 本当つらい……死にたい。泣きそう……
冒険家としても才能ないし、ちょっと強い武器が手に入ったからって調子乗ったし、結果、死にかけたし……でもさ……
全部、結果、自分で選んできたことだ。失敗だったとしても……
過去に負けてたまるか、ちくしょう。負債かかえたままでも、前に進めるって……
それを証明してやるさ!かかってこいよ、僕の人生っ!!
あれ?この声……どこかで……
「なにが社長だ、CEOだ! 死ね、僕の過去っ!!今でも元社長の肩書きをひるがえしてんじゃねぇよ!!」
社長……?
「社長だろうがCEOだろうが!!結局、なにも救えてねえじゃねえか!」
この声……!!
村に来た社長さんだっ!!
おらぁぁぁっ!くたばれ!過去の僕!!
やったの!?
(あ、僕、死んだ……)
死んだらダメだぁぁぁぁっ!」
<魔幻獣の中からシェリルが!?>
社長さん!!
え?
私を社長にしてください!!
うしろ、危ない!!
あれ、倒しちゃっていい?
いや、もう、むしろ倒してほしいんだけど!
だったら、社長道の師匠になってくれる?
なるなる!なるから!
やったー!じゃあ、本気で行ってくる!
<まだ攻撃が浅い――>
うおおおおおっ!負けるかぁぁぁぁっ!!
<ルーファスが魔幻獣のコアへと駆け寄り――>
壊れろぉぉぉっ!
story 嘘と幻
そんな……御神体が……
社長さん。
社長じゃない!僕は冒険家だ!
私のこと覚えてない?社長さんが、工場作ってくれた村の……
やめるんだ!僕の過去をほじくり返しちゃいけない!
なにやってんのかしら?
さあ……
!<砕け散った魔幻獣が――
マージンの持つ黒い球へと吸い込まれていく?>
ごちそうさま。
ちょっと、アンタ、その手に持つてるの、なんなの?
いやはや、助かった。非常に助かったよ。そして滑稽でもあった。非常にね。
<なんだ? この違和感は――>
正直なところ、ここまでうまく行くとは思っていなかった。
<この感じは――>
おじさん!?
やあ、エマ。
大教主様!! これは……
君は非常によくやってくれた。なにも考えずに私の教えを守り、多くの命を無意味に捧げ、魔幻獣を起動してくれた。
これで我々の魂は救われるのですね……
ああ、君はその愚昧さで私の筋書きどおりに動いてくれたからね。救済を授けよう。
死(それ)が救いだよ、兄弟。セクゥエレ・マヌム。
ロイド博士?あなたは、なにを……死んだはずでは!?
死んだということにしていただけだ。こうやってね……
嘘幻のルーンの力で姿を変えていた。
でもリンツ島で爆発したじゃない!!
ああ、そうだったな。でも、忘れてないか?私も巫親の一族だ。魔幻獣のカギに選ばれなかったが力はある。
…………
……さて、起爆の準備をしなければな。
……楽にはできんか。まあ、やるしかないんだがね……これでもー応、巫観の血筋だ。
<※+●■!▲%?……>
ふむ。予想どおり魔幻獣の影響が強いか……
ならば……
<◆※…◆!●=>
黒衣の王の名において命じる。貴様は私が命じたら、これにソウルを流し込め。
さて、行くぞ。貴様は私を連れていけ。
と、いうことだ。
どうして?どうして死んだフリなんて……
相変わらず君は愚かだな。説明しなければならないかね?
まあ、いい。せめてもの手向けだ。私は飛行島の彼らを動かすために死んだことにした。
君たちは善良で浅慮だ。私の死を理由に動いてくれただろ? その上、闇の王とも因縁浅からぬ関係だしね。
どうして、それを……
闇の勢力に知り合いがいる。彼らからいろいろと聞いたよ。
アンタも<闇>なの?
愉快なことを言う。利用してやっただけだ。仲間などではない。そもそも連中の考え方は小さくてね……
黒だ、白だと、つまらない。まとめて無価値だ。意味がない!
私は<闇>を超える。<光>も超える。私が求めるもの、それは……
絶対的な<無>だ。
<このソウルは――>
さしずめ<虚無の王>とでも名乗ろうか。いやいや、やはりやめておこう。全ては無意味なのだから。
では、諸君、今までありがとう。感謝する。しかし、君たちはもう用済みだ。あがくことなく死んでくれ。
なに、嘆くことはない。この世界もすぐに君たちの後を追うのだから。
最終話 新たな光
頭が……
これは……
姫様っ!!
エレノア……」
アイ……リス……様……?
……私は間に合わなかった?そんな……どうして?
姫様、大丈夫ですか?
……ごめんなさい、グラハムさん。すべて思い出しました。
…………
私には、やらなければならないことがあるんです!
お待ちくだされ、姫様……
フハハハハハ!!
いい!実にいい!!これが魔幻獣の力か!!
そんな、この力は……<闇>の……
<――王――>
おじさん、どうして!?
いい加減、飽きたよ、くだらん問答にはエマ……
!
主人公さん……すみません……
<…………>
怒らないでほしい。君たちとは、仲良くやってきたじゃないか?
善良な考古学者として君たちに情報を与えたこともあったし……
時には、こうして自ら赴き、君たちを振り回してもやった。
あるいは友情を、共感を、仲間意識を私に感じたのではないかな?
私も楽しかったよ。嘘じゃない、本当さ。君たちを欺いてる瞬間、私は生きていることを感じられた!
……というのも、嘘だ。実はなにも感じていない。今、この瞬間も、私の心は穏やかだ。
主人公……
いい加減、自分にも、飽きてきたよ。この世界にも……
まずい!! 防壁展開!
<ルーファスの持つ武器が光の壁を展開し、ロイドの放つ光線を遮る。
だが――>
くっ……限界か……?
<光の壁にヒビが――>
「させないっ!!
<*×○■!&%$…………>」
!?(光線がかき消えた――?)
今の……
アイリスの呪文と同じ!?
――七つの力がうちの一つ、<運命>の歯車よ――
我はその巡りに異を唱える……
周囲のソウルが……集まってる……?
……歯車は仮初めの姿……その巡りを逆巻かせ、あるべき真実を示せ!
くっ……力を……貸してください! アイリス様!!
! それは……
――七つの力がうちの一つ、<流動>の導きよ――
我はその流れに異を唱える……――新たな道を開き、運命を覆せ――
(――空間が歪んでいる!?)
闇の王子……私はあなたを倒します。必ず……
あなたは……
ごめんなさい…………私は、あなたの敵になります。
さようなら……アイリス様……
!!
ぎにゃー!!
姫様! なにが……
ロイド……なぜ、お前さんが?
他は消えた……か? なるほどなるほど、これは想定外。完全なイレギュラーだ。
わかるぞ、この感覚……嫌というほどわかる……実に興味深い。
だが、ありえない! 絶対にあってはならない!!
…………
なぜ<光の王>が二人もいる?
光の王……?
…………
ロイド・イングラム……この世界は終わらせません。
それが、あの方との約束だから。