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【白猫】Gravity Horizon Story1

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最終更新者:にゃん



目次


Story1 あれから

Story2 <海>


Story3 神獣討伐軍

Story4 石

Story5 彼我の差

Story6 二つの部族

Story7 二人の族長

Story8 書物のごときモノ

Story9 しょもつ?

Story10 理解と納得


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story3 神獣討伐軍


リーダー!おかえりー!

レヴ、変わりはないか。

何度か、偵察らしき連中が寄ってきたけど。

うちらにかかれば、紙の兵隊みたいなもんだね。

そうか。手間をかけさせたな、アピス。

――――

ん?そっちの若いのは?

偶然、出会った。

何も覚えていないようだが、黒の民の生き残りかもしれん。

へえ……?だからなんだっての?生まれがどーでも、強いって保証にはなんなくない?

あんた、ずいぶんヒョロイけど、剣は使える?体術は?

それとも何、黒の民サマならではの特殊能力でもあるってーの?

そう困らせるな。戦闘員でなくとも、貢献できることはある。

zそれは僕のことかい?

おかえり、フィエゴ。君にはいつも、頭が下がるよ。

君だって、僕と同じ、無理のきかない体なのに……

みんなのために、あちこちを飛び回っていて。

オルエン。人には、向き不向きがある。

体力はなくとも、いざというとき、ー番頼りになるのはお前だ。

そう自分を卑下するな。

……うん。君にそう言ってもらえると、救われるよ。

紹介が遅れたな。ここは俺たち、神獣討伐軍の本拠地だ。

世界を人の手に取り戻すという信念に賛同してくれた者たちが集まっている。

レヴ・アピス。ラデルテの泉の守り手。精霊アピスの操手だ。

レヴ

よろしく。アピスはラデルテの泉から誕生した<新たなる精霊>の第ー号。

水や火に分化される前の、おおもとを司る大精霊、みたいなことなんだっけ?

――――

まあいいや、そんな。アピスを操るには、莫大なソウルが必要でね。

こう見えてもうちは、身に蓄えられるソウルの量にはちょっと自信がある。

ちょっと、どころではない。俺とレヴを比べるよりも、俺と常人を比べた方がまだ近い。

だっけ?ま、そんなで。その影響もあって、こう見えて大人のトシだから。

あんたが何者でも構わないけど、足引っ張ったらぶん殴る。

レヴ、初対面で言うことじゃないだろ?ただでさえ、見知らぬ集団に緊張してるだろうし。

オルエン

僕はオルエン。気安く呼んでくれると嬉しいな。

討伐軍、なんて言っているけど、僕は、戦闘があまり得意じゃなくてね……

もちろん、いざというときは、命を懸けて戦うつもりだけど。

そうなる前に、決着がつくことを願おう。

ありがとう、フィエゴ。メンバーは他にもいてね。

みんな君を歓迎すると思うよ。

そうだな。俺たちは、少し話がある。

このアジトを見て回るのもいいだろう。




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story4 石



あ、ちょっとごめん、そこの人。

手が離せなくって……そこに落ちてる石を、拾ってくれないかな?

ありがとう、助かったよ。

お礼にその石をあげるよ。

!?

投げろ投げろ投げろー!

何が槍じゃ、弓矢じゃ!わしが若い頃は、石がメインウェポンだったんじゃ!

投げてよし!殴ってよし!しかもいくらでも落ちておる!

石が勝敗を分けたんじゃ!それをなんじゃ!

ルーン魔法はいざしらず、武器が発達しすぎなんじゃ!

殺し合いを効率化して、何が楽しいか!力ーッ!!

余計なことをしくさってからに!許せん、エヌマめ!

z――いいや、ー概に悪いことばかりではない。

z確かに、エヌマにより授けられた<知恵>は、争いも助長させた。

知恵は諸刃の剣。その論には私も賛成する。

だがーつ、有益なものももたらされた。

<観念>だ。

燃え尽きた生命は、地のソウルヘと還り、循環ののち、再誕する――

この教えを得たことで、人々は<死>を意識し、それへの向き合い方を考えた。

<観念>には罪はない。無論、この考え方が全てであると断言するわけではないが――

――時間の制限を認識して初めて、人は、今日、どう生きるべきかを考える。

さればこそ、ソウルを基としたこの死生観により、人は、ようやく歴史の第ー歩を踏み出したとも言える。

そうは思わないかね?

……

なにゆえ口をつぐむ?同意すればよし、否定もまたよし、さあ、申してみよや?

悪いクセだね、ルチアーノ。

見境なく問答をふっかけるのはよしなよ。

ルチアーノ

レヴか。本来であればそなたのような経験を積んだ者と行いたいのだが。

御免だね。性に合わない。

合う合わないを己のみで判別することが、常に最善とは言い切れぬぞ。

あんたの頭でっかちっぷりは長所だとも思うけど、今は控えな。新入りが困ってる。

新入り……?おお、そうだったか。これはすまぬことをした。

私はルチアーノ。見ての通り若くもなく、頭脳を軍事に用いることもないが、ただ思索を巡らすだけの者も組織には必要だろう。

訪客はいつでも歓迎している。気が向いたら私の部屋へ足を運んでくれたまえ。

<――>


ま、悪く思わないでよ。言ってた通り、ああいう奴も必要なのさ。

あのまだるっこしい言い回しが、煙に巻くように人を抱き込む例も、割とあってね。

さっきは悪かったね。

自分をより大きく見せる……そんな風習を、うちもまだ、捨てきれてなくって。

体が大きい、殴れば強い、そんな奴だけが偉そうにする世界を、いいとは思ってない。

リーダーの言葉だけどね。

会議を先に抜けてきたんだ。初めてだと、迷うだろう?

うちが案内してやるよ。

ついといで。



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story5 彼我の差



討伐軍、とは言ってるけど……

人数は、まだまだ少ない。島のあちこちから集めても……

エヌマが擁している軍勢には半分も足りていない。だって――

エヌマは、島をほぽ二分していた大部族を引き込んだから。

それまで顔を合わせれば争っていたメナスとマニトの二つの部族。

エヌマは両族長に力を授け、配下に抱き込んだ。

町は見た?

そ。見ればわかる。島の中心部へ行くほど、今まで誰もが目にしたこともなかったような技術で溢れかえってくる。

当然、武装も。うちらもなんとか追いつこうと備えてはいるけれど。

対等にはなり得ない。

だから、なんのかの言っても、あんたが戦える奴だと、やっぱり助かる。

――っと。まだ、完全に同志ってわけでもないって、リーダー言ってたか。

自分の意志で決めればいい。どちらにつくのか。戦うのか。それとも静観を守るのか。

猶予はあまりないかもだけど。

――てか――

うちばっかしゃべってない!?させろよキャッチボール!

こんだけ言われてもまだだんまりってかい!?

――いい!アピス!

――――

沈黙がえぐい!お前も味わえ!

――――

できればしゃべれ!

――――

おーい!三人もいて、結局しゃべるのうちだけかよ!?

ちっ!お前は他人だから、居方をとやかく言う気はないが――

アピス!お前は、今後、努力しろ!

うちの話し相手も使命のーつと心得ろ!

――――

聞いてるかー!?

……まあいい。成長を急ぎはせん。

――いずれなれ!


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story6 二つの部族



もーいーかい?

もーいーよ!

……はぁ?

いいの?

ーいーよ!

じゃあ……見ーつけ――

えー!?!?!?

甘いんだよー!

<姿隠しのルーン>は禁止だぞー!

なんでー?

かくれんぼのゲーム性っ!!!

…………

あっ……!二エル様……

気にするな。続けよ。

は、はい……

…………

<――>

…………

……行くのか。

ああ。

……すまぬ。

何だ。

そなたは本来であれば、まだまだ長にはならぬ齢。

だというのに、我らー族の未来をー身に背負わせてしまい……

…………

申し訳なく思っておる。

不満は当然ある。

だが、運だ。生まれた瞬間、運命の決まる者もいる。

それが私だっただけのこと。

……二エル……

逆に考えれば、全ての責は私のみにある。

他者に期待し、落胆し、責める必要もない。それは、気が楽でもある。

……子らと過ごしたいだろうに。

子は里の子。皆で面倒を見てくれ。

それは、約束しよう。

不満はあるが――

――私ー人だけではない。

…………

戻らねば、死んだと思え。


…………

……


w――もーいーか――

zせい!

wあぁ!?

おーおー、飛んだ飛んだ。よし、拾いに行け。

なにすんのユベル!?スタートは円の外からだろ!?

それがー般的だ。それがー般的だ。

――だが俺は、そういう常識とか――

…………

すぐ忘れる!

忘れんな!族長だろ!

うるせえ!生まれた瞬間族長って、そんなの、なんだ!?

お前だったら納得できんのか!?

しないけど!でもユベル、自慢してたじゃないか!

母胎にいる時点で、次期族長を頼まれたから、引き受けてやったって!

なにぃ?俺がそんなこと――

……言った。言ったわ。ナッハッハッハ……!

だろー!?てか、そんな話じゃなくて――

まだこんなところで油を売っていたのか。

あーハイハイ、お呼びがかかってるのは存じ上げておりますよ、先代。

ならば――

先代(・・)

…………

そうご心配なさらずとも、骨身を惜しまず働きますよ。

言っておきます。我がー族に、ー層の取り計らいをと。

それでご満足でしょ?

……エヌマ様に、粗相を――

したところで、どうなると?

俺を選んだのは、他ならぬエヌマサマだ。

ちょっとやそっとで替えが利くならとっくにそうしてるでしょ?

……ユベルっ……

……頼む。

あいよ。戻ってきたら、続きからな。

あっ……いってらっしゃーい!

…………


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story7 二人の族長



お。

メナスの。奇遇だねえ、こんなところで?

同じ用件だろう。偶然ではない。

にしたって、ここで会うかは偶然だろ?出会いはー呼吸の差でズレるもんだ。

……ずいぶん上機嫌だな。

冗談。

そのキレイな顔を目にすると、今でもふつふつと湧いてくるぜ。

おたくらのー族に、何人も……討たれてきた怒りがよ……!

くだらん。

あぁ!?

我らの争いは終結した。個人の感情で再び火をくべるか?

…………

乗らねえんだ?

見え透いている。

そうかい。どきな。

…………

ちょっと。どいてよ。俺先歩く。

なぜだ。ここへは私が先に来た。

いいだろ、そのくらい。

そのくらいと言うならお前が譲れ。


 ***


肩、当たってるって、もう、邪魔。

弾かれろ。

はぁ!?

城だぞ、小走り禁止!!

そんな理はない。

いや、あるだろ、知んないけどそのくらいの規則くらいフツー。

お前の口から、『普通』だと?

あぁ!

大人しく我が背を追え。

持てよ!



はぁ、はぁ……!

このヤロ……!


……………………!

z書物のごとき――

我は――<記されし>エヌマ――



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story8 書物のごときモノ



z――忘れさられた過去を語ろう。

かつて、世界は小さかった。

天と地、二つの大陸のみ。砂時計のようなその姿が、世界の全てだった。

…………

その砂時計は――崩壊した。

そこに生きる者に、罪はなかった。

創り、導きし者が、驕ったのだ。

――それだけで世界は安泰だと――

…………

二エル、そしてユベルよ。

はっ。

汝らに授けた姿と力は、崩壊前の世界において、最も信じられた<可能性>――

王と生まれし汝らの成長を待ったのは、血脈の確保がため。

子々孫々まで手を取り合い、均衡を保て。

二度と、すれ違ってはならない。

過ちを、繰り返してはならない。

…………

――だが――

今、この島の片隅で。我が意に反抗しようと企む者どもがいる。

火と知恵を授けられた恩を忘れ、仇を返そうとする愚者たち――

彼らを残しては、いずれ必ず、静いの種となる。

――摘み取れ――……

……!

――我は<記されし>エヌマ――

――新たな世界のー冊目の書物――

――ニ人の愚かな創造主の名は――

――これには載らぬ――

…………


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story9 しょもつ?



…………

……なあ?

何だ。

…………

……『しょもつ』って、なんだ?

…………

……我……我にもわからぬが……

ぬが?

なんかすごそうだ。

おい!そのくらいは俺にだってわかるけどよ!

我らの祖父母まで、人は、粗末な庵に筵を敷き、冷気に震えていた。

石と棒で命の奪い合いをしていた。それが、いまではどうだ。

この町並みを見よ。

……夢みてぇな話だ。

そうだ。だがその夢に、殊の外早く、我らは順応した。

しかし、過程は知らぬ。

まあな。全て技術は、エヌマサマに指示されてやったら出来たってだけだ。

その抜け落ちた過程の中に、本来、存在するものなのかもしれぬ。

書物とは。

お前、頭いいな?

……お前はやめろ。

なんで?

馴れ馴れしいにも程がある。

我は我がー族、我が子らのみに心を許す。

貴様は違う。敵対してきたー族の長だ。

おいおい。エヌマサマのお言いつけを忘れたかい?

忘れてはおらぬ。だが、血塗られた争いの過去も都合よく消えはせぬ。

時が必要だ。子には伝えよう。そのにやけ面を目にしても、無用に腹を立てるなと。

へえ、そーゆーこと言う?じゃあ俺もうちのにしっかり言い聞かせておくぜ。

美人は怖ぇ。気を許すなってな。

それはおかしいだろう。

はあ!?なんで俺はダメだよ!?

我は徐々に歩み寄るように伝えていくと言っている。

貴様のそれは、なんだ。家訓か?

家訓だ。

二条を足せ。

……じゃあ、なんだ。いつまでもメナスを憎まず、少しずつでも仲良くしていけ、的な?

文言は勝手に決めろ。ただ、『的な?』と言われても、子孫も『はぁ』としか言うまい。

文句多くない!?

戯言はもういいだろう。

……ユベル。貴様には私もー目置いている。

これから、共闘をするのだ。考えを聞かせろ。

それは構わないがね。覚悟を決めておけよ。

……何だ?

俺らは……俺は、<可能性>だ。その実感だけは、強くある。

俺は、全ての<可能性>を捨てることなく、道を模索する。

……ほう。

どっからどのタイミングで何を意見するか、自分でも予測できねえ。

あんたの端正な顔が驚愕に歪むのも、見てはみてえが、見とれてりや命取りだからな。

見とれなければいい。

その責を俺だけに問うな。ー蓮托生だろ?

……覚悟はしておこう。

頼んだ。準備が整ったら使いの者を送る。

わかった。こちらも万全の支度をしておこう。

ああ。じゃあな、二エル。



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story10 理解と納得


こんなとこにいたのか。

うっ。無言ーズか。難易度高えーな。

つーかアピス、ー人で何やってんの?

――――

ふむふむ?うちから?もらったソウルの余りで?ー人で?来たと?

――――

なぜなら?こいつが?気になったと?どことなく?シンパシーを感じるからと?

――――

――って、何も言ってないけど!全部うちの作り話だけど!

させんな!こーゆーことは、もう金・輪・際!

――――

なに?善処する、と?

――言ってねえし!何ーつしゃべってねえし!

なんだよ!疲れたよ!リーダー呼んでんぞ!来い!


…………

……


来たか。ここでの暮らしに問題はないか?

そうか。俺はーつだけ、問題があると思っている。

野菜が足りない。

野菜を知らないか?ベジタブルだ。

リーダー、またその話かい?

何度でもしよう。なぜ皆、肉ばかりを好む?狩猟してきた風習がためか?

答え、自分でわかってるじゃない。

理解と納得は違う。

まあ、そうだね……わかるよ。それに……君の体が、それを欲しているんだってことも。

いや……いい、忘れてくれ。

大丈夫?気分が悪くなったら、無理せず休んでくれよ?

みんな、君のことを心配しているんだから……

……すまない。呼び立てておいて悪いが、少し、休ませてもらう。

あいよ。あとのことは任せて。

頼む。

さて。

じゃオルエン、頼む。

えー?

いやだってうち、何の用事か知らねーし。

僕だって詳しいことは。

なるほどな。てーことは、だ――

――これ何の集まり!?

あ、近くに魔獣が集まってるって件かなあ。

おい!?それだろ!うちの叫びを返せ!

でも、場所までは……

もじゃもじゃうるせーなー!報告入れた奴を出せ!

リーダー。

……っ!ならば、仕方あるまい。

うちが出る。

え?

魔獣は単純だ。弱者も狙うが、強者にもまた無駄に群がる。

いっちょアピスをフルマックスさせれば、飛んで火にいるほにゃららだ。

うーん。まあ、君がそれでいいなら。

ん?なんだ?

手を賃してくれるって?義理堅い奴め。嫌いじゃない。

じゃいくぞ!

(……ん?

まさかとは思うが……こいつの発するソウルは、独特のものがある。

黒の民……その影響で、魔獣が……?

まいいか、なんでも)




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