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シュガー(Brave The LionⅢ)・思い出 【白猫プロジェクト】

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狂戦士
シュガー・フィッツロイ CV:高橋伸也
溶けずに残った砂糖。


~Brave The Lion 3 後日談~

思い出1



<ヒストリア>で起きた一連の事件から、しばらく経ったある日――

その男は、飛行島に降り立った。


???

何と居心地の良い場所なのでありましょう。

吹き抜ける風が、全身を隅々まで浄化してくれるようではございませんか。

改めて自己紹介を致しましょう。最も、名乗る程の名など持ち合わせてはいないのですが――

……シュガー、と申します。


アタシはキャトラよ。こっちがアイリスで、こっちが主人公。

シュガーさん、ようこそ飛行島へ。


z1皆様のような、気高い信念をお持ちになっている方々と同じ時を過ごせるなど、天にも昇るような心持でございます。

それほどでも……あるわよ~。

z1私めなど、道端に転がっている小石のようなもの。

何の気なしに人様に蹴られ、コロコロと坂を下るばかりなのでございます。

あの、そこまで卑屈にならなくても……

z1お気遣い、恐れ入ります。

だが、人間とは少なからず己を卑下する生き物ではないのか?

それは足りない己に満足する為だ。一種の感情のコントロール。卑屈こそ人間の本質。人間のサガ。

不完全さこそが人間を人間たらしめる。完全なものなどない。……そうだろう? 主人公。

…………。

z1――と、難しい小説に書いてあったような気が致します。

ムムム……

…………。

z1……そう、怖い顔をしないで下さいませ。殺気が漏れておりますか?

z1失礼、’’あなた様’’がそのようなお顔をなさっておりますので。

……とんでもございません。混迷を極めた世界に秩序をもたらさんとする’’あなた様’’をどうにかしようなどと……

z2……ネエ?

ア、アンタはいったい……

z1申し上げましたでしょう?

ただの……道端の小石、でございますよ。




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思い出2




シュガーは、飛行島をフラフラと歩いている。今にも倒れそうだ。


だ、大丈夫ですか!?

z3実は……私めは、空腹でございまして。

ごはんよー! ごはんを持ってくるのよー!

z3とんでもない! 私めに食事など……

でも食べなきゃしんじゃうわよ!

z1では山を食しましょう。あそこに見える山をおひとつ、私めに頂けますか?

山を……食べる?

z3駄目ですか。駄目ですよね。申し訳ありません。

……では、池をいただくことにします。

池のみーずを飲み干したーいなー!

えーっと……

z3……それも、駄目ですか。

仕方がございません。私には、まともな食事などをする資格はないのですから……

もー、またひくつになって!

z1ひくつなシュガーちゃん、さようなら。

<なんと! シュガーは飛行島から飛び降りた!>


あーーっ!!

あーーっ!!

あーーっ!!……え?


z1この世からまた一人、未来ある若者の命が消えてしまいました……

ナニナニ、どーゆうこと!?

z1アレは私めの双子の弟にございます。

ウン、たぶんウソね!

z1’’この方’’には見抜かれたようでございます。

私めの拙き技でございます。お楽しみいただけたなら幸いです。

私もなんとなくわかりました。分身したんですね?

z4溶けずに残る砂糖が増えた所で何の意味もございませんがね。

アイスコーヒーに角砂糖を入れるが如しでございます。

時代はガムシロップですよ、皆様。それが例えホットコーヒーでもね。

フフフ……




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思い出3



z1本日も実にいい風が吹いております。

このシュガー、カッフェーのテラス席にて優雅にコーヒーを畷りながら恋愛小説でも読み耽りたい気分になって参りました。

……ああ! 私とした事が。この上ない贅沢を申し上げてしまいました。

お許しください、皆様。お許しください……

いいわよそんくらい! なんならアタシたちも付き合ってあげるからー!!



 オズマ  

おめえ、意外にこいつらと馴染んでるじゃねえか。


オズマさん、こんにちは。

zオズマさん、こんにちは。

vヘタクソなモノマネだなあ、オイ。


そーいや、アンタたちって仲間同士なのよね。

v仲間と呼べる程大したもんでもねえさ。

こいつはオレの鉄砲玉だ。

z1鉄砲玉などと、酷く上等なモノに例えてくださるとは。どうやら今日のボスはご機嫌がすこぶるよろしいようで。

vそりゃそうよ。今から能天気なバカともを成敗しに行くんたからな。

お仕事、ですか?

vああ、そうだ。準備はいいか? シュガー。

z1準備など不要だ。たたあんたが引き金を引けばいい。そうすりゃ、どこのバカでも細切れになる。

v弾の尽きない鉄砲ってのはイイねえ。

z1いつかジャムる時が来るかもしれんがな?

vそんときゃ捨てるだけよ。

z5ハハハハハハァ! 是非ともそうしてくれ!


あの、聞いてもいいですか。

z1よごさんす♪

…………お二人はどうして一緒に活動しているんですか?

z叶えたい夢がございましてな。

お金を貯めて島と別荘を買い、美女を侍らせたいのです。

欲望むきたしね! ウソだろーけど!

zボクはね、世界中の子供を笑顔にしたいんダ!

立派ね! ウソだろーけど!


vコイツはな、戦場で生きてきた男なんた。それをオレが拾ったって訳さ。

マジメね! ありがとう!

zマジメね! ありがとう!


vまあ、出会いの意味なんざあってないようなモンだ。


zおやあ? 主人公様……

……たまりませんなあ。そのような瞳で見つめられては。

たまりませんナァ!!


匂うんだろォ! オレの<>がよォ!

ヒャハハハ!


v……時間だ。行くぞ、鉄砲玉。

z仰せの通りに、ボス。



…………。

主人公……?


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思い出4



主人公とシュガーがにらみ合っている……!


な……なにごと!?

主人公……?


zどうやら、’’このお方は’’は私めに興味深々なようでございます。

色々と……感じ取られているご様子。

イイですねぇ……揺るぎない信念。燃え滾る闘志。

地面に這いつくばって生きる私めに、あなた様は何をお求めになられているのでしょう?

主人公……一体、どうしたっていうの?


zあ、おかあさんだ。

え?

おかあさあああああん!!

きゃー!!

zアイリスお嬢様。私めを見てください。……見るのです。

オレを見ろ!

……っ!!

zああ、ああ。申し訳ございません。つい声を荒げてしまいました。


……。

zええ、ええ。そうでしょうとも。感づきもしますでしょうとも。

我々はいつだって明るい場所に生きていた訳ではないのです。

ですから、光が眩しいのです。私めは思わず目を細めてしまうが――

あなたは混ざろうとしている。荒波の中で、槌るようにもがいている。……涙ぐましい努力です。

z元は同じも同じ、しかし今はこうも違うとはナァ!

ヒャハハハ!

気分はどうですか? 心地良いですか? どうなんです? ええ?

……シュガーさん。あなたは……一体……

zその質問好きすぎだろ! 新婚ホヤホヤか!

意味わかんねえよ!!

…………教えてよ。教えなさいよ!


z私めは――ウッホに育てられた野生児です。

ウソね!

z改造手術を受け、悪を倒す為に力を得たスーパーヒーロー。

ウソね!

z心優しい父親と母親に恵まれた、イイとこの坊ちゃん。

ウソね!

z皆さんのご想像にお任せ致しますよ。その方が、楽しいでしょう?



……んもう! なんなのよ、アイツ!

…………

…………



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思い出5



「失われたはずの穢れた力が、まさかお前に発現するとは……」

「悲しいけど……仕方ない……わね……ごめんね……ごめんね……」

「残念だ。――よ。」


 ***


呼ばれた名前は、もはや意味を成さなくなっていた。


世界が――明滅した。

重厚な鉄の扉が、性急に閉められる。


蔵に保管されていた大量の武器と、家系図と、閉じ込められた少年の体が、あっという間に燃えた。


不思議と痛みはなかった。

――頭が、今までにないような速度で回転していた。


優しかった両親。

頑なに信じていた正義。

そして、自分自身。

全てが墟だった。


『――ちゃん。お父さんが、また慈善団体に寄付をしたわ。……これでまた、たくさんの人が救われるのよ』

いい? あなたもお父様のような、立派な人間になりなさい』


『……白に、忠誠を誓いなさい――よ。

白の王国>こそが正義なのだ。黒は、憎むべき存在。決して許してはならぬ』


嘘だった!!

この体に流れている血こそ、黒の証!!


孤高の戦闘民族――<ヴェガン>の血だ!

憎むべき黒の血だったんだ!


そして僕は、僕は……

ものの数秒で、愛されなくなってしまった。



少年の顔が炎に包まれる。悲鳴を上げたのは……心。


「アハハハハハハハハ!!」


美しい思い出が詰まった邸宅が、ゆっくりと崩れ落ちていく。


「アハハハハハハハハ!!」


少年は、龍のようにうねり狂う焔の中心にいた。

側には、事切れた両親の骸が静かに横たわり、

依然として燃え盛る少年に向かって、すがるような炎を揺らしていた。


「アハハハハハハハハ!!」


少年は笑い続けていた。

高らかに、さも愉快そうに。


甘美なる虚無の世界で、いつまでも笑い続けていた。



 ***



……シュガー! シュガー!!

z……おや。

なによ、いきなりボーッとしちゃって!

zどうやら私めの魂は、束の間の死出の旅を楽しんでいたようです。

…………

…………


z……’’おい’’。オレはなあ、嫌いなんだ。その瞳が。



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思い出6 (友情覚醒)



z何だ、その光は。

……同じではないと? 自分は、お前とは違う、と?


あー。

あーあーあー。

あーあーあーあーあー!


気に食わネェなァァアアァァァ!!


シュガーは目にも止まらぬ速さで漆黒の刃を主人公の喉元に当てた。


シュガーさん! やめて!

z…………ヒャハ。ヒャハハハハハハ!!

ブヒャヒャヒャヒャヒャ!!



z失礼をば致しました、主人公様。

……何とも、面白い。そうですか。そうなんですね。

あなた様はあなた様なりの<意外性>を模索しておられるのですね。

z上手くいくとは思えんがな。


なんなのよ! 結局! アンタって! なんなの!

zうーん。やはり私、山を食し、池を飲み干したくなって参りました。


いいよねえ!? おかーさーん!!


話を聞きなさいよ!

z皆様のご活躍をお祈り申し上げます。

ぎーにゃー! こらあー!


z申し上げましたでしょう?

ただの、道端の――小石でございます。



甘美なる虚無の世界

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その他



相関図


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