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喰牙 RIZE2 -外伝- 憤怨を喰らう魔人 Story【黒猫のウィズ】

最終更新日時 :

白猫ストーリー

黒猫ストーリー


2017/00/00

目次


Story1 新たな噂

Story2 待ち受けるもの

Story3 蒼き魔人

Story4 逆桜

最終話 高天桜





story1



「あなたがたがいらっしゃるということは、あの噂、まちがいではないようですわね。」

物憂げに、イルーシャは言った。

手の中で振った木杯から、揺れる果実酒の香りが立ち昇る。


「怪物が現れ、村を襲う――どうしても、〈奪魂杖〉のー件を連想する噂だ。」

果実をしぼったジュースを口にして、ユウェルが忌々しげに答えた。


さる村の、酒場である。

エネリーを追う旅の中で知った噂。それを調べるべく立ち寄ったところに、イルーシャたちが待っていた形だった。


「アスピナ――でしたっけね。その子のダウジングは、どうなんです。」

レモン汁の利いた水で唇を湿したフアルクが、椅子に立てかけた鎌の刃にも劣らぬ、鋭い視線を投げかけてくる。

アスピナが縮こまるのを見て、イルーシャがファルクを軽くつついた。

「だめよファルク、怖がらせちゃ。ウィンク、ウィンク。」

「この髪型でやっても意味ねーでしょ。」


「だ、〈奪魂杖〉かどうかは……わかんなくて。」

隠れるものが欲しいなあ――などと思いつつも、アスピナは、なんとか返事をする。

「でも、すごく、変な感じがする。あの邪神の感じと、ちょっと似てる……。」

言いきって、あたためたミルクに口をつける。

言いたいことは終わった、という意思表示だ。話を自然に打ち切るのは苦手だった。


「なんであれ、放っておけるものではない。」

この村の地酒を手に、ミハネが言った。

アスピナからすると、ちょっと意外だったが、実はけっこう酒好きなのだった。

「そうだな。とにかく状況を確かめたい。イルーシャとファルクも、そのつもりか?」

「ええ。ぜひ、ごいっしょさせていただきたいですわ。」

「ただの怪物なら知ったこっちゃね一んですけど。死者の魂が利用されるかもしれませんからね。」


このふたりとは、あまり話したことがない。ミハネたちの知り合いではあるそうだが、妙に近づきがたい雰囲気があった。

観察していると、ぱちり、とイルーシャと目が合った。

にっこり微笑まれたアスピナは、気まずくなって、思わず目を伏せる。

「アスピナさんは、あれからもミハネさんたちと旅を続けていましたのね。」

「あの人……エネリーのこと、私も、許せないから……。」

「〈奪魂杖〉の件も、あの女が元凶ですからね。同胞の仇討ちってわけですか。」

アスピナは、ふるふると首を横に振る。

「憎いけど………それだけじゃない。ああいう人を止める力が、私にあるなら……怖くても、やんなきゃって思うから……。」

「KENAGE !」

イルーシヤが、HORORIと涙をこぼし、ファルクの肩をポンと叩いた。

「病めるときも、健やかなるときも、共にいることを誓いますか?」

「何 段 飛ばしだ。」


「階段を数段飛ばしで走るのは、いい鍛錬になる。」

「おまえ、酔ってるのか素なのかどっちだ。」

ミハネは応えず、黙然と杯を重ねた。


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