ザイクスのプロフィール
ザイクス 'Zaix' | 魔人ザイクス |
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プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
---|---|---|
男性 | ソルジャー | 不明 |
英装 | 十賢臣 |
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職業 | 騎士 |
武器 | 剣 |
出身 | 不明 |
誕生日 | 不明 | 年齢 | 不明 |
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身長 | 190cm | 体重 | 71kg |
3サイズ | 93/78/90 |
趣味 | 他人を怒らせること |
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特技 | 他人が言いにくいことを平然と言える |
癖 | いつも何らかの形で人を驚かせようとする |
長所 | 人の気持ちを推察するのがうまい |
短所 | 場の空気を読まない(読めない、ではない) |
性別 | タイプ | 種族 |
---|---|---|
男性 | ソルジャー | 不明 |
英装 | 魔人 |
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職業 | 剣士 |
武器 | 剣 |
出身 | 不明 |
誕生日 | 不明 | 年齢 | 不明 |
---|---|---|---|
身長 | 190cm | 体重 | 71kg |
3サイズ | 93/78/90 |
趣味 | 他者が嫌がることの推察 |
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特技 | イカサマを疑われるほど賭け事に強い |
癖 | 普段から気配を消すようにしている |
長所 | 対人関係以外なら、器用に何でもこなせる |
短所 | 超が付くほどの味音痴 |
エピソード
オルダーナ帝国第七騎士団の将軍でありながら、特務機関『グレイブキーパー』の永世騎士。そして帝国評議会議員⋯通称"十賢臣"の一員。
帝国軍部の中でも独自の行動が許されている第七騎士団を率いるザイクスは、団員を指揮して魔獣討伐から古代文明の遺跡の調査まで、グランゼリア各地で多種多様な任務を行っているとされている。
その一方で特務機関を統べる立場でもある彼は、騎士団から離れて単身で極秘裏な任務を遂行することも多いという。
ふたつの組織を統括するザイクスは、世界中で神出鬼没に活躍しており、その活動範囲の広さは帝国の全騎士の中でも屈指と言ってもいいであろう。
だがその活躍に反して、ザイクスの経歴は不明瞭な点が多い。
帝国組織の中枢ともいえる十賢臣にまで上り詰めた彼だが、記録上ではその地位を築くにふさわしいような大きな功績が存在していないのだ。
だが過去はともかく、帝国皇太子ローランドが統べる現在の十賢臣の立場に、功績や実力がない者が就けるはずもない。
おそらくは"公になっていない功績"が数多く存在しているものと推測されている。
一説では、その功績のひとつはローランドが皇帝派勢力を退けて今の体制を築いた際、裏で何らかの働きをしたことだとも言われている。
また、現在の十賢臣はそれぞれの思惑から友好的とは言い難い間柄の者たちもいるが、中でも皮肉屋で誰に対しても慇懃無礼な態度をとるザイクスは、全員より悪感情を抱かれているとされている。
もっともザイクス自身は、他者から向けられる感情などを気にしている様子はない。それどころかすべてを承知の上で、現在の態度を続けているのではないかとも言われている。
「カハッ!まあ、俺様の価値が分かる者なんて、そうそういねーだろうさ」
常に世界各地を飛び回っているザイクスだが、ブレイズとの戦いの最前線などに姿を現すことは稀である。
それは彼が指揮する第七騎士団、特務機関にとって戦闘は"手段"であったとしても、"目的"ではないためである。
だが、ザイクス自身が超一流の戦闘力を持っていることは間違いなく、次のような話が伝わっている。
ある時、ザイクスは任務のためにモルダナ大陸辺境の小さな村を訪れたことがあった。
その任務が何であったかは不明だが、容易く目的は達成できたようで、彼は村からすぐに退去しようとする。
だが、そんなザイクスを呼び止めた者がいた。
それは村の長老であった。
彼の話によれば、村の近くに恐ろしい魔獣が棲み着いたとのことで、ザイクスを「名のある帝国騎土」と見込んで退治をお願いしたいとのことだった。
だが、それに対するザイクスの対応は非常に冷淡であった。
「あん?俺様にものを頼むなんて一万年早えーよ!
近くの街に行けば帝国衛兵の詰め所がある。そこで討伐の依頼を出しな」
そう言い捨てて去ろうとするザイクスだったが、なんとその時、村に魔獣が出現。人々を襲い始める。
恐怖に怯える村人は、長老とともにザイクスに退治を嘆願。子供たちも彼にすがって助けを求めた。
しかし、それでもザイクスは魔獣と戦うつもりはなく、まとわり付く子供を払いのける。
「どけ、クソガキども!」
そのあまりの態度に、それまでうやうやしい態度をとっていた長老もさすがに激昂する。
「これほど嘆願しても、あなたは我々を見捨てるというのか!それでも帝国の騎士か!?
このまま何もせずに去るのなら、いつか必ず帝都に乗り込んで、今日の出来事を訴えてやる!」
その言葉を聞いたザイクスはわずかに顔を歪め、そして芝居がかった素振りで大きなため息をつく。
「ハァー⋯。
確かに今の俺様は帝国騎士の一員に違いねー。
ってことは、やりたくもねー仕事もやんなきゃなんねーってことか。
これが宮仕えのつらさってところかねー」
そう言い放つと、彼は剣も抜かず無造作に魔獣へ接近。当然、魔獣はザイクスに襲いかかるが、その攻撃が届くよりも先に、彼は相手の首を切断してしまう。
その攻撃は凄まじく、村人たちからはザイクスが剣
を抜いたことすら分からぬほどであった。
魔獣が退治されたことに喜ぶ長老と村人たちだったが、ザイクス自身は彼らを一顧だにせず、その場から風のように立ち去ったという。
帝国機関紙「ラグナロク」
特集!第七騎士団、その実態!
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オルダーナ帝国軍事組織を紹介してる本誌だが、今回は数ある騎士団の中でも独自の行動が許されているという第七騎士団の活動にスポットを当ててみたい。
世界各地を飛び回る第七騎士団の任務は多岐にわたるとされ、団員には単なる剣技のみならず、魔術や古代技術の知識も必要とされると言われている。
そのため入団審査は厳しく、団員の数はほかの騎士団と比べると少数である。
それについて、騎士団の将軍であるザイクス氏はこう語る。
「俺様の部下に無能はいらねーってことよ。
人数だけいても、足手まといになるだけだからな」
どうやら独自の行動が許されているゆえに、高いレベルの任務をこなせる人材が求められているようである。
団員の1人に話を聞く機会があった。
その者はザイクス氏が不在の時に彼の代理を務めることもあり、騎士団の中では比較的ザイクス氏に近い位置にいる者である。
「ザイクス様より告げられる任務は、いつも厳しいものです。
しかも、あの方はひとつのミスも許さない。
ミスをしたら、即除隊ということもあります。
ですが、それだけにやりがいがあります」
さらに彼はザイクス氏についてこう語ってくれた。
「ザイクス様は特殊任務のため、単独で行動することが多いです。
ですので、我々はあの方抜きで任務に赴くこともあります。
一見、我々に騎士団の任務をすべて任されているかのように思えますが、そんなことはありません。
どうやってかは分かりませんが、我々の行動をどこからか把握されているようです。
一度任務でわずかな失敗をして帰還したことがあるのですが、帝都に着いた途端にザイクス様より厳しい叱責を受けましたから」
どうやら、ザイクス氏は放任主義に見えて、団員たちの手綱はしっかり握っているようである。
最後にザイクス氏に、第七騎士団団長と兼任しているという特務機関『グレイブキーパー』のことについて、思い切って聞いてみた。
だが⋯
「バカかテメーは?そっちの任務のことなんざ、口にできるわけねーだろ!」
返されたのは厳しい言葉であった。
『グレイブキーパー』は存在こそ公に認められているものの、その活動については一切公表されていない。
その返答は、もっともなものであろう。
これは、私個人が記すメモのようなものである。
某日、帝国の機関紙「ラグナロク」編集部より依頼を受けた私は、第七騎士団を取材すべくその詰め所を訪れた。
これまで数多くの帝国騎士団、組織を取材した私だったが、第七騎士団だけは将軍であるザイクス氏の都合がつかず、取材をする機会がなかった。
この度はその都合がついたとのことで、晴れて取材できることになったわけである。
ザイクス氏は十賢臣の中でも一際個性的な人物だと聞く。今から会うのが楽しみである。
第七騎士団の詰め所を訪れ、入り口で取材の旨を伝えた私は、その中へ丁重に迎え入れられた。
だが足を踏み入れてすぐに、ある違和感を抱いた。
騎士団の詰め所といえば、団員らの安息の場所とも言っていい。これまで取材したどんな騎士団でも、
詰め所の中だけは多少なりとも緩んだ雰囲気が漂っていた。
だが、この第七騎士団の詰め所はそんな様子はまったくなく、なぜか張り詰めた空気が流れていた。
それは何かひとつ間違えば、生命でもとられかねないような緊張感であった。
私が面会を待ち望んでいた人物は、詰め所の一番奥の席に座っていた。
第七騎士団の将軍、特務機関『グレイブキーパー』の永世騎士、そして十賢臣の1人、ザイクス氏であ
る。
私は機嫌を損ねないよう丁寧に挨拶するが、彼はその言葉を聞く風もなく、こちらに近づいて軽く肩を叩いた。
「テメーが取材に来た記者か。
まー、めんどくせーが、これも帝国騎士としてのお仕事。
質問にはちゃんと答えてやるよ。答えられる範囲でな」
その態度は「親しげ」というには、あまりに毒を含みすぎており、そして「協力的」 というには、真摯さの欠片も感じさせないものであった。
これまで、私はオルダーナが誇る英雄ダヴァン氏や現在の帝国の軍事の大部分を統べるランスヴェル氏などを取材したことがある。
彼らはその地位、高名にふさわしい威厳のようなものをまとっていた。
だが、このザイクス氏からは、そういったものは一切感じられない。
しかし彼がダヴァン氏、ランスヴェル氏よりも劣っているかといえば、これもまた違う。
人物の格、威厳などとは異なる、何か得体のしれないものをザイクス氏は感じさせていた。
(この人物は⋯一筋縄ではいかない)
すぐに私はそう直感した。
機関紙「ラグナロク」に掲載するための取材は滞りなく進み、ザイクス氏も快く(と言っていいのか分からない態度だったが)質問に答えてくれた。
だが、彼の返答に真摯なものがまったく含まれていないことに、私は気づいていた。
当然である。
形通りの質問などで、この人物の本心を引き出せるはずもない。
私は彼の本性を引き出すべく、いくつかきわどい質問も投げかけてみた。
だがそのどれもザイクス氏によってはぐらかされ、場合によっては罵倒される結果に終わった。
私は焦りを感じていた。
こんな特異な人物に取材できる機会は、そうそうない。
何でもいい。彼の心からの言葉を引き出すことはできないものか⋯?
そう考えた私は、苦し紛れに彼にある質問をぶつけた。
「なぜ、あなたは仮面を被っているのですか?」
質問に深い意味などなかった。
だが、ザイクス氏は私のその質問を聞き、これまでの飄々とした様子を一変させる。
「仮面のことか⋯。
ま、これまで誰も聞かなかったし、俺も言わなかったからな。
だがまあ、語るにはいい機会かもしれねーな」
そう前置きをして、ザイクス氏は次のことを語り始めた。
幼い頃、ザイクス氏はある小さな村で平和に暮らしていた。
しかしそこに盗賊団が襲来。村は焼き払われ、人々は殺されて金品などが強奪されていった。
ザイクス氏の両親も殺害されるが、彼自身はなんとか逃げ延びることに成功。だが、逃亡の途中で焼け落ちた建物の崩壊に巻き込まれて、顔にひどい火傷を負ってしまう。
その後、成長したザイクス氏は両親の仇を討つべく盗賊団を探すが、その行方は今でも掴めていないとのことだった。
ザイクス氏のマスクは火傷の痕を隠すため、とのことだが、実は治癒魔法を使えばその痕を消すことは可能らしい。
だが、今もどこかで活動しているであろう盗賊団への恨みを忘れないため、あえてそのままの状態にしているのだという。
語り終えたザイクス氏は、鎮痛な面持ちをしているように感じられた。
「そんなことが⋯」と、私は絶句した。
そして彼への同情とともに、こんな話を好奇心から聞いてしまった心苦しさに胸をかきむしられる思いにかられた。
だが次の瞬間、当のザイクス氏は私に対し、思いもよらぬ言葉を発する。
「カハッ!俺の言ったこんな話、なんであっさり信じちゃうかねー」
気づいた時には、ザイクス氏はこれまで通りの不遜な態度で、私をあざ笑っていた。
私は驚いて「今の話は嘘だったのか?」と問いただしたが、彼は嘘だとも、嘘ではないとも答えなかった。
「ま、帝都で俺様のファンが増えるような記事、期待してるぜ」
ただそう告げ、私の背中を叩いて去っていった。
まったく掴みどころのない人だ⋯。
おそらくは、この帝都で⋯いやこの世界で彼の本心を知るものは、ほとんどいないのではあるまいか。
現在、ザイクス氏はローランド皇太子を支持していると聞く。
だが、そのローランド皇太子は、ザイクス氏のことを理解できているのであろうか⋯?
いやそもそも、ザイクス氏が皇太子を支持していること自体、本心からのものなのだろうか?
分からない⋯。
いや、そもそも一介の記者風情に分かるような問題ではないのであろう⋯。
過去と決別し、己の罪、そして未来へと向き合うことを決めたザイクスの姿。
かつてザイクスが所属していた冒険者ギルドチーム「ファントムクロウ」。
そのリーダーであった女性が、女神の“神戒”として現れ、彼の前に立ちふさがった。
彼女の力により己の罪を目の当たりにさせられたザイクスは、過去に飲まれそうになる。
だがそれを救ったのは、神戒に変貌してしまう以前の“彼女の想い”であった。
そして、かつての仲間たちの本当の気持ちを知り、迷いを断ち切ったザイクスは決意する。
己の罪と向き合うことに⋯。
そして、未来へと歩みだすことに⋯。
過去と決別した彼は、自身の潜在能力を覚醒。
目の前の女神の神戒を撃破し、己が信じる道へと歩み出していく。
かつて「ファントムクロウ」の一員として活動していたザイクスだが、ほかのメンバーと馴れ合うことはせず、むしろ他者をからかって和を乱すようなことばかりをしていた。
だが一方で、任務や戦闘の際には普段の言動からは「考えられないほど冷静で、時には仲間たちと呼吸を合わせて見事な連携をすることすらあったという。
メンバーの中で漆黒魔導エネルと重騎士ロクシスはザイクスと犬猿の仲とも呼べる間柄だったが、任務「などで彼と組む頻度は比較的多い方だったとされている。
2人はザイクスのことをこう評していたという。
「あの仮面ヤロウは、最高にムカつくヤツだ。
いつも無用に人の神経を逆なでしやがる。
あいつと一緒にいて愉快だった時なんて、1回もないぜ!
ま、まあ⋯危なくなった時に、あいつに助けられたことは確かにあるが⋯。
ただその後に、とんでもない皮肉を言ってきやがった。感謝なんか、まったくできねーよ!」
「ザイクスの人格については⋯⋯ノーコメントだ。
だが、腕が立つのだけは確かだ。
普段はあんな言動だが、任務や戦いなどで俺たちの期待や信頼を裏切ったことはないからな」
「ファントムクロウ」の中で、リーダーのミアはザイクスにとって特別な存在であったとされているがミアの方でもザイクスのことを特別に気にかけていたという。
彼女は、皮肉屋で周囲の和を乱しがちなザイクスとほかのメンバーとの間の“接着剤”のような役割を果たしていたとされる。
そのため、チーム外の一部の者から、両者は恋愛関係なのでは⋯? と疑われたこともあった。
ただそれについては、メンバーの中でもミアとの付き合いが一番長い義手魔導のヴェーラは、次のように語っていたという。
「ミアとあの仮面男が恋人同士⋯⋯?
ははっ、バカも休み休み言いなさいな。
あの2人は⋯あえて言うならば、しっかり者の姉とデキの悪い弟ってところだわ。
ミアはザイクスの中に、何か放ってはおけないものを見出したんでしょうね。
ザイクスの方は⋯そうねえ、あの男のことは私もあんまりよく分からないけど、ミアに対して何か希望のようなものを抱いているような気がするわ。
ああ見えて“誰かを信じたい”という願望なんかを内に秘めていたりするのかもね⋯」
オルダーナ帝国において十賢臣の1人であるザイクスは、特務機関『グレイブキーパー』を統べる立場にもある。
『グレイブキーパー』は帝国の、ひいてはグランゼリア全体の機密情報を扱う任務を極秘裏に行っており、その性質上、メンバーたちは勝手に活動することを許されていない。
もし勝手に活動しようものならば、最悪の場合は処刑されることすらあった。
だがそんな「グレイブキーパー」のメンバーの1人が無断である魔獣の討伐へ向かったことがあった。
その魔獣には呪いにも似た毒を撒き散らす性質があり、それに侵された親友を救うため、その者は魔獣を倒そうとしたのだ。
しかし対峙した魔獣は予想以上に強く、その者は逆に追い詰められてしまう。
「くそっ⋯。アイツを救うことはできないのか⋯」
迫ってくる魔獣を前に、彼は親友のことを思い、死を覚悟する。
だがその刹那、一陣の風が巻き起こる。
そして気づいた時には、自分の上司である仮面の男⋯ザイクスが目の前に立っていた。
その後ろには変わらず魔獣が迫っていたが、次の瞬間には体の至るところを切り裂かれ、体液を吹き出して死骸へと化していた。
危ないところを救われた彼であったが、ザイクスを前にして表情を固くする。
この仮面の男がここに現れたのは、偶然であろうはずがなかった。
「ウチの決まりは知っているはずだ。
オレはテメーを始末することもできる。
分かっているな⋯?」
「⋯⋯はい」
「確か“スザト”つったか。あの魔獣の毒を受けていたテメーの仲間は。
ソイツはテメーが生命をかけるぐらいの、大切なヤツなのか?」
ザイクスの問いに、彼は覚悟を決めて答えた。
「大切な親友です。後悔はありません⋯」
「そうか⋯」
返答を聞き、しばし部下を見つめるザイクス。
だが、やがて身を翻して背を向ける。
「テメーみたいなのを殺るのもメンドーだ。
今回は大目に見てやる。次はねーがな」
そしてそれだけ言うと、ザイクスはその場から風のように去っていった。
親友を救うことができたその者は、以降も『グレイブキーパー』の一員として、ザイクスのもとで活動を続けた。
ただ、自分の返答を聞いた時にザイクスが一瞬だけ見せた、どことなく懐かしげで、それでいて寂しげな様子を、彼はしばらく忘れることができなかったという。