【白猫】ティファレス・オーダー Story4
ティファレス・オーダー Story4
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<エスカが、翠聖の島から旅立つ前のこと――>
今日は、アンジェラさんをおもてなししようと思います!
いきなりどうした。
助けていただいた恩返しがしたいなと。
私は、お前の父親の恩義に報いただけだよ。
でも、何かしないと、私の気がおさまらないんです。
そうか……ならば、お言葉に甘えるとするかな。
ご希望はありますか?
酒は死ぬほどご馳走してもらったからな……特にはない。
うーん……そうなると…………あっ、アンジェラさんって、猫がお好きでしたよね。
ああ。猫をかぶってしまうほど、好きだ。
では、ねこ山にご案内しましょう!
ね……ねこ山だと!?
…………
……
ニャーニャーニャー、ニャーニャーニャ。
何だ、いやにゃんだこれは!見渡す限りの猫、猫、猫!
ニャーニャーニャー、ニャーニャーニャ。
この辺には、マタタビが多く自生しているんです。
だから集まってくるのか……!
ニャニャーン。
酔っ払ってるのか?愛い奴め!……エスカ、マタタビの枝を一本もらってもいいか?
はい……あの樹の枝なら大丈夫です。ただ――
ニャ……ニャアァァァァー!
大変な事になりますよ……!
!?
<猫たちが、一斉にアンジェラに群がる>
う……うおぉぉぉ!?
ニャアアァァァーン!
おおぉぉぉおぉぉおっ!
ア……アンジェラさーん!
――至福――!
***
極上のひと時であった……ああ、今もまだ猫遠の感触が残っているぞ……
ふふ、よろこんでもらえてよかったです。
いい思い出が出来た。感謝する、エスカ。
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レディにもてなされるとは、俺は幸せ者だな。
ライフォードさんは、ご希望などありますか?
あなたが隣にいてくれるだけで、俺は満足さ。
まあ……!ライフォードさんったら、お上手なんですから。
とはいえ、そういうわけにもいきませんよ。
ふむ……ならば、しばし散歩に付き合ってもらえるだろうか。
今後、王家が統治するにあたり、島をよく見ておきたいからな。
わかりました!
…………
……
あちらのお店は、この島一番のパン屋さんです!
ほう……実を言うと、俺は卜ーストに目がなくてな。
食べてみます?今ならたぶん、焼きたてが並んでいるはずですよ。
***
何という事だ。絶品ではないか。
ふふ、、そうでしょう?……あ、お向かいの喫茶店もオススメですよ!
特にコーヒーがおいしくて……
……実を言うと、俺はコーヒーに目がなくてな。
行きましょう!
***
うむ、素隋らしい。この香りとコク……俺ごのみだ。
それでは次に、島-番の食堂をご紹介します!
***
……すみません。散歩というより、食べ歩きになってしまいましたね……
いや、楽しかったよ。それに、改めてわかった事もある。
?
君が、この島を愛しているという事だ。
…………
今一度誓おう、レディ。この地の、変わらぬ平穏を。
よろしくお願いします、ライフォードさん。
ところで……もう一軒、紹介したいお店があるのですが……
……ふ。胸が躍るな。
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恩返しとか、気にしなくていいって言ったのに。
私のためと思って、どうか!
……そこまで言われちゃ断れねえな。じゃ、いっちょよろしく!
エディさんは、行きたい所とかあります?
ある!
!
……盛り場だ。
さ、さかりば、ですか……
盛り場といえば、クラブ。クラウといえば、ダンス。そう……オレは踊りたいんだ!
くらぶ、は多分ないですけど、社交場ならありますよ。みんなでお酒を飲んだり、ダンスを楽しんだりするんです。
そうそう、そこそこそこだよ!連れてって、エスカちゃん!
おまかせください!
…………
……
Fuuuuuuuu!Haaaaaaaa!
相変わらず、とっても激しいですね!
せっかくだからエスカちゃんも踊れよ!
カモンベイビー!Yeah!
い、いえあ!
うー、とっても難しいです!
じゃあ次はオレが合わせる番だな!
<嵐の国>の社交ダンスです。さあ、手と手を合わせて、イチニッサン、イチニッサン……
イチニッサン、イチニッサン……なんか、超優雅だな。
覚えておいて損はないと思いますよ。
……Fuuuuuuuu!
……さすがに合わね一か。
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オメーが俺の望みを叶えてくれるってのか?
はい!なんなりと!
俺の望みは、オメーとのケンカ――
!
――だが、今はまだその時じゃねえ。
えーと……では、どうします?
この島につえーヤツはいねえのか?とにかく戦いてえんだよ、俺は。
つえーヤツですか……そうですね……
島の一角に、凶暴な魔獣の群れが現れたのはご存じですか?
ご存じ、ねーなぁ……
そういう事は稀にあるんですけど、今回は特に凶暴らしくて。
特に凶暴……テンション上がるじゃねぇか。
おし、決めた。その場所に連れてけ。一匹残らず、俺がバラしてやる。
は、はい。
……
……
フン、確かに凶暴だなあ!
おいガキ、オメーも戦え。ちっこいのがうぜーんだ。そっちをやれ。大物は俺がやる。
…………
まさか、ビビってんじゃねえだろうな?
いえ、そんな事は!
<知恵者エスカの名において、勝利の栄光を此処に示さん。樹雨の柳、羽状の水明を我が身に映せ>
<玲蒼の樹冠――バハル!>
……ハァ。んなザコに、んな大技使ってどうすんだ。
す、すみません!
ま、戦闘経験がねーんじゃ仕方ねえけどよ。……まずは小技と大技のクセを掴め。
それから、敵の特徴を覚えろ。そうすりゃ、どう戦えばいいかは大体わかる。
はい!先生!
誰が先生だ。
しっかりついてこいよ、ガキ。お楽しみの時間なんだからよ!