【白猫】トワ(温泉)・思い出
トワ・クオン CV:沼倉愛美 <清めの宮>で学ぶ、お風呂好きの巫女。 親友と共に、念願の温泉街を堪能する。 |
白猫温泉物語2
思い出1
アオイの島での騒動から、少しだけ後――
飛行島はいまだ、アオイの島に停泊していた。
みな様、お邪魔いたします!
やっほー、みんなー♪
トワセツコンビじゃない。やっほー!
オハギちゃんとダイフクちゃんもいらっしゃいませ♪
たしか温泉街に宿をとっていましたよね。わざわざ来てくれたんですか?
はい、せっかくですのでご挨拶に♪
それにここの空気は、とても落ち着きますから。
見知った雰囲気が恋しくなっちゃったんだよねー。
そーゆーことなら、我が家と思ってゆっくりしていきなさいな!
はい、ありがとうございます。
ところでさきほど、温泉街で一風変わった温泉を網羅したカタログを手に入れたんです!
みんなで行き先を相談して、珍湯巡りをしませんか♪
『ギャーギャー!』
トワさん、ご機嫌ですね……!
そうなんだよー。アオイの島に来てからもーずっとこの調子でさー。
当然です、セツナ!
アオイの温泉に憧れないお風呂好きなんて、きっとこの世に存在しません!
いいテンションね。元気なのはいいことよ!
ふふ、セツナのおかげです。
へ、あたし?
こんな優雅にコーディネートしてもらって、舞い上がらない女子なんていませんよ。
素敵ですよね。華やかなのに、とても上品で……
あ、わかる? いい感じでしょー?
よその島で流行してるデザインを、あたし流にアレンジしてみたんだ。
イイ感じじゃない! さすが反物デザイナー志望ねえ。
おかげで、ただ歩いているだけで気分が浮き立ってしまうんです。
もー、褒めすぎたって。ちゃんと大事にしてよ?
はい、必ず。
では……休憩も済みましたし、そろそろ出かけましょうか♪
いや、来たばっかだし!
あ、すみません……つい浮足立ってしまって……
……しゃーないなー。キャトにゃんたちもさっそく付き合ってくれる?
もちろんです。歩きながら行き先を決めましょうか♪
オッケー!
思い出2
<岩を積み上げた浅い浴槽に、湯が流れている……>
この<指湯>は、その名の通り指だけを浸けて楽しむ温泉とのことです。
ちっちゃいと思ったら、指のお風呂なのね。
オハギちゃんとダイフクちゃん、すっぽり収まっちゃいましたね。
ギャギャッ!
ピッピー♪
駄目ですよ、お行儀の悪い……
意外と気持ちいいねコレ。指がホカホカしてきたよ~……
にくきゅーに染みわたるわぁ……
はぁぁ~~~♪ 気持ちいいです……
指先だけで湯を感じているぶん、成分が肌に染み込んでいくのがわかりますね……
だね~……なんか指先がどんどん軽くなってく気がする~。
今ならアタシ、盲牌とかできちゃうかも……
もうぱい? 聞き慣れない単語ですね。
あ、うん。麻雀の用語でさ、指先の感触だけで牌の種類を当てちゃうやつ。
実用度はともかく、牌を見ないで一発ツモってカッコよくアガりとか、ちょっと憧れちゃうよね~!
まーじゃん……どんなものですか、それは?
学園のテーブルゲーム部で、あたしも初めて知って教わったんだけどさ――
***
――でさ、こないだなんかもうすっごい熱かったんだよー!
オーラス西家ラス目で、トップ目上家と23000点差! からのチンイツ・ピンフ・イッツードラドラ三倍満の大逆転で――
……セツナ?
う、うん……? どしたのトワ、顔怖いよ……?
意味はまったくわかりませんでしたが、反物の話をしているときに負けないくらい熱く語りますね。
えっと、少しハマっちゃって……
『少し』には聞こえませんでしたけど?
かなりです……でもデザインの勉強もちゃんとやってるから……
当たり前です。勉強してこその学び舎です。
はい……
麻雀というもの自体を否定するつもりはありません。息抜きだって必要でしょう。しかし度が過ぎれば、学業に支障をきたしますよ!
でも、みんなもやってるし……
みんなはみんな、セツナはセツナです!
はい……ごめんなさい……
(お母さんだわ……!)
反省していますか?
はい……してまーす……
まったく……セツナには罰が必要ですね。
えーっ!? せっかくの温泉旅行なのにー!
では、温泉にちなんだ罰にしましょう。
とても熱ーい温泉で、私と長風呂勝負です♪
トワに勝てっこないじゃん!
思い出3
<湧き出す温泉のそばに、ひしゃくが置かれている……>
ここの湯の成分は、飲泉に向いているんです。
湯治などにも使われていて、とても健康に良いそうですよ!
お、温泉飲むの? なんか抵抗あるなー……
あの……なんだか独特なにおいが……
なんでもアオイでもっとも、クセの強い温泉らしいです!
なんでちょっと嬉しそうなのよ。
だってすごいではないですか……!
浸かるだけで幸せなのに、味覚でも温泉を楽しめるな!て……
ギャ……
それでは、いただきます♪
<トワが湧き出す湯をひしゃくですくい――飲んだ!>
…………
だ、だいじょぶ……トワ?
……美味しいです!
少し独特な風味ですが、まるで自分が温泉と一体になったようで……はぁ♪
ホントかなぁ……?
……アタシもいくわ。
キャトラ……!?
あんな幸せそうな顔見せられて、チャレンジしないわけにはいかないもの。
――!
主人公も? いいドキョーね!
そんじゃ……いくわよ! せーのっ!
<しょっぱいような苦いような、形容しがたい風味が口いっぱいに広がった!
マズウーーー! なんとなく! 察してたけどね!
そ、そこまででしょうか……?
アンタは無意識に温泉愛でカバーしてるだけでしょ! ぎにゃー!
で、ですが体には本当に良いそうですから……!
様々な効能がありますが、特に脂肪燃焼には効果があると――
私も……飲みます。
アイリスさんまで……だいじょぶなの?
健康の、ためですから……!
思い詰めた顔で言われても……
セツナさんはどうしますか?
あ、あたしはいいかな……
わかりました。では、いただきます……! ごくっ――
…………!
***
死屍累々……
うぅ……すみません……
思い出4
「キャトラさんたち、大丈夫でしょうか……」
「少し休憩すれば平気だって。一応、ダイフクたちもつけてきたしさ。
ねー、トワ。このくお見合い温泉>って、なんでそんな名前なの?」
「男湯と女湯の仕切りに、小窓がついていますよね?」
「うん。閉まってるけど。」
「その窓を通して、男湯にいる方とお話ができるんですよ。」
「へぇ、おもしろいねー……
――って、えぇっ!? 向こう側から見られちゃうってコト!?」
「安心してください。女湯側からしか開閉できません。窓もとても小さいですし……」
「なーんだ、びっくりした……」
「ここでの出会いがきっかけで、結ばれた男女もいるそうですよ。旅先で運命の出会い――なんて、まるで物語のようですね。
それよりセツナ、ここの泉質はとても珍しいんです♪ 油分が少し含まれていて、美肌などに効果が――」
「……ね、トワ。」
「はい?」
「ためしにちょっと開けてみない?」
「……っ!? あ、開けません! な、なにを考えているんですか!?」
「だってせっかく窓付いてるのに。トワも興味あったから来たんじゃないの?」
「実物を見てみたかっただけです!」
「こんな小さい窓なら平気だってー。」
「そういう問題ではありません……!」
「運命の出会いがあるかもよ?」
「求めていません!」
「つまんないのー。トワは頑固なんだからなー。」
「セツナこそ、いつもいつも勢いだけで行動しすぎです。」
「ねー、面白そうじゃん。せっかく来たのに、もったいなくない?」
「ですが……はしたないですよ……」
「ちょっと開けるだけだって!」
「……はぁ。」
本当に一瞬だけですからね。……すぐに閉めてくださいね!」
「そうこなくっちゃ!
えいっ。」
「なんかごめん……」
「いえ。私も同意しましたから……」
「「…………」」
「あの人ずっと、扉見つめてたのかな?」
「どうでもいいです。」
思い出5
一行はトワに連れられて、様々な温泉を渡り歩いていた……
はぁ……夢のようです……! 温泉に入っても入っても、次の温泉が待っているなんて♪
ギャーギャー!
トワさんすごい体力ですね……少し湯疲れしちゃいました。
おそるべき温泉愛だわね。
このはしゃぎっぷりは、あたしもそうそう見たことないや。
たしかクジョウの島にも温泉はあるんでしたよね?
まあね。でもクジョウって、異国の文化をガンガン取り入れて近代化してるからさ。
トワの好きな、ワビサビ……? みたいな雰囲気の温泉ってあんま残ってないんだよね。
温泉好きにとってゆゆしき事態なわけね。
それに友達と旅行なんて初めてだしさ。
大好きな温泉をみんなと回れて、楽しくて仕方ないんじゃないかな♪
ふふ、私たちも楽しいです♪
セツナ! みな様! 次は幻の温泉に行きませんか?
潮の満ち引きの関係で、一日のうち数時間しか姿を現さない温泉なんです!
ギャ! ギャ!
こらー。みんなちょっと疲れてるから、少し休憩しないとだぞー。
も、申し訳ありません! つい夢中になってしまって……
気にしないの! のんびり向かいましょ。
だねー♪ なんか冷たい飲み物でも買ってくる! みんな飲むよね?
あ、私も手伝います!
……すみません。みな様にもご迷惑をかけてしまって。
お気遣い、ありがとうございます。
……やはり私は駄目ですね。
人付き合いに慣れていないから、すぐに周りが見えなくなって……
ギャ……
つい楽しくて、舞い上かって、みな様を強引に連れ回してしまいました。
今回ばかりは、さすがにセツナにも呆れられてしまったかもしれません……
思い出6 (友情覚醒)
「どんな名湯にも負けない、温かな光ですね……」
『ギャーギャー♪』
「セツナはきっと呆れてなんていない……ですか?
……ありがとうございます、主人公さん。
確かにきっと、その通りですね。
セツナは素直な子です。楽しくないのに笑うなんて、きっとできませんね。
あの、主人公さん。
涼むのに良い場所があるそうです。みんなで行ってみませんか?」
***
けっきょく! 温泉!
あ、でも……すごく涼しい。
冷たい風が気持ちいいねー♪
ビーピー♪
潮風と温泉の香りが混じり合って、疲れた体を休めるのに、最適のスポットだそうです。
ギャギャ♪
ゆっくり休んでいきましょう。
***
「…………」
「おーい、トワー。キャトにゃんたち、もう下で待ってるよー。」
「あ、はい。今いきます。
……セツナ。」
「んー?」
「今回はありがとうございました。私のわがままに付き合ってくれて。」
「なに言ってんの。あたしだってアオイの島は来てみたかったし、楽しかった!
……あ、でも少し驚いたかも!」
「なにがですか?」
「旅行なんて初めてでしょ? トワはさっと緊張しちゃうんじゃって思ってたからさ。
でも終始パワ―全開だし。すごいな、温泉愛!」
「……温泉は関係ありませんよ。
セツナがそばにいてくれたから、私は初めて訪れる場所でも、心置きなく楽しめたんです。
ですから、ありがとう。」
「お、おお……? どうしたの急に? なんかこそばゆい……」
「普段と違う場所、違う雰囲気だと、普段はいえない言葉が出てくるのかもしれないですね。」
「そ、そっか……
あたしも、トワと一緒に旅行できてよかった……!」
「では、お互い様ですね♪」
「う、うん……」
「さあ、いきましょうか。いってみたい温泉がまだまだたくさんあるんです!」
「結局、温泉一色じゃん! トワらしいけどさ!」
「温泉旅はまだまだ終わりませんよ♪」
その他
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