ルミエ(温泉)・思い出
ルミエ・アワワ CV:河野ひより 怪談師を目指す、おばけの少女。 怖がりなのは相変わらず。 |
白猫温泉物語2
思い出1
やっほ~♪
こんにちはルミエさん。
人見知りのアンタがずいぶんと明るくなったわね~。
アオイの島で友達ができたおかげかな。
写真もいっぱい撮ったんだよ。見て見て。
どれどれ。
まずは噴水温泉の前で、わたしとシエラのツーショット。
へー、きれいに撮れて……ないわね。なんでアンタ白目なのよ?
いきなりお湯が噴き出たから、びっくりしちゃって……
えっと次は、ルウシェと食べた蒸しプリン。中に温泉卵が入ってるんだ。
おかげでたくさん食べちゃって、しばらく体重計に乗れなかったよ……
あ、この写真は? なんかトワに説教されてるわね。
セツナと一緒にプロレスごっこしてたら部屋が……
でも、どれも楽しそうですね。
そうなんだ~。怖いことなんてな~んにも……
はあ……アンタにはがっかりね。
え?
お父さんに負担をかけないために、立派な怪談師になるんじゃなかったの?
アタシはてっきり、心霊写真の一つや二つ出てくると思って、ドキドキして待ってたのに。
だ、だって幽霊は……
うっ……
その幽霊、どこから……
なんか、わたしのカバンに住み着いてるみたいで……
ぎにゃー!? そんなもの捨てちゃいなさいよ!
ダメだよ! このカバンには魔除けグッズがたくさん入ってるんだから!
役に立ってないじゃないのよ!
そんなこと言わないで~。お小遣いのほとんどを費やしたのに……
まあ、危険な幽霊ではなさそうですし、気にしなくて大丈夫かと。
うう……こんなんじゃ、ダディに合わせる顔がないよね……
そう思うなら、今すぐ心霊スポットでも巡ってきたら。
い、いまから!?
こういうのは勢いが大事なのよ! 勢いが!
アタシはついていかないけどね!
と、とにかく、がんばってみる……
思い出2
お香も焚いたし、数珠も持ったし、大丈夫、大丈夫……
うぅ……それにしても遅いなぁ……
sルミエ!
セツナ! よかった~、ひとりじゃ心細くて……
sあたしだってそうだよ……
え? トワは?
s用事があるから来れないって……
そんな……トワがいないと除霊が……
s待って! ここってもしかして、そういうところ?
うん……アオイの島でも有名な心霊スポットだって……
sなにそれ、やだ!? 今すぐ帰る!
行かないで~! わたしにはやることが~!
sわ、わかったから、そんなにべったりくっつかないで……
ごめんね。そばにいてくれるだけでいいから。
sで、なにするの?
写真撮影だよ。
***
もう2枚……
sねえ、こんなところで写真撮ったら変なのが写ってるんじゃ……
そ、それが目的だしね……怪談のネタになるから……
でも、撮った写真は怖くて見れないかも……
sも、もう用事はすんだ? 早く帰ろうよ……
そだね……
な、なんかいる~!?
キュッ?
sなんだ、星たぬきか……
いたたたた……
sどうしたの? 大丈夫?
びっくりして、なにかにぶつかったみたい……
<ルミエが視線を上げるとツノの折れた鬼の石像がこちらを睨みつけていた。>
ひえええっ!?
sお、落ち着いて、ただの石像だから。
ツノが折れてる……もしかして、わたしがぶつかったせいで……
s直そう。でないと崇られそうだし。
で、でも……暗くてツノがどこに落ちてるのか……
――ガサッ
sきゃあああっ!? オバケ~~~!
待ってセツナ! 置いてかないで~!
二人はこのとき、気づかなかった――
鬼の石像の前には看板が立っており、そこには『ツノなし鬼』と書かれていたことを。
――それと――
「…………」
思い出3
……はあ……
ずいぶん沈んでるわね。
最近、不幸続きなんだ……
え?
街を歩いてたら、上から植木鉢が落ちてきたり……
崖の近くを歩いてたら、なにかに背中を押されたり……
トマトがいつもより酸っぱかったり……他にもいろいろ……
どれも間一髪で助かったからよかったけど……
トマトは不幸と関係ないような……
でも、どうしてそんな……
鬼の崇りだよ……
わたしが鬼の石像のツノを壊したから! それで……
…………
うう……心霊写真なんか撮りにいくんじゃなかった……
あれからずっと誰かに見られてる気がするし……
きっと鬼の霊が、わたしを恨んで……
……なんかクサイわね。
ひどい! お風呂は毎日入ってるよ!
そうじゃなくて! それってほんとに崇りなの?
崇りだよぉ……
話を聞いてると、心霊現象というより人為的なものを感じるのよね。
そんなの現実逃避だよ!
そうじゃなくてー!
とにかく、これから石像に謝りにいってくる!
ツノを戻せば、きっと許してくれるよ! ああ、でもひとりじゃ……
よければ、ついていきましょうか?
ほんと!?
気になることもあるしね。
それじゃあ主人公、先頭はまかせたわよ……
わ、わたしは真ん中がいい!
ふたりとも、もう怖がってる……!
思い出4
申し訳ございませんでした!
<ルミエは鬼の石像に向かって深々と頭を下げた。>
チラッ……ひえっ!? やっぱりまだ怒ってる!
石像だから顔色は変わんないわよ。
早くツノを探してもとに戻さないと……
あの、ルミエさん……看板に『ツノなし鬼』って書いてますけど……
え? じゃあもとからこの鬼は……
取り越し苦労だったみたいね。
でも、だったらどうして崇りが……
だからそれは……
「死ねやー!!!
<突如、ガラの悪い男が現れ、ルミエにナイフを振った。>
わっと!? 間一髪!
「ちぃ、次は仕留める!
ぎにゃー!!!
ぐっ!?
クソッ! 用心棒を雇いやがったか……
だが、この人数をどう相手する?
囲まれてる……
さすがにこの人数はまずいわね……
なんでこんな……わたしがなにしたっていうの……
「しらばっくれんじゃねえ! さっさと例のものを出しやがれ!
なんのこと!
「……兄貴。ようやくヤツを捕らえました。
「そいつは良い知らせだ。
おい、女。これを見ても同じことが言えるか?
dすまないルミエ……
ダディ!?
おっと、動くとこのオヤジに風穴が空くぜ。
やめて! なんでダディまで……
「やたらと俺らのことを嗅ぎまわってるからだよ。
d私はただ、娘が心配で……君たちが妙な真似をするから……
「悪いのは娘のほうだ。写真なんか握りやがって。
写真って……
「兄貴、そろそろ移動しましょう。ここでは人目が……
「だな。人質もできたことだし……
待って!
「おら、アジトの地図だ。親父を助けたきゃ写真をもってこい。
妙な真似をしたら……わかってるよな?
dルミエ、逃げろ! 私のことは気にするな!
「うるせえ! 早くこっちに来い!
ダディ……
思い出5
あった、この写真だ。
<そこには真夜中。
チンピラたちが地面から何かを掘り出している姿が写し出されていた。>
これってルーンよね?
アイツらがあれだけ躍起になってるんだもの、きっと違法なものなんだわ。
許せない。向こうが悪いことしてるくせに、あんな……
ルミエさん、落ち着いて。お父さんを人質にとられてる以上、迂閉な行動は……
うん……わかってる。
ダディ、待っててね。なにがなんでも助けてみせるから。
***
羊が10匹……羊が11匹……羊が……
静かになさい。ここはもうヤツらのアジトなのよ。見張りがいないからいいものを……
だってここ、薄気味わるいし……現実逃避でもしないと……
さっきまでの威勢はいったい……
この先は一本道ね……罠が仕掛けてあるかも。
どうだろうと作戦通りいくわよ。
どうせ正当な取引なんてないんだから、すきをついてお父さんを――
――ネチョ。
ひええっ! 顔に幽霊が~!
しーっ! よく見て、蜘蛛の巣よ!
――ピィィン。
ひええっ! なにかが足を引っ張ってる~!
ほどけた靴紐を自分で踏んづけてるだけよ!
あわわわ……もうダメ……
「ん? なんか今、聞こえなかったか?」
こっちに来るわ。物陰に隠れましょう。
なにやってるのルミエ、早くこっちに!
こ、腰が抜けて動けない……
「それにしても、狂ってましたねあのオヤジ。舌を噛み切ろうとして……
「人質の意味をなくそうとしたんだろ。そんなに娘が大事かね。
……ダディ……
このままじゃ見つかっちゃうわ……
主人公!
思い出6 (友情覚醒)
この場を切り抜けるには、ルーンの光で敵の目を――
ベーローベーロー……
バーーーッ!!!!
「なんだこの光は!? 前が……
ダディを返せええっ!
<ルミエはチンピラたちに向かって走り――跳んだ!>
フライング・ニールキーーック!!
「ぐわああああっ!?
すごいキック……一発でのしちゃった……
うっ、ふたりとも大量に鼻血を……はっ!?
…………
ルミエ落ち着いて! 血を見ないようにすれば……
そんなこと気にしてる場合じゃないよ!
<言ってルミエは、薄暗い道を一人で突き進む!>
ルミエさんが恐怖を克服した……!
……こうなったら作戦変更! 強行突破よ!
***
「遅い、遅すぎる。あのガキ、逃げたんじゃねえだろうな……
dそうであってくれ……
「あん? ずいぶん余裕だな? なんならお前をバラして、娘に送りつけたって……
写真なら持ってきたよ!
「はっ、待ちくたびれたぜ。早くそれを渡し……
やだ! これであなたたちの悪事を暴いてやる!
「おいおい、状況わかってんのか? こっちには人質が……
ルミエ! 今よ!
ベロベロ・バ――ーッ!!!!
「くっ、目が……!
――!
d助かりました。これで自由に……
「お前らなにやって……
ひとの心配してる場合かしら。後ろを見なさい!
なっ……!?
たあああっ!
<助走をつけたルミエは、飛び込むように跳躍し、チンピラの首元に強烈な蹴りを放った!>
シャイニング・ウィザーードッ!
ぐわあああっ!!!
がくっ……
1……2……3……
勝ちー!
***
dルミエ……
ダディ~! 無事でよかった~!
dまったく、無茶をして……でも、ありがとうなルミエ。
家族だもん。助けて当たり前だよ。
dそれにしても、よく怖がらずにここまで……
必死だったからかな? なんか怖いの平気になったみたい。
dそうか。これでお前も怪談師に……
あら? 幽霊?
げっ、いるの? よく見たらルミエのカバンが壊れて……
……幽霊が怖くない今、友達になれる気がする。
仲良くしてね♪
♪
…………
dほほ、お茶目な幽霊だね。
…………
dほら、ルミエ。ぼーっとしてないで……
あ……わ……わ……わ……
気絶してますね……
dそう簡単には変われない……か。
勇敢おばけ
その他
白猫温泉物語2 | ||||
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