【白猫】Gravity Horizon Story3
Gravity Horizon Story3
Gravity Horizon Story5
目次
登場人物
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story19 この時代の閃き
***
そうでもしなきゃ追いつかねえ数なんだぞ……
寡兵側が打って出るなんて、そんな法が……あるのか……?
……まさか、エヌマ様だけが狙いか?
馬鹿を言うな。無人の野をゆくのではない。兵を全て討たねば不可能だ。
こちらの軍の大半を誘導し、空振りさせ――
――その隙をつけば!
発想が飛躍してるぞ!今この瞬間に覚醒したか!?
連中は戦の常識を覆すつもりだ!
こんなことになるなら、これまでもっと頭を使って戦争をしていればよかった。
逆に、これを考えた奴さえ討てればいい!
――何をすればいい!?
俺らは別行動する!
じゃあさっさといくぞ!
story20 血に狂う人々
レヴ。相手も、お前と同じように考えているだろう。
まあいいや。なんかわかんないけど、あんたは不満もないようだし。
リーダーの指示に従うよ。
この島の民は、ずっと争ってきたんだ。血の匂いを嗅ぎながら。
戦闘になりゃ、カッとなる。
リーダーとあんたは違うみたいだけどね。
そんな奴、他にいやしない。
冷静に――!
――くっ――!
くらいにしか思わないね。いざ血を見たら。
フィエゴ……すまない。君の思い通りにはいかなかったよ。
被害を広げてしまった。……でも、安心してくれ。
僕の見える範囲くらいは。
せめて相打ちにしておくよ。
――操れない物はない――
俺たちは進むぞ。
初めて?
争えば人は死ぬ。知らぬわけはあるまい。
story21 遭遇
探したぜ――え――……?
自分は――
――闇の――
……王の、後継者。
貴様には……何かを……
――退けぬー戦があることを!
<――>
リーダー!温存はここまでだ!
アピスよ!我がソウル、汝の心臓と捧げる!
幸運とも――思えぬな!
動揺すんなよ!死ぬぞ!
うぇぇ……!この翼、見掛け倒しは勘弁だぜ、エヌマサマよ……!
story22 中身の話
何をしている!?どけ!
敵だぞ!
ー度剣を向けてきた相手、情けなんか――
余裕こいてると噛みつかれるかもよ?
血に狂わない者ならば、聞き入れる耳もあるはずだ。
世界を取り戻したくはないか。
それは、何故と問うたところで、どこかへ到達することはない。
それよりは、己の力で変えられる<可能性>のある領域のことを考えた方がよい。
即ち――未来だ。
だが、それ故に成長する。
次はより良きー歩を。その積み重ねが、歴史を築く。
用意された道の上を歩んでゆくだけでは、多くのものを見落とすだろう。
道幅に収まらぬ者を振り落とすしかなくなるだろう。
それは本当に正しいのか?
夢物語に聞こえるかもしれない。
それでも、気づいた者は、動かなければならない。
――命を燃やさねばならない。理想の実現のために。
――自分は――理想の世界のために――!
神獣に愛されしユベルよ、そして二エルよ。
授けられた力に縛られるな。人の持つ意志を信じ――
我らに、力を賃してくれ――?
主人公、お前は――
――ふ。お前が、構わぬか。誰であろうと――
――闇でも、光でも――!
あんた、名前は?
俺たちは<可能性>なんだと。
俺たちはエヌマ様から子供同然にかわいがられ、力も与えられた。
教えに従い、ー族同士の戦争は終結したし、町は、夢のような発展を遂げた。
それには恩も感じている。だけど――
反逆者たちをソウルごと滅ぼし、循環から排除せよと。
……お前の言った通り。意にそぐわぬ者を振り落とし、従順な民だけを残す未来に。
広がりは感じない。恐怖も生まれる。
いつ自分がそうなりはしないかと。
……我が子らには、そんな窮屈な思いは、させたくない……
共に――歩もう――
story23 鏡
誰かが考え続けることが、未来につながる……
……ような、気がするから。
顔が似るとも似るモンなのかね?
――っ……!?
何か、とても大事なことを――
――大事な、人を――
――忘れて、いるような――
全てを自分ー人の思い通りに運ほうとする独裁者だ。
俺たちは違う。
人と人とが信じ合い、誰もが幸福に生きられる世界をこの手に取り戻すため――
――今こそ、神を騙る獣を討つ!
story24 <やり直せる>
――なぜ――
――どこで道を誤った――
我は完璧だった。崩壊せしあの世界において最も確率の高かった道。
あの二人を模し、子孫を準備させ、手を取り合わせ――
何代も、何百代も、二人の王のもと恒久の平和が訪れるはずだったのに――
――――
どれほど目をかけ、手を差し伸べようとも――
――人は――
自ら揺らぎを生み、対立と衝突を求める――
――愚かな存在なのか――
――――
――いいや――
――もうー度だ――!
出来損ない共を消し去れば。我が<力>で――
――何度でもやり直せる――!
――失望したぞ。
己の愚かしさに、なぜ気づかぬ。
この通りやれば完璧だと。何も心配しなくてよいと。
それにただ従う愚かしさに、ようやく気づいたのですよ。
尽きた命は地のソウルヘと還り、循環を経て蘇る――
――いつか必ず、やり直せる。何も覚えていなくとも、今の自分と違っていたとしても――
あらゆる命に与えられた救いだと、私は思いました。それを――
事もあろうに……!ご自身でそれを断ち切る命令を下されるとは!
そこまで傲慢で、あっていいはずがない!
――なぜわからぬ――
我は書物の如き存在。
なぞるだけでよい。
それで全ての不安、全ての禍いから逃れられるのだ――
人を見ぬ者に、世界が作れるか?
笑わせる。
束の間楽しめただろう?だが、もう飽き飽きだ。
舞台から降りろ。
なぜそれが――
口喧嘩つえーなリーダーよ!意味はわかんなかったけど!
あと何すればいいかはわかった!口で負かした後は――
――拳だ!
愚か者どもが……!
なぜわからぬ!貴様らなどでは、この世界の舵を取ることなど――
っ……!いいや――好都合だ!
まがい物ごと、貴様を、この世界より排除し!
何度でも創り直して!
我の正しさを証明する!
***
BOSS:エヌマ
***
story25 仮面
どうして……!我は、誰よりも正しいのだ……!
世界は我が意に従うべきなのだ!
この世にただー冊の、正しき書物!
あの二人よりも、我こそが――!
――ギャアアアアアアアアア……!
しょーーーーーりっ!
これが俺たちの……最後の、恩返しだったさ……
ヒィ、ヒィ……!アハハハハハハハハハハハハハハ!アハハハハハハハハハハハハハハ!
駄目だ、苦し、苦しすぎ……!アッハハハハハハハハハハハ!
ギャハハハハハハ!
何を「自分たちが正義です」ってツラしちゃってんの!?もう、オカシくて、オカシくて……!
子の務め?救い?なにそれ、ソノ台詞、辛そうに、嘘でしょ、マジな顔して、ガチで?
なんて笑える悲劇なノ!?ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
この世界を少しでも良くしようと、みんなを幸せにしてあげようと、自分を削ってまで、頑張ってたの!
何度も言ってたのに!わかってくれって!なのに、なのに……!
全部無視とか!ヒドクない!?自覚ない?ギャハハハハハ……!
笑った笑った……んじゃ。
いちお、もらっとこっと。神獣の因子。クソ雑魚だったけど、混ぜて化けるかもしれないしネ。
昔はねぇ、精霊ともよく遊んであげたもんだよ。
つい懐かしくて、カワイクてねエ。贔屓にしちゃったヨ。
じゃもらうネ♪
あと残ったのは――
戦えないだっ……!あああああああっ……!
いち、にい、さん――
……いやそれよりも、あいつは……
story26 はじまりの悪夢
咄嵯だったけど、ナルホドネ~。コーユー応用も利くんだ~。
――幅が広がっちゃうなァ!?
――テメェ、あの女の顔でー瞬固まってたよな?
ちょっとツラ賃せ。
<――>
なんだってんだよー!?
――王の盾であり――そして剣――
なんのつもりだ!?なにがしたいんだお前は!?
……守らねば……
――違う――
――世界を照らせると思うなッ!
――うぉおおおおおッ!!!
リーダーはどこ行っちまったんだよ!?
***
――はぁああああっ!!!!
違う……白の王国ではない……
ならばここは……黒の……?
――オォオオオオオッ!!!
どこだ……どこにいるんだ……!
行かなくては……!
アイリスゥウウウウウウー!!!
その叫びを最後に、男は姿を消した――
そして――
世界は再びゆるやかに崩壊へと向かう――
――ただ一人で文明を支えていたエヌマを失い――
――だが――
結果はどうであれ、人々は得た。
命の基盤となる観念と――
――宿敵を。
そしてまた人々は、結束することを覚えた。
これで終わりではない。
長い長い時を越え――
――運命の歯車は、再び動き出す――
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