【白猫】ハーヴェイ・思い出
彼方より来たりし戦士 ハーヴェイ・ロスベルク cv.中田譲治 統合機関に作られし、突破の概念使い。 己の命を懸け、家族を守る。 |
Flower of Grace ~花咲く竜の島~
フラワーオブグレース
思い出1
空に浮かぶ島――か。
どうやら私の知らない技術が使われているな。
人間には過ぎた代物だ。
まあまあ、そんなこといわずに。
いらっしゃい、ハーヴェイさん、ディーラさん。
しばらくやっかいになるぞ。
しばらくといわず、いつまででもいていいわよ。
……そうか。
<ハーヴェイは、飛行島の街をじっくりと眺めた。>
この島は、街としての機能が充分に備わっているようだが。
ええ。いまもまだ発展中なんですよ。
ふむ。……自然との調和も見事だ。景観を重視した作りになっている。
そして何より――安全だ。
ディーラ、やはりここだな。
そうだな。あの子達にとって、良い環境であることに間違いはないだろう。
えっと……なんの話?
こちらの話だ。
えー……気になる。
子供達が戻ってきたら、話すとしよう。
シオンさんとレナちゃんは、いまどこに?
お前達への土産を買いに行かせている。
それは、ご丁寧に……
ねえ、一緒に行かなくて大丈夫なの?
ついて行こうとしたら断られた。おつかいをしたい年頃なのだろう。
シオンがついているから心配はない。
…………
(パパはやっぱり心配みたいね……)
思い出2
おとーさーん!!おかーさーん!!
戻ったわ。
帰ってきたな。
ああ。おかえり。
おとーさん!レナ、ちゃんとおつかいできたよ!
よくやった、レナ。偉いぞ。
<ハーヴェイはレナの頭を撫でた。>
えへへ……
……というわけで、はいこれ。
わあ!!おいしそーなマドレーヌ!
ありがとうございます。みんなで食べましょう。
その前に、皆に頼みがある。
ここに……この飛行島に、私達家族の家を建てたいのだが。
家……ですか?
ああ。我ら四人が暮らせる家だ。
……あのね、きのう、みんなで話しあったの。
もういちど、おうちを建てたいねって。
……家族が帰る場所を、もう一度作ってやりたいのだ。
お前達がいるこの飛行島でなら、安心して生活できそうだしな。
……ダメかしら?
イイんじゃない?
土地はまだあまってるし。ね、主人公?
私たちもよろこんでお手伝いします。
やったー!!ありがとう!!
すまん。恩に着る。
それにココには<専門家>がいるから……きっといい家がでさるわよ~♪
……いい家、か。
ああ、ディーラ。今度こそ、だ。
…………
思い出3
<ハーヴェイ達の家作りが始まった。>
というわけで、<専門家>の大工星たぬきにきてもらったわ。
キュッキュー!
なるほど……腕と知識は確かなようだ。
一目で見抜くか。
キュッキュッキュー♪
なんていったの??
『恐れ入ります』だって。
たくましい星たぬきよ、家作りへの協力、感謝する。
キュー!!
じゃあ、始めましょうか。
…………
……
キュッ、キュー。
掘れば掘るほどわかる。実にいい土だ。
……我の爪は、土を掘削するためにあるのではないのだがな……
ここなら作物もよく実る。野菜でも作るか。
つくるー!!レナね、トマトがいいー!!
……力二カマの種とかないかしらん……
……これはいい。……これはダメ。
シオンさんは何をしているんですか?
釘の選定をしてる。
それ、全部新品だけど……?
……一応、ね。
シオンには細々とした作業を任せている。
レナ、お前は応援だ。
うん!おとーさん、おかーさん、おねーちゃん、がんばれー!
ああ、<お父さん>は頑張るぞ。
ねえ……ハーヴェイさん、どことなく楽しそうじゃない?
そうね……うんうん、イイことだわー。
思い出4
<ハーヴェイ達の家作りは続く。>
キュッキュッキュー!
よし、柱と梁の組上げだ。
レナ、シオン、離れていろ。……ディーラ、始めるぞ。
わかっている。まずはこの柱だろう?
そうだ。ゆっくり、慎重にな。
レナ、シオン。ランチタイムだ。<お父さん>が作った弁当があるぞ。
わーい!おとーさん、ありがとうー!
……いつも通り、美味しい。
スープもあるぞ。バランスよく食べるのだ。
キュッ、キュッ、キュキュー。
なるほど、ここをこう、だな。ディーラ、そっちも同じように頼む。
……む……我にはいささか繊細すぎる作業だな……
主人公、頼めるか?
――♪
アイリスちゃん、みてみてっ!
みんながおうちを作ってる絵を描いたの!
あら……とっても上手よ、レナちゃん。
アタシはもうちょっとプリチーだけどね。
おうち、まだかなー♪早くできないかなー♪
…………
……
……もう、こんな時間か。今日はこのぐらいにしておこう。
――洗濯物を取り込まねば。
ハーヴェイさん、レナちゃんは私か宿まで連れていきますから。
<アイリスのひざの上で、レナが気持ちよさそうに眠っている。>
そうか。すまんな。
…………お前達には――
色々と、本当に感謝している。それから――
……いや、なんでもない。
……?
…………
片づけ、終わったわよ。……どうしたの?
……もう少しだ、シオン。もう少しで、完成する。
――私達の家が。
そうね。……ねえ、ハーヴェイ。
私は……変われるかしら。
この島での、この家での暮らしで、今まで以上に変わる事が出来るかしら。
変われるさ。きっとな。<お父さん>が保証する。
そう。……ありがとう。
ハーヴェイ、お前――
何も言うな。
…………
思い出5
…………
<――飛行島の一角に、一軒の家が建った。
ありふれた、けれど温もりのあるささやかな家だ。>
おうち、できたね!
ああ……出来たな。
…………
……ハーヴェイさん?
これで、もう安心だ。
……お前達。シオンとレナを頼む。
え……どういうこと?
私にはやらねばならぬ事がある。
家族と共に暮らす為に、必要な事だ。
……やはり、な。
奴らがいる限り、真の平穏が訪れる事はない。
……私の家族に、本当の幸せが訪れる事はない。
レヴナントを、潰す。私はそう<決意>した。
おとーさん、一緒に暮らせないの……?うそだよね……?
ハーヴェイ、勝手な真似をするな。シオンとレナの事も考えろ。
…………
考えた結果だ。ディーラ、お前は二人についていてやってくれ。
愚か者めが。力づくで止めないとわからないか?
ディーラ。行かせてくれ。頼む。
…………
…………
思い出6 (友情覚醒)
主人公……
おとーさん……レナは、もう、離れたくないの……
おかーさんとも、おねーちゃんとも、離れたくないの……
一緒にいたいの……ずっと一緒に……う……うう……
うええええーーん!!
…………
ハーヴェイ。……うまく、言えないけど……私も、レナと同じよ。
私達は……一緒にいるべきよ。
……シオン……
全く……娘に諭されるようでは、<お父さん>もまだまだたな。
…………私は…………
……ハーヴェイさん。
確かに、レヴナントと戦うのも大事だと思います。
けどさ、いまはもっと大事なことがあるんじゃない?
大事な事、か。
……シオン、レナ、ディーラ。
どうやら私が間違っていたようだ。すまない。
……おとーさん、どこにも行かない?ここに、いてくれる?
――そう、<決意>した。
ああ、いるぞ。<お父さん>は、お前達の側にいる。
おとーさあああん!!
それで、いいと思うわ。……ハーヴェイ。
ふ……世話の焼ける男だ。
ほらほら、おとーさん!
<レナに手を引かれ、ハーヴェイは歩き出す。
その後を、シオン、ディーラが続いた。>
……いいわね、家族って。
あら、アタシたちも家族みたいなモンでしょ?
ふふ、そうね……
<四人の家族が、仲睦まじく家の中へと入っていく。
飛行島に、幸せの花が咲いた――>
覚醒絵・覚醒画像
家族を守る戦士 ハーヴェイ・ロスベルク
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