【白猫】討滅士ガルガ Story0
開催日:2019/01/31 |
プロローグ
街がもえている。
炎が全てを焼き尽くす。
嘆きの声が響く。
憤りの声が響く。
命を――
滅ぼす――
獣は己の内にあるものが、怒りだと知った。
Newイベント
討滅士ガルガ
story1 緊急事態
もう昼だぞ。船はどうしたんだ。
戻ってません。
難破か?
海は荒れてませんよ。
じゃあ海賊か。
やな予感がしますね。
とにかく海警に連絡だ。
…………
……
救難信号!!救難信号!!
了解、着水させる。
救命ボート確認!生存者発見……
……重症だ!
……ううっ……
なんだこれは……
瘴気だ!瘴気にやられてるぞ!
…………
……
医師 | 瘴気専門医 |
---|
血液検査の結果が出ました。高レベルの汚染が認められます。
安定剤投与。浄化のルーンを回して。
瘴気弾でしょうか。
瘴気弾ならば、検出される療気の型がー定のはず。
たしかに……複数の型が混在しているようです。
しかも、これは未知の型ね。
何が起こってるんですか。
今はなんとも言えない。確かめてみないと。
…………
……
ただの海難事故じゃない?じゃあ海賊か。
違うようです。
被害者の証言は。
要領を得ません。
それはそうだろうが。
なんだあの連中は。
同盟国ですよ。
鋼の国……?連中が絡んでるのか。
声が大きいですよ。行きましょう。
…………
……
副官 | 将軍 |
---|
瘴気?何だそれは。
毒ということです。
で?敵は何なのだ。
……生物ということです。
ハッ、魔物か。
魔物とはおっしゃいますが……
連邦合同軍を、魔物ごときに出せというのか。全く……!
相手は未知の生物です。
我々が、軽んじられているといっているのだ!
…………
……
連絡が途絶えた……?
島に向かった船も、帰ってないそうよ。
何があったのかしら?
わからない……でも、やな予感がするわ。
冒険家ギルドで話だけでも聞いてみましょう!
story2 任務
……どう?ガルガ?
瘴気は感じない。フェイ、船は。
高速艇の修理は可能ですけど、問題は燃料ですね。
補給は困難。代わりの足を調達する。
奪いますか?
操縦は無理だ。
だったら、紛れ込みましょう。
策があるのか。
私達は冒険家になります♪
…………
……
いつもより人が多いわね。
ギルド職員 |
---|
……お前さんがたもか。
何があったの?
集まってくれ。まとめて説明する。
昨晩、被害のあった島への渡航禁止命令が出た。
例の件だわね。
原因は目下のところ不明。連邦は災害救援を目的とした連邦合同軍の派兵を決定した。
……そんなに大変なことに……
ベテラン冒険家 | 腕利き冒険家 |
---|
何なんだよ。やっぱり反乱か?
共有可能な情報は伝えておく。
……12時間前、島の近海で、救命ボートが回収された。生存者は六名。
全貝、瘴気による重篤な被害をうけている。
瘴気……!?
瘴気を出す魔物か……?
地中に溜まっていた瘴気が吹き出したんだろう。
落ち着け、わからんといったろう。
魔物だとしたら、えらいことだぞ。
事態は深刻だ。すでに支援の申し出も多数寄せられている。
危機に対する君たちの姿勢は本当にすばらしい。私も誇りに思う。
だが我々は冒険家の互助会だ、皆を犬死にさせるわけにはいかない。
そこでこちらも措置を講じた。まずは任務の一本化だ。
島への単独渡航及び、渡航の必要な任務は許可しない。
連邦合同軍より依頼された、専門家による調査同行任務。
これに参加するものにだけ、島への渡航許可を与える。
いつになく厳しいわね……
ふむ……
任務の参加には条件がある。ハーブさん、お願いします。
説明するわ。
ハーブさん……
<どこの国家にも属さず、病める人々を救う医療集団<アスクレピオス>の一員――
瘴気専門医、ハーブである。>
まず今回の任務では、自前で瘴気への対策手段を用意してもらいます。
そりゃ、そうだろうが……
もう一つは実力です。事態に際しあらゆる状況に対応できる力が求められます。
実技試験を用意しました。試験をパスしない限り、任務への参加はできません。
はい!質問があります!
何かしら。
??? |
---|
私達も島に行きたいのですが、あいにくライセンスが無くて……
ライセンスをもってなければ、当然推薦はできませんね。
ですので!今回の実技試験がライセンスの取得試験を兼ねるというのはどうでしょう!
素人に任せられる仕事ではないといって……
??? |
---|
(……何だこの男は……! こんな男がいたのか!?)
私からは決めかねる案件ね。
……ライセンスの取得試験は、実績の証明に十分と判断する。
やった!ありがとうごさいます♪
プロをふるいにかける試験だ。そこを理解してくれ。
――いいだろう。
(……何なんだ、こいつは……!)
(震えてんのか、俺は……!20年現役のこの俺が?)
(……この人の気配……どこかで……?)
……どうするの、主人公。
――!
試験を――受けるのね。
瘴気への備えだったら、手持ちのルーンでなんとかなると思うわ!
放っておけないと思うのは、私も同じだから……
がんばって、二人とも!!
story3 瘴気
お見事ね、アイリス、主人公。
あなた達が来てくれて、心強いわ。
お疲れ様でした!いかがでしたか、ハーブ先生?
こんなものか……
なんという……
……言葉が見つからん。
これほどの腕の持ち主が、どうして今まで埋もれていたんだ。
……お二人も、実力は十分に証明されたと思います。
ライセンスはすぐ発行できる。
…………
……
わーっ、すごーい!飛んでるー!
飛行艇は初めてですか?
初めてです。すごいですね♪
あなた達、どこから来たの?
ここからはかなり遠い場所です。田舎でしたので、飛行艇は珍しくって。
冒険家ギルドもないくらい、田舎だったのね?
そうなんです。だから、右も左もわからないんですよ……
わからないことがあったら、なんでも聞いてください。できる限りお助けします。
ありがとうございます♪ほら、ガルガもお礼を。
助かる。
今後共よろしくおねがいします、先輩♪
あら、素敵な響き。あたしはキャトラ。
主人公と、アイリスよ!
お近づきになれて光栄です♪フェイとお呼びください♪
よろしくおねがいします♪
ところで……
なんでしょうか。
ガルガだっけ。無口なのね……
連絡が途絶えて数日。向かった船は戻ってない。
状況は深刻だ。おしゃべりの余裕はない。
story4 決意
もう、ガルガったら、先輩たちを威嚇しすぎです。
普段どおりでいいといったのは、お前だったような気がするが。
いいましたけど。普段どおり、黙ってすごんでくれていれば、楽に事が進んだのに。
彼らも駒にするつもりか。
こちらの海のことを、知る必要があると思いませんか?
理解した。知識は必要だ。
いきなり素直。
先を見ての判断なのだろう。お前の判断は信用する。
……私はまた、間違えるかもしれませんよ?
その時は、俺が誤りを正すまで。
…………
……
弟よ!
なんだよ姉貴。
見よ、この者共の面構えを。世に冒険家は数多あれど……
これほどの悪相がそろうなど、めったに無いぞ!
(割と見る顔ぶれだけど)
しかし、なんだこの雰囲気は。
確かに、張り詰めてるな。それだけ今回は厳しいのか。
……あの人達……姉貴、知ってるか?
……見ない顔だな。とはいえこの空気の重さ。あの二人が原因のようだ。
何者なんだ……?
わからんが、かなりの使い手だ。
みんな、揃っている?
今回の任務について、補足の説明をします。
……救命ボートの生存者が、何を見たか――だな。
ええ。これからお伝えする事項は、極秘にあたります。
情報の漏洩に際しては、ライセンス剥奪だけではなく、処罰がくだされます。
その上で――任務の続行に関しては、各冒険家の判断に委ねます。
任務の参加を断念する冒険家は、次の島で飛行艇を降りてください。
(……動揺した様子さえ見せない。さすが歴戦の冒険家ね……)
では、説明します。
救命ボートの生存者たちは、自分たちが何者かの襲撃を受けたと証言しました。
襲われたってのか?
魔物の群れにやられたな。
いえ、襲撃者はー体だけということです。
オイオイ話がおかしいんじゃねえのか~!?
たったー匹に、島ーつかまるごとやられたのか。
敵は……どんなやつなんですか。
ー対の翼、角、異様な形の尾をもった生物とのことです。
ドラゴン……それではまるで、ドラゴンではないか!
種族については目下不明です。この生物の最大の特徴は、瘴気を発することです。
ええっ!?
瘴気とは病んだソウルのこと。とはいえ自然界において、微量な瘴気は珍しくありません。
問題は、推定されるその放出量です。
対象は、通常の生物なら即死するレベルの瘴気を、放ち続けていると推察されます。
では接近すら困難だ……本当に生物なのか!?
常に瘴気を放っているのなら、簡単に見つかるだろ。
今回の任務では、飛行艇各機に瘴気測定器が備わっています。
奇襲を許す可能性は低いと考えられます。
ー匹だけとは恐れ入ったわね。
前例のない危険な任務です。今ー度、任務継続の可否を考慮してください。
以上、解散とします。
…………
……
降りなかったのか。
どうしてだ?
なんであれ、お前の決断には敬意を払う。
戦いを決めるのは備えの量。とはいえ戦いが何時始まるかは予測しされるものではない。
少なくとも俺には、備えた上での戦いなど、覚えがない。
その場で補い、その場で決めねば無残に敗れるだけだ。
あらすじ
とある島が、謎の存在の襲撃により壊滅。島は凄まじい瘴気に汚染された。
事態の調査に向かった冒険家たちは、寡黙なる戦士と、決意を秘めた少女に出会う。
過酷な戦いの果てにあるものは、救いか、それとも滅びか――