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【白猫】ディーン・思い出

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん
喝采を望む騎士
ディーン・バルト cv.逢坂良太
褒められることが人生の目標という騎士。
称賛を求めて人助けを続ける。
2016/07/15


ソウルオブナイツ Story
飛行島の思い出 
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思い出1



<聖地ディルムンで起こった、世界各国を巻き込んだ戦乱――

それは一時の終息を見、主人公たちも本拠地である飛行島へと帰還していた。>


<そして、再会の時は、騒々しく訪れる。>


やあみんな!久しぶりだな!さあ拍手!

……あー、はいはい。

なんだよ~少しは褒めてくれよ。

何に対してよ!

何でもいいだろ?

すごいですね、ディーンさん!

アイリス~それだよそれ!!

いや~最高だね~!! 主人公~!

ア、アンタ……飛行島に……褒めてもらいにきたわけっ!

それは理由の九割ほどだな。全部じゃない。

大部分じゃない!

残りの一割は……なんだと思う?

修行だよ、修行~。

剣の修行ってやつ?

もっと、自然に褒めてもらえるようになるための修行だ!

なんか軽く泣けてきたわ……

がんばってるだろ、俺……褒めてくれてもいいぜ?

どんよくね!でもアンタ……かっかっしすぎなのよ!

甘いぞキャトラ!人はそんなに褒めてくれないんだ!

あんたがそんなだからよ!

がんばってるディーンさん、すごいです!

だろう! そうだよな!



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思い出2



主人公と、ディーンが、討伐から帰ってきた……!


どうだった、まものとーばつは?

それがよう……誰も……褒めてくれなくってよ……

元気をだしてください、ディーンさん。

ほーしゅーは出たのよね?だったらいいでしょ。

よくねーよ!!

ディーンさん、どうしてそんなに誰かに褒めてほしいんですか?

あー、俺、ほっとんど人から褒められたことが無くてさー。

そんなことないでしょ。

だって、あんたも昔はちっちゃかったのよね?

そりゃあ、ちっちゃかったぜ。

ちっちゃな子は何をしても、褒めてもらえるモンよ。アタシ知ってるもん。

いやーそれが全くな。そういう教育方針でよ。

お父さんにも、お母さんにも?ぜんぜん?

親父にだな。おふくろの顔は、

……見たことなくてよ。

おふくろから離されて、育てられたんだよ。俺は。

母親と一緒にいると、誰かに頼る人間になるから、ってな。

……そんな。

<ディーンは、手のひらを広げ、周囲の神気<ソウル>を動かす。

地面の木の葉が舞いあがり、ディーンの手に落ちた。>

ガキのころから俺は、神気道の修行にあけくれてた。

その間も俺は、誰にも褒めてもらえなかった。

だから、褒められるってことが、良くわからなかった。

そんなときだ……修行が嫌になってちょっくら家出したとき、ケガしてる小鳥がいてよ。

傷口をふさいで、ソウルで簡単な治療をしてやった。

そうしたら、それを見ていた女の人が

『ぼうや、偉いわね』っていって頭をなでてくれた。

俺は、初めて褒めてもらった。

その時は、なんのこっちゃわからなかったが――

神気道を学んできたことも、良かったって思えた。

アンタ……!

そーいう人生を歩んできたから、褒めてほしいって、思うのかもな。

修行――するわよ。

修行~?まさか、褒められるための?

アンタが自然と褒められるように。

アタシがきたえてあげるわ!



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思い出3



<こうして、ディーンの修行が始まった!>


ディーンさん、すごいです。

え、そうか~? いやぁ照れるな!

にやけてる!!ほら、もっと自然な表情!

し、自然か……

その調子です、ディーンさん!

お、おう~!!

だめだ、にやけざるをえねぇ!

褒められるのに弱すぎ!


ハァ……なにやってんだ、お前らはよ……

どうしたキース従士?

じゅうし?キース、アンタどうしたの?

うるせーな。聞くなよ。

こいつ、剣誓騎士団に入団したんだよ~。

キース、アンタ……!

おめでとうございます、キースさん!

近々正式に騎士として叙任されるってさ。

わかってねぇなぁディーンよ。

こいつはお前で儲けるための第一歩だからな~!

恩賞で儲かった……って聞いてるぜ?

てめ~からは手付金の10ゴールドしか受け取ってねぇんだが~?

そりゃそうだが……俺でもうけるってどういう?

てめーが素寒貧なのは知ってるんだよ。

だから、騎士団を俺の金づるにかえてやるってわけだ。

なるほど、納得……

で、この<修行>いつまでつづけるんだ?

ディーンが自然に人から褒めてもらえるようになるまでよ!

そいつは……しばらくかかりそうだな……

いや~。それにしても俺って修行してばっかりだよな~。

神気道の修行も続けてるしな~。寝る間も惜しんでな~。

えらいですねディーンさん。

そ、それほどでもあるかな!

一生かかるやつじゃねーか、大丈夫なのか、総長さん。

そ一ちょー?

ああ、こいつ、剣誓騎士団の総長になったんだ。

お父さんの騎士団の総長に?

ガラじゃねぇっていったんだが、なんか、

お前にしかできないとかいわれちまうとな~。

またニヤニヤして!

それはそうと……あ。

なんだ?

ギャレンの奴からだ――決着をつけたい、だと。

なるほど、わかったぜ……

やるのか?

あいつからも。褒めてもらいたいしな!



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思い出4


総長殿。お話したいことが。

おかたいなあ。その呼び名。

――私は、貴方のことを誤解していた。

剣誓騎士団を裏切った男だと。

騎士を捨てた男だと、私はそう思っていた。

間違いじゃねぇしな――勝手に騎士団抜けたしさ。

貴方は騎士だった。騎士王を受け継ぐにふさわしい。

そ、そうかな~。い、いや待て俺!

ここはいいことをいう流れだ!……いやまて思いつかん。

それも貴方らしい。

ディーンでいいっての。

ではーディーン。一つだけ聞かせてくれないか。

なんだよかしこまって。

どうしてお母様の葬儀に参加されなかったのだ?

あー、その時は修行で<剣の国>を離れててよ。

戻ってくれば良かっただろう!

離れ小島での修行だぜ~?ほとんど一人暮らしだし……

伝えにくるものがいたはずだ。

いなかったぜ? おふくろが死んだらしいってのは、後から聞いた。

まー俺にとっちゃ他人みたいなもんだったからな~。

……他人とは何だ。たった一人の母親だぞ!

だって顔も見た事ねぇしよー。

……顔も……? ディーン、君は、お母様の顔も……

いまでも知らん。写真とかも、のこってねーからなー。

ファフナー……!


<カレンは、己に仕える<影>の精霊を召喚する。

影は一枚の写真の<幻>をカレンの手の中に生み出した。

写真には、―人の女性と幼い少女が写っている。>


便利だな~!

――この方が、セリア様。君のお母様だ。

えっ、この――人が、俺の?

そうだ――

あの時……俺を、褒めてくれた人だ……!

――君は。

あの人は、俺の……おふくろだったのか……!

……私は……だったら、なんという、ことを……

君は私のことを、恨んですら――いなかったのか――!

どういう、ことだ……

セリア様が死んだのは――

私のせいだ――



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思い出5



<幼いころ、カレンは、

剣誓騎士団の拠点、ローエングリン城に預けられていた。

理由はガランド王国を二分した王位継承戦争である。>


君の母親、セリア様は……お優しい方だった。

甘えることを知らなかった私が、初めて甘えることができた人だ。


<カレンの母は、幼い娘を置いて自分の母国である<峰の国>に帰っていた。>

<ガランド王家の継承権をもつ娘を連れていくということは、峰の国に争いを持ち込むということでもある。>


私は、セリア様が難しい立場におられることも知らずに……

セリア様を連れ出した。

ローエングリン城の外に。

そのせいで、セリア様は――奴らの手に――!


ガランド王国の前王は、征服王と仇名される男である。

セリアの父は、王国の宰相。

王国の汚れ役を一手に引き受けた男だった。


それゆえに、恨まれていた。

その恨みは、宰相の一族にも及んでいた。


ああ、そうだったのか。カレン、そんなのを抱えてたのか。

辛かった……よな。

私を気づかうことはない。

全ては――私の甘さが招いた……ことだ……

強いなカレンは。

俺だったらとっくに潰れてるぜ。

ありがとうな……教えてくれて……



…………

……



主人公たちは、

ディーンが修行していたという森に立ち寄った。


いやーすまねーな。……なんか、急に会いたく

なっちまったんだよ。

ちびっこだった時に、この森で一人で暮らしてたの?

そーだぜ、なかなかスゴイだろ?

がんばったんですね。ディーンさん。

<ディーンの目の前には、巨木がある。>

いやー久しぶりだなあ。

立派な木ですね……

アンタ、この木に会いたかったの?

その通りさ。この木は俺の師匠だ。

どーいうこと?

この島、一年の半分は大風か吹くんだが、

この木だけは風に吹かれてもビクともしない。

どうして?

根っこが探いのさ。

他の木よりも、深いとこまで根を下ろしたんだろうな。

<木の幹を、リスが駆け上った。

木の枝には何羽もの小鳥がとまっている。>

この木、いろんな動物が来るんだ。

いろんな生き物に頼られてんだ。

修行で苦しいときや、辛いときに、俺はいつもこの木に励まされてきた。

そして俺はこの木の下で、ついに見出した。

ひっさつわざっぽいやつ!?

そう必殺技……<自画自賛>を!!

じが……じさん……!?

誰も褒めてくれないなら、自分で自分を褒めればいいってことに気づいたんだ!

どーした主人公。

えっと……アンタに渡すものがあるって。


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思い出6 (友情覚醒)



おお……これはー!!

俺、なんかしらんが、褒められてる!!

まったく新しい褒められ方だ!

……あんたはずっと……

ほんとに誰にも、褒めてもらえなかったのね。

ディーンさん、いままでずっと……がんばってきたんですね。

おお、また褒められてる!

……アンタのこと、褒めてあげるわ……!

ありがとなーキャトラ師匠。

でも、褒めるのは、ちょっとあとにしてくれねーか。

いつもだったら、がつがつしてくるのに。

決着……つけねーとなんだよ。

楽しみはそのあとにとっとくぜ。



…………

……



<剣誓騎士団領<剣の国>。ローエングリン城。>

<そこに、剣誓騎士団の団員が集っていた。>

g待っていたぞ。ディーン。

ほんとにやんのか?ギャレン。

g騎士団総長の座は、弱者にはふさわしくない。

両者、構えよ――その剣で己の証をたてるがいい。

じゃー全力でいくぜ。お前に褒めてもらう為にな。

<ディーンは腰の位置で構えた。剣先はギャレンの目に向ける。>

gお前は許しを選んだ。ならばその許しの、正しさを問う。

<ギャレンは剣を頭の高さまで持ち上げ、切っ先をディーンの目につきつける。>

はあああっ!

はーっ!!

<二人の剣が激突する。ぶつかりあい、舞い踊り、火花が散る――!>

<凄まじいまでのソウルが、練武場を震わせる――!>

おおっ……!!

何だっ……この圧は!!

嵐が――ソウルの激突が、嵐となって!

<ギャレンは、己のソウルを――ソウルをもって<高める>>

<ソウルに、ソウルという燃料が投じられ、爆発的に増加する!>

天を征し、神を討つ――

<ディーンは、己のソウルを――ソウルをもって<封じる>。>

<ソウルがソウルによって圧され、極限まで<縮む>!>

魔を征し、邪を討つ!

<お互いの剣が、激突した――!>

<極限まで<高まった>ギャレンのソウルが、極限まで<縮んだ>

ディーンのソウルが――解放され、激突する!

征天討神剣――!

征魔討邪剣――!


…………

……


g知っておろうが、お主のソウルは常人の半分以下。

故に、厳しい訓練が必要とカイデン殿は認識されていた。

みな、命じられていたのだ。ディーン、お主のことを絶対に褒めるなと。

そう……だったのか……

gお主を、セリア様に一切会わせなかったのも、そういうことだ……

お前は総長にふさわしい。

行くのか、ギャレン。

g俺の弱さが総長を殺した。

早まるんじゃねぇぞ。

g殉ずるは、騎士王の理想だ。もう一度己を鍛え直す。


…………

……


――総長。いや、ディーン。

何だい?

君にいっておくことがある。

お前と決闘はカンベンしてくれ。

君は本当に……よくがんばったな。

それだけ、いいたかった。

だろ~!?俺もそう思ってたぜ!




託されし者 ディーン・バルト





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画像説明
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