【黒ウィズ】幻魔特区RELOADEDⅢ Story
幻魔特区RELOADEDⅢ
Final Assemble 「幻魔特区シリーズ 完結編」
人工知能カムラナが観測した未来は、恐ろしいほど単純なものだった。
ひたすらに広がる闇。
否。こんなものは未来とは呼べない。呼んでたまるかとカムラナの回路に泥臭い思考が走る。
未来の観測データは、闇一色。
世界が滅びる未来? それにしては終末に至る過程の一切が見えない。
唐突にすべてが終わってしまうというのか。それとも、終わってしまうのは自分自身か。
「……まずい!」
それはソムニウムによる”直感”だった。
闇が、凄まじい勢いで迫っている。1秒の猶予さえない。
「どうか、間に合って!」
不可避の絶望を前に、カムラナは槌る想い異界への干渉座標を作成、黒猫の魔――
その晩、君はひどく耳障りな音で目を覚ます。
『カムラナ技研工業より特殊認証コードを受信しました。ご返答をお願いi□t□■ロー―』
不気味な音はフォナーより発せられている。浮かび上がった文字も滅茶苦茶だ。
「にゃにゃ……フォナーが壊れちゃったにゃ?」
あるいは、と君は思う。
フォナーではなく、あちら側でよからぬことが起きたのではないか。
ぐっと握りしめているフォナーの画面が揺らいでいる。
わけもわからないまま君の意識は遠のいていく。
幻魔特区RELOADED3 Story0
幻魔特区RELOADED3 Story2
幻魔特区RELOADED3 Story3
幻魔特区RELOADED3 Story4
幻魔特区RELOADED3 Story5
幻魔特区RELOADED3 Story6