【黒ウィズ】白猫の仲間たちと冒険にゃ!Story1
story1 黒猫世界へようこそ!
時は遡って、君が異界の仲間たちと出会う、数刻前のこと……
みなさん、今日は僕の研究に付き合っていただき、ありがとうございます。
考古学の遺跡調査ですか……カムイ先輩って本当に勉強熱心ですよね。
あのさ……なんであたしまで呼ばれたわけ?
あら、たまにはこうしてみなさんで集まるのも悪くないのではなくて?
なんかおもしろそうだね!お宝とかあったりするのかな?
……お誘い頂いたので参上しましたが、私は何をすればいいのでしょうか?
あの、カムイ先輩。妙に面子がバラついてますけど、どういう基準で声をかけたんですか?
遺跡には危険な罠や仕掛けがあるらしいので、"腕の立つ女性"を誘ったら、こうなりました。
罠や仕掛けって、こんな石ばっかの遺跡に?そんな物騒な雰囲気なんか感じないけど……
……あら?なぜ"女性限定"なのかしら?
あ、それは僕の趣味です。誘うなら女性の方がいいにきまってるじゃないですか!
僕、こう見えて肉食系男子を目指してるので。ハーレムいいですよねえ、そう思いませんか?
だが、ミカンをのぞいた女性陣は、ゴミを見るような視線でカムイを見つめる!
ご、ごほん。冗談はさておき……まずみなさんに探していただきたいのが……
わ~!この玉、みかんみたい~!なんだろこれ~?
ミカンが遺跡の台座に安置された、古びた宝珠のようなものを発見する。
むむ、この球体は……見たこともない材質ですね。少し触らせてもらえますか?
カムイが宝珠を手に取った瞬間、宝珠から目も眩むような閃光が放たれる!
な、なんですとぉー!
え、なに?何が起きてるの!?
こ、この光は、一体……!
「「「「わああああああああ!!!」」」
次の瞬間、光が収まると、彼らの姿は跡形もなく消え去っていた……。
と、そんな経緯があり、彼らは世界の枠を超え、君たちの前に現れたというわけだ。
アンナ、ミラ、お久しぶりにゃ!この姿では初めまして、だったかにゃ?
その声……あなた、もしかして、ウィズさん……なの?
え、この猫が!?
にゃはは、そういうことにゃ。"向こう"ではお世話になったにゃ。
アンタがいるってことは、ここってまさか……
にゃは、ではあらためて……ようこそ!私の世界──『クエス=アリアス』へ!
まあ!ここがそうなのね!それじゃあ、この方が……
そうにゃ、前に話した、私の弟子にゃ。仲良くしてあげてほしいにゃ!
ウィズに紹介され、君は軽く会釈する。
えへへ、よろしくねー!
どうぞよろしくお願いします。
熊?しゃべる熊……?君は、世界の広さをあらためて実感した。
ところで、みんなはどうやってクエス=アリアスに来たにゃ?
実は、とある場所でこの宝珠を見つけまして……
カムイが遺跡で発見した宝珠をウィズに見せると、宝珠は静かに鳴動し、淡い光を放った。
にゃにゃ!?みんな、危ないにゃ!
灯に誘われた羽虫のように、次々と魔物が君たちの周りに集まる……!
ちょ!今度は一体なんだっていうのよー!
みなさん、ここは一度撤退しましょう!しんがりは私が務めます!
みんな、こっちにゃ!
ウィズの先導で、君と異界の仲間たちは、魔物たちの包囲から突破を試みる!
***
魔物から逃走する君たちだったが、その行く先には……
しまったにゃ!あれは"異界の歪み"にゃ!みんな、止まるにゃ!
異界の歪みを前に、君たちは急制動をかけて立ち止まる。
異界の、歪み?それって一体なんなの……?
気をつけるにゃ、近づくと歪みに巻き込まれて危険にゃ!
ウィズが警告を呼びかけた瞬間だった。
……おや?また宝珠が光って……
カムイが持つ宝珠が再び明滅すると……
みなさん、ごらんになって!歪みが……!
宝珠の光に呼応するかのように、なんと異界の歪みのうねりが穏やかに止まる!
さきほどまで歪みから感じられていた危険な気配は、ほとんど感じられなくなった。
すごいにゃ……!異界の歪みが安定したにゃ!これであっちの異界に行けるにゃ!
ちょっと待って、一体何の話を……
わわ!魔物が追いついてきたぁ!
くっ!……どうやら、ここで倒すしかないようですね……!
君は、異界の仲間たちと肩を並べ、カードを手に魔物たちへ立ち向かった!
***
みんな!実は折り入って相談があるにゃ!
な、なによ、藪から棒に。
君は、異界の歪みより出現した魔物の討伐を依頼されていることを語る。
だが今回の依頼に限っては、歪みの先にいる強大な魔物も打ち倒さなければならない。
人々を守るためにも、以来を果たしたいが、異界の歪みを通るのは極めて危険なことだった。
でも、その宝珠があれば歪みを安定させることができるにゃ。こんなモノは初めてにゃ!
なんと……この宝珠にそんな力があるとは!これは大発見ですね!
つまり、この宝珠を使って異界に行き、魔物を討伐してほしいと、そういうことでしょうか?
まさにその通り……と言いたいところだけど、実はちょっと厄介な状況になってるにゃ。
と、いいますと?
実は今、その強力な魔物が"3つの異界で同時に出現"してるらしいにゃ
3つ……でも宝珠は一つしかないわよ?
……あ!いいこと思いついた!カムイ、その玉、貸して~
え、あ、はい……
これをこうやって……どっかーん!!
なんとミカンは、宝珠を地面に叩きつけ、かち割ったのだった!
ミ、ミカンちゃん!あなた何を……!?
ほらほら!玉がみかんの房みたいに、4つに分けれたよー!これで解決だね!
あ、あ、あああー!き、貴重な発掘品がー!オーマイガオーーー!!
ま、待ってください、カムイ先輩!これ、割れたのみまだ光を放ってますよ!
え?
宝珠の破片は、いまだに淡い光を放ち、その力が失われていないことを示していた。
ほらね!
これは……まさに逆転の発想!僕もまだまだ勉強不足ですね……
いや、そういう問題じゃないでしょ……
にゃはは、さすがに私もびっくりしたけど、これはこれで結果オーライにゃ。
なるほど……確かに色々な意味で頼もしい仲間だ、と君は内心思った。
それじゃあまずは、二人一組になってもらうにゃ。
ウィズは仲間たちに指示を出しつつ、説明を続けた。
各ペアには、3つの異界の歪みに、それぞれ一組ずつ入ってもらうにゃ。
君は、3つの宝珠の破片を、それぞれ各ペアに手渡していく。
あんたたちはどうするのよ?
私たちは、4つ目の破片を使って、3つの異界を行き来して、みんなをサポートするにゃ。
なんだか大変そうな役割ですわね……大丈夫ですの?
にゃはは、助っ人を頼んだのはこっちにゃ。このくらいはやらないとバチがあたるにゃ。
それじゃみんな、健闘を祈るにゃ!
了解しました!
はーい!がんばっちゃうねー!
……なーんか、この状況にデジャブを感じるんだけど……
そういえば僕たち、元の世界でもよくキャトラさんに主導権を握られてましたね。
私たちって、つくづく猫に縁があるみたいね。
あら、可愛い猫ちゃんのお願いなら、わたくしはなんだってしてあげますわよ?
どうかしたかにゃ?
なんでもないわよ。ま、いっか……とっととすまして帰ろっと。
うーん、ウィズさんも可愛いけど、やっぱりキャトラちゃんも捨てがたいわね……
仲間たちは、それぞれの思いを胸に、クエス=アリアスから再び異界へと旅立った!