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【白猫】ヴィシャス・思い出

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最終更新者:にゃん

ヴィシャス・アレス cv.松岡禎丞
アレス三兄弟の次男にして、影の始末人。
美女にはめっぽう弱い。

2018/05/31



亡國のツバサ
飛行島の思い出 
その他関連ストーリー関連キャラ



思い出1




魔幻獣をめぐる兄弟たちの物語に決着がつき、しばらく後のこと……

飛行島に、影が舞い降りた。


世話になるぞ。

いきなり世話になる気マンマンとはね……

よろしくおねがいします。ヴィシャスさん。

……!

麗しいおなごだ。

どうかされましたか?

ぬふぅ……

いちいち反応が妙ね。

主人公。世話になるからには、役にたってやるぞ。

アラ、どんな役にたつわけ?

買い出しとか超得意だ!

そういう方向性なの!?

炊事洗濯もいけるぞ! 兄弟三人暮らしとはいえ、自立している!

立派です!

確かに大事なことね。ところで、主人公は冒険家なんだけど。

知っているぞ。

なんか冒険的な部分で役に立てたりするんじゃないわけ?

なんだ、そういうのか……

そういうのって、アンタたちはそういうのが本業でしょうよ。見た目的に。

見た目で判断するな!

まぜっかえすわね!

手を貸すのはいい。だが……お前たちは好きで冒険をしているんだろう。

俺が手を貸すとつまらないぞ……

どうして?

一瞬で終わるからだ。お前たちがやることは、何もない……

<その自負は……おそらく……実力に裏打ちされたものなのだろう>

手伝ってはくれるのね……!

ありがとうございます、ヴィシャスさん!

ありがとう……

ふぉう!!!



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思い出2


ちょっと邪魔するぜ。

<ヴィシャスの兄、ディランと弟のノエルだ。>

ヴィシャス兄は……あっ、いたいた。

遅かったな、兄弟。

どうしてハンモックに寝そべってるんだ。

<ヴィシャスは……ナイフを構えて……投げた!>

ぎにゃー! 何投げてんのよバカ!

フッ。

なんでナイフ投げたの!?

昔のことは忘れた。

あいかわらず自由な奴め。

俺に何の用だ……

用がなけりゃ、兄弟に会いにきちゃダメなのか?

お兄ちゃん!

気持ち悪い!

話が進まないね。

……ついてこい。旨い酒を出す店がある。

ついてこいだって。

仕方ねえな……

そういうわけだ。ちょっと外すぜ。


 …………

 ……


仕事か。

ああ。

クライアントは、例によって匿名の誰かさん。

いつもの怪しい手配屋か。

あの人、微妙にヴィシャス兄とキャラが被ってるよね……

俺はあんなにアホじゃない。サムくもない。

ターゲットは、ルーンエ学で作られた新兵器だそうだ。そいつを灰の島の軍から奪う。

ルーンエ学か。ノエル好みのヤヤコシイやつだな。

バックアップは僕が。

陽動は俺がやる。

俺は買い出しに行くぞ!

お前が潜入するんだよ!




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思い出3



<<鋼の岡>の属国の一つ、灰の島……

そこは政府軍と反政府軍が争い続ける紛争地帯である。>


「――あれを使うぞ」

「……了解しました」

「不服そうだな」

「あんなものを使ってもいいんですか」

「反政府組織から、国を守るためだ。結果的に犠牲は少なくなる」


「……国を守るため、か」

<青年は、闇の中で静かにたたずんでいる……

誰一人、青年の存在に気づいてはいなかった。>

(こういう仕事が、俺には馴染む。……端から俺は、こっち側の人間だからな……

こっち側っていうと……なんかカッコいいな)

 「異常なし!」

「……ブツはこっちか」



 …………

 ……


”……お兄ちゃんだよ?”

<ヴィシャスは手にしたルーンに語りかける。

音を伝える、伝声のルーンであった。>

「気持ち悪い……」

<ヴィシャスの目の前には、巨大なゲートがある……>

「――三番格納庫奥のゲートに、細工をしてくれ」

”了解。十秒で片づけてね”

「三秒だ」

<ノエルが操る魔法により、ゲートを閉ざしていた魔法は一時的に解除される……

ゲートが開くや、ヴィシャスは奥へと忍び込んだ。>


「動かないで」

<背後から近づいた女は、ヴィシャスに銃をつきつけた……>

「美女!?」

「いい女なのはわかってるけど、今いうこと?」

「……クールビューティ!」




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思い出4



「いたぞ! 追え!」


「……潜入した先で追われるとか、素人みたいだな!」

「さっさと逃げる!」

「わかってる。こっちだ!」

「そっちは行き止まり――」


 …………

 ……


「こんなところに通じているなんて……」

「隠し通路くらい、普通だろう?」

「腕が立つのね、あなた」

「――それほどでもない。あと俺は美女に見つめられて動揺とかしてない」

「ハイハイ。ところで……あなたの持ってるそれなんだけど……」

「これは鋼の国が開発した<瘴気弾>という兵器だ。原理はよくわからんが――

スゴクヤバイ。一発で街が全滅する」

「それ、ゆずってくれない?」

「危険なものなんだ」

「駄目?」

「君に、こんなものは、似合わない~!

ええい、緊張のあまりイントネーションが変だ!」

「ありがとう……でも、私にはそれが必要なの」

「人殺しになるつもりなのか」

「それがどれだけ危険な代物か、私はよく知ってる……」

「――もしかしたら、君は……

「私はこの島の人間よ。気づいたとは思うけど、反政府組織側のね。政府軍の悪事を世間に公表するためには、それが必要なの」


 …………

 ……


”よう弟。兄ちゃんが船を手に入れてやったぞ。港まで急ぎやがれ”

<伝声のルーンが、声を伝えた……>

”こっちはディラン兄と合流したよ。早く行こう”

「アニキ……ノエル……」

”何だよ”

”まさか……!”

「美女が……」

”あーん!?”

<ディランとノエルは、全てを察した!>

”このバカ兄貴!!”

”……瘴気弾はどうしたよ”

「クールビューティーが……政府の悪事をばらすために使うってさ……」

”どーしてお前はこう、綺麗なお姉ちゃんに弱いんだ!

「いいんだ、俺は……彼女が幸せなら……」

”落ち着いて聞いて、バカ兄貴。この島の政府は最悪だけど……反政府側も最低だ。

彼女はいい人かもしれないけど、瘴気弾なんてものを渡していい相手じゃない”

「彼女は……」

”……女は、嘘をつくもんだ”

「だったら、騙されてやるもんだな」

<ヴィシャスは、己の拳に武器を装着した……>

「……兄貴、ノエル。バックアップ頼む」

”手のかかる弟だ”

”手のかかるアニキだなぁ”


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思い出5




 ――反政府軍のアジト


「……こいつは驚いた! まさか本当に……あれを奪ってくるとはなあ」

「――約束は、果たしてもらう」

「ブツが先だ」

「彼を解放して」

 「ぐっ……」

「先にいっておくけど、手を出してきたら……このルーンを使うから」

<女の手には、檀色に輝くルーンがある……>

「爆裂のルーンか。肝が据わってるな」

「洞窟ごと吹っ飛ぶ。試してみたい?」

<反政府軍のメンバーは、人質の男を地面に転がした。>

「立てる?……

「瘴気弾を……渡しては駄目だ……!」

「もういいの。貴方はこの島を守るために頑張った。でも、もう終わり……

こんな島を救うのは、神様にだって無理だから……!」

<女は、瘴気弾を……指導者に渡した……>

「……あっ!」

<指導者の目が輝く!

女の手から、ルーンが零れ落ちた……>

「こいつは義眼でな。<麻痺>のルーンを仕込んである。効果は見ての通りだ」

「体、が……!」

「安心しな。政府は俺が倒す。島の資源もそっくりいただく。島の人間を掃除してからな。

じゃ、あばよ……」

<指導者は、銃を手にした……!>


「ひぎぃああああ!?」

「なっ、なんだー!?

ぎゃああ!? お、俺の腕が!?」


「我は影にありて影に死すもの。音もなく色もなく速やかに刹那の内に事を為すべし――」

<青年が影の中を己の戦場と選んだ理由は一つ――

聞こえたのだ。>

「ぐぇあっ……!?」

「すまんな……痛みもなく殺すほどの腕は、持ち合わせていない。」

<影の中でささやく声が――>

「あなたは――」

「怪我はないようだな。」


「クソッ……死ね!」

<反政府軍の指導者は、ヴィシャスを背後から撃った――!>


 …………

 ……


あの野郎、一人で無茶をしてねーだろうな!

してるに決まってるよ!

……この借りはいつか返す。だから……弟を助けちゃくれねえか。

もちろんよ! ヴィシャスには……買い出しをしてもらうんだから!

お願い、主人公!


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思い出6 (友情覚醒)



ぬはっ!?

この光は何……!?

<撃たれたヴィシャスは、その場でよろめき……>

ヴィシャス!!

ヴィシャス兄ぃ!

<倒れるかと思いきや、指導者に顔を近づけ、手に握ったそれを見せた。>

遅いんだよ……あくびが出そうだ。

なんだ、これは――ヒッ!?

銃弾……!? 銃弾を手で受け止めたの!?

化物……!

<顔面にヴィシャスの拳を受け、指導者は倒れた……!>


今の光は――主人公の?

どうりで……いつもより速く動けたわけだ……礼をいうぞ。

<ヴィシャスは、弾丸を指で弾いた……!>


 …………

 ……


なるほど、あんたが本来のリーダーだったのか。

……代表者をしていただけさ。あいつらを呼び込んだのも、僕だ……

で、どうする。この瘴気弾を使うか……?

政府軍は……そいつで、僕の家族を奪った。だが、奴らのやったことを、繰り返すつもりはない。

だったら、これは預かる。

……名前を聞かせてくれないか。

悪徳。(ヴィシャス)


<ヴィシャスの背中越しに……

悪徳に救われた男女は、互いの命を確かめ合うように、身を寄せた――>


 …………

 ……



フッ……スペードのエースだ。

この俺の存在が、お前にとってのジョーカーだったらしいな!

ヴィシャスが、トランプをもって変なポーズをしてる……!

一人で何をやってるんだ。

あいかわらずバカだな……うちの兄貴は……

何をいってるんだ。

モテないぞ。

台詞が長すぎたか……!

方向性の問題だ!

それはそうと……渋かったよ。

ああ、ヴィシャス……とかいってキメるところとかな!

男は背中で語るもんだ。そうだろう? 兄弟。

ところで僕、見ちゃったんだよね。

何をだ?

ヴィシャス兄が、背中で語るくだりを練習してるところ……

殺し合いごっこだ! 死んだやつが負けだからな!

負けねえよ!

右に同じ!

仲いいわね、あんたたち!




王の眼 ヴィシャス・アレス



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その他


亡國のツバサ (四魔幻獣 Ep3)

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画像説明
ヴィシャスヴィシャス・アレス cv.松岡禎丞
アレス三兄弟の次男にして、影の始末人。
美女にはめっぽう弱い。
ヴィシャス(正月)ヴィシャス(正月)
夢神社にやって来たアレス三兄弟次男。
初詣ではおなごの姿を探している

亡國のツバサ


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人物紹介
画像説明
ディランディラン・アレス cv.立花慎之介
アレス三兄弟の長男にして、元騎士団員。
正義感が強く、家族思いな青年。
ヴィシャスヴィシャス・アレス cv.松岡禎丞
アレス三兄弟の次男にして、影の始末人。
美女にはめっぽう弱い。
ノエルノエル・アレス cv.三瓶由布子
アレス三兄弟の三男にして、知的な少年。
かわいいものが大好き。

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