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刀剣乱舞攻略まとめWiki【とうらぶ】

【刀剣乱舞】回想其の101から135までの発生条件と刀剣男士の組み合わせ一覧【とうらぶ】

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其の101:同類異形

  • 刀剣:巴形薙刀・静形薙刀・大千鳥十文字槍
  • 時代:指定なし 地域:指定なし

ネタバレ注意
巴形薙刀「おや、似たようなのがいるな」
大千鳥十文字槍「なに?」
静形薙刀「ふん、……槍、か。……まったくいけ好かん」
巴形薙刀「槍よ、お前も物語を持たぬようだな」
大千鳥十文字槍「俺が、日本一の兵と誉れ高い真田左衛門佐信繁の愛槍、大千鳥十文字槍と知ってのことか」
巴形薙刀「ほう、差分の少ない十文字槍であれば逸話の親和性も高くなる……ということか」
大千鳥十文字槍「……なにをごちゃごちゃと」
巴形薙刀「真田の槍よ。薙刀の名手でもあったお前の元主には敬意を表しよう」
静形薙刀「真田の槍……ねえ。その逸話、せいぜい食われないようにするんだな」
大千鳥十文字槍「……ふん。語り種にして欲しければ、いつでも相手をするぞ」

其の102:塵芥

  • 刀剣:大千鳥十文字槍・泛塵
  • 時代:青野原の記憶 地域:信濃(上田城)

ネタバレ注意
大千鳥十文字槍「上田城……」
泛塵「僕たちの、元主がいたところだ」
大千鳥十文字槍「信繁も昌幸もここで死にたかっただろうな」
泛塵「昌幸は九度山で、信繫は大坂の役で果てた」
大千鳥十文字槍「人の生き死にというのは、思い通りにならないものだ」
泛塵「それは、僕たちものだってそうだ」
大千鳥十文字槍「ああ」
泛塵「人の世も、命も、そしてものの在り様も……まるで風に舞う塵芥のようだ。……だから」
大千鳥十文字槍「わかっている」
泛塵「この想いもいつか塵芥となる。その日までは……」

其の103:紅塵

  • 刀剣:日向正宗・泛塵
  • 時代:青野原の記憶 地域:信濃(上田城)

※回想其の102「塵芥」を回収済

ネタバレ注意
泛塵「…………」
日向正宗「…………」
泛塵「……なんだ」
泛塵「言いたいことがあるんなら、言えばいい」
日向正宗「……どうだろう。僕には今、目の前の戦場しか見えていない」
泛塵「……塵は、斬るにも値しないか?」
日向正宗「…………」
日向正宗「……僕は僕で、君は君だ」
泛塵「……くっ、…………」
泛塵「…………僕を、……助けてはくれないのか」
日向正宗「怯えないで」
日向正宗「次は、上手くやるって決めたから」
日向正宗「だから、その望みは叶えてあげられない」
日向正宗「君の苦しみをどうにかできるのは、君しかいない。……そして、僕もだ」
泛塵「…………」
泛塵「……、……ぅ、……うぅ」

其の104:一文字一家の隠居

  • 刀剣:日光一文字・一文字則宗
  • 時代:指定なし 地域:指定なし

※回想其の95「翼顕現 桜」を回収済

ネタバレ注意
日光一文字「……御前。ここにおられましたか」
一文字則宗「御前はやめてくれよ日光の坊主。僕はここじゃ、主のもとに集った一介の刀剣さ」
日光一文字「しかし、御前が我々一文字の祖であることに変わりはありません」
一文字則宗「いいかい。一文字内のどうこうからは、僕は隠居したんだよ」
日光一文字「それはそうですが……」
一文字則宗「だいたい僕が偉ぶると、山鳥毛が困るだろ。お前さんはそれで釘をさしに来たんじゃないか?」
日光一文字「そこまでお気づきでしたか……」
一文字則宗「山鳥毛に伝えといてくれ。僕は見どころのある若いのを鍛えて過ごすから、自由にやってくれってな」

其の105:猫と隠居と歪と

  • 刀剣:南泉一文字・一文字則宗
  • 時代:指定なし 地域:指定なし

ネタバレ注意
一文字則宗「よう」
南泉一文字「うえええ御前!!なんでこんなところに!?」
一文字則宗「ただの則宗として、南泉の坊主と遊びに来ただけさ」
南泉一文字「 えぇー……遊びに?って、そんなのありなのか……」
一文字則宗「別に誰かが認める認めないの話じゃないさ。僕は僕の好きなことをして過ごすんだ。隠居だからね」
南泉一文字「はぁ……いいけど。でも、なんでオレ?」
一文字則宗「そりゃあもう、お前さんは一文字でも特に歪だからさ」
南泉一文字「歪ぅ?あ……、もしかしてこの呪いのことか……にゃ!まさか解く方法とか!?」
一文字則宗「いや、そんなものは知らない」
南泉一文字「ふにゃー!!」
一文字則宗「歪こそ、そこに人の意思が介在してることを感じるのさ。綺麗に整ってるばかりじゃつまらない。そこが面白い」
南泉一文字「面白がってる場合じゃない……にゃ!隠居してゆるんじまったか……」
一文字則宗「お前さんもそのうちわかる。美とはなにか、愛とはなにか……がな」

其の106:これもまたひとつの

  • 刀剣:大和守安定・一文字則宗
  • 時代:指定なし 地域:指定なし

※回想其の2「沖田の話」を回収済

ネタバレ注意
大和守安定「……あんたが、一文字則宗」
一文字則宗「遅かったな、坊主。もっと早く乗り込んでくるもんかと思っていたが」
大和守安定「……僕は、加州清光とは違うからね」
一文字則宗「そうなのかい?僕からすると大差ないけれどな」
大和守安定「それに……、わざわざお前と沖田君の話をするのも、違うと思ったから」
一文字則宗「そうだな。僕はその天才剣士のことを、物語の上でしか知らない」
大和守安定「それでも、一言だけ言いたかった」
一文字則宗「……ほう?聞かせてみよ」
大和守安定「別にあんたを沖田君が使ってたからって、僕らのときより活躍できたとは思わない」
一文字則宗「……うはっはっは!その通り!そして、それでいい。お前さんはお前さんの強さを信じて行け」
大和守安定「…………」
大和守安定「……ありがとう。ちょっと、気が楽になった」
大和守安定「そして、突然ごめん……」
一文字則宗「いや、いいってことさ。お前さんも真面目だねえ」
大和守安定「それが取り柄なんで。……あ、これからも加州清光が迷惑かけると思うけど、よろしく」
一文字則宗「任せておけ。面白おかしく相手しておこう」

其の107:雨雲のお犬様

  • 刀剣:五月雨江・村雲江
  • 時代:江戸の記憶 地域:江戸(元禄)
ネタバレ注意
村雲江「……」
五月雨江「どうしたんですか?雲さん」
村雲江「……みんな俺のことを嫌ってる。……俺は、……役立たずなんだ」
五月雨江「……ウーワンワン」
村雲江「え?」
五月雨江「ウーワンワン」
村雲江「……ウー、ワンワン」
五月雨江「ウーワンワン!」
村雲江「ウーワンワン!……ありがとう、雨さん」
五月雨江「ワン!」

其の108:すていじ あくと4

  • 刀剣:篭手切江・豊前江・桑名江・松井江・五月雨江・村雲江
  • 時代:指定なし 地域:指定なし

※回想其の77「すていじ あくと3」 を回収済。帰還後

ネタバレ注意
村雲江「雨さん、あれはなんだろう?」
五月雨江「ふむ。どうやら何かのお稽古のようですよ、雲さん」
豊前江「おう、丁度いいや。お前らも混ざっていかねーか?」
村雲江「何をやってるの?」
桑名江「すていじのれっすんだよ」
五月雨江「すていじ……れっすん」
松井江「歌舞音曲の稽古といったところだ」
五月雨「……何やら新しい季語のにおいがする。……やりましょう」
村雲江「あ、雨さんがやるのなら……俺も……」
篭手切江「…………」
松井江「どうした篭手切、鼻血か?」
篭手切江「……いえ、それではれっすんを再開しましょう!」

其の109:一文字一家の白風

  • 刀剣:日光一文字・姫鶴一文字
  • 時代:指定なし 地域:指定なし

※回想其の95「翼顕現 桜」を回収済

ネタバレ注意
日光一文字「姫、お待ちしておりました」
姫鶴一文字「その呼び方ぁ」
日光一文字「姫は姫ですので」
姫鶴一文字「日光くん、相変わらずだぁ。その様子だとあのひとも相変わらずなんだろうけど」
日光一文字「そのように言わないであげてください」
姫鶴一文字「…………」
姫鶴一文字「そうすると、一番あのひとが言われたくないことを言っちゃうと思うけど」
日光一文字「貴方も、あの方の翼ですから」
姫鶴一文字「んー、どこだろ。飾りの尾羽辺りとか?」
姫鶴一文字「そういうの興味ない。また上杉の子たちと居られるのが嬉しくて来ただけ」

其の110:あまえとがまん

  • 刀剣:謙信景光・姫鶴一文字
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
姫鶴一文字「ねぇ、けんけん。だっこがい?肩ぐるまがい?」
謙信景光「姫鶴、ここはせんじょうなのだぞ」
姫鶴一文字「けんけん大将、これは偵察です!高いほうがよく見えます」
謙信景光「えっ、ていさつなの?でも、かたぐるまなんていいのかな……?」
姫鶴一文字「いいに決まってる。なにを遠慮してんの?」
謙信景光「だって……ぼくは、がまんができるこだから……」
姫鶴一文字「気にしない気にしない。甘やかされるのは、ちいさなこの特権だよぉ」
謙信景光「うーん。……でも、ぼくはがまんができる、おっきなおとなになりたい」
姫鶴一文字「……そっか。けんけんは、おとなになりたいのかぁ」
姫鶴一文字「でも、おとなはおとなで、なんのために我慢するのかを考えなくちゃいけない」
謙信景光「……!?……むずかしいね」
姫鶴一文字「ん、難しいの。だからちいさなこはおとなしく肩車されちゃいな」
謙信景光「うわー!」

其の111:鶴の一笑

  • 刀剣:太閤左文字・姫鶴一文字
  • 時代:江戸の記憶 地域:大阪(大阪冬の陣)
ネタバレ注意
姫鶴一文字「太閤くんはお猿さんなの?」
太閤左文字「はぁ、猿じゃないし!」
姫鶴一文字「お猿さんかぁいいよ?太閤くんかぁいいし」
太閤左文字「むきっ!猿じゃないし、猿って呼ばないで欲しいわけ」
姫鶴一文字「お猿ぁるさん」
太閤左文字「ウキキッ!」
姫鶴一文字「あ、あは。……はははは!」

其の112:光忠の兄

  • 刀剣:燭台切光忠・福島光忠
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
福島光忠「よう、光忠」
燭台切光忠「思うに、あなたも光忠なんじゃないかな」
福島光忠「いいんだよ、俺の中では燭台切が光忠なんだから。長船派の祖、光忠が一振り、燭台切光忠。俺のかわいい兄弟だ」
燭台切光忠「刀剣男士としては、僕が先輩なんだけどね」
福島光忠「お兄ちゃんって呼んでくれても……いいんだぞ?」
燭台切光忠「はは、本丸に戻ったら手料理をご馳走するよ」
福島光忠「いいねぇ、食卓に飾れる花を見繕って行こう」
燭台切光忠「そうか、あなたも……」
福島光忠「俺は摘んで飾る専門。あとは、ここに秘密の花園を作ろうって奴や、他にも~」
燭台切光忠「楽しみは取っておこうか。サプライズは嫌いじゃない」

其の113:正則の話

  • 刀剣:日本号・福島光忠
  • 時代:織豊の記憶 地域:関ヶ原
ネタバレ注意
福島光忠「……号ちゃん!」
日本号「お、おう?!」
福島光忠「ああ、号ちゃん……、また誰かの槍なのか……号ちゃん」
日本号「おい、どうした。別も何もお前も俺も、今はここの刀剣だろ」
福島光忠「もう、離さない!」
日本号「……お前、酔っぱらってんのか?」
福島光忠「そんなわけないでしょ……!正則みたいな失敗、二度とするもんかよぉ~。日の本一の槍を手放すもんかよぉ~!」
日本号「あー、はいはい。ただいま」
福島光忠「号ちゃーん!!」
日本号「素面の絡みの方が、よっぽど質が悪いんじゃねえか?」

其の114:万葉の時を越え

  • 刀剣:小烏丸・七星剣
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
七星剣「おまえは、南都の子か」
小烏丸「おお、これは!上古の剣が御出ましたか」
七星剣「飛ぶ鳥は万葉の時を越える。姿を違えようと」
小烏丸「時の壁を越え、剣をもたらしたのは瑞鳥か、はたまた……。いや、今は止めておこう」
小烏丸「我が同胞よ、心より歓迎しよう」
七星剣「うむ、南都は古きころより多くの刀剣が生まれた真秀ろば」
小烏丸「そう。大和の地は天然の要害にして、和を尊ぶ、我らがゆりかご」
七星剣「ああ。あの方の後の足跡が、おまえであり、後の子らなのだな」
小烏丸「ほほ、これは嬉しや。では、舞おう」
七星剣「ふふ、それは迦陵頻か」

其の115:すていじ あくと5

  • 刀剣:篭手切江・稲葉江
  • 時代:指定なし 地域:指定なし

※回想其の108「すていじ あくと4」を回収済。帰還後

ネタバレ注意
篭手切江「い……稲葉せんばい!」
稲葉江「……」
篭手切江「あの……」
稲葉江「…………」
稲葉江「……我になんの用だ」
篭手切江「は、はい。せんぱい、その……」
篭手切江「私たちと一緒に、すていじのれっすんをしましょう!」
稲葉江「…………」
稲葉江「なんだ」
篭手切江「……あ、えっと、れっすんとは歌ったり、踊ったりすることです」
稲葉江「歌って、踊る。……それは、なんだ」
稲葉江「なぜ、歌い踊る」
篭手切江「……なぜ?」
稲葉江「なぜ」
篭手切江「……それは」
篭手切江「夢、です」
稲葉江「…………。……夢、とは」
篭手切江「え……」
稲葉江「夢とはなんだと聞いている」
篭手切江「…………」
篭手切江「私の目指す、その先にある……光。あなたの目指す、天下に同じ」
稲葉江「…………」
稲葉江「……ふん」
篭手切江「あ……」
篭手切江「…………」

其の116:琵琶湖のほとりの

  • 刀剣:蜂須賀虎徹・浦島虎徹
  • 時代:織豊の記憶 地域:関ヶ原
ネタバレ注意
浦島虎徹「琵琶湖に到着っと。すっげえー!海みたいだ」
蜂須賀虎徹「ああ、この琵琶湖はうみと呼ばれるね」
浦島虎徹「そう聞くと泳ぎたくなっちゃうな」
蜂須賀虎徹「浦島、遊びに来たんじゃないんだ。こちら側まで敵が浸透していないか偵察しなくては」
浦島虎徹「ちぇー」
浦島虎徹「……でも、なんか感じるんだ。呼ばれてるみたいな……?ここにも、竜宮城があるのかもしれない!」
蜂須賀虎徹「……ああ、そうか」
蜂須賀虎徹「呼ばれたのだろう。近くに長曽根村……、刀工長曽祢虎徹の故郷と言われる土地があるからね」
浦島虎徹「そっか、行ってみたいな。……あ、遊びじゃないってわかってるけど!」
蜂須賀虎徹「そうだね……」

其の117:彦根と虎徹

  • 刀剣:小竜景光・蜂須賀虎徹
  • 時代:青野原の記憶 地域:美濃(青野原)
ネタバレ注意
蜂須賀虎徹「……」
小竜景光「……山の向こうは筑摩江だねえ」
小竜景光「俺は井伊家にも厄介になったことがあってね。この辺りのことも、少しは知っているよ」
蜂須賀虎徹「そうか。この先には、刀工、虎徹に縁深い地があってね……つい」
小竜景光「おや、それって彦根城下の長曽祢村かい?琵琶湖のほとりの」
蜂須賀虎徹「ああ。この時代ではまだ、湖のそばではないけれど」
小竜景光「おっと、それは失礼」
蜂須賀虎徹「いや、この関ヶ原で石田三成が敗れた結果、湖のそばに移ることになるんだ。知らないのも無理はないよ」
小竜景光「なるほどねえ。俺が井伊家に来たのは江戸の世の終わりの頃だった」
蜂須賀虎徹「井伊家が彦根で続いたことも、後の虎徹評価の一因になっているのかもしれない」
小竜景光「それじゃあ、ここは絶対に負けられない戦いというわけかな?」
蜂須賀虎徹「負けても良い戦いなんてないさ。俺は、虎徹の真作の名を背負っているのだから」

其の118:風浪

  • 刀剣:治金丸・笹貫
  • 時代:維新の記憶 地域:鳥羽

※回想其の93「兄の影として 花」 または其の94「兄の影として 波」を回収済

ネタバレ注意
笹貫「はは、……こうも簡単に背後を取られるとは思わなかった」
治金丸「…………」
笹貫「それで、オレを斬りに?」
治金丸「いいや。オレは影だ。影が勝手に決めることはない」
笹貫「そっか、ひとまず安心した。この身体というものでやってみたいこともあるからさ、そう簡単には手放したくなくて」
治金丸「ああ、それは主のものだ。オレたちはこれを使い、力を合わせてやらねばならないことがある」
笹貫「お、歴史を守るって~あれだな?」
治金丸「そうだ。どんなに苦しい歴史であろうとも。お前がどこの刀であろうとも」
笹貫「……背負うねぇ」
治金丸「お前に言われることじゃない」
笹貫「あー……わるかった。いや、どうにも凝り固まったのが身近に居て……つい」
治金丸「お前が主のもとで同じ目的のため力を尽くす限り、影はただ影のまま」
笹貫「…………。……背負うことで得た形とも言えるのか。この身体、一筋縄ではいかないってことだな」

其の119:こがらすとこがらし

  • 刀剣:小烏丸・抜丸
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
小烏丸「ほう、おまえは……」
抜丸「ええ、ええ。源氏に落ち延び、この世から消えた伊勢平氏相伝の太刀、抜丸にございますれば」
小烏丸「然り。しかし、その姿は……まさに禿のようではないか」
抜丸「それを申されるならば、あなたは随分と……」
小烏丸「これこれ、あまり見つめると目がつぶれるぞ」
抜丸「されど、そのかたち……。後の世で日本刀が生まれ出づる時代の剣と崇められたそのかたち。それが、あなたの軸か……」
小烏丸「少々やり口が粗野ではあるが……さればこそ、こうしておまえと向き合い、ここに在れるとも言える。他の子らのように父として見守もろうぞ」
抜丸「いやですよ」
小烏丸「ほほ……、……ほ?」
抜丸「だから、いやです。禿とて神からこの世に与えられし剣。禿とならず別の姿もあったのではないかと思いましたもので」
抜丸「それ故、父でもなく兄でもなく……、我はあなたを小烏丸と呼びましょう」
小烏丸「……はは、ははは!さよう、姿など在り様ひとつでいか様にも変わりゆくもの。まさに、諸行無常よな」
抜丸「ふふ。それに、父上はひとりでけっこうです」
小烏丸「ふむ……、まあそれもよい。では、じっちゃんではどうだ?」

其の120:胡蝶は香に誘われ

  • 刀剣:石切丸・抜丸
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
抜丸「おい、そこの!そこのもの!止まれ、止まれい!」
石切丸「おや。私のことかな?」
抜丸「…………、……むう。あなたからはなにやら匂いのようなものがする」
石切丸「匂い、なんだろう。今日は護摩木を炊き上げたわけでもないしねえ」
抜丸「うーん、……懐かしい。いや、挑みたくなるような……」
石切丸「挑む……。それは困った」
抜丸「……なんでしょう。んーと、んーと……」
石切丸「ええと、嫌われてしまったかな?」

其の121:之定の同士

  • 刀剣:歌仙兼定・人間無骨
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
人間無骨「うム、『此度の戦闘において、此レは……』、と」
歌仙兼定「……それは、何を書いているんだい?歌を詠むには少々似つかわしくない場だけれど」
人間無骨「ム、歌仙兼定。此レは戦況を記していル。文字で残しておくと便利だ」
歌仙兼定「おや、まめな質だね」
人間無骨「文字を書くことは好ましい。此レも相棒の影響だロウか」
歌仙兼定「ああ、そういうことなら大いに共感できる。流石は之定の同士」
人間無骨「が、やってみルと思った以上に難しく。相棒のような力強い筆筋にはほど遠く」
歌仙兼定「……それは、僕ら之定は悪筆だとかなんとか、評判がつきまとっていたからではないだろうか」
人間無骨「ム、どおりで困った」
歌仙兼定「まあね。でも、どんなことでも多かれ少なかれ最初は苦労をするものさ」
人間無骨「そうか。では、歌仙もこのような苦労を?」
歌仙兼定「ははは。その程度の瑣事でいちいち音を上げていては、文系の名がすたるというもの。……ははは、ははははは」
人間無骨「うム、『……と言うと、朗笑を残し之定の同士は去った』、と」

其の122:兼定の先輩

  • 刀剣:和泉守兼定・人間無骨
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
和泉守兼定「よう、先輩!」
人間無骨「ム、せんぱい?此レは……、和泉守兼定」
和泉守兼定「ああ、あんたの茎にもしっかりと刻まれてる和泉守兼定よ」
和泉守兼定「之定は先約があるからよ。先輩って呼ばせてもらわあ。文句は、ねえよな?」
人間無骨「無論。して、其レをなんと呼ぼうか」
和泉守兼定「かーっ!本刃に言わせんな。好きに呼びゃあいい」
人間無骨「ム、ならば、後輩、と」
和泉守兼定「……ぉ、おう。いいぜ、先輩」
人間無骨「うム、後輩。ぶっ倒してルか」
和泉守兼定「おうよ、ぶっ倒してる!和泉守兼定は、かっこ良くて強い!ずーっと流行りの刀だぜ」

其の123:武蔵坊と鬼武蔵

  • 刀剣:岩融・人間無骨
  • 時代:指定なし 地域:指定なし
ネタバレ注意
人間無骨「うム、かの武蔵坊弁慶の相棒と共に戦えルとは実に光栄」
岩融「ほう?よもや弁慶の縁者とも思えんが……」
人間無骨「此レは鬼武蔵の相棒、人間無骨。此レの相棒は森武蔵守長可と名乗り、鬼のように強かったことから鬼武蔵と呼ばレル」
岩融「がはははは!なるほど、それは面白い」
人間無骨「瀬田の橋で関所破りをしたことも孕んでいルのだロウが」
岩融「ふふん、橋弁慶に勧進帳だな?ならば、なおのこと結構。武蔵坊弁慶が後の世でも名を馳せる一端がお前の元主にあるならば、縁者も同然」
岩融「……うむ、実に嬉しいぞ!今、武蔵坊の薙刀と鬼武蔵の槍がここに揃ったのだからな」
人間無骨「うム、此レらが揃えば向かうところ敵無しということだロウ」

其の124:森家の話

  • 刀剣:不動行光・人間無骨
  • 時代:織豊の記憶 地域:安土
ネタバレ注意
人間無骨「不動行光、此処には此レらしか居ない」
不動行光「……ひっく。なんだよ、話かけんな」
人間無骨「では、此レは独り言」
不動行光「……」
人間無骨「あの年の初夏、母御は兼山で五人の息子の帰りを待っていた」
人間無骨「信長公に同行し京に出向いていた蘭丸、坊丸、力丸からは、夏には休みをもらえるだろうと母御に手紙が届いていた」
人間無骨「信長公の算段では天下布武をもうすぐ成し遂げられるところまで来ていたから」
人間無骨「久しぶりに五人揃って兼山に、母御の元で過ごせる夏が来るはずだった」
不動行光「……なんだよそれ、伏線立ちまくりじゃんか」
人間無骨「今か今かと待ちわびる母御の元へ、本能寺が焼け落ちたとの知らせが届く。三人の息子から手紙を受け取った十日ほど後のことだった」
人間無骨「同じく本能寺の知らせを受け信濃から命からがら戻った相棒は、母御とともに咽び泣きこの世の理を嘆いた」
人間無骨「母御と、相棒はこう思っただロウ。……せめてもう一度、会いたかったと」
不動行光「……あーもう、はっきりと言えばいいだろ!どうせ俺は愛された分を主に返せやしなかったし、この世の理も……断ち切れない……」
人間無骨「此レは、相棒の荒々しい戦いと共に語らレル槍。だが今ひと時は、相棒の心を届けル十字の穂先となロウ」
人間無骨「お前に、会いたかった」
不動行光「…………、…………」
不動行光「……俺は、ダメ刀……。……だけど、これを受け取らなかったらきっと、もっとダメに……なっちまうよな、蘭丸」

其の125:惟有黒鉄而已

  • 刀剣:大般若長光・八丁念仏
  • 時代:戦国の記憶 地域:長篠
ネタバレ注意
八丁念仏「絶景、絶景っ!最前にズラリと並ぶ鉄砲!」
大般若長光「初めて鉄砲が組織的に使われた戦いかあ。この頃の火縄銃命中率が高かったら、刀の時代はもっと早く終わっていたかもしれないなあ」
八丁念仏「当たらないからこその鉄砲三千挺。戦は刀と槍で戦うもん……だしっ?恐ろしいことを言うなあ、大般若長光」
大般若長光「ははっ。知ったかぶりが過ぎたかな?俺こそ足利将軍家……信長公に、家康公。それに、今頃長篠城に籠っている信昌公の……って、宝物だった期間のほうが長いんだけれどね」
八丁念仏「ここで刀の時代が終わっても、出番はなくならないって?」
大般若長光「違う使われ方になったとしても、残るべきものは残ると信じたいね」
八丁念仏「は~、さすがは銭六百貫様。言うことが違うっ」
大般若長光「おや、棘がある」
八丁念仏「あ~、硝煙と爆ぜる火薬の熱に浮かされたかな?ここでそんなこと言っていたら、残るべきものではない方になってしまうかもっ」
大般若長光「それは謙遜かい?冗談にしては……少々趣味が悪い」
八丁念仏「……けっこうな本気っ?刀剣男士も残るべきものと、そうでないものがあるのかもしれない」
大般若長光「ようし!それじゃあ俺は、信長公があっという間に完勝してしまうと困るから、これから武田軍を応援しに行こうかな」
八丁念仏「……へ、元の主が最前で命張ってるのに?」
大般若長光「なあに、あの方はこんなところでは終わらないし、苦労して大成してくれないと面白くないだろう?」
大般若長光「それに、べきべきでない、らしいらしからぬ、なんてことを言っていたら……、本当に美しいものとの出会いを逃すからね」
八丁念仏「…………変な刀」
大般若長光「それが銭六百貫と共に語られる、大般若長光さ」
八丁念仏「ふ~ん……、そっか!」
八丁念仏「よしっ、俺も武田軍を応援してこよっ」
大般若長光「ははっ。立ち直りが早くてよろしい」
大般若長光「……そうでないもの、ねえ」

其の126:夏塵

  • 刀剣:泛塵・八丁念仏
  • 時代:江戸の記憶 地域:大阪(大阪冬の陣)
ネタバレ注意
泛塵「八丁念仏は、雑賀の出と聞いた」
八丁念仏「まあそうだけど。そっちも紀州ゆかりっ?」
泛塵「時代としては少し後だが、山のほうに縁がある。雑賀衆の話は有名だ」
八丁念仏「そりゃあ、知ってくれてるのは嬉しいけど。……眼差しがやたら眩しいような」
泛塵「その……あの……、……のか?」
八丁念仏「これは、もしや……」
泛塵「……うっ、馬の上で鉄砲は撃てるのかっ!?雑賀の鈴木孫市は、どんな場所からでも鉄砲を撃てたのだろう!?」
八丁念仏「わ、びっくりした!え~っと……、君が多分思い描いているのは伝説化したキラキラ雑賀で、俺の確かな主は~……」
泛塵「……くっ、塵が出過ぎた真似を、その…………すまない……」
八丁念仏「あ~~~~…………、撃てるっ!」
泛塵「そうか、やはり馬の上で鉄砲は撃てるのか!」
八丁念仏「あ~、うん」
泛塵「本当か!本当に真田左衛門左信繁も撃っただろうか!」
八丁念仏「……うん。きっと、そうだっ」

其の127:ひょうたんとたぬき 青柿

  • 刀剣:一期一振・同田貫正国
  • 時代:青野原の記憶 地域:美濃(青野原)

※回想其の62「阿吽の大小」を回収済

ネタバレ注意
一期一振「時間遡行軍は東軍勢に紛れているようだが」
同田貫正国「やっぱ意味わかんねーな。東軍はほっといても勝つんだから、なんの歴史も変わらねーだろ」
一期一振「それでも、彼らにとっては意味があることなんでしょう」
同田貫正国「あー、やめだやめ。ごちゃごちゃわかんねーこと考えて、よそ事してっと折れっからな」
一期一振「同田貫正国は明解ですなあ」
同田貫正国「ああ?なに他人事みてーに言ってんだよ」
一期一振「……はて?」
同田貫正国「まあいい、行こうぜ。知ることも大事だが、俺たちはここに戦いに来たんだ」
一期一振「なるほど明解。助かりますな」

其の128:ひょうたんとたぬき 渋柿

  • 刀剣:一期一振・同田貫正国
  • 時代:青野原の記憶 地域:京都(五条)

※回想其の127「ひょうたんとたぬき 青柿」を回収済

ネタバレ注意
同田貫正国「おい、おーい!聞こえてっかー」
一期一振「……あ、はい!今、参ります」
同田貫正国「あー、あの山の上が……」
同田貫正国「おい、そこに居ろよ」
一期一振「同田貫殿?……仕方ない、待ちますか」
一期一振「……」
一期一振「……」
同田貫正国「ほらよ、柿だ」
一期一振「あ、ありがとうございます」
同田貫正国「青ひょうたん顔で突っ立てて倒れられたら、たまらん」
一期一振「……私は、そんな顔をしていたんですね」
同田貫正国「俺はなんも見てねーし、事情も知らねーし、興味もねーから。さっさと食えよ」
一期一振「いっそ清々しいほどの嘘ですな、はは……」
一期一振「うっ、渋!」
同田貫正国「あ?わりぃ、渋柿だったか。っはは」
一期一振「…………やりましたな」
同田貫正国「ちげーちげー、わざとじゃねえよ。油断した。……はははっ、ほら水」
同田貫正国「あー、処刑場は娯楽だなんだで人も多いが、出店も出てる。後で口直しに寄ろうぜ。詫びだ、奢る」
一期一振「いえ、結構。この渋柿は持って帰って干し柿にしましょう。お山の上に供えにでも行きましょうか」
一期一振「もう大丈夫です。ありがとう、たぬきさん」
同田貫正国「はあ!?なんっで、その呼び方ぁ!」

其の129:正宗の話

  • 刀剣:日向正宗・石田正宗
  • 時代:江戸の記憶 地域:江戸
ネタバレ注意
日向正宗「石田の兄上、見て」
石田正宗「土壇場だな。これから試し斬りをするのか」
日向正宗「少し見て行っていいかな? 御様御用が出るようだし、どこかの大名が正宗を持ち込んだみたいだ」
石田正宗「本当に? 私たち正宗は、本来ならこのような場には縁がない」
日向正宗「最初から偽物とわかっていて試し切りするのかも」
石田正宗「それはずいぶんと勇気のある人がいたものだね。斬れても、斬れなくても」
日向正宗「おおっと、前座は虎徹だ。でも、あの刀、ずいぶん立派な姿をしているけど……あれは」
石田正宗「ああ、良く似た偽物だな。なまくらの気配が漂ってくる」
日向正宗「この試し斬りは大荒れだ。きっと正宗までいかない」
石田正宗「それが狙いなのかもしれない。正宗は試さない、そこにあると知られることが重要だから」
日向正宗「行こう、日向。見る価値もない」
石田正宗「そうだね」

其の130:正宗と虎徹

  • 刀剣:蜂須賀虎徹・石田正宗
  • 時代:青野原の記憶 地域:美濃(青野原)
ネタバレ注意
石田正宗「……」
石田正宗「……ああ、呼びに来てくれたんだね。この戦に縁を持たない私は、急に駆けだしたりはしないから、その手を降ろしてくれるとうれしい」
蜂須賀虎徹「……俺は何も」
石田正宗「では、気迫だけか。すごいね、さすがは本物の虎徹だ。君は良く斬れるんだろうね」
蜂須賀虎徹「……」
石田正宗「待たせてすまなかった。さあ、行こうか」

其の131:栄誉と名声の狭間で

  • 刀剣:蜂須賀虎徹・石田正宗
  • 時代:青野原の記憶 地域:京都(五条)

※回想其の130「正宗と虎徹」を回収済

ネタバレ注意
蜂須賀虎徹「……ここは」
石田正宗「そうだね、三成様はこの先で死ぬ」
石田正宗「まあ、私はここに居合わせてはいない。けど、そう――私はひと時も苦しませることなく、首を落とすことはできるのだろうか。そんなことを考えていた」
蜂須賀虎徹「……なぜ」
石田正宗「なぜ?これだから裁断銘付きの刀は。柔らかいところをぶっすり刺してくる」
蜂須賀虎徹「そうではない。俺にも覚えのあること、……だからだ」
石田正宗「……あまり口にはしたくないけど、刀は斬れてこそ。使われずとも」
蜂須賀虎徹「使われずとも……か」
蜂須賀虎徹「確かに、俺には刀工長曽祢虎徹の生前に刻まれた裁断銘がある。しかし、斬れることによって番付を昇りつめた虎徹は、その多くが在銘であるにも拘わらず、巷には贋作が溢れ、虎徹は偽物しかないと言われるようになった」
蜂須賀虎徹「するとどうだ、粗悪な贋作、見紛う贋作、贋作は無尽蔵に増えていく。そして、皮肉なことに使われるほどに虎徹の評価が上がる。一方で、真作はその中に埋もれていってしまう……」
蜂須賀虎徹「本物の虎徹とは。虎徹を虎徹たらしめるものとは……」
石田正宗「……」
石田正宗「……うん。……それが、人だ」
蜂須賀虎徹「……虎徹には、刀を作り、その刀を振るって、研究し、有象無象の中から実証してくれた人たちもいた」
蜂須賀虎徹「全ては人から始まる。この問いも……」
蜂須賀虎徹「だから……、俺は虎徹の名に相応しい自分であれているだろうかと、常に問うている」
石田正宗「……ああ、そうか。私たちは、案外似た者同士なのかもしれない」
蜂須賀虎徹「え?」
石田正宗「正宗を見たら偽物と思え」
石田正宗「正宗にも……かつて、私たちに価値を見出し、高め、それを守ろうとしてくれた人たちがいた」
石田正宗「人はすぐに争い合って死んでしまうけど……。人は物を作り、物を眺め、愛で、物を語る。物を壊し、そしてまた物を作る」
石田正宗「忘れてしまうこともあるし、間違うこともあるけど」
蜂須賀虎徹「ああ、その心を受け取りたい」
石田正宗「うん。……そろそろ行こう、三成様が来る」

其の132:毒と薬

  • 刀剣:薬研藤四郎・実休光忠
  • 時代:織豊の記憶 地域:安土
ネタバレ注意
薬研藤四郎「実休さんは、道草かい?」
実休光忠「……ああ、君は……薬研くん。そうだね、道草を摘んでいるんだ」
薬研藤四郎「まめだな。俺にその逸話はついてこなかったみたいだからさ」
薬研藤四郎「信長さんの薬草園。あとは、甲賀の三雲か……。けど、俺も薬研の名を冠してるからなのか興味があってね。できたら、手伝わせて欲しい」
実休光忠「君はなんだか、勘違いしているようだけれど」
薬研藤四郎「そうかい?俺はあんたを待っていたのかもしれない、とすら思ってるぜ?」
実休光忠「手入で直る身体に、必要だろうか」
薬研藤四郎「必要かどうかって話なら、これからはより必要なんじゃないかって……思ってるな。合理性より」
薬研藤四郎「特に、俺たちみたいなものには」
実休光忠「好きでやってるんだよ。なんだか落ち着くんだ」
薬研藤四郎「好きでやってるなら、なおいいさ」
実休光忠「君って……、僕や福島たちとは違うはずだよ。なのに、なんで……」
薬研藤四郎「まあ、ちゃっかりなところは信長さんの影響かもしれないが……」
薬研藤四郎「どんなものでも要は使いよう。同じものが毒にも薬にもなる、だろ?」
実休光忠「そうか……、君の中にいるんだね」
薬研藤四郎「俺には、あんたの中に感じるがな」
実休光忠「多分、僕は亡霊なんだ」
薬研藤四郎「そんなあんただから、話したんだよ」

其の133:仇も巡れば他生の縁

  • 刀剣:宗三左文字・実休光忠
  • 時代:織豊の記憶 地域:本能寺
ネタバレ注意
宗三左文字「……実休?……貴方が来たということは、いよいよ主は覇道を行くのでしょうね」
実休光忠「どうかな。三好、織田、豊臣、徳川、みな天下人にはなったけれど。僕は本能寺と大坂城で焼け、終いには再刃もされずこの有様だ。いまさら天恵を与えられるだろうか」
宗三左文字「貴方はその傷で三好実休を、そして……魔王を最期まで守ったのでしょう?」
実休光忠「だと良いのだけれど。僕の記憶は、ぼんやりしているから」
宗三左文字「そうですか……。貴方とは随分と長く縁がありましたよ。それも、織田の前から」
実休光忠「ああ、宗三……三好政長の名はどことなく」
宗三左文字「そう……、政長は三好実休の父を殺し、そしてその兄に殺された」
宗三左文字「仇も、因縁も。巡れば縁……、ですか」
実休光忠「そう言ってもらえて嬉しいよ、なんだか」
宗三左文字「はぁ……。それこそ、いまさら貴方と張り合っても仕方が無いようです」
宗三左文字「ひとりの人に選ばれるか、ひとつの天に選ばれるか。その違いなど、ここではつまらぬ昔話……なのかもしれません」
実休光忠「ごめんね。お詫びと言ってはなんだけれど、君をお茶に誘ってもいいかな」
宗三左文字「……はあ」
実休光忠「どうかな?冠する三好の名がそうさせている気がするのだけれど」
宗三左文字「そんなことを聞かれても困りますね……」
宗三左文字「ただ……、良い茶菓子くらいは用意しますよ」
実休光忠「ああ、特級の薬草茶で持て成すよ」

其の134:京極の丹碧

  • 刀剣:にっかり青江・京極正宗
  • 時代:江戸の記憶 地域:大阪(大阪冬の陣)
ネタバレ注意
京極正宗「あら、懐かしいお顔。幽霊にでも憑りつかれたような」
にっかり青江「ああ、君も。毒々しくて何よりだ」
京極正宗「赤い衣裳は好き。汚れが目立ちませんから」
にっかり青江「小さな刃で、何をそんなに斬ってきたのやら」
京極正宗「思い込み、決めつけ、見栄、虚構、わたくしに纏わりつく悪魔」
にっかり青江「へえ、恐ろしいねえ」
京極正宗「嘘。思ってもいないくせに」
京極正宗「だって青江、わたくしたちの元の主はしたたかな方々だったでしょう?」
にっかり青江「泥の中で咲く薔薇のような人たち、だったかな」
京極正宗「わたくしは、深窓の薔薇のままの方が良かった?」
にっかり青江「その衣裳、よく似合っているよ。今でも君は、京極を冠する薔薇のままさ」

其の135:正宗の兄弟

  • 刀剣:石田正宗・京極正宗
  • 時代:武家の記憶 地域:鎌倉(元弘の乱)
ネタバレ注意
京極正宗「ふふ、石田のお兄さまは難しい顔もお似合いね」
石田正宗「京極……」
石田正宗「表に出てこない事がお前の在り方だった。私たちは、お前を引きずり出してしまった」
京極正宗「何のことかしら?」
石田正宗「無銘の私が言えたことではないが……、顕現にあたって何らかの負荷を背負わされていないかと」
京極正宗「想像力のたくましいこと。でも、よく見てお兄さま。どこにわたくしを縛る鎖があるというのです?」
京極正宗「それに、だからこそ、正宗の実力を示すためにわたくしは必要なはず」
京極正宗「なんてこと言ったら、日向には後ろから刺されそうだけれど」
石田正宗「兄弟相手でも容赦がないね」
京極正宗「それはお互いさま。でもそうね、以前のあるじさまの事は置いておきましょう。ここにはわたくしたちを余光で照らす者はいない。危なくなっても身一つで逃げ出すことは許されない」
京極正宗「それに、寂しいなら、素直にそう言えばいいだけ。神は縋る者にこそ祝福を与えるのです」
石田正宗「あまり虐めないでやっておくれ」
京極正宗「意地悪なお兄さま。日向に甘くしたいのもわかるけれど」
京極正宗「でも、わたくしたちは強くあらねば。でないと、正宗は虚構に呑みこまれてしまうかもしれない」
石田正宗「……ああ」
京極正宗「だとしても、わたくしたちは進みます。人により作られた物から、人が蘇ることもある。我らを創られた方のように」
石田正宗「私たちはここに在る。もう、誰にも否定はさせない」

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