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グリフと魔導

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バックストーリーの1つ「グリフと魔導」についてまとめたページです

グリフと魔導


読み、理解するがいい、ルーンの技法を学ぶものよ。そなたの努力と探求が、自然の理を犯し、聖なるものを冒涜することがないように。


ルーンは我々の現実を構成する源だ。グリフがルーンを発見しなかったら、時間も、誕生も、愛も、死も存在せず、永遠なる停滞しかなかっただろう。


ルーンには強大な力が秘められているため、簡単に使用するべきではなく、最大限の畏れをもって扱うべきである。


ルーンは物事をつなげるものである。個人と場所を、アイデアと哲学を、歴史と希望を、そして力と俗世のものを。


魔導ほど強力なものはないが、その危険は広く知られていない。魔導は風、炎、水、土、理、腐食、肉、光そして暗闇といった、現実のあらゆる要素を本質的な形で具現化したものなのだ。


生者である我々は、こうしたエレメントによって作られており、その均衡の中で、我々は調和を楽しむことができる。


魔導を習得するには、自らの根源的なエッセンスに捧げ、その要素の化身となる必要がある。単純思考で、無慈悲な、かつての自分を模した強固な殻となれば、大いなる破壊が引き起こされるだろう。


だが絶望することはない。魔導の持つ危険はルーンの技法によって緩和することができる。いわゆる門のグリフを利用することで、ルーン読みはその力に飲み込まれることなく、根源的なエッセンスの周辺に渦巻く力を操ることができるのだ。


魔導は生者が扱うには強力過ぎ、それは昔から知識として確立されている。しかしルーンの技法を習得すれば、危険を冒さずして才能ある者の戦闘能力を大いに向上させることができるのだ。


グリフは神聖のグリフと禁忌のグリフに区分されるが、これは誤解招く分け方だ。なぜなら王家の承認を受けていない者にとっては、あらゆるルーンの技法が禁忌であり、これには黄金の軍団や刻印の審問団も含まれる。


こうした分け方はルーンの技法の研究初期に始まっている。グリフは口にすることで恐ろしい惨劇を引き起こすと、誤った形で信じられていたからだ。その効力が劇的な形で目の当たりにされたことで、ようやくそうした迷信は消えるにいたったが、神聖と禁忌に分けるという考え方そのものはいまだに残っている。


しかし神聖または禁忌のグリフの違いというのは、実際は単に扱う者に要求される技量が異なる、ということだけのことである。


つまりこの2つのグリフはそれぞれ異なる言語様式、アクセント、発生、リズム、そして強調を必要とするということである。


この文書はこうした技法を現存する中でも最も正確に解説したものであるが、それでも確たる知識を持つものを指導者として持ち、その助言をあおぐことを推奨する。


グリフは手に取れるあらゆる種類の物質の中に存在し得るが、学ばれた知識が最大限の力を発揮するのは、それが戦いの武器に宿る場合においてである。


しかしグリフが稀少足り得るのは、、その誕生より姿を変えていない物質の一部としてのみ効果を発揮するからである。その物質の一部を取り出したり、削り取ったりすることはできない。それはその物質のエッセンスそのものを変えてしまうからだ。


例えば、グリフが刻まれた鋼を使ってメイスの鉄球が作られた場合、そのグリフは効果を発揮する。しかしすでに出来上がっているメイスの鉄球にグリフを刻んでも、それは単なる刻まれた文字に過ぎない。


この法則はハールミナの杖に対して行われた研究によって発見された。それに使われていた木の枝には、セクトのグリフと完全に一致する模様が刻まれていたのだ。


ルーンの技法は魔導を引き出すという点においては大きな危険は生み出さないが、それ以外の点においてはボルトが装填されたクロスボウよりも危険なものとなる。


ルーンの技法は敵に大きな損害を与え、自分や味方に大きな恩恵をもたらす。また混乱した受け手は良くて恥をかき、悪ければ恐ろしい悲劇に直面する。


グリフの謎は我々の前に生きた学者たちによって解き明かされ、それはわずかな勝利と多くの犠牲のもとに得られたものなのである。



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