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【白猫】メイリン(TA)・思い出

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん
ランナーズ軍師
メイリン・フォンラン cv.大西沙織
兵法書を捨て、走り続ける軍師。
敬愛する兄にいつも叱られている。


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思い出1



みなさん、お久しぶりです!軍師のメイリンです!

やっほ~、ひさしぶり~。

みなさん、お久しぶりです!軍師のメイリンです!

だからわかったってば……

みなさん、お久しぶりです!軍師のメイリンです!

しつこいっつーの!

<さんこの礼>がすんだところで次の戦術――

燃えたぎる火山の頂上で涼しげに風鈴を鴫らす<フウリンカザン>!

さらにここから、熱々の鉄板の上で肉を焼く<火牛の計>!

<――三人は思った。

『こいつ、いきなり出てきて前にやったことを全部やりやがった』と――>

それから……それから……ええっと……

もうなにもありません!

ああどうしましょう……また叱られちゃう……

さっきからなにをごちゃごちゃやってんのよ。

新しい戦術を考えているんですが……どうもうまくいかなくて……

あの本はどうしたんですか?

お兄さん……ハオさんが、小さい頃に書かれたっていう……?

<兵法書>なら兄様に没収されました……

なんでまたそんなことに?

それが……私は考えることが苦手なので、いつものように<兵法書>に記された戦略を実行していたんです……

そしたら兄様に進歩がないと言われて……

……そうねえ……

それで、こんなものに頼っているから、自分で考えないのだと、<兵法書>を無理矢理……

相変わらず厳しそうですね……

ええでも、それでいて人望が厚くて聡明で、運動神経もよくて横顔も素敵で、風水も必ず当たると評判ですし、たまにオヤツをつくってくれるんですけどそれもまた……

はいそこまで!アンタの気持ちはじゅうぶんわかったから。

…………

そう。私は兄様のことを尊敬しています!

しかし、このままでは愛想を尽かされてしまいます!そんなの絶対イヤです!

そこで私は兄様と約束したんです!

次の出陣までに最善の策を献上してみせると……!

おおきくでたわね。

待っててください兄様……必ずや兄様のお役に立てるような立派な軍師になってみせますから!


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思い出2



はあ……やってしまいました……

またなにかやらかしたの?

鳩小屋を掃除しながら戦術を練っていたのですが……

それに没頭するあまり、伝書鳩の餌を多めに与えてしまったんです……

なんだ、そんなこと。

一週間も続けて。

ズコッ。

おかげで鳩が太ってしまい、前のように飛ばなくなってしまいました……

そのことをお兄さんは知ってるんですか?

はい……大事な情報が途絶えたらどうするんだって叱られました……

もうこれ以上、失敗は許されません……

でもあとがないぶん、逆に気合が入ったんじゃない?

頭が真っ白になってきました……

ちがうか。

いったいどうすれば……

う~ん……それなら……自分が得意なものを伸ばしてみるとか?

ほう……得意分野ですか……

――あ。

なに?

そういえば以前、兄様がこんなことを言っていました。

『勝敗を左右するのは戦術の速さだ』と。

……それが?

わかりませんか?<速さ>ですよ! は・や・さ!

ふっふっふっ……!閃いちゃいましたよ!



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思い出3



位置について……ヨーイ!

ドンッ!!!

ほほう。なかなかいいスタートダッシュじゃない。

さっきからずっと走ってるわね……

これが戦術とどう関係あるのかしら……?

ゴーーーール!作戦どおおおーーりっ!

はあ……はあ……

ふう……

…………

キャトラコーチ!今の走りはどうでしたか!

ぜんぜんダメね。フォームはめちゃくちゃだし、走るたびに重心が後ろにいってる。

罰として、ももあげ1000回!

はい!コーチ!

……なにやってるの?

ああ、これね。メイリンがとにかく速くなりたいっていうから協力してあげてるの。

ほらアタシってば、走りには定評があるじゃない?だからコーチにはうってつけだと思ったわけよ。

そう……かな……?

ほっはっほっはっほっほっはー!

ほらほらさがってきてるわよ!腕もちゃんと振って!

はい!コーチ!

てやああああああ!

アタシの指導はあまくないんだからね!


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思い出4



はあ……はあ……コーチ……

おめでとうメイリン。ついに……6秒の壁を越えたわね。

やりました……私、やりました!これで<全力疾走の陣>は完成したも同然――

いやダメです!

今のままでは体力の消耗が激しすぎる……!

こんな戦術が役に立つはずがありません!

なにをいまさら……

というわけでキャトラコーチ!次は持久力のつけ方を教えてください!

まったく、しょうがないわね……

(やっぱり走るは走るんだ……)

それじゃあまずは、ジョギングしてごらんなさい。

ジョギング……?

あそこの木をぐるっと一周してきなさい。最初だから流すていどでいいわ。

はい!

えっと……流す……流す……

戻ったら声かけてちょうだいね~。

ただいま戻りました!

はあ!?うそおっしゃい!いくらなんでも早すぎるわよ!

ええでも……ちゃんと流して……?

もう一度よ。今度はちゃんと見てるからね!

はい!では流します!いっちに!いっちに!

そうそう。そうやってまずは、かるーく腕をふって……

いちに! いちに!いちに! いちに!

どんどんぺースをあげていって……――って……

いちいちにっにっ!いちにっいちにっ!

速すぎるわ!ふざけてないで、ゆっくり走りなさいよ!

はい!ゆっくり!ゆっくりいいいいいいいっ!!!

なんでペース上げんのよー!!

はあ……はあ……もうダメです……

だから!もっと軽く!力を抜くんだって!

力を抜くって……どうやるんですか……?

なんじゃそりゃー!

<――約束の日はすぐそこまで迫っていた――>


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思い出5



もうなにもしたくありません……

<メイリンが大の字になって寝ている。>

そんなところでなにやってんのよ?今日が約束の日じゃなかったの?

ええ……ちゃーんと<全力疾走の陣>を兄様の前で披露してきましたよ。

結果は?

そういうことじゃない、と一蹴されました……

もういいんです……私は軍師に向いてないんです……

なにあきらめてんのよ。もっかいチャレンジすればいいじゃない。

ほっといてください……

筋肉痛で体のあちこちが痛いし、ひとまず寝ますね……目が覚めたら夢であってほしいです……

メイリンさん……

ん?なにかが飛んでくるわ!

<メイリンの顔に白い鳥がとまった。>

ぶほっ!なんなんですかいったい!

――はっ!?この子は兄様の伝書鳩……なんでこんなところに……

あら?鳩の足になにか結んであるわね。

これは……手紙です!兄様あての!

どんな内容なんですか?

えっと……

<メイリンは手紙に目を通した。>

……たたた、大変です……!一刻も早く兄様にこの手紙を届けないと、和議が……!

どうやら非常事態ってやつらしいわね。

はい!急がねば!うぐうっ!?

ア、アンタ……?なにやってんのよ?

ぐうう……体が動かない……

そんなにひどいのね筋肉痛……

ぬぐぐぐ……私のせいで兄様が……兄様が……!

無理しちゃだめよ!私たちが届けてあげるから……!

いいえ……これは私の任務なんです……!私がこの足で、届けなければ……!

ぐぎぎ……兄様のためなら、たとえこの命が果てようとも……!

見ちゃいられないわね……主人公例のアレで手助けしてあげましょ?



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思い出6



あたたかい光……体が軽くなって……疲れが…………

主人公さん……ありがとうございます……

これで……走れます……!

さあ、いきましょうメイリンさん!お兄さんが待ってるわ!

バックアップならアタシたちにまっかせなさーい!

みなさん……!よろしくお願いします!


…………

……


ほっ、ほっ、ほっ、ほっ……

頑張ってメイリンさん!そのまま自分のぺースでいきましょう!

小石には気をつけて!前を見て!振り向かないで!

はあはあ……なんとしても手紙を届けなくては……

おやぁ?女の子が走ってら……

フラフラじゃないか!?あんな状態でいったいどこに向かっているんだ……

つっ……足が……

お姉ちゃん頑張って!

これ、お水……よかったら飲んで!

ありがとう……いただいておきますね。

いっちにっ……いっちにっ……

なっ!?

ウホホー!ウホウホ!ウホー!

バナナ……?

アンタに食べてほしいんだって。たぶんだけど。

あ、ありがとうございます!栄養補給といったらバナナですよね!

ん? あれは……

兄様!!!

待ってメイリンさん!足元を見て!いま捨てたバナナの皮が!

きゃっ!?

うう……そんな……こんなところで……


「ああ……ここはどこでしょう……なんだか気持ちいい……

そうか……これが私の限界なんですね……」

「――メイリン――!」

「兄様の幻聴が……いよいよですかね……」

「ゴールはもう少しだ!あきらめちゃダメだ!」


はっ!?

……気がついたかい……

あそこにいるのは……ほんものの兄様……



みんなから話は聞いたよ。

立ち上がれメイリン!ここまでくるんだ!

vあと20メートルよ!

ラストスパートです!

はい!

えっほ……えっほ……


根性みせろおおお!


北だ! そのまま北に走るんだあ!

綱を渡ってからが勝負……うん、きっとそうだよね!

割れてもいいんです……新しい風が吹きますから……

ほっほっ……!ほっほっ……!


メイリンさん頑張って!もう少しよ!

5メートル、4メートル……あとちょっと……

メイリン!

兄様ーーっ!!!

ゴーーーール!

<メイリンはハオの体に抱きついた。>

兄様……この手紙を……

はあはあ……私のことはいいので……急いでください……

……わかった。和議を必ず!

あ、待ってください!

え?

どうでしたか……?私の戦術は……?

…………

 合格だ!

兄様……


メイリン! メイリン!

メイリン! メイリン!


ふふっ……

作戦どおり!





フルマラソン軍師 メイリン・フォンラン





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画像説明
メイリンメイリン・フォンラン cv.大西沙織
兵法書を信じる軍師。
尊敬する兄の役に立つため、日々精進している。
メイリン(TA)メイリン(TA)
兵法書を捨て、走り続ける軍師。
敬愛する兄にいつも叱られている。


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