【白猫】メイリン・思い出
名軍師の妹 メイリン・フォンラン cv.大西沙織 兵法書を信じる軍師。 尊敬する兄の役に立つため、日々精進している。 | ||
2014/11/21 |
神速の挑戦者
思い出1
お初にお目にかかります。私は軍師のメイリンと申します。
アタシはキャトラよ~
お初にお目にかかります。私は軍師のメイリンと申します。
それ聞いたわよ。
お初にお目にかかります。私は軍師のメイリンと申します。
しつこいっ!
<さんこの礼>がすみました。
これから、あなたたちの軍師としてお力添えをさせていただきます。
よくわかんないけど、それたぶん違う気がする。
そんなはずありません。この<兵法書>にそう書いてあるのですから。
その本には何が書かれてるんですか?
この兵法書にはありとあらゆる戦略が記されているんです。
この書の通りに策を講じれば、敗北することはありません。
へえ~、それはすごいわねぇ。
ええ、とてもためになります。
この本のすべてを身につけ、はやく兄様の役に立てる立派な軍師になりたいです。
お兄さんがいるんですね。
どんな人なの?
兄様は人望が厚く、聡明で、細かいところにも目がいく人でして。
細かいことを考えない私は、兄様によく叱られています。……
厳しいお兄さんね~。
それでも私は、そんな兄様を尊敬してるんですよ。
いつか私も兄様と同じ戦場に立って、勝利の旗を掲げたいです。
思い出2
わぁ~、素敵な音色ですね。
そうなんです。この<風鈴>の音を聞くと、なんだか涼しくなりますよね。
どこで買ったの?
ついこの間、私の国に風鈴を売り歩いている女の子が来ていたのでそのときに。
その音を聞いたらいてもたってもいられず朝ご飯を口に入れたまま買いに走っちゃいました。
おぎょうぎ悪いわね~。
ええ、そのあと兄様にはしたないぞって叱られました……
どうしてそこまでして風鈴を?
この兵法書に記された<フウリンカザン>の意味を知るために、どうしても必要だったんです。
またそれ~。なんだか危険なにおいがするわね。
書によると、燃えたぎる火山の頂上で
涼しげに風鈴を鳴らすことで、屈強な精神力が身につくらしいですよ。
ですので、これから向かおうと思ってるんです。
火山へですか?
ええ。
危ないわよっ!
<立ち止まるな。
天井、天牢、天羅、天陥、天隙有らば
とにかく突き進め!>そう続いていますし。
わけわかんないこと言ってないで、考え直しなさいっ!
止めないでください! 私は立派な軍師になるんです!
主人公、アイリス、陣形を整えて、全力で壁になるわよ!
思い出3
はあ……またやってしまいました……
今度はなにをやらかしたのよ。
鳩小屋を掃除していたら、鳩たちが逃げてしまって……
そのうち戻ってくるんじゃない?
そうなんですけど……伝書鳩なんで使いたいときにいないと困るんですよ。
私のせいで大事な情報が途絶えてしまって兄様に迷惑を……
あらら。
なんとか兄様の役に立とうとしているのですが、いつも空まわりばかりで……
これ以上、兄様の悩みを増やしたくないんですけどね……
悩み?
兄様は理想が高いのですが、
それを形にすることは難しいらしく……
だから私は、どんな困難な理想でも努力をすれば実現できるってことを証明したいんです。
どうやって?
この兵法書には誰にも考え付かないような戦術があふれていて――
これを一つ一つこなしていけば、どんな理想も叶えられる……そんな気がするんです。
実現できるといいですね。
それにしても、そんな本をよく見つけたわね~。
庭木の下に偶然落ちてたんです。
やけにあっさりね……
ふふっ。ほんとに私は果報者ですよ。
思い出4
ついに<火牛の計>を使うときがきたようですね。
煙があがったよ。
みなさん、準備はいいですか? 出陣しますよ。
アタシはいつでも準備万端よ!
では、まず本陣までの進路を確保するためにこの包囲網を突破しましょう。
キャトラさんは迂回をして待機していてください。アイリスさんは物資の補給を頼みます。
主人公さんは私の援護を。
よし、これで<魚鱗の陣>は崩れたも同然。
もういいんじゃない? アタシもう我慢できないわよ。
いけません! 火は弱まりつつあります。
戦局をひっくり返すのはそのとき……
今です! 一斉攻撃っ!
裏返しては表に戻す<キツツキ戦法>です!
たああああああ!!
えいっ。
ふう……やはり私がにらんだとおりでしたね。
この焼き加減、最高だわ~。
とってもおいしいです、焼肉。
うーん、一枚焦がしてしまいましたね……
もっと精進しなければ……
思い出5
ああ、どうしよう……なにか妙策は……
どうしたの、メイリン?
それが……兄様に言われたんです……
代わりに軍を率いて、戦場に出向いてくれって……もしも作戦を失敗すれば……
兄様の名前に傷をつけるかもしれない……
それはマズイわね。
なにか打開策はないんですか?
さっきから兵法書を読んでいるのですが、こんなときの対処法が載っていなくて。
――あっ!
なんかおいい案でも書いてあった?
最後のページに……注意書きが……
ここに記されたすべてのことは理想であり、実現するのは困難であろう……
やっぱりそんなことだったのね。
そんな……デタラメだったなんて……
せっかく……兄様が私を信頼して一軍を任せてくれたのに……
このままじゃ……また迷惑をかける……もう一緒にいられない……
簡単にあきらめちゃダメですよ。
そうよ。そんな本に頼らなくたってちゃんと考えれば……
もう無理ですよ……
できの悪い妹でごめんなさい……兄様……
…………
思い出6 (友情覚醒)
まぶしい……迷いを切り開く……一筋の光……
はっ!?
なにか思いついたの?
あの兵法書のとおりに行動していたら、
いつの間にか力がついていたようで……!
つまりそういうことだったんです!
なにが?
私が兵士たちの前に立って、一人で戦えばいいんです
――軍師として!
なによ、その単純な作戦は!
そこにいたんだね。
妹がご迷惑をおかけいたしました。
兄様っ! 兄様――――っ!
こら、メイリン。人前では抱き付かないでくれとあれほど言っただろ。
ごめん兄様……
それより戦場から離れてしまって大丈夫なんですか?
ああ、予定より早く終戦したんだ。
さっすが兄様っ! 予定より、はや~い。
心配かけたね、メイリン。後は僕に任せてくれ。
なんだ~。けっきょく妹にあまいんじゃない。
軍の采配は僕がとる。軍師メイリンの持ち場は……
最前線だ!
はい!
そんな危険なところに配置していいんですか?
これが適材適所というものさ。
何よりも、そこが一番メイリンが輝くところだからね。
やった、やった!
初めて軍師として兄様の役に立てる! うれしい!
軍師とは……
ハオさん、この本、メイリンさんから借りていたので返しますね。
おや? これは僕が小さいときに書いた……
えっ? じゃあ、今までのことは……
ちょっと、メイリン。無事に帰ってきなさいよ。
任せてください! なんたって私は――軍師ですからっ!
猪突猛進の名軍師 メイリン・フォンラン
その他