【白猫】ベルメル・思い出
軌跡をみる者 ベルメル・キスショット cv.関根明良 元ハスラーという経緯を持つルーンナイト。 適正を見込まれスカウトされた、期待の新人。 |
思い出1
ここが飛行島、ね……
あら、新しいお客様?
別に私は客じゃないわ。って、この波動……
ああ、なるほど。あなたたちが……
ん? なるほどってどういう意味?
さぁ。なにかしらね。答える必要を感じないわ。
なんでよっ?! アタシたちのことなんでしょ?!
だとしてもよ。あなただって自分の考え全てを口にしているわけじゃないでしょ。
それはそうだけど……
……名前は聞いても大丈夫ですか?
あ、私はアイリスっていいます。
私はベルメル。ルーンナイトのベルメルよ。
ベルメルね。アタシはキャトラよ。こっちは主人公。
アイリスにキャトラ……それにあなたが例の………
で、名前はわかったけど、さっきの質問には答えてくれないわけね。
ええ……と、言うところだけど……まあ、いいわ。答えてあげる。
さっきの『なるほど』は、あなたたちが情報通りの人物だったからよ。
情報通りって、それどこの情報よ?
もちろん私の所属するルーンナイトの管理する情報よ。
私は飛行島と……あなたたちを調査するためにここに来たのよ。
私たちを……ですか?
とぼけた顔をしていても、ルーンの波動は誤摩化せないわ。それに――
情報にあった通り、あなたからはとても強い力を感じる。
…………。
その顔……何かあるということね。これは上に報告の必要があるわ……
……なんか感じ悪くない? アタシたち、初対面よね?
そうよ。でも馴れ合う必要はないでしょ。
私は仕事できているの。
まあ、今日のところはこれまでにするわ。
どうせ、しばらく滞在するんだし。
あ、えっと、べルメルさん。これからよろしくお願いしますね。
アイリス、こんなのによろしくなんて言わなくていいわよ!
そうね。よろしくするかは、まだわからないしね。
それじゃ。
ちょっと、なにあのコ!?? 失礼過ぎるでしょ!
お仕事で来たって言ってるし……真面目な子なのよ。
もう、こっちだって協力してあげないんだから! べー!
思い出2
…………
……
……
……
……
もおおおおおーっ!!
ずっと見てないで、なんかあるなら言いなさいよ!
キャ、キャトラ、おちついて……
だって落ち着かないのよぉ……
あの……ベルメルさん。
なにか用があるなら、言ってくれれば……
用はあるわ。でも会話は必要ない。今の私の任務は監視なの。
だから何を話したところで、監視を止めるつもりはない。諦めて。
そんなこと言われても、納得できるかー!
私のことは空気だとでも思って。
それが出来るなら、こんなこと言ってないわよ!
そこまで他人を気にしている……と、いうことは、
なにかひと目をはばかることがあるのね。
なにもないわよ! ないけど普通は気になるでしょ!
……どうかしら。それは任務を続ければわかることだわ。
もがー! なんでこんなに疑われてるわけ?!
なぜか、なんてことは簡単。よく知りもしない相手だからよ。
それに調査対象なんだから、全て疑ってかかるのが当たり前。
むむむ……
気分が良くないのは理解してるわ。だから嫌ってくれていい。
でも、そんなのは寂しいと私は思います。だから……
ベルメルさんの疑いが解けた時は、私たちと仲良くしてください。
…………約束はしないわ。
でも……考えておくわね。
はい。お願いします♪
思い出3
――はいっ。警戒対象とも接触しました。
こちらの意図も説明してあります!
トラブルも特にありません!
――はい! 私にまかせてくださいっ♪
……誰かとお話中みたいね。
そうみたい……
っていうかあのコ、キャラ変わってるじゃない!? なにあれ?!
私たちは真面目なベルメルさんしか見てないからそう思うのよ。
……たぶん。
報告は以上ですね。私は引き続き、調査を続行しますっ。
あ、戻ったら前に言ってたお店、今度こそ連れて行ってくださいね。約束ですよ?
――ふふふ♪ 楽しみにしてます。では、定期連絡はこれでっ。
ずいぶん楽しそうだったけど、相手誰だったの?
あなたたち……盗み聞き? 良い趣味じゃないわよ。
たまたま通りかかったら、聞こえただけよ。
あら……それは失礼したわ。悪かったわね。
あの……楽しそうにお話してましたけど、お相手は……
聞いてたなら予測できてるでしょ。私の上司……ルーンナイトの先輩よ。
上司に先輩ねぇ……それだけにしちゃ、ニコニコしすぎでしょ。
い、いいでしょ!あの人は恩人なのよ!
……恩人ですか?
そうよ。ハスラーなんてヤクザな生き方してた私を、堅気の世界に引き上げてくれたの。
ふーん。そのハスラーっていうのは?
ビリヤードっていうスポーツで、お金をかけて勝負して稼ぐ人の事。
勝てないと生活できないから、すごく不安定な職業なのよ。
げっ、そうなの?!
私はそんな綱渡りの生き方から、救ってもらったのよ。
ちょっと慕うくらい当然でしょ。
アンタ、いがいと苦労してんのね。
同情なんていらないわ。私はもうハスラーじゃないし。
それに私の今の目標は先輩だから、後ろなんか見ていられないのよ。
ああ。なるほど……
なんかアンタのこと、ちょっとわかった気がするわ。
ん? 私の何かわかったっていうのよ?
答える義務はないわねぇ~♪
思い出4
jpg
わんわん! く~ん!
こぉら。なめちゃダメだってば。もぉ~くすぐったいじゃない♪
いたずらっ子ね。ほぉら、わしゃわしゃしちゃうわよ。それそれぇ♪
わん! わんわん!
お、ナマイキに抵抗する気い?
いいわ、ルーンナイトの力、見せてあげるわ……よ……ッ?!
……こ、こんにちは、ベルメルさん。
な……
なんでいるのぉお?! なんで?!
なんでいるのよ! なんで見てるのよ、ばかっ!!
あ~子犬と戯れるのなんて女の子はみんなするし、大丈夫よ。
~~~ッ!! 何もっ! 大丈夫じゃないわよっ!
これは失態よ! 失態だわ! こんな無様な姿をさらして……
ルーンナイト全体の品位にかかわるわ!
品位って……そんな大げさな……
どうすればいいの……この汚名を返上するには……
いえ、むしろ無かったことにできれば……
言わない! 言わないから! アタシ、オクチ、チャック!!
私たちも誰にもいいません!
……約束できる?
はい。約束します。
ほんとにほんとに約束できるの?
もし、裏切ったりしたら――
大丈夫! ホントに大丈夫よ! だから、その説明いらない!
……わかったわ。とりあえず信じてあげる。
信じるから……本当にお願いよ!
…………とりあえず、あのコを怒らせるのは冗談でも止めましょ。
そうね。信じてもらった分、応えないとね。
思い出5
みてなさいよ、絶対に凹ませてやるっ!
ちょっと大声出して、どうしたのよ?
どうしたもこうしたもないわ。
私の調査を邪魔する馬鹿と口論になったのよ!
口論ねぇ……怒ってるってことは、言い負かされでもした?
そんなわけないでしょ!
だいたい私は仕事で調査してるの。口論になったからって引けないわ!
それは……そうですね。
ならどうするのよ?
この後で、勝負することになってるわ。
勝負って……なにをするんですか?
…………そ、それは……
なによ? そんな不利な勝負なの?
そんなことない……わよ……
どちらかと言えば、私の方が有利な勝負よ。
なら、なんで自信なさげなわけ?
あの……勝負の方法って、なんなんですか?
……ビリヤード……よ……
ビリヤードって……だったら超有利なんじゃん。
そうなんだけど……今はちょっとね……
……もしかして相手の方が、もっと強いとか……
腕前はそこそこよ……私と以前勝負した時のままならね。
え、相手、知り合いなの?! ならなんで争ってんのよ?
私が勝ち越したまま引退したから、それが気に入らないのよ。
こっちはチョークの欠片ほども気にしてないのに。
普通なら簡単に勝負なんかしないわ……でも今回は別よ……
なにがあったってのよ?
何かって……あの馬鹿ッ!!
私の事だけならまだしも、先輩のことをけなしてくれたのよ!
そこまでされたら、私も黙ってられないわ!
それで怒ってたんですね……
まあ、そういうことッ!!
なんだけど……このままだと少しマズイの。
なにがよ?
さっきから全然、頭が冷えないの。
あの……どういうことですか?
つまり私は今、自分の怒りの感情をコントロールできてないってこと。
ビリヤードは感情の制御が大切で、それが勝敗に大きくかかわるわ。
たとえ、どれだけ怒っていても、
試合の中では冷静にならないとボールは上手く操れないのよ。
じゃあ、もし今のアンタが勝負したら……
負けると思うわ。って、それがわかってるのに……
ああ~、もうっ!!
思い出6 (友情覚醒)
これ……このルーンの光、それに力強い波動……
これがあなたの力……
なるほど……上が警戒対象にするのもわかるわ。
どうやら、ちょっとは落ち着いたみたいね。
え? あれ……?
なんだかイライラしてた気持ち、収まったみたい……
今のベルメルさんなら、きっと大丈夫ですよね?
そうね……たしかにそうかもしれない。
今、自分でも驚くくらい、気持ちが安定してて、集中できそう。
なら、ささっと行って、ぱぱっと勝負してきちゃいましょ。
きちゃいましょって……あなたたちもくるつもりなの?
なんか、アンタひとりじゃ、心配だしね。
私、これでもルーンナイトの序列十四位なんだけど……
強い弱いの話じゃなくて、
アンタは試合中に、また熱くなりそうだからよ。
それは……ないと言えないわね……
だから、近くで見ててあげる
って言ってるのよ。
…………
どうかしましたか?
あなた達の気持ちは嬉しいけど、なんでそこまで私に親切なのよ。
自分でいうのもなんだけど、私あなた達に好かれるようなことしてないはずだけど?
そうね。でも、そこまで
嫌う理由もないし。
せっかく知り合えたんだから、
仲良くなれたらって思いますから。
あなたたち……
ほらほら、ちゃっちゃと勝負しにいきましょ。
ちょっとアンタの腕も興味あるし。
ハァ……わかったわ。今は素直に感謝しておくことにする。
……ありがとう。
どういたしまして。ふふ♪
もっと感謝してもいいわよ?
それは……止めておくわ。
そんなことになったら、あなたたちの監視、手を抜いてしまいそうだもの。
でも、少しだけ信用してあげる。……その証に見せてあげるわ。
私のスペシャルなテクニックをね♪
ルーンナイト・XVI
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