【白猫】ルミエ・思い出
ルミエ・アワワ CV:河野ひより おばけだが極度の怖がり。 怪談師の父と一緒に世界中を旅している。 |
メインストーリー
思い出1
お、おばけのルミエです。よろしくお願いします。
ふふ、こちらこそよろしくお願いします。
よかった……優しそうなひとたちだ……
オ、オバケですって…‥?
…………
な、なに?
ひえええ!?やっぱり猫がしゃべってるー!
ぎにゃー!いきなり大声ださないで一!
だだ、だって、猫がしゃべるなんて幽霊なんじゃないかって……
失礼な。だいだい、なんでオバケのアンタが幽霊を怖がるのよ。
さてはアンタ、オバケじゃないわね!なんか羽根も生えてるし!
こ、これは飾りだよ。ハロウィンに参加してたからそれで……
あやしいわね……
わたしは正真正銘おばけだよ!おばけの両親から生まれたんだから!
おばけの両親?
え?へん?
このやりとり、覚えが……
なるほどそういうことか。
てことはアンタ、<おばけの島>の出身者ね?
そうだけど。なんで知ってるの?
アンタと同類の知り合いがいてね。<おばけ>のことなら多少詳しいわ。
アンタのいう<おばけ>は名乗ってるだけで、みんなにも見えるし、寿命もあるし。
d獣人とかと大差ない、別の種族なのよ。
……ようするに、細かいことは気にするなってことだよね。
アンタがいうんかい。
……あら?
どうしたのよアイリス?
ルミエさんのまわりから変な気配が……
ひえええっ!?怖いこと言わないでー!
アイリスがいうんだもの……おそらく……
あ、いえ、気のせいでした……
ほっ。
アンタって、おばけのくせにずいぶん怖がりよねえ。
そ、それは小さいときからダディの怪談を聞かされ続けたせいで……
お父さんか?どうしてそんなことを?
ダディは<怪談師>だから。一人娘のわたしに跡を継がせたいんだって。
おかげで心霊スポット巡りにつき合わされたり、家にいるときはほとんど真っ暗だし……
それは散々ね……
でもだからって、ダディに負担をかけるわけにもいかない……
早く怖がりを克服して、立派な怪談師にならなきゃ!
それはいい心がけね。
ところで、アンタの肩にずっと……
ひえええええっ!?なんかいるー!
枯葉が乗って……
……先が思いやられるわね。
思い出2
このサラダおいひい~♪
ふふ、気に入ってくれてよかったです。
よく食べるわねぇ。
だってトマトがこんなに入ってるんだよ♪
おかわりなら、いっぱいありますからね。
さーて、アタシはカニカマステーキを。
……あら?
どうしたの?
いま、アタシのお皿が勝手に動いたような……
そういうこと、たまにあるよね。
え?
<――パチン!>
なにかか弾ける音が……
それもあるよね。
え?
うんうん、やっぱりトマトは生にかぎるよね♪
ちょっと、ちょっと!なにのんきに食べてんのよl
ここはいつもみたいに驚くところでしょ!
なんで?
勝手にお皿が動いたり、突然弾ける音がしたのよ!怖いでしょ!
またまた~。うちではこういうの日常茶飯事だったよ。
ダディもよく心霊現象とか言ってたけど、これは自然現象だよ。
で、でも……
それよりアイリス!服に変な模様が!?
おかしいよね……さっさまでこんなのなかったのに……
ああ、これはさっきソースをこぼして……
ひえ~~~っ!?よく見たらこの模様、子供の顔みたいだよ!
偶然そう見えるだけかと……
たぶんわたしがトマトを生で食べたから、子供の霊か怒ったんだ!
どんな霊よ。
……どうでもいい心霊現象はおいといて。
あ、今度はスプーンが勝手に……
さっきからこの現象はなんなのー!
たぶん、ルミエさんにとり憑いてる霊の仕業だわ……
霊の姿は、はっきりとは見えないけど……
え、でもそれって気のせいだったんじゃ?
ルミエさんを怖がらせたくなかったから、嘘ついちゃったの。
じゃあ、本当に霊が……
あわわわわ……トマトに塩をかけたら許してくれるかな……
あっちはあっちで大変そうね……
と、とりあえず……お祓いしときましょうか。
う、うん……
思い出3
むにゃむにゃ……アルパカを川で洗濯して……
<夜も深まる頃、ルミエは布団の中で楽しい夢を見ていた>
<ほどなくして――>
ひええっ!?首から下が細くなったー!
<悪夢にうなされ飛び起きた>
はあ……はあ……なんだ夢かぁ……
…………
どうしよう……トイレにいきたくなってきた……
でも、さっきの夢のあとだし……
いやいや、パッといってパッと帰ってくれば……
<シャーッ……シャーッ……>
ひえっ!?なにこの音……刃物を研ぐような……
<シャーッ……シャーッ……>
ううぅ、怖い……でもトイレが……
……こうなったら……
…………
……
ごめんね……ついてきてもらって……
<シャーッ!シャーッ!>
ひえっ!?またあの音だ!
なんだかさっきよりも近く聞こえる……
<ルミエが自分の震えを止めるように、主人公に強く抱きついた>
うぅ……離れないでね……
それにしても、夜になるとここってこんなに暗いんだね……
照らすものがあればよかったって?うんまあ……
でも大丈夫だよ。こんなときは……
<ルミエはおばけのポーズをしながら、小さく揺れ始めた>
べーローベーロー……
バーーーーッ!!!
<ルミエの全身が発光している>
どう?びっくりしたでしょ?
さっ、これで夜道も安心……
ほうほうほう。光る少女とは……
え?
ひえええっ!?バケモノー!
……おや?
ところで主人公。頼まれていた剣、研いでおいたぞ。
ついこだわりすぎて、深夜までかかってしまったが……
なんだ?まずかったか……?
思い出4
さあ、ルミエ。魔獣退冶の準備はいい?
うん……
はじめてのギルドの仕事で不安かもしれないけど……
アタシたちがサポートしてあげるから、心配しなくていいわよ。
お、きたわね。
街の中にはいれさせない!ここで食い止めるわよ!
とりあえず、ルミエ。アンタはさがって……
とりゃー!!!
へ?
うりゃー!!
ルミエちゃんって強いんだね……
いっつも怯えてると思ったけど、意外ね……
ひえええっ!?たすけてー!
主人公!
助けてくれてありがとう……怖かったぁ……
よそ見してる場合じゃないわよ!ウッホが!
なんの目つぶし攻撃ぃ!!!
ひえ~~~っ!?
主人公。
ああ怖かった……水たまりがいきなり動くんだもの……
……ねえ、アンタの怖い基準ってなんなの?
雰囲気?
なるほど、じゃあこういうのは苦手なのね。
おんどりゃー!!!
なるほど、わからん!
……とりあえず、仕事は片付いたみたいね。
「いや一、ありがとうございます。これでようやく荷物か運べます。
あなたが魔獣退治を依頼した商人さんですか?
「いえいえ、依頼したのは私です。
げげっ!?同じ顔がふたり?
こ、これって……ドッペルゲンガー!?
それって自分とそっくりなひとを見かけると、不幸な目に合うってやつよね?
どうしよう……怖すぎる……
たしかに怖いけど、アンタに直接害はないでしょ……
それにきっと、この商人たちは双子でしたっていうオチなんだわ。
「いいや、違うよ。なあ?
「ああ。
ひえ~~~~!やっぱりぃい~~~!?
ちょっと、なに倒れてんのよ!
しっかりなさい!
「なにがあったんだい?
「いや、急にこの子が……
また同じ顔が増えた……!
「そりゃあ、私たちは3つ子ですから。
ああ……そういうことだったんですね。
かんちがいみたいでよかったわね、ルミエ。
ルミエ……?
…………
思い出5
あれ?さっさまでわたし、街にいたよね?
ルミエ!起きなさいよ!
起きてるよ?
ダメ……さっきから息をしてないわ……
すーはー……息ならしてるよ?
まさかこんなになるほど、びっくりしてたなんて……
ねえ、さっきからみんな、わたしのこと無視してない?
えっ!?わたしか寝てる……?じゃあ、わたしは?
なんとか言いなさいよー!ルミエー!
もう!わたしはここだってば!
<ルミエの振り下ろした掌が、キャトラの後頭部をすり抜けた>
…………
えっと……わたしの体は透けてて、みんなには見えてなくて……
あそこにわたしか寝てるってことは……あはは、まさかそんな……
ひええええっ!?幽霊一!?
え?
どうしたのアイリス?
今の声はルミエさん……?
幽霊なんているわけない!いるわけない!
ひえええっ!?いるー!
しかも幽霊が見えるってことは、やっぱりわたしは……
そんなのやだ!体に戻る!
<ルミエはその幽体を、横たわる肉体と重ねた。
しかし、魂と肉体がひとつになろうとしない>
……うぅ……
どうして元に戻れないの!
そこにいるんですね、ルミエさん。
アイリス?わたしが見えるの?
はっきりは見えませんが、声はなんとなく聞こえます。
それに、ルミエさんの肉体からソウルの糸のようなものがこちらまで伸びています。
それってどういうことなの?
簡単にいうと生と死の狭間の状態……
今ならまだルミエさんの肉体に魂を戻せるはず……!
よくわかんないけど、そういうことなら……
主人公!
思い出6 (友情覚醒)
ひえええっ!?まぶしいー!怖い一!
どこかに隠れないと……あ、いいところにわたしの体が!
<ルミエはとっさにその幽体を、横たわる肉体に重ねた。すると……>
もぉ一!びっくりするじゃない!
ルミエが起きたわ!
え?みんな、わたしが見えるの?
それに、体が透けてない……じゃあ……
助かってよかったです。
ありがとぉ……みんなは命の恩人だよ……
泣くほど怖かったのね……
まあでも、それだけの体験をすれば多少の恐怖はへっちゃらかもね。
たしかにそうかも。はじめて幽霊だって見ちゃったし。
え?どんな……?
えっとね。こんなふうに白くて、耳が生えてて……
…………
ひえ~~~~~~~~~~~っ!?
どうしたのよ!?
たぶん、幽霊が見えてるんだわ。
私もはっきりは見えないけど、すぐそばに気配を感じる。
それってもしかして、ルミエが臨死体験をしたせい?
ひえええっ!?地面からたくさん手が生えてるー!
屋根のところから、一つ目の巨人がこっちをのぞいてる!
も、もう、怖いこと言わないでよ……アタシたちをからかってるのよね?
ひえええっ!?キャトラの背中になんかいるー!
ぎにゃー!!!!!
落ち着いてキャトラ!
アイリスの足をたくさんの手が!
きゃあああ!!!
ひええぇぇ……なんでこんなに見えるの……もしかして、ずっとこのまま……!
ちょっとルミエ!アンタかつれてきた霊なんでしょ!なんとかしなさいよ!
そんなこと言われても……あ、そうだ!
お、いい方法かあるのね。
こういうときは楽しいことを考えればいいんだよ。
は?
よく見たらこれは幽霊じゃなくて、白い風船。
地面から伸びでいるのは色とりどりのチューリップ。屋根の上には大きな観覧車。
ここは夢がたくさんつまった、空飛ぶアミューズメントパークなの!
これってただの現実逃避なんじゃ……
…………
そしてアタシはマスコットキャラクターのキャトラよ~♪
ええっ!?乗るのキャトラ!
だってこうでもしないと、やってられないんですもの!
嫌な気配はそれほど感じないし、放っておけば害はない気がするけど……
幽霊なんて信じないから一!
まあ、いっか……
<ルミエたちの現実逃避は数日間、続いた……
幽霊たちも呆れ果て、悪さをすることはなかったという……>
おばけの怪談師
その他