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空戦のドルキマス Story2

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1 ドルキマス軍への合流

2 戦艦ドッグへ向え

3 湾岸基地攻防戦

4 鉱山奪取作戦

5 太古の竜が眠る場所

6 竜の遺跡を奪取せよ

7 神秘的な空域の突破

8 謎の遺跡への侵入

9 聖なる地

10 退路なき戦い

11 突撃あるのみ

12 要塞を制圧せよ






story1 ドルキマス軍への合流


「遅い! 全く遅すぎる! 貴様、軍規というものを知らないのか!

いいか、貴様。ドルキマス国シャルルリエ軍に身をおくのなら、軍の規定は必ず守れ!

ガライド連合王国という大国を、ベルク元帥率いる軍が滅ぼして以降の我々は――

隣国にも、大陸奥にいた強国にも、ドルキマスは危険だと知らしめたのだ。

軍に所属する人間がその体たらくでは、強者であることを示せないではないか!

たとえ貴様が弱かろうと、強者であると誇示し続けなければ、国は守れな――」

「中将閣下。もうそこらへんにしときましょう。この方は、俺らの救世主かもしれないんだ。」

「む……オルゲン大尉。貴様、どこにいっていたのだ。」

「あんたが噂の魔法使い殿か。俺はヴィラム・オルゲン

あー、ドルキマス国シャルルリエ軍整備担当……だったんだが。」

「整備士……やっぱり船にはそういう人がいるんだにゃ。」

だけど、だった……というのは? 君は疑問を投げかけた。

「……ま、言うまでもなく死に体だからなァ、うちの国は。見ての通り、子守も必要だ。」

ヴィラムは君に近づき、そっと耳打ちをする。

子守……

「子守!? 貴様、上官を侮辱するのか!」

「あづッ! ちょっ、蹴らないでくださいよ、中将閣下。何もあんたのことを言ってるわけじゃ――

う、うちの軍は、ほら、荒くれもんが多いから、そいつらを指して――ああ、痛いッ!」

「……どうしてこう、我が軍には上官を敬わない連中ばかりが集まるんだ。」


クラリアの嘆息とともに、カツン、と小気味よい音が船内に響き渡った。

君とウィズは、知らず背筋を伸ばしてしまう。


無論、その音の正体は――。


「中将閣下と打ち解けられたようで何よりです。」

「そう見えるのだとしたら、ローヴィはどうかしてるにゃ。」

君はウィズのぼやきを慌てて止める。


「元帥閣下がお見えになられました。」

「……おやおや、元帥殿がこんな寂れた戦艦においでになられるとは。」

「ば、馬鹿者……ベルク元帥に何たる無礼を。」


「オルゲン大尉、そう警戒せずともよい。なにすぐに去る。」

下の人間の軽口を軽くいなして、ディートリヒは君に目を向けた。

……君はこの目が苦手だった。

ローヴィに銃口を向けられていたほうがマシだと思えるほどに。


「シャルルリエ中将。」

「はっ。」

あのクラリアが萎縮し畏まっている。

「……この軍は、〈イグノビリウム〉最前線にあたる。」

「俺らは尖兵ってところですね。まあ、わかっちゃいましたが。」

「当然だ。ただし、貴君らには、果たさなければならない責務がある。」

ヴィラムの言葉を肯定したディートリヒは、表情を崩すことなく続ける。

「〈イグノビリウム〉を漬すため必要な4つの拠点を、貴君らで落としてもらう。」

「他国ですらあっさり飲み込まれたほどの物量に、俺らだけで?

言っておきますがね、元帥閣下。俺らの戦力は、今日までにおよそ3割りは削られてる。

戦争において軍の3割程度も削られたら、敗戦を認め、撤退するのか常だ。」

「言うまでもなかろう。だから貴君らを当てる。頭がある限り軍は死なない。

ふふ、それに何も理由なき戦いを命じているわけではない。

まずあの拠点には資源がある。そこを押さえることで、不必要な部分を切り捨てることができる。」

国の不必要な部分、という意味だとクラリアが教えてくれる。

「最善となるのは、空を飛ぶ心要がなくなる、ということ。この意味がわかるか?」

「……ええ、痛いほどに。」


戦争による爆撃の彫響か、元々の地形のせいか、大陸は歩くには困難な地が多い。

君はそんな話を思い出した。

拠点をおさえた先、山を乗り越えたところには、かつて最大の造船国であった地がある。

偵察隊によれば、〈イグノビリウム〉に使われているものの、人がいるとのことだ。

そこを解放すれば、人を取り込むことができる。

小国……ドルキマスだけでは限界であった戦艦の増強ができる……ということだろうか。

「船があり、人がいれば“どうとでも”なる。」

「……では我々は、軍を指揮し、その拠点を叩いていけばいいのですね?」

「貴君が最も得意とするところであろう?」

「ふふ、お任せください、元帥閣下! わたしがあんな軍など必更ない、と示してみせましょう!」


あんな軍……それはきっと(ファーブラ〉や〈ウォラレアル〉のことだろう、と君は察する。


「貴君らには期待している。」


ディートリヒが背を向けたのを見て、君は胸を撫で下ろす。



「つまりそういうことだ、わかったな?」

「……全くわからないにゃ。」

君も同調し、わからなかった、と口にする。

「要するに拠点となる地を落とせばいいってこと。」

だけど〈イグノビリウム〉には、攻撃がきかない、というような話を聞いた、と君は言う。

「奴らの戦艦は、我々の火力だけじゃどうしようもない。

だからぶつけてやるのさ。」

「にゃ!?」

ヴィラムが拳を握り、ぶつけあう。

「圧倒的な物量、圧倒的な攻勢を切り崩すためのひとつ。

戦艦と戦艦をぶつけて乗り込んでしまえば、アレらはわたしたち同様、生身だ。

太刀打ちはできる。」


クラリアの瞳が静かに、しかし強く燃えている。

「いくぞ。我々の力を、かの敵に見せつけてやるんだ!」


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story2 戦艦ドッグへ向え



「魔法使い殿。」


船の清掃をしている最中、ふと呼び止められた。

しかし、いったいどこの誰なのか、君は思い出せない。


「おいおい、忘れられちゃ困るぜ。俺は、ヴィラム。ヴィラム・オルゲン

ドルキマス国シャルルリエ軍に所属する――ああ、大尉だ。元は整備班にいたんだが……。」

「整備の人が最前線に立たされるって、いったいどんな軍にゃ。」

君はウィズが囁いた言葉を、そのまま口にした。

「普通そんなことは起こりえないな。俺は……運がなかったのさ。中将閣下の気まぐれってやつ。

整備の人間が突然ここに配属になるなんて、聞いたことがない。

あっ、これ中将には秘密な。知れたら何されるかわかったもんじゃない。」


「中将……確かあの子にゃ。」

君は頷く。少し……いや、すごく言葉の“キツイ”女の子だ。

「おっと……噂をすれば……。」


「貴様、いまわたしを馬鹿にしていなかったか?」

足音を響かせながらやって来たクラリアが、君を見上げてそう言った。

「何故答えない? それともなんだ? 貴様ら、口の利き方を忘れたのか?」

「違うんですよ、中将閣下。俺はただ魔法使い殿に挨拶をしていただけで……。」

「ふん、どうだかな。」

クラリアはつまらなそうに言って、君から目をそらした。


「それで中将。俺らは、まずどこを攻めるんです?」

「ふむ。」

「元帥閣下も人が悪い。俺らを“駒”にするのは結構だが、でもそれだけだ。」

クラリアが声を荒らげることなく、ヴィラムを手で制する。

「我々はまず、船を取り戻しに行こうと思う。」

「船ならたくさんあるにゃ。」

そのとおりだ、と君は頷き、クラリアに問いかける。

「馬鹿者。この程度で“数がある”などと、言えるのか。」

ここに魔道艇を運び込んだとき、君はずらりと並ぶ戦艦を見て言葉を失った。

紛れもない武力と壮観さにアレだけ驚いたのに、クラリアはまだ足りないという。


「魔法使い殿、あんたは戦争ってのを知らないようだ。」

「そんなの普通は知らないにゃ。」

「戦艦など、我々が戦うため――いや、移動するための一手段に過ぎん。

そもそも〈イグノビリウム〉が持つ戦艦には、火器の類が一切きかないからな。」

全く馬鹿げている、とクラリアは呟く。


「だというのに、うちの船は奴らの一発で大打撃を受ける。俺らの技術力、あるいは科学力じゃ防ぎきれないからな。」

「貴様の持つ魔道艇とやらがいったいどれほどのものかは知らん。使えないものだとしたら切り捨てる。

使えるのなら、“的"にでもなってもらう。貴様、覚悟はできているな。」

君はクラリアの問いかけを前に、思わず頷いてしまった。

「ふん、よい返事だ。」

「キミ……勢いで答えちゃって大丈夫なのかにゃ………」


「ああ、そうそう。それで俺らは戦艦のある場所を攻めるんだが――」

「オルゲン大尉。今すぐ全員集めろ。その作戦をこれから説明する。」



***


「作戦は簡単だ。我々が所持していたドックを奪い返す。これだけだ。

まっすぐ進み、まっすぐ落とせ。容易だろう?」

「そんな適当な作戦……あるのかにゃ………」


クラリアの言葉を聞いて昂ぶる兵たちが、高らかに叫びだす。

君は首を傾げた。

まっすぐ進めばいいのであれば単純でいいけれど……

〈イグノビリウム〉の戦力を前にしてみればわかる。アレを正面から潰すのは、無理だ。


「ま、中将は見ての通り、“ああいう人"だし、うちの連中も“こういう奴ら"ばかりだ。」

ヴィラムが小声で耳打ちしてくれる。


確かに、と君は思った。

クラリアの部下らしい人たちは皆、どこか感情が突き抜けてしまっているような、そんな言葉にしづらい印象を受けた。

「中将が中将たる所以ってところだ。」


中将たる所以……君にはそれがわからない。

ただなんとなく、ここの兵たちのように、鼓舞されたような……。

“熱さ”を感じてしまった。

「キミ、流されちゃダメにゃ。ローヴィの話を聞いてなかったのかにゃ?」

君は、はたと思い出す。

銃撃や兵器の類が一切きかない戦艦を持つ〈イグノビリウム〉……。

そんなものを相手に、真正面からぶつかるだなんて、“狂気の沙汰”だ。

「まあ……何とかするさ。」

君の不安を掻き消すように、ヴィラムが声を発する。


「おい、貴様ら! 私語は慎め!」

「あー、中将閣下。少しいいですか。」

「ん? なんだ?」

「正面から攻めたいってのは、理解できますがね。

奴らは俺らのように思考することはないが、向かってきた連中を叩くことぐらいはできる。」

「む。しかしだからといって、背後に隙があるとは思えん。

どんな技術か、どんな力か、向かってくる者を遥か遠くから察知し迎撃するだろう、アレらは。」

「ええ、だから……魔道艇を使うんです」

「にゃ!?」

「話してみろ。」

君とウィズの驚きをよそに、クラリアは至って冷静に続きを促す。

「元帥閣下はああ言っていましたが“実際、この魔道艇がどれほど使えるものなのかわからない。」

「……ふむ。なるほど。つまりこれが使えないなら即時撤退、使えるなら囮にして、敵を背後から殴ると言いたいんだな?」

「何もそこまでは言いませんが、仮に使えるものなら、優位に戦いを進められる可能性がある。」


「き、キミ……なんだかまずいことになってきたにゃ。」

君は彼らの話に口を挟もうとするが――。


「おい貴様。作戦変更だ。

魔道艇に3隻、我々の戦艦をつける。何があっても生きて戻れ。」

……自分たちを囮にするのでは? と君は問いかける。

「馬鹿か、貴様。使えるかどうかもわからないんだぞ。

見極めた上で、ベルク元帥に報告しなければならない。囮などという冗談を真に受けるな。

とにかく魔道艇が使えようが使えまいが、我々が死んでも護り抜く。

いいか、貴様が最優先するべきは、生きて戻ること。そして魔道艇を傷つけないことだ。」

君とウィズは、ぽかんと口を開いたままクラリアを見つめる。

「返事は?」

君は慌てて、はい!と返答する。

クラリアは満足気に頷き、身を翻した。


「作戦は明後日。それまで各人待機だ。」



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story3 湾岸基地攻防戦



”見えるか、黒猫の魔法使い。アレは我々が所持していた“モノ”だ。”

”ちょっと中将閣下。先行しすぎじゃありませんか。高度を低く保ち、速度を抑えてください。”

”やかましいぞ、馬鹿者。背後で怯える指揮官に、いったい誰がついてくるというのだ。”

”尤もらしいこと言っていますがね、中将。“頭”が最初に撃墜されるなんて、笑うに笑えない。”


「……意外と呑気に会話してるように聞こえるにゃ。」

君は、そうだね、と口にした。


これから彼らドルキマスが所持していたものを取り返しにいく……

だというのに、ともすれば和やかともいえる空気感はいったい何なんだろう?

いったいどこから現れたのかすらわからないくイグノビリウム〉を、――いや、

銃火器、兵器が一切きかない戦艦を持つ脅威を打破する術を、彼らは持っているのだろうか?



”魔道艇はその速度を保ち進軍だ。仮に我々の戦艦が撃墜されようと、貴様だけは守る。

だから恐れず進め。貴様の魔道艇が、<イグノビリウム〉にとっての脅威だと知らしめてやれ!”


 ***


 湾岸造船施設 攻防戦


 ***


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story4 鉱山奪取作戦



「おい。」

船の上――ちょうど風のあたる場所で休んでいると、ふとぞんざいな声が飛んできた。


「中将閣下にゃ。」

「貴様、こんなところで何をしている?」


君は素直に、休んでいた、と伝える。

“戦った”あとの疲労感と虚脱感が、体に重くのしかかっていた。

敵艦に砲撃がきかないと知っているシャルルリエ軍団は、

自らの戦艦をぶつけることで足止めをさせ、相手側に乗り込み白兵戦を繰り広げる。

それが異常なまでの疲労感の原因だろう。


「全くだらしのない……ほら、飲め。」


手渡されたのは水筒のようなものだった。

蓋を開くと、ほのかに甘い香りが漂ってきた。


「隣国には、それは見事な茶園があった。そこでとれた茶葉を使ったものだ。飲め。」

君は、その茶園はどうしたの? と尋ねた。

「ふん、聞くまでもないだろう。全て燃やされ、灰も残らなかったよ。」

忌々しげに吐き捨てるクラリア。

「結局、アレらが何をしたいのか、何をしようとしているのか、誰もわからず飲み込まれていった。」

「……戦ってみて思ったけど、〈イグノビリウム〉との戦力差が歴然としているにゃ。」

「そうだ。」

幸いドルキマスの戦艦は沈まなかったけれど、かなり消耗――いや、打撃を受けていた。

それだってヴィラム日く、「奇跡のようだ」という話だ。

「魔道艇がいかに“有用な”駒であるか、我々は理解した。貴様はこれ以上にない、我が軍の戦力だ。」

どういうわけか――〈イグノビリウム〉の兵は、魔道艇を狙い、そして魔道艇を恐れていた。

そして君自身の魔法も、彼らにはとてつもないダメージを与えた。

だからドルキマスの戦艦が無事であったとも言えるのだが……

「安心していい。貴様は我々が守る。たとえこの身が沈むことになろうとも、だ。」

得意気に、強気な笑みを見せながらクラリアは言う。


「いやいや、アンタを沈ませたら、俺らのクビが飛ぶ。」


停泊している魔道艇に乗り込んできたヴィラムが、呆れ果てたように口にした。

「アンタを死なせないようにするのが、俺ら兵隊の役目だ。もちろん、魔法使い殿もな。」


「……意外といい人だちなのかにゃ?」

そうだといいんだけど、と君は呟く。

だけど守られているばかりではダメだと、君は思う。

1日2日でひとつの拠点を落とすことができないとは思っていたけれど、まさかここまで時間も、人も、そして自分自身の精神も、すり減っていくとは思っていなかった。

まだ近くの拠点をひとつしか落としていない。

大陸には100を超える国があったというし、長い道のりになりそうだ。


「臆したか? だが逃げられないぞ、魔法使い。貴様は、我々ドルキマスと運命を共にするんだ。」

君から水筒を受け取ったクラリアが、不敵に笑う。


「まあ、魔法使い殿。気楽に行きましょうや。どうせ普通にやっちゃ勝てない喧嘩をしてるんだ。」

「そんなのに巻き込まれた私たちの身にもなってほしいにゃ。」

「次については追って通達する。貴様は、少しでも長く体を休めていろ。」

そうしてクラリアが背を向け歩き出したのを、君はウィズ、ヴィラムとともに跳めていた。


「……何を生き急いでいるんだか、中将閣下は。」

ヴィラムの言葉が、やけに耳に残っていた。


 ***


 鉱石資源採掘場 奪取作戦


 ***




next




分岐




上記のルートを全てクリア後に開放



外伝






~ 白猫プロジェクト ~
登場人物画像ストーリーテニスの話

~ 黒猫のウィズ ~
登場人物イラストストーリー

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