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【黒ウィズ】メイマオ・ジーシン

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最終更新者:にゃん

2015/02/20


■「中華料理店の娘 メイマオ」バックストーリー



――昼時、中華料理レストラン『麻娘飯店』からは鍋を振るう音と賑やかな客の声が響く。

厨房には鍋を振るう『超絶魔法調理人』メイマオ・ジーシンの姿が!

「辛辣なる赤き爪よ! 我に力を与えよ!」

詠唱された魔法に応じ、鍋の中に檄カラ唐辛子が召喚される!

豆腐、挽肉、花山椒……と次から次へと食材を召喚していくメイマオ!

「コレで最後よ! 炎の神よ、この一品に宿れ! 加油!」

すると鍋から炎が立ちのぼり、瞬く間においしそうな麻婆豆腐が仕上がった!


メイマオ・ジーシンの超絶魔法によって調理されるこの麻婆豆腐は、人々の心を、舌を魅了してやまない。かくして今日も、麻娘飯店は大繁盛なのでアッタ!


――っていうここまでのお話は、ぜーんぶ私のイメージ……私の理想……私の妄想……。

本当の私は中華料理店に生まれたフツーの調理師。

実際、私の麻婆豆腐って美味しいし、お店だって繁盛してる。でも魔法なんかちっとも使えないんだ。

毎日毎日、効果もない呪文を唱えながらちゃんと自分で唐辛子刻んで、挽肉炒めて、キッチリ普通にお料理してるだけ。


あー魔法使いになって、世のため人のために働きたい!

大魔王とかをバッタバッタと倒したい!

「出でよ! 大地より産まれし、純白の豆の精霊!」

とか言ってお豆腐召喚したい!


もう一回言うわよ!

「出でよ! お豆精霊『オトウフー』!」


そんな『普通の調理人』メイマオのオリジナル魔法は、今日もむなしく竹林に響く……はずだった。


「……呼んだ?」

……え? なんか今、声した?

私は恐る恐る声のした方を振り返る。


するとそこには、なんとも可愛いオトウフチックなしゃべる何かが立っていた!

「僕はトプル! フルフルお豆の妖精さ!」


なんと私、ホントに精霊を召喚しちゃったみたいです!

こうして、晴れて魔法使いになった私こと、メイマオ・ジーシンは、召喚した豆の精霊「トプル」とともに、大魔王を倒す冒険へと旅だったのでした!


――なーんて言いながら、はしゃいで旅だったのはいいものの、結局私が召喚出来るのはオトウフチックな豆の精霊「トプル」だけだった……。っていうか魔王って何!? 行けども行けどもいたって平和なんですけど!


冒険に出てから早3日。

「だいたい、トプルってフルフルして可愛いだけじゃん! どうせ一つしか魔法使えないなら、私もっとこう、人の役に立つ魔法がよかった!」

現実と理想のギャップを受け入れられない私は、ついトプルに酷い事を言ってしまう。

トプルは何も言わずにフルフル身体を震わせながら、どこかへ行ってしまった。


――その日、夜になってもトプルは戻ってこなかった。

呪文を唱えて、召喚してやろうかとも思ったけど、なんて声をかければ良いかわからなかったし、もう出てきてくれないかも、って考えて怖くなってやめた。


「メイマオ……メイマオ……」

――次の日、私はトプルの声で目が覚めた。

夜通し街を歩いていたのか、トプルの純白フルフルボディーは、心なしかばっちくなっていた。

それでも私はうれしくて、謝りたくって、トプルをぎゅっと抱きしめ……たら崩れちゃいそうなので、綺麗な水で洗ってあげた。

「メイマオ、こんなの見つけたよ。僕、きっと君の役に立つよ」

そう言って、トプルは『美味フェス』出店の広告を私に見せる。


「メイマオ、君の麻婆豆腐は、どんな魔法よりスゴい力をもってるよ!」

その時、麻娘飯店のお客さん達の笑顔が心に浮かんだ。


私、これからトプルとお豆腐買いに行ってきます!


「次回、超絶魔法調理人メイマオ『トプルと作る奇跡の味は?!』にご期待下さい!」


なーんてね!





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人物紹介
画像説明
クレア・ブラムクレア・ブラム
きっと傷だらけで疲れて帰ってくる彼らの為に……。
美味しい晩御飯と最高の笑顔で「おかえりなさい」って迎えてあげなくちゃ。
メイマオメイマオ・ジーシン
次回、超絶魔法調理人メイマオ
『トプルと作る奇跡の味は?!』にご期待下さい!
なーんてね!
ガルタスガルタス・ワイルドホーン
肉こそ漢の料理! 豪快に焼いてこそ漢の中の漢!
つまるところ肉食いてェェ!!
テツテツ・カジウラ
さあ、今回も勝利を握らせていただくぜ!!
ヤキトヤキト・リー
このオレが焼いたヤキトリで、今度こそ一族を再興してやんぜ!
ザラフザラフ・カーン
ワタシのカリーで、世界中の人々に火を吹かせてみせまショウ!


コメント (メイマオ・ジーシン)
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