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CHUNITHM攻略wiki

紫藤 流星

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【キャラ一覧(無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE / NEW / SUN)】
スキル一覧(~PARADISE LOST)】【マップ一覧

※ここはCHUNITHM PARADISE LOST以前に実装されたキャラクターのページです。

  • このページに記載されているすべてのスキルの効果は、CHUNITHM PARADISE LOSTまでのものです(限界突破の証系を除き、NEW以降で入手・使用できません)。
  • 専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター(いわゆるトランスフォーム対応キャラ)は、RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。

通常ジャスティス・スター

Illustrator:イノオカ


名前紫藤 流星(しどう りゅうせい)
年齢10歳
職業小学4年生

正義のヒーローに憧れる少年。

ある日、家に不思議なベルトが届き…?

スキル

RANKスキル
1オールガード
5
10ジャスティス・キック
15
25限界突破の証
50真・限界突破の証
100絆・限界突破の証

  • オールガード [GUARD]
  • リスクを減らすことにはだいぶ特化しているが、ボーナスは開始ボーナスだけであり稼ぎには向いていない。要求ゲージ数が3本までであり、かつMISSやATTACKを多発してしまう曲でクリア重視をするために使うスキルである。
    これをつけていても4本とれるようなら、各種攻撃系スキルにチェンジしていいだろう。
  • ATTACK判定時のゲージ上昇量は通常の5倍と高すぎるように見えるが、元の値がJC時の10%(1/10)なので5倍してもJC時の1/2となり、赤JUSTICE(JC時の80%=4/5)以下におさまっている。
  • 筐体内の入手方法(2021/8/5時点):
  • 筐体内では入手できない。
プレイ環境と最大GRADEの関係
プレイ環境最大
開始時期ガチャ
PARADISE×
(2021/8/5~)
無し×
あり+3
PARADISE
(~2021/8/4)
無し+5
あり
CRYSTAL無し
あり+10
AMAZON無し+5
あり+10
STAR+以前
GRADE効果
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
共通ゲーム開始時にボーナス +????
ATTACK判定時のゲージ上昇UP (500%)

MISS時のダメージ軽減 (??%)
ボーナス軽減率
初期値+6000(50%)
+1+8000(55%)
+2+10000(60%)
+3+12000(65%)
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
(2021/8/5以降では未登場)
+4+14000(70%)
+5+15000 (70%)
+6+16000 (70%)
+7+17000 (70%)
+8+18000 (70%)
+9+19000 (70%)
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
(PARADISE以降では未登場)
+10+20000 (70%)
理論値:72000(4本+12000/20k)[+3]
理論値:75000(4本+15000/20k)[+5]
理論値:80000(5本+0/22k)[+10]

所有キャラ【 ノルン / アルマ(1) / No.13_サジ / 紫藤 流星(1,5)

PLUSまでの旧仕様

AIRバージョンから、開始時ボーナスは増加しているがダメージ軽減率が減少している。

初期値ゲーム開始時にボーナス +5000
ATTACK判定時のゲージ上昇UP (500%)
MISS時のダメージ軽減 (50%)
GRADE UPダメージ軽減率 10%増加(最大90%)

  • ジャスティス・キック [NORMAL] ※専用スキル
  • シンプルなゲージ上昇スキルだが、ATTACK以下50回でゲージ上昇効果が消える。
    猶予はそれなりにあるものの、実力不相応な高難易度譜面で使うのは避けた方がいいだろう。
GRADE効果
初期値ATTACK以下50回未満の時、
ゲージ上昇UP (165%)
+1???
理論値:99000(5本+19000/22k)[初期値]

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ランクテーブル

12345
スキルEp.1Ep.2Ep.3スキル
678910
Ep.4Ep.5Ep.6Ep.7スキル
1112131415
Ep.8Ep.9Ep.10Ep.11スキル
1617181920
 
2122232425
スキル
~50
スキル
~100
スキル

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STORY

EPISODE1 ヒーロー誕生!「ぼくの名前は『紫藤 流星』! この街を守る正義のヒーローだ!」

 ぼくは『紫藤 流星(しどう りゅうせい)』!

 スーパーヒーローの『キャプテン・スター』に憧れているんだ!

 毎週日曜日の朝、お父さんと一緒にテレビでその活躍を観てるんだけど、すっごくカッコイイんだ!

 いつかぼくも、こんなヒーローになって悪の組織をバッタバッタとなぎ倒す、そんな大人になりたいな。


 番組が終わった後は、お父さんと『キャプテン・スターごっこ』をするんだよ。

 ぼくがやるのは、もちろん『キャプテン・スター』!

 お父さんは毎週違う怪人で相手をしてくれるけど、勝つのはもちろんぼくだ。

 正義は必ず勝つからね!


 そんなある日曜日の朝。

 いつものようにお父さんと『キャプテン・スター』を見て遊んでいると、家に大きな箱が届いた。

 お父さんが箱を開けてみると、なんとその中には『キャプテン・スター』の変身ベルトが入っていたんだ。


 もしかしたら、良い子でいたぼくへのプレゼントなのかな?

 ぼくはお父さんからベルトを受け取ると、さっそく腰に巻いて椅子の上に立った。

 そして決めるのは、『キャプテン・スター』と同じ変身ポーズ!

 左手を大きく頭の上に上げて、右手はグーだ!


 「変身! 『キャプテン・スター』!」


 すると、変身ベルトが突然輝きだして、身体の底から力がグングン湧いてきた。

 いったい、ぼくに何が起こってるの!?

 ビックリしていると、パァン! とすごい音がした。

 なんだろうって見てみると、ベルトが入っていた箱がバラバラになっていたんだ!

 腕が当たっちゃったような気はするけど、もしかしてぼくがやったの?

 お父さんもベルトを巻いて箱を叩いてみたけど、ちょっとへこんだだけだった。

 もう一度ぼくがやってみると、箱はまたすごい音をたてて吹き飛ぶ。

 すごい、このベルトは、ぼくにしか使えないんだ!


 ……あれ?

 本物の変身ベルトがあるってことは、本物の悪の組織もいたりするのかな。

 だったら、街の平和はぼくが守らなきゃ!


 「お父さん! 悪い奴がいないか見てくるね!」

 「待つんだ流星、お前は大事な事を忘れてるぞ」

 「大事なこと?」

 「それは、ヒーローの名前さ。お前だけのかっこいい名前を付けるんだ」


 ……名前かぁ。

 ぼくの憧れは『キャプテン・スター』なんだし、名前も似たようなのがいいなぁ。

 うーん……スター、星、正義のヒーロー……。

 そうだ!


 「よしっ! ぼくは『ジャスティス・スター』! 街の平和を守る正義のヒーローだ! どうかな、お父さん?」

 「カッコイイぞ、流星! いや、『ジャスティス・スター』!」

 「やったー! それじゃあぼく、街をパトロールしてくるね!」


 ベルトを着けながら、ぼくは家を飛び出した。

 あっ、変身のポーズもカッコイイの考えなくっちゃ!

EPISODE2 悪の組織「見るからに怪しいおじさん……さては、悪の組織の一員だな!」

 「ただいまっ! 行ってきまーす!」

 「流星、宿題は――」

 「帰ってきてからやるよー!」


 お母さんが何かを言っていたけど、ぼくはベルトを手に家から飛び出した。

 今のぼくにパトロールよりも大事なことなんてないもんね。


 でも、街って意外に平和だ。

 悪いことなんて全然見つからないや。


 「悪い人ー! どこだー? やっつけてやるから出てこーい!」


 なんて言っても、出てくるわけないよね。


 「って、あれは……?」


 少し行った先に、黒いマントをした男の人が、うずくまったように道路に何かをしていた。

 何をしているんだろう?

 ちょっと怖いけど近くに行ってみると、


 「あぁー!」


 横断歩道の白いところを、黒く塗り潰してる!

 な、なんて悪いことをしているんだ……これじゃ渡れないよ!


 「これは悪いぞ……相当悪い……悪い人っぽいぞ……」


 黒いマントの男の人はぶつぶつ言いながらペンキを塗っている。

 みんなの横断歩道をこんなにするなんて、許せない!

 こんな悪いことをするってことは、悪の組織に決まってる。

 ぼくが退治してやるんだ!


 「そこのお前っ! 何をしてるんだ!」


 やっと悪いことをしている人を見つけて、ちょっとワクワクしながら、ぼくはその怪しいおじさんに向かって大声を出す。

 けど、おじさんはぼくをちょっと見ただけだった。


 「む、無視するな! みんなの横断歩道だぞ、やめろー!」


 何度声をかけても、おじさんはぼくの方を見ない。

 くっそー……こうなったら、ペンキを取り上げてやる!


 「邪魔をするなっ!」

 「うわぁ!」


 ペンキに手を伸ばした途端に、おじさんに突き飛ばされた。


 「いてて……も、もう許さないからな!」


 ベルトの力があれば、大人の力にだって負けないもんね!


 「変身! 『ジャスティス・スター』!」

 「お前……そのベルト、どこで……?」

 「あ、悪の組織のヤツに教えてなんてやるもんか!」


 ぼくだってどこから送られてきたのか知らないけど……正直に言わなくてもいいよね。

 それよりも、今はこのおじさんを退治することが大事だ!

 でも、身構えたぼくを目の当たりにしたおじさんは、いきなり笑い出したんだ。


 「そうか……そうか……! 待っていたぞ! ふ……ふはははははは!!!!!」


 突然のことに慌てたぼくを尻目に、おじさんはどこかに走って行っちゃった。


 「えっと……『ジャスティス・スター』の勝利だ!」


 悪いことを止めてどこかに行っちゃったんだし、ぼくが退治したってことでいいよね?

EPISODE3 己の正義「危ないことはするなって怒られちゃった。ぼくは正義のヒーローで、悪を倒す力もあるのに」

 「聞いてよ、お母さん! ぼく、悪の組織の一員をやっつけたんだよ!」


 家に帰るとすぐに、ぼくはお母さんに今日あった出来事を話した。

 本当はやっつけたわけじゃないけど、ぼくがベルトの力を使ってから逃げたんだから、勝ったことにしていいよね。


 「ヒーローごっこはもう止めなさい。お父さんとやってるだけで十分でしょう?」

 「ヒーローごっこじゃないよ! すぐ目の前に悪いヤツがいたんだ! 正義のヒーローのぼくがやっつけないとだめなんだよ!」

 「そういう悪い人はね、警察さんがなんとかしてくれるものなの。流星はそんな危険なことをしなくていいのよ」

 「でも、ぼくはベルトを持ってて……とにかく! ぼくがやらなきゃいけないんだよ! お母さんのわからずやっ!」


 悪いヤツが居たらやっつけなきゃいけない。

 お母さんはそれがわからないんだ!

 ぼくは自分の部屋に走って、ベッドに飛び込んだ。


 「ぼくには悪いヤツを倒せる力があるんだ……だから……」


 ぼくがこの街を守るんだ……ぼくが……。


 気がついたら、部屋の中は真っ暗だった。

 いつの間にか寝ちゃったみたい。

 ぐぅとお腹が鳴った。もう少しでご飯かな?


 「ひゃ!?」

 「おっ、なんだ流星。起きてたのか」


 いきなり部屋が明るくなってビックリしたけど、お父さんが明かりをつけたみたい。


 「お父さん、その箱なに?」


 お父さんの持っている箱を聞くと、お父さんは「はっはっはっ」と笑う。

 箱を床に置いて、ベッドの近くに座った。


 「母さんに怒られたんだってな」

 「……お母さんがわからずやなんだよ」


 お母さんは正義のヒーローを何もわかってないんだ。


 「悪いヤツが居たら倒さなきゃ。お父さんもそう思うでしょ?」

 「そうだけどな、流星。正義のヒーローってのは、悪い人を倒すだけじゃないんだよ」

 「え……?」


 悪いヤツをやっつけるだけじゃないって……どういうことなんだろう?

 『キャプテン・スター』は、いつも悪いヤツを倒しているのに。


 「流星は悪者を探して倒すことだけに夢中になっているけど、それは本当に流星がなりたいヒーローかな?」


 ついこの前の放送でも、『キャプテン・スター』は怪人をコテンパンにしていたのを、ぼくもお父さんも見ていたじゃないか。


 「本当に大事なのは、悲しんだり寂しい気持ちに苦しめられている人を助ける気持ちだと、父さんは思うぞ」

 「……よくわからないよ」


 『キャプテン・スター』は、怪人に苦しめられている人たちを、怪人を倒して笑顔にしているんだ。

 だから、ぼくがしたいことだって、『キャプテン・スター』と同じでいいはずなんだ。


 「流星にこれをやろう」

 「この服は……?」


 お父さんが持ってきた箱の中には、青色の服が入っていた。


 「見ての通りのヒーロースーツだ! ちょっと古いけどな」


 たしかにちょっと古くさく見えるけど、嬉しかった。


 「流星、自分なりの正義を考えてみなさい。それでも許せないような悪いやつは、その時にやっつけてやればいいのさ」

 「ぼくなりの、正義……」


 部屋の外から夕飯を伝えるお母さんの声が聞こえてきた。


 「さて、悩むのは後だ。今は夕飯にしようか」

 「……うん」


 『キャプテン・スター』は悪いヤツをやっつけているけど、お父さんはそれだけが正義じゃないって言う。

 正義のヒーローって難しいな……よくわからないや。

EPISODE4 運命の好敵手「お父さんに貰ったヒーロースーツで街に出る。そしてぼくの前に、悪の組織の怪人が現れた」

 お父さんがくれたヒーロースーツを着て、ぼくは家を飛び出した。

 ぼくの正義っていうのはわからないけど、パトロールはしなくっちゃね。

 今日は公園をパトロールだ!

 と思って来てみると、クラスメイトの男の子たちが、ボールを蹴って遊んでいた。

 楽しそう……ぼくも仲間に入れてよ!


 「あれ、なんか変な格好のヤツが居るぞ!」


 なんだって! もしかしてこの前の怪しいおじさんかな?

 キョロキョロ探してみるけど、変な格好をしている人は近くに居なかった。

 でも、クラスメイトの男の子たちはみんなぼくの方を見ている……。

 あれ……もしかしてそれって、ぼくのこと? お父さんがくれたヒーロースーツ、変じゃないよカッコイイよ!


 「あっ、流星じゃん!」

 「何その格好! ダッセー!」

 「4年生にもなってヒーローごっことか恥ずかしくね?」


 むっ……そんなに言わなくたっていいじゃんか!

 そうだ、このベルトの力を見せてあげれば、きっと笑われないよね。


 「てやーっ!」


 近くにあった鉄棒をパンチすると、バゴン!

 鉄棒はぐにゃりと曲がった。


 「どうだ!」


 みんなを見ると、ぼくの力に驚いてるみたいだった。

 これでぼくが本物のヒーローだってわかったはずだよね。


 「ハーッハッハッハッ! ついに見つけたぞ!『キャプテン・スター』!」


 どこからともなく声が聞こえる……。

 見上げると、ジャングルジムの上に黒いマントを羽織って、口元だけ出ている黒い仮面を着けた人が立っていた。

 あっ、あれはもしかして……!


 「な、なんなんだよ、お前らー!」

 「ついていけねえよ!」


 クラスメイトはみんな逃げちゃったけど、ぼくはドキドキが止まらなかった。


 「お、お前はいったい誰だ!」

 「我が名は岸野亜則(きしのあそく)! 貴様を倒す男の名だ、覚えておけ!」


 あれはきっと……悪の組織の怪人だっ!

 しかも今のセリフは、『キャプテン・スター』の永遠のライバル『ダーク・スター』が、初めて登場した時の名乗りに似ている!


 「悪の怪人め! この『ジャスティス・スター』がやっつけてやる!」


 怪人は本当に居たんだ!

 なら、正義のヒーローが怪人をちゃんとやっつけて、街を守らなくちゃ!

EPISODE5 正義、敗れる「ぼくは正義のヒーローのはずなのに……ごめんね、『キャプテン・スター』」

 くっ……怪人、なんて強さなんだ……!

 パンチが全然当たらないなんてっ!

 でも、ぼくは負けないぞ!

 『キャプテン・スター』だって、苦戦している時もあるし。

 それに、最後に勝つのは正義なんだから!

 ……そのはず、なんだけど。


 「この程度か、『キャプテン・スター』!」

 「違う! ぼくは『キャプテン・スター』じゃない! 『ジャスティス・スター』だ!」


 ぼくは怪人に負けそうなくらい苦戦していた。

 さっき名乗ったばかりなのに覚えられてもないなんて……くっそー!


 「『ジャスティス・スター』……か。いいじゃないか、カッコイイ……!」

 「怪人に言われたって嬉しくないよっ!」


 なんで、パンチが当たらないんだっ!

 ベルトの力で、大人にも負けないくらいにパワーアップしているはずなのに!


 「楽しい時間だったが、そろそろ終わりだ! 『ジャスティス・スター』!」


 くり出されたパンチが当たってしまって、ぼくは尻もちをつく。

 怪人の腰には、真っ黒なベルトが巻かれていた。

 まさか……怪人もぼくと同じベルトを持っていたのか!

 怪人はポーズを取ると、大きくジャンプしてぼくの方へと飛び蹴りをしてくる。

 あれは! 『ダーク・スター』が得意としている必殺技じゃないか!


 「ダァーク! キィィィーーーック!」

 「うわあああああっ!!」


 怪人の必殺技は強力で、ぼくは地面を転がり、壁にたたきつけられた。


 「ハッハッハッ! 今日のところはこれで勘弁しておいてやる! 私はいつでも、この公園で待っているぞ、『ジャスティス・スター』!」


 怪人が笑いながら去っていく。

 ぼくは、怪人を相手に何もできなかった……正義のヒーローのはずなのに……。


 「負けた……正義のヒーローなのに……ごめんね、『キャプテン・スター』」


 ベルトのおかげで痛くはなかったけど、悔しくて悔しくて、涙が溢れ出てきた。

EPISODE6 立ち上がれ「ヒーローがどうしてカッコイイのか、お父さんはそれをぼくに教えてくれた」

 怪人に負けちゃうなんて……しかも悔しくて大泣きもするなんて……ぼくはヒーロー失格だ……。

 自分の部屋で落ち込んでいると、お父さんがやってきた。


 「流星、何かあったのか?」

 「ごめんね、お父さん。せっかくくれた服なのに……怪人に負けて泥だらけにしちゃった……」

 「怪人か……いや、いいんだ。あの服も流星に着てもらえて喜んでいるはずだよ」

 「そうかな……?」


 怪人に負けちゃって、カッコ悪いぼくなのに?


 「泥だらけなのを見ると、お父さんも昔近所の友達と2人で、ヒーローごっこをしていた事を思い出すよ」

 「そうだったの?」

 「あぁ。毎回お父さんがヒーロー役で、そいつが悪役で……今思えば、ひどいことしてたな」


 でも、それはぼくも同じだ。

 毎回ぼくがヒーローで、お父さんには悪役をしてもらっているから。


 「お父さんは中学生になった時にヒーローものは卒業しちゃったけど、そいつは近所の小学生を相手にいつも悪役をやってあげていたんだ」

 「優しい人だったんだね」

 「そうだな……いいヤツだったよ。最後はケンカ別れみたくなっちゃってさ。それから連絡してないけど、今何してるんだろうな……」


 自分から悪役をしてくれるなんて、すごい優しい人なんだろうな。

 ぼくには無理だもん。

 カッコよく悪者を倒すヒーローの方がいい。


 「流星、ヒーローがどうしてカッコイイか知ってるか?」

 「それは……強くて、誰にも負けなくて……」

 「もちろんそれも大事なことだ。けどな、ヒーローだって負ける時はあるんだ」

 「そ、そんなことないよ! だって、負けちゃったら、カッコ悪いもん! そんなのヒーローじゃないよ!」

 「負けてそのままは確かにヒーローじゃない。けど、何度負けたって立ち上がり、勝利する。それがヒーローじゃないかな」

 「でも……『キャプテン・スター』は……」

 「よく思い出してみるんだ、流星。『キャプテン・スター』もきっと、そう教えてくれるはずさ」


 悪いヤツを倒すことだけが正義じゃないだとか、ヒーローは負けても立ち上がるからカッコイイとか。

 どんな敵だってコテンパンにやっつけて、誰にも負けないからヒーローはカッコイイんだ!

 『キャプテン・スター』だって誰よりも強いんだ!

 負けるはずない!


 だから、お父さんの言っていることは、ぼくにはよくわからなかった。

EPISODE7 自分なりの正義「敵を倒すことだけが正義じゃない。ぼくの正義が見つかったような気がした」

 落ち込んだ時は憧れの『キャプテン・スター』を見るのが一番!

 ずっと録画しているから、いつでも好きな話を見返すことができるんだ!

 『キャプテン・スター』はいつも強くてカッコイイ。

 悪の組織に苦しめられている街の人たちを、笑顔にするために戦っているんだ。


 「そこだ! やっちゃえ! ジャスティス・キックだーっ!」


 『キャプテン・スター』の必殺技は、ジャスティス・パンチとジャスティス・キックの2つあるんだ。

 どちらも、当たった敵はバラバラに吹き飛んじゃうすごい必殺技なんだよ。

 ぼくにも、必殺技があったら、あの怪人に負けなかったのかな……?


 「あれ……?」


 また少し落ち込みかけていると、『キャプテン・スター』の次の話が再生された。

 けど、今度の話は『キャプテン・スター』が強大な敵に負けちゃう話だった。


 「そ、そんなっ……!」


 毎週見ているのに、こんな話覚えてない!

 それよりも、『キャプテン・スター』が負けちゃったら、街の平和はどうなるのさ!


 「『キャプテン・スター』は本物のヒーローなんだ……怪人なんかに負けるはずなんて……」


 けど、その放送では、『キャプテン・スター』はボロボロになって負けてしまった。


 「う、うそだ……こんなこと……」


 『キャプテン・スター』は誰にも負けない強くてカッコイイヒーローのはずなんだ。

 こんなの……『キャプテン・スター』なんかじゃ……。


 「たとえ何度倒れても、必ず立ち上がる。それが私だ」

 「え?」


 ボロボロだというのに、『キャプテン・スター』はまた怪人と戦っていた。

 さっき勝てなかったのに、どうして……?


 「諦めない心こそ、『キャプテン・スター』の力の源なのだ!」

 「諦めない、心……」


 立ち上がった『キャプテン・スター』は、自分を打ち負かした怪人に戦いを挑み、倒してしまった。

 お父さんは言っていた……。

 ヒーローは負けないんじゃなくて、負けても諦めずに立ち上がり、勝つからカッコイイんだって……。

 『キャプテン・スター』も、そうだったんだ。


 続けて再生された話も、お父さんが言っていたことと同じ話だった。

 怪人が悪いことをするけど、それには悲しい理由があって、『キャプテン・スター』がそれを解決してあげるんだ。

 悪いことは悪いことだけど、怪人は倒されなくて、それでもみんな笑顔で終わる。


 ヒーローは何度倒れたって立ち上がり、悪者を倒さずに悪いことを止めさせて、仲良くなることだってできる。

 お父さんも『キャプテン・スター』も、ちゃんとぼくに教えてくれていたんだ。


 「ありがとう、『キャプテン・スター』。やっぱり『キャプテン・スター』は、ぼくのヒーローだ」


 悪いことをしている人を、倒すんじゃなくて、止めてあげること。

 ぼくなりの正義が見つかったような気がした。

EPISODE8 大人の暴走「駅で暴れているのは、この前の怪人だった。今度こそ、ぼくが止めてみせる!」

 「流星、もうすぐだぞ。今週の『キャプテン・スター』!」

 「わかってるよ、お父さん! 今日はどんな活躍が見られるかなぁ!」


 お父さんと一緒にテレビの前に座って、『キャプテン・スター』の放送を待つ。


 「あれ、『キャプテン・スター』始まらないね?」

 「緊急ニュース……何かあったのか。って、これ近くの駅じゃないか。酷い有様だな」

 「本当だ……あっ、この人!」


 テレビに映ったのは、この前ぼくが負けてしまった怪人だった。

 駅を壊しているの?

 どうしてこんなことを……。


 「流星が勝てなかったっていう怪人かい?」

 「うん! 名前は、えっと……岸野……」

 「なっ、岸野だって!? まさか、あいつ……」


 どうしたんだろう、知っている人だったのかな?


 「あいつを止めに行かないと」

 「えっ……?」

 「この前話をしただろ? お父さんと昔一緒にヒーローごっこをしていたのは、岸野……あいつなんだ」


 あの怪人が、お父さんと昔一緒に遊んでいたなんて……。

 街のためにも、お父さんのためにも、おじさんを止めなきゃ!


 「ぼくも行くよ!」

 「ダメだ! これは大人が、お父さんが解決しないといけないことなんだ。流星には危険すぎる」

 「子供も大人も関係ないよ! 悪いことをしている人を止めるのがヒーローなんだ!」

 「お前……そうか、わかった。2人で岸野を止めよう!」

 「うん!」


 おじさん、必ず止めてみせるからね!

EPISODE9 止まったままの大人「おじさんはどうしてこんなことをするのかな。きっと理由があるんだ、テレビで見た怪人みたいに」

 駅には、警察の人だったり、騒ぎを見に来た人だったりで、たくさんの人が居た。

 おじさん、大丈夫かな……?


 「行くぞ、流星!」

 「うん!」


 ぼくとお父さんは、その人たちをかきわけて、おじさんの元へと走った。


 「あっ、お父さん! おじさんが!」

 「どこへ行く気だ?」


 ぼくたちがおじさんに近づけたと思ったら、おじさんは駅から近くの建物の屋上に跳んでいた。

 そして、ぼくたちに向かって手を振ると、また跳んでいく。


 「おじさん、いったい何を……?」

 「とにかく追いかけるぞ!」


 なんだかよくわからないけど、おじさんを止めなきゃだもんね!

 おじさんはぼくたちをどこかに誘っているみたいで、追いかけるうちにいつの間にか河原にたどり着いた。

 ここにぼくたちを連れてきたかったのかな?


 「待っていたぞ! さぁ、あの日の続きをするぞ! ベルトは持ってきているだろうな!?」

 「ベルト……? なんのことだ?」


 ベルトって、もしかして、ぼくがつけているベルトのことかな?


 「お前の家に送ったはずだ! ヒーローのベルトを!」


 やっぱり、このベルトのことなんだ!

 でも、あの日の続きってなんだろう?


 「あのベルトは……子供に、流星に渡した。俺にはもう必要なかったからな」

 「子供……お前、あの時の……? そうか……そうだったのか……俺を置いて、お前は大人になったというのか……」

 「おじさん! このベルトはなんなの?」

 「……大輝、忘れたとは言わせないぞ。俺とヒーローごっこをしていたあの日々を!」

 「あぁ、忘れたことはないさ。俺がヒーローで、お前が悪役。いつもそうだった」

 「そうだ、いつもだ。お前はいつも、ヒーロー気分を味わっていた! けどな、俺もヒーローになりたかった……! だからあの時、お前のベルトを借りようとしただけなんだ!」

 「っ! そうか、今完全に思い出したよ……送られてきたベルト。あれは元々、俺のベルトだったのか……!」


 ど、どういうことなの?

 ぼくが今つけているベルトが、元々お父さんのものだったって!?


 「岸野、最後にお前と遊んだあの日……お前が俺のベルトを取ろうとしたと勘違いして、俺はそんなやつと遊んでいられないって、怒ってお前にベルトを投げつけてしまったんだったな」

 「そうだ。その時のベルトを、子供がヒーローのような力を出せる本物のベルトに改造してお前に送りつけた! もう一度お前と、ヒーローごっこで遊ぶためにな!」


 このベルトがそんなものだったなんて……。

 子供にしか使えないから、お父さんじゃなくて、ぼくが使えたんだ。


 「俺はずっとヒーローに憧れていた……なのに、みんなごっこ遊びをする歳じゃないだの言って! やっとみつけたヒーローも公園に来なくなった! いつか皆いなくなる! 俺はずっと独りだった!」


 ……もしかしておじさんは、ぼくが負けて落ち込んでいる時も、ずっと公園でぼくを待っていてくれていたのかな?


 「話は終わりだ! さぁ、あの時の続きをしようじゃないか! お前がヒーローで、俺が悪役でいい! 遊びは終わり……否、遊びの始まりだ!」

 「岸野、俺たちはいつの間にか大人になった。子供の世代に受け継ぐ歳になっちまったんだよ」

 「お前も……お前もそんなことを言うのかっ!! 俺はまだ、満足できるほど楽しんじゃいないんだ!!」


 おじさんがすごい速さでお父さんに飛びかかる。

 でも、そんなことはぼくがやらせない!

 お父さんを守るために、おじさんを止めるために、ぼくはベルトの力を使った。


 「変……身……!」

EPISODE10 最後の戦い「おじさんみたいな人が居たから、ぼくみたいな子供はヒーローになれるんだ」

 おじさんはぼくが止めてみせる!

 あの時みたいには負けないよ、おじさん!

 変身した僕はおじさんがお父さんに飛びかかるのを、間に入って受け止める。


 「待っていたぞ! 『ジャスティス・スター』!」

 「もう止めようよ、おじさん! おじさんの気持ちはわかったから!」

 「お前のような子供に、何がわかる!」

 「そうだよ! ぼくはまだ子供だよ! けど、おじさんが悲しんでるのはわかる!」


 おじさんがキックをしてくるけど、ぼくはそれを受け止めた。


 「貴様のようなヒーローが来るから、今日も私は悪役でいられる!」

 「さっきぼくに言ったよね? お前のような子供にって……おじさんは大人だよ! みんながやりたがらない悪役をやってくれて、ぼくみたいな子供を、ヒーローを輝かせてくれるんだから!」


 ぼくはきっと、おじさんのようにはなれない。

 だから、お父さんの話を聞いて、すごいと思ったんだ。

 悪役が居ないと、ヒーローにはなれないからね。


 「おじさんが居なかったら、ぼくもお父さんもヒーローをできなかった!」

 「なん……だと……?」


 今がチャンスだっ!


 「おじさん、少しガマンしてねっ!」


 『キャプテン・スター』の必殺技。

 大きくジャンプして、飛び蹴りだ!

 おじさんを止めるために、力を貸してっ! 『キャプテン・スター』!


 「ジャスティス……キィィィーーーック!」

 「ぐわああぁぁっっ!?」


 ごめんね、おじさん!

 でも、これで……。


 ゆっくりと宙を舞うおじさんがぼくを見て呟いたのがわかった。


 「そうか……俺はいつの間にか、大人になっていたのか……」


 おじさんが地面に倒れると、腰に巻いていた黒いベルトが、返事をしたみたいに、粉々に砕け散った。

EPISODE11 大人になること「ぼくはいつまで子供でいられるんだろう。どうやって、大人になっていくのかな」

 「大丈夫か、岸野?」

 「ベルトのおかげだ、痛みはないよ」


 よかった……おじさん、ケガはないみたい。


 「岸野……、周りの子供たち相手に、やりたがらない悪役をやってあげる。お前が誰よりも大人だったのかもしれない。自分のことばかりで、お前の気持ちをわかろうともしなかった俺が、一番子供だった」

 「やめろ、謝るな。俺がまるで子供みたいじゃないか」


 お父さんもおじさんも、どうして泣きそうになってるんだろう。

 ぼくも、ずずっと鼻をすすった。


 「俺たちはもう大人だよ。形だけはいっちょ前にな」


 笑いながら、お父さんはおじさんの腕を掴んで身体を起こす。

 おじさんも、そうだなと笑っていた。


 ぼくに何かできることはないのかな……?


 「流星くん、だったかな。君にも世話になったね」


 おじさんはそう言うと、


 「悪い事をしたおじさんは責任を取ってくるよ」


 寂しそうにニッコリと笑う。

 けれど、それがおじさんが遠くに行ってしまうように思えて。

 なんだか胸がキュッとして……ぼくはおじさんにベルトを手渡していた。


 「これ……は?」

 「おじさん、ぼくと遊ぼう? ぼくが悪役で、おじさんがヒーローだよ!」


 ぼくはおじさんが返事をする前に、顔を腕でゴシゴシとしてから、精一杯の悪そうな顔をする。


 「我が名は『ダーク・スター』! 愚かな人間め! 今日こそ支配してやるぞ!」


 僕はこれまでで初めて、悪役をやった。

 少し不安だったけど、おじさんは困った様子で、お父さんを見た。

 お父さんは優しそうに

「はやく来て! 『キャプテン・スター!』」と叫ぶ。

 そしておじさんは、ふらふらしながらベルトを巻くと、力なく笑う。


 「出たな、『ダーク・スター』! 正義の名のもとに、私が相手になろう!」

 「先週の『キャプテン・スター』のセリフのまんまじゃないか! すごいな!」


 お父さんが通行人役を忘れて、指を指して笑う。

 もう! ちゃんとやってよ!


 「毎週欠かさず、観てるからな」


 おじさんは静かに笑って、言った。

 おじさんがつけたベルトは光らなかった。

 きっと、もう子供じゃないって、おじさんがわかってしまったからなんだと思う。


 でも、今のおじさんは間違いなくヒーローだった。


 ぼくとおじさんの、2人だけの『ヒーローごっこ』。

 公園の時とは違って、ただの遊び。


 ぼくもいつか、お父さんやおじさんのような大人になるのかな?

 それはいつ頃、どうやってなるんだろう?


 おじさんのパンチは遅くて、痛くなくて。でも、とても優しい感じがした。

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チュウニズム大戦

レーベル難易度スコア
スキル名/効果/備考
●リレイBASIC0 / 140 / 280
エアースライド(カード入れ替え)
自分と次のプレイヤーは今回と前回出したカードの
位置を入れ替える。前回の効果は発動しない。

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■ 楽曲
┗ 全曲一覧(1 / 2) / 追加順 / 定数順 / Lv順
WORLD'S END
■ キャラクター
無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE
NEW / SUN
マップボーナス・限界突破
■ スキル
スキル比較
■ 称号・マップ
称号 / ネームプレート
マップ一覧
コメント (紫藤 流星)
  • 総コメント数12
  • 最終投稿日時 2021年12月31日 08:50
    • チュウニズムな名無し
    12
    2021年12月31日 08:50 ID:t5gi4ec6

    >>11

    エヴァのサブタイトルっぽくて草

    • チュウニズムな名無し
    11
    2020年08月02日 19:18 ID:gljep6en

    駅、壊されたまま

    • チュウニズムな名無し
    10
    2020年07月20日 16:23 ID:n0ig8cbt

    岸野亜則って変な名前だなーって思ったら悪の組織のアナグラムか

    きしのあそく

    ①②③④⑤⑥

    あくのそしき

    ④⑥③⑤②①

    • チュウニズムな名無し
    9
    2020年07月19日 17:09 ID:nb8jiyfu

    >>8

    ゴーストダンスとクラウンはシビュラじゃないぞ...

    • チュウニズムな名無し
    8
    2020年07月19日 15:23 ID:cc43ncnh

    新マップの最初と最後がシビュラ精霊記だからこの子も勝手にシビュラだと思ってて作画と雰囲気違いすぎない?って思ってた(馬鹿)

    • チュウニズムな名無し
    7
    2020年07月18日 13:52 ID:ncg7kovd

    >>6

    ちょっと何言ってるか『分からない』

    • チュウニズムな名無し
    6
    2020年07月17日 21:14 ID:erghi1pp

    正義のヒーローなのに曲を作った人は悪の組織みたいな名前だ…

    • チュウニズムな名無し
    5
    2020年07月17日 20:11 ID:njz91kmo

    コロコロコミックにいそう

    • チュウニズムな名無し
    4
    2020年07月17日 19:56 ID:mhnnqk7p

    >>3

    懐かしいw毎週観てたわ

    • チュウニズムな名無し
    3
    2020年07月17日 01:15 ID:bsx72skg

    ヒーローバンク思い出した

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