【白猫】ソアラ(茶熊)・思い出
入学勇者 ソアラ・パノス cv.新井里美 茶熊学園に入学することになった勇者の少女。 学び舎をその健脚で駆け抜ける。 |
2020/01/01
メインストーリー
思い出1
あら、ソアラじゃないの!
ソアラちゃん、こんにちは。
…………
ソアラ?
…………
しもたー!念話で挨拶してたー!
ベストっさん、いないでしょーが!
でも、あたしたちの心のなかには今も生きてます。
死んじゃったひとみたいに言うんじゃないわよ!生きてるんでしょ!
そもさん!生きてるとはどういう状態を指して言うのでしょうか?
は?なに?てつがく?
最近、世の中の真理を知っておけば迷うこともなくなるのではないか?と仮定しておりまして。
てつがくね。
真理ってのは絶対的なもの。否定しようがないもの。常に疑っても、疑いきれないもの。
そうやっていろんなものを疑い続けた結果――
結果、どうなったの?
この世は無だなという結論に至りました。
そんな答えに至んじゃないわよ!せっかく学校行ったんだからもっと楽しい勉強しなさいな!
そもそもあたしはひきこもり。世間一般的にいって、ひきこもりと学校は対極の位置にあるかと。
そんなあたしが学校に行くとなれば聞くも涙、語るも涙な物語が一つくらいあってもよいかと思うんですよね。
あるの?
これがない。
やはり、この世は無ですな。
アンタはもうひきこもりじゃなくて勇者でしょーが!
語るに落ちるたあよく言ったもんだ!そもさん!世の勇者は学校にいくものですかな?
行かんけども!何事にも例外ってもんはあるわよ!
例外なら例外なりにあたしは学校でなにを学べばいいのか?という疑問にぶち当たるんでさあ。
社会性。
学校行かずとも、だいぶ身についたと思うんですよね。カルロっさんとオスクロルさんには感謝しかありませんな。
それは、まあ、たしかにそーだけども。
だったら、新しい副業とか学んでみたら?
ぬすっとみたいなものを学べと?
そうね、茶熊学園には様々な職業のやつがいるんだし、アンタに向いた副業の一つや二つ、みつかるはずよ。
無無無無無……
たしかに試してみる価値はありましょーぞ!!
いざ学び舎!学んで学んで学んだらああああい!
大丈夫かな?
わかんない!
思い出2
ギラギラギラ!
<ソアラは獣のような眼光で副業を探していた。>
ほんもげらー!!
k!
うほうほうほほーい!みつけましたぞーーーー!
kい、いきなりなんだ?君はたしか……
おっす!新入生のソアラっす!はじめまして、クライヴルさん。
k微妙に違うな。俺はクライヴだ。どうして俺の名前を?
勘で言ってみたんですが今回はいい感じにカスりましたな。
kそれで俺になんの用だ?
実は副業を探しておりまして、クライヴさんを見た瞬間、この人だと思ったんです。
失礼ですが、ご職業は?
k俺は騎士をしている。……よくわからないが、騎士という職業について聞きたいのか?
はい。具体的な職務内容や特徴はどんなものですか?
k騎士は仲間の盾となり、敵の攻撃を引きつける役割を求められる。それだけではなく、剣技に優れ、攻撃もこなせる万能職と言っていい。
主君に忠誠を誓い、弱き者の盾であり剣。それが俺の目指す騎士道だ。
かっこよろしおすなー!これは新たな副業候補としていきなり当たりかもしれませんぞ!
kいや、騎士は副業に向いてない。
無無無無無……なぜに?
k騎士というのは主君がいて初めて成り立つ。早い話、宮仕えの本業でなければならない。
俺のようにフリーの騎士という生き方もあるが、これはほほ無職だ。親が金持ちとかじゃない限り、オススメはしない。
クライヴさんのご両親はお金持ちなんですかな?
kああ、貴族だ。最近は頼ることも減ってきたが友人の結婚式など予期せぬ出費が生じる場合は頼らざるをえない……
世知辛い世の中ですな……
kそこでオススメの副業がある。
姫だ。
お姫様っちゅーやつですか?それこそ本業なのでは?
kいや、姫は本業であって本業じゃない。姫騎士、姫巫女、姫商人!姫をしながら実質稼ぎは別だというパターンが多い!
姫商人ってなんか奴隷商みたいな響きがありますぞ。
kそのうえ姫は!いるだけでパーティーやサークルのモチベーションをあげる!
どれほど?
kゼロ百くらい違う。しかも、パーティーに姫がいるかいないかだけで!巨悪を倒せる確率も変わってくるほどだ!
現によくある魔王退治の英雄譚にはパーティーメンバーの一人が実は姫だったってパターンが多いたろ?
あるあるですなー。
kだから俺は姫という副業をオススメする。もし、君が姫になった暁には俺にも声をかけてほしい。
して姫好きのクライヴさん、一つ疑問があります。
kなんだ?
どうしたら姫になれるんですか?
k親が王族ならば!
そら無理でんがなー!
思い出3
ギラギラギラリン!
<引き続きソアラは獣のような眼光で副業を探していた。>
うぉーららーーい!
なにやつでござる!
これは失礼いたしました。あたしはソアラ、流しの勇者っす。
オーララ!オヌシ、勇者でござったか!セッシャ、フルーツ忍者のフランでござる。
忍者ですと!
ウィ!忍者でござる!
実は今、新たな副業を探しているんですが、忍者について聞いてもよろしいですか?
忍者は闇に潜み、煙のごとく消える者でござる。人の視線を掻い潜り、忍びの技を駆使して悪を討つのでござるよ。
ひょえー!かっちょいいーー!副業は忍者で決まったかーー!
副業としてもオススメでござる。忍者は敵地に忍び込む際、別の経歴を偽装するでござる。
だから本業があったほうが、忍者としても便利でござるよ!
いいですな!それで他にはどんな特典が!?
忍者は二刀流でござる。大きな剣は目立つゆえ、短い剣を二つ使うでござるよ。
無無無無無……
どうしたでござるか?
勇者になりたての頃、剣を二本使っておりまして……拙者、二刀流はできるでござる!
モンデュー!しかれぱ、分身の術なんてどうでござるか?
こうすれば一人でラクロスもできるでござるよ!
無無無無無……
あたしは健脚でしてなー、走ってるうちにいつの間にか二人に増えていることもしばしば……
オーララ!ソアラ殿は忍者でござったか!
であれば、無理して忍者の職を学ぶ必要はないでござるね。
ほげー!知らんかったー!!
思い出4
ギラギラギラララララ。
<引き続きソアラは獣のような眼光で副業を探していた。
だが、内心では少し飽きていた。>
(なかなか無いもんですな。自分にあった副業というものも……
それもしかたがありませんな。自分にあった仕事をみつけることさえ難しいと言われてますし……
――誰だ!?)
(ほう、念話で話しかけてくるとは珍しい人間もいるものだな)
(ほげー、ベズトっさんがおらずとも話せてしまってますな。あたしはソアラっす。あなたはどちら様ですかな?)
(カグツチだ。隣の男はゲオルグという)
……カグツチになにか用か?先ほどから見つめ合っているが……
これは失礼しました。さすがにグルーブ通話モードまでは難しいらしく……
なにを言ってるんだ?
人間よ、我々になにか用か?
はい。今、新たな副業を探しておりまして。ところで、そちらのゲオルグさん……
なぜ自分の名前を?
カグツチさんから聞きました。それで、ゲオルグさんはどんなお仕事をなさってるんですか?
自分は竜の国で竜騎士団の団長をしている。茶熊学園では生徒会副会長をしていたこともある。
竜騎士というのは副業にオススメですか!?
竜の国における竜騎士は完全なる専業だ。副業としては難しいだろう。
だが、なかには農家の娘をしながら竜を駆る者もいる。今年の新入生のなかにも……
シエラさんですかな?
そうだ。あの才能を在野に埋もれさせておくのは惜しいが、彼女のような者もいる。
うほほーい!なら、副業としての竜騎士はありですな!
なにをしてるんだ?
いえ、竜騎士はジャンブするものだとものの本には書いてありまして。
いや、ジャンプはしないぞ。竜を駆り、大空を飛び回る。
飛行艇よりも速く鋭く滑空する空の支配者。それが我らドラグナーだ。
それも我々、竜が人間に力を貸してやるからでさることだ。
空を飛ぶだけですかな?
だけと言うが、最強の航空戦力だぞ。
質問なんですが、神島に乗っかって同じことをしたらほぼ竜騎士みたいなことになったりしますか?
まあ、それはたしかに相棒が竜か神島かの違いでしかないな。できることは大して変わらんぞ。
同じにするな。我らのほうが速く飛べる。
なるほどですな……気づかないうちに、あたしは竜騎士にも片足突っ込んでいたんですなー。
ベズトっさんがいるのに竜の背中に乗っかるわけにもいきませんし、竜騎士はパスですぞ!
たしかに、すでに神島と絆を結んでいるのならあえて竜を駆る必要はないな。
神島もまた竜と同じく、これと決めた者にしか背中を貸しはしないと聞く。
君は君の絆を大切にしたほうがいいだろう。
ご助言、ありがとうございます。ゲオルグさん、カグツチさん。
しかし、副業ってのはみつからんもんですなー。
思い出5
ほげー……
こんなところでどうしたのよ!?
この世は無ですな……
なにまたてつがくやってんのよ!副業の話はどうなったの!?
いろいろ探してみたんですがね……
そもそもなれない職だったり、もともとできることだったり、袖振り合うも多生の縁で裏切れなかったりしましてね……
結局のところ、副業ってのはみつからないという結論に至りまして……
やることなくなると、いろんなこと考えるじゃないですか……
結局、この世は無だなと……
無じゃないわよ!アンタ、なんやかんやでがんぱるって感じになってたじゃない。
がんばるにしたって目的ってのは大事ですぜ。それが、今……無!
この世は、無、ですなあ……
また元の無気力に戻っちゃあダメよ、ソアラ!
オスクロルはどこー!!
<…………>
無ですな。
ぎにゃー!呼んでーー!光って呼んでーー―!!
思い出6
この光……呼ばれてる気がします!
ソアラさんがどうかしましたか!?
ソアラがてつがく入って、変な感じになっちゃったのよ!
無無無無無……無ですな……
えっと、いったいなにが?
実は……
…………
……
なるほど副業ですか……わかりました。私に任せてください。
ソアラさん、いいですか?私の話を聞いてください。
はい、かまいませんぜ。全て、無ですからな。
たしかに空いた時間を使い、副業をしてお金を稼ぐのは無駄のない生き方かもしれません。
そういうの、最近流行っているようですし。
無ぅん。
でも、そういう流行に安易に乗っかるのはよくないと思いますよ。
利益を求めて副業を選ぶと、パンクしてしまいます。
主軸にしているお仕事でお給料をもらい、副業は趣味の延長にすべきです。お金をもらえたらラッキーくらいのスタンスのほうが長続きします。
そういうものなんですか?
はい。そもそも本業を趣味のように楽しんでいる方もいらっしゃいます。
やりたいことを仕事にする。それが叶っているのでしたら副業なんて不要なんです。
ソアラさんの場合、ジェネラリストよりスペシャリストを目指しましょう!
ていうか、副業やる前に勇者を極めるのが先です!
ぽろぽろぽろ……目から鱗とはこのことだあああい!
どこから出してるんですか、それ!
オスクロルさん、霧が晴れたような心持ちですぜ!
自分がまだ何事もなしてない自称勇者だってことを忘れてました!うおおおおおおいおいおい!バカたー、あたしはバカたーー!!
号泣せんでも……
初心を忘れまくってました。あたしは勇者。この世を光で照らす者。回り道してる余裕なんてなかったんです!
ギラメラギラメラギラメラ!
ソアラの目にやる気の炎が灯ってるわ!
勇者、極めに極めに極めたる!走り込みじゃあああえふわぁん!
やる気、戻ったみたいだね。
でも、勇者に走り込みって必要?
ほ、本人がそれでよければ……
覚醒絵・覚醒画像
学園勇者 ソアラ・パノス
その他