【白猫】レイガ・思い出
歴戦の黒獅子 & ref(50x50/cthz7KR4.png,20) レイガ・ブラックレオン cv.新井良平 勇猛な傭兵団を束ねる、勇猛な戦士。 仲間や妹を守るために立ち上がる。 |
2020/03/13
FORCE OF FANG ~氷焔戦線~
思い出
ここが飛行島か……
?
レイガ・ブラックレオンだ。突然おしかけてすまない。ヨナの兄貴なんだが……
そんなの知ってるわよ。一緒に実況とかした仲じゃない。この前も顔合わせたし。
レイガさん、こんにちは。そうですよ、気にしないでください。
ここに来るのは初めてだから、筋を通しておこうと思ってな。
それで、今日はどしたの?
いつもヨナが世話になっている。つい最近も面倒をかけた。だから感謝を述べに来た。
お前達には感謝してもしきれない。ありがとう。
気にしなくていいのに。困ったときはお互い様なんだから。
わかった。
お前達も困ったことがあったら、いつでも声をかけてくれ。
ふふ、頼もしいわね。レイガって傭兵団のリーダーでしょ?
一応な。
依頼は選ぶが、仲間たちは精鋭揃いだ。力になれると思う。
どんな依頼がおすすめかしら?
そうだな……
家屋の補修や農作業の手伝い。即席の道路敷設は得意分野だ。
傭兵って何なのかしらね……
戦うだけが仕事ではないさ。
俺の方針としては、剣を取るのはそれしか手段がない時のみだ。
素敵だと思います。
それに戦いばかりではヨナの可愛い笑顔が見れないからな。
あの子は本来、戦いよりもお料理やお裁縫が似合うはずなんだ。
似合うに決まっているんだ。いや、似合わないはずがない。
……レイガさん?
ヨナはいい子だ。お前たちもそう思うだろう。
まぁ否定はしないけども。
ふふ、そうだろう。ふふふ……
ヨナは、可愛いヨナ?
……なんちゃって。
そういえばアンタ、暴走気味に妹思いだったわね……
思い出2
あ、レイガさんだわ。
ふふ、こんなこともあったな……
<レイガが読書をしている>
ふふふ……
楽しそうね!何読んでるのよ!
日記だよ。
ヨナが傭兵団の元にやって来た幼いころから今までの記録を綴ってあるのさ。
マメね。
ヨナの成長の記録を残すことに面倒なことがあると思うか?いやない。
昔も今も、ヨナは可愛いなぁ……
カワイイのはいいんだけども、アンタそんな調子じゃヨナに嫌がられちゃうんじゃないの?
……実は、そうなんだ。やはり気づいていたか。
誰でも気づくと思うわ。
黒獅子というより、妹狂い獅子よ、アンタは。
(妹狂い獅子……?)
そんなつもりはないんだがな。
それが問題だと思うわ。
……返す言葉もない。
最近、ひとつ事件があったんだ。その時、ヨナに言われてしまった。
兄さんはわざと私を戦場から遠ざけている、とな。
どういうことですか?
あの子に優しく在ってほしいと俺は願っている。
だから危険な依頼の時、傭兵としての本分を発揮しなければならない仕事の場合は――
ヨナがいないタイミングを見計らって、危険な仕事を遂行していたんだ。
それは、怒るかもね。
ああ、あの子は怒っていた。私も仲間なんだ、と……
たしかに何も知らせないのは、ずるいことだと思う。
決めるのはヨナ自身だ。
ちゃんと考えてるのね。ヨナのこと。
当然だ。
だが、問題がある。
なによ?
異常なほど過保護なお兄ちゃんがいることだ!
自覚あるならやめなさいよ。
わかっている!だがやめられない……!なぜなら――
ヨナは、可愛い……!
レイガさん……
だが!!
今後のヨナの成長のためにも、俺は変わらなければならない。
そこで頼みがある。
なによ?
私たちでよければ相談にのります。
このヨナの成長記録を綴った俺の命よりも大事な日記を、預かって欲しい。
……え?
それだけ?
それだけじゃない!重要なことだ。
この日記があると、ヨナの成長を読み返して、感慨にふけってしまうんだ。
そして大事な妹を、過保護にせずにはいられなくなるんだ!
……わかるだろう?
ごめん、わからないわ。
……ごめんなさい。
だからヨナ離れをするために、日記を預かって欲しい。
お願いします……!
そこまで言うならいいけども……
日記がなくて、アンタは大丈夫なの?
それは俺も心配だ。
思い出3
ぎにゃー!!
やってしまったわ……一大事よ……!
一体どうしたの?
レイガから預かった日記を、なくしてしまったわ!
でもおかしくないかしら。日記は金庫にしまったはずだし、なくすなんてことあるかな?
けどもなかったのよ。力二カマを買うお金を貯金しようとして、金庫を開けたらなくなってて……
どうしたんだ?
レイガ、ごめん!アンタに謝らなきゃいけないことがあるの!
いや、謝ることなどなにもない。
!<レイガが大切そうに、日記を抱えている!>
アンタ、それ……!
気がついたら俺の手元にあった。
そんなワケないでしょー!
なくしたと思ってヒヤヒヤしたじゃない!自分で持ち出したのね!
違う!気がついたら持っていたんだ!
そんなわけないでしょ!
聞いてくれ。禁断症状なんだ。
日記がなくて、ですか?
ああ。ヨナの思い出を見れないなんて、耐えられない。
そう思った俺は、俺が身につけているすべての傭兵スキルを駆使して昨夜金庫を解錠して……
日記を取り戻した。
取り戻さないでよ!そんなことに傭兵スキルを使うんじゃないわよ!
無意識なんだ!
なお悪いわ!
ダメだとはわかっているんだ。でも、どうすればいいかわからん!
主人公!俺から日記を奪ってくれないか?
これがあると、どうしてもヨナの成長を日記に綴らなければ気がすまないんだ!
そういう宿命なんだ!
どんな宿命よ!主人公!レイガから日記を取り上げちやって!
甘い!
レイガさん、鮮やかな身のこなしだわ!
悪いが手加減はできない。何人たりとも、俺とヨナのメモリーを奪うことは許さん。
なんでよ!もともとアンタの頼みでしょーが!
くっ、そうだった!
ダメだ……可愛いヨナの成長の記録を手放すなんて……無理だ……
俺は……俺はいったい、どうすればいいんだー!!
もうほっといてもいいかしら?
思い出4
どうすればいいんだ……!
俺がヨナ離れをしないと、ヨナに迷惑をかけてしまう気がしてならない……!
この日記を、俺の手の届かない場所へ……!
レイガさん……
そもそもさ、そんなに大切な日記なら預けなくてもいいじゃない。
大切だからなんだ。
お前たちもこの日記に記されている内容を知れば、俺の言いたいことがわかるさ。
ほほう。そこまで言うなら、教えてみなさいよ。
アタシも興味あるわ。というかオモシロそうだわ!
(キャトラ……!)
いいだろう。語り聞かせてやる……
ヨナの成長の日々を……!
グレイシルの戦いに行く日の朝。天気、晴れ。
戦場に向かう直前、家を出ようとすると、俺の腰くらいの背しかない小さくて可愛いヨナが引き止めた。
その小さな手で、俺の衣服の袖をきゅっとひっぱり、涙目でこう訴えたのだ。
「お兄ちゃん……行っちゃやだ……」
ヨナアアアア!!!
うるさいわよ!急に叫ばないでよ!
ふふ、ヨナさんも小さい頃は甘えん坊だったんですね。
そうなんだ!いつも俺のうしろをくっついて歩いていてな……
くっ……!うう……うう……!
え、どうしたんですか!?
急に泣いちゃって、どうしたのよ!おおよそ想像はつくけども!
ヨナがこんなに成長して……大きくなって……その成長を考えると……
急に視界がほやけてしまってな……
まあそんなことだろうと思ったわ。
思い出5
まだまだあるぞ!
次はヨナが初めてお使いに行く時の話だ!
……これ、いつまで続くのかしら。
お昼から聞いてるけど、夜になっちやったね。
もうさすがに限界だわ。レイガ、ストップ!
どうしたんだ?
どうしたもこうしたもないわよ!長いわ!さすがに長いわよ!
半日はヨナの成長の記録を聞いたけど、アンタ……
いつまで5才のころのヨナの話をするつもりよ!いつになったら6才の物語が始まるのよ!
成長してるじゃないか。毎日の変化がわからないのか?
わかんないわよ!
あの、レイガさん……一旦休憩して、一緒にお夕飯でもいかがでしょうか?
そうだな。それもいい。
まだまだ語ることは尽きない。夕飯後にこの続きの話でもしようか。
あはは……ありがとうございます。
ふふ、楽しみにしておけ。次は怖い絵本を読んで、夜にひとりでトイレに行けなかった時の……
何を話しているの、兄さん?
ヨナ!
ヨナさん、こんばんわ。
どしたの、こんな時間に。
兄さんの帰りが遅いから、心配になって探しに来たんだけど……
ヨナ、これはだな。ヨナこれはだな。これはたなヨナ。これはヨナだな?
兄さん!!
はい!
人様の都合も考えずに、しょうもない話をべらべらと……
恥ずかしくないの?
いや、俺はただ……
言い訳しない!みんなに迷惑だし、私も迷惑!
そんな……!
日記を人前で音読なんて本当にやめて。わかった?
わかりました……
はぁ、みんな、ごめんね?
気にしないでください。
そうよ。レイガも悪気があってやったわけじゃないだろうし……
俺はお兄ちゃん失格だ!!
すまないみんな……!すまないヨナ……!
ようやくわかった。本気でヨナ離れをしなくてはならないと……
この日記を……捨てるしかないと……!
いや何もそこまで……
レイガさん、大丈夫ですから、今日の夕飯はカレーですよ?
いいんだ!気休めはよしてくれ!
主人公……ごめん、いつものやつお願い。
思い出6
この光は……なんて優しく力強い光だ。まるでこの日記のような……
それは違うと思うけど……
どう?落ち着いた。
ああ。頭がクリアになった。もう、大丈夫だ。
ヨナ……
お前は俺の誇りだ。お前の進む道を、見守っている。
うん。ありがと、兄さん。
お前たち……
悪かった。長々と語ってしまって……
気にしないでください!
そうよ!なんだかんだ楽しかったし!
日記を捨てる必要などない。
日記も大事だが、大切なのはそういうことではなかった。
俺がヨナを大切に思うなら、過保護になることもないんだ。
なぜならヨナを信じているから。
本人を前に言う?
ふふ……そうだな。TPOも大事だな。
今後は少しくらい分別ができそうね。
ああ、ありがとう。
どうすればいいかは理解した。俺が本当になすべきことを。
今後もヨナの成長を見守る。日記を捨てることなく、これからも書き続けて……
俺の役目はヨナの成長を見守ることなのだから!
……兄さん?
ふりだしに戻ったわね。
覚醒絵・覚醒画像
傭兵を束ねる漆黒の牙 レイガ・ブラックレオン
その他