【白猫】シャルロット・思い出
光焔の御子 シャルロット・フェリエ cv.内田真礼 救国の使命を予言された<光焔の御子>。 戦いに身を投じる彼女の本心とは――。 |
思い出1
ねえ、あれってシャルさんじゃない?
あらほんと。お~~い、シャル~~!
っ! あんたたち!
……あ~、誰だっけ?
おいこら。散々コキ使っといてトボけるんじゃないわよ。
あ~、ごめん、うそうそ。お久しぶり、トラ。
『キャ』が抜けとるわ!
それから、リスも。
『リス』……
フルネームで呼ぶの面倒だし、愛称のほうが親しみあるでしょ。
相変わらずのものぐさね、アンタ……
ところでシャルさん、今日はどうしてここに?
……あ、そうだった。
あたし今、追われてるの。だから、かくまって。
いやいやいやいや!
『だから』で済む話じゃないから!
一体、誰に追われてるんですか!?
誰って、そりゃあ……ルクサントの騎士たちに決まってるじゃん。
ったく、仮にも御子だったあたしをとっ捕まえようだなんて、恩知らずにもほどがあるっつーの!
いきなり御子やめちゃったアンタにも責任あるんじゃ……
いいじゃない、キャトラ。仲間が増えるのはいいことだわ。
ま、いいけどサ。
アンタの気が済むまでここにいるといいわよ。
……え、いいの? あたし、お金持ってないよ?
文無しの根なし草だよ?
別にお金なんか取らないわよ。
家賃も食費も光熱費も払えないよ?
たまにギルドの依頼とか手伝ってくれればそれでいいって。
……まじで?
まじよ。
んー……あのさぁ、あたしが言えたことじゃないけどさぁ。
ちょっとお人好しすぎじゃない?
もらえるモンはもらっておかないとあとで後悔するのがオチだし。
もがーーー!
結局どうしたいのよアンタ!
ウチにいるの、いないの!?
いるー。
ご飯の時間になったら呼びますね。
はーい、あんがとねー。
……もしかしてアタシたち、厄介事を抱えちゃった……?
思い出2
部屋は快適で過ごしやすい。
一日3食付きで、ご飯も美味しい。しかもタダ同然。
一日中ゴロゴロしても誰も文句を言わない。誰もあたしを叱らない。
……もしかして、ここが天国ってやつ?
そっかーあたし死んじゃったかー。
……なにブツブツ言ってるの? 気味悪いわよ、シャル。
あんたたち、こんな天国に住んでてよく働く気になるね。
アンタと違って、アタシたちにはやることがいっぱいあるのよ。
それに私たちは、どうしても行かなくちゃいけない場所があるんです。
ふーん、みんな目的がちゃんとあるってわけかー。
……あたしは、ルクサントを出てから、フラフラしてただけだったなー。
そんな調子で、今までどうやって生活してたのよ……
フリーランスの騎士ってことで、まあ、いろいろかなー。おもに短期契約限定で。
あんた世間知らずっぽいし、どうせすぐクビになってたんじゃないのぉ~?
と思うじゃん? でもドラゴンとか
ゴーレムとかデカブツ倒しまくってかなり稼いでたんだよねー。
……そいえばアンタ、腐っても御子様だったわね。
日雇いってのが性に合っててさ。
ずっと同じ職場だと人付き合いとかクソめんどいし。
でも評判はよかったよ。やっぱ世の中、力と金だわー。
そんだけ腕に自信あるなら魔物討伐くらい手伝ってよね!
えー……この前、働かなくてもいいって言ったじゃん。
ここにいてもいいて言っただけでしょうが!
うえぇぇ、だまされた……ま、別にいいけど。
あ、でもあたし、大物の案件しか受けないからね。小銭稼ぎとかガラじゃないし。
有象無象の雑魚の相手とか弱小のすることだしね。そこんとこよろしくー。
……一生ゴロゴロしてなさい。
思い出3
よう! 同胞たち!
久しぶりに来てやったぜぇ!!
うっさい! いちいち声がでけぇーんだよ!
おう、オマエも来てたのか。相変わらずイラついてんな。
チッ、別にイラついてねーし。
アンタねぇ、せっかくオウガが来たのに……って、なに読んでるの?
<メンズナイツ7月号>だぁ?
男モノの雑誌なんか読んでんのか、オマエ?
なんとなく暇だったから。
それにあたしも一応、騎士だし。あーでも読まなきゃよかったわー。
え、どうしてですか?
この表紙の<白銀の天使>とかクッサイこと書かれてる騎士がさ、もうね、シャクにさわんのよ。
あぁ? 一体なにがだよ。オマエの好みじゃねーってか?
いや、顔はいいと思うけど。
むしろなかなかイケメン……ってそういう話じゃねーし!
この天使様さ、表紙インタビューで
『なぜ騎士を目指したのか?』って質問に、なんて答えてると思うよ?
さ、さあ……
『世界を救うためです』ですと。
アホかっ!!
一人でなにができるかっつの! 見込み甘すぎにも程があるだろ!
というか世界の定義ってなに!? どこからどこまでがあんたの言う世界なんだよと問い詰めたい!
お、おう……
騎士道とか正義とか、
そんな甘ったれたことで世界が救えるわけねーだろ!
そんだけデカイこと言うなら、
まず世界から争いをなくしてから
言ってみろってんだコラァ!
ハァ……ハァ……
なんかえらく感情移入してたけどさ――
もしかして、アンタも世界を救いたいって思ってた時期があったり?
っ……まぁ、小さい頃とかは、そこそこには……ゴニョゴニョ……
ふーん……
ほーう……
な、なによ、あんたら……
アンタ、いいやつね!
オマエ、いいやつだな!
う、ううううっさいわ!
思い出4
昔は世界を救いたいって思ってたシャルさん。ちょっといい?
そのネタ禁止! なんか鬱になるから!
シャルって昔からあの国の御子様だったの?
えーっと……御子になったのは数年くらい前だったから、割と最近かも。
そもそもあたしは、ルクサントの出身じゃないから。
なに、そうだったのか? ならオマエ、どこの生まれだよ。
ルクサントからだいぶ離れたとこにある農村。超がつくド田舎だよ。
へぇ~、そうだったのね。貴族とか騎士の名門とか勝手に想像してたわ。
……まあ本当は、どこで生まれたかなんてわかんないんだけどね。
え? それってどういう……
……孤児か。
そゆこと。物心ついたときにはもう村の孤児院にいたから。
ルクサントの大使が来たのはあたしが12歳のころだっけかな。例の預言のこと聞かされてさ。
んで、そのまま連れてかれて、訓練とか勉強とかさせられたわけ。
エリート教育ってやつね。
とにかく自由を制限されてさ。ほんと地獄だったわー。
ま、おかげで孤児院には多額の寄付金が送られたけど。
だがオマエ、御子やめたじゃねぇか。その孤児院は大丈夫なのかよ?
うっ、それは……
一度くらい顔だしたら? きっと心配してるんじゃないの?
いや、でも……御子やめたなんて言ったら絶対怒られるし……この歳で叱られるとか屈辱だし……
それに格好つかないっていうか……御子やめたことに後悔はないけど、落ちぶれたと思われるのもなんかシャクじゃん?
もう何年も帰ってないからあたしのことなんか忘れてるって。だから帰っても意味ないわけよ。うん、ないない。
……オウガ。
へっ、やっちまうか、キャト公。
アタシが許す!
おっしゃあ!
オウガは、その豪腕でシャルロットを肩に担いだ!
ぎゃああ、なにすんだコラァ!
降ーろーせぇぇー!!
身内は大切にするもんだぜ。会えるうちに会っておけ!
それじゃあシャルの実家に連行――じゃなかった。出発するわよぉ~!
チクショーー! テメーらあとで覚えてろ~!!
思い出5
へぇ~、ここがシャルの故郷ね。のどかでいいところじゃないの。
ううぇぇぇ~~……ほんとに来ちゃったしぃ……
さ、ご実家に着きましたよ、シャルさん。
ガハハハ! ここまで来たら腹くくっちまえ!
チッ、人ごとだと思ってからに!
エリィ
あっ! シャルお姉ちゃんだ! わーい!
どわぁ!?
ティム
先生~! シャル姉ちゃんが帰ってきたよ~!
ティム! エリィ!
ちょ、待ちなさいっての! まだ心の準備がぁ~~!
おお、シャルロット! お前なのか!
た、ただいま、先生。久しぶり……
久しぶり、じゃないわい! 手紙の一つも寄こさんか!
ずっと心配しておったんじゃぞ?
ご、ごめん。あたしも忙しくてさ……
……まあ、無事な姿を見れただけでもよかったわい。
ところで御子様の務めはええのか?
ふぁっ!?
え、えーっとぉ~、今は、その、
お休みをもらってるかんじ?
ほうほう、そうかそうか。
なら、お供の方も一緒に今日はゆっくりしていきなさい。
い、いや、もう戻らないとだし!
こう見えてスケジュールが詰まっててさぁ~……
シャル姉ちゃん!
また御子さまごっこしてあそぼうよ~。
いや、だからねー……
え~、たまにはあそんでよぉ~。
いいでしょ~? おねがい~~!
うっ! ……わ、わかった!
わかったからそんな純粋な目であたしを見るんじゃない!!
はぁ~……それじゃあいくよ。
いざ立ち上がれ、兵たちよ!
<光焔の御子>の名のもとに、悪しき者どもを殲滅せよ!
わぁ~~! シャル御子さまだぁ~~!
よーし! 悪いヤツをやっつけろー!
……あ? もしかしてオレのことか?
滅せよ!
っておい!
ガキの遊びごときで真剣抜くんじゃねえよ!
あははは!
わーいわーい!
***
……なにやってんだよ、あたし。
無邪気に遊んでる場合じゃねーだろっつの……
結局、御子をやめたこと、言えませんでしたね……
このまま秘密にしてたら、あとが怖いんじゃないの。
……わたくし、時折、思うのです。
ん? 御子ごっこの続き?
世界とは全てが<嘘>なのです。真実はいつだって残酷です。知ることが幸せとは限りません。
人々が求めてるのは真実ではなく、安心できる優しい嘘なのです。嘘こそが人と世界を救うのです。
これが御子のわたくしが導き出した、最後の答え。嘘こそが真実――これが真理です。
さあ、みなさん、帰りましょう。わたくしたちのいるべき場所へ。
そこにある『真実』を求めて――
……主人公、やっちゃって。
主人公は、シャルロットの手を掴み、先生のもとへ歩き出す!
いーーやーーだーー!!
怒られるの怖いぃーー!
まだ死にたくないぃーー!!
思い出6 (友情覚醒)
なに、この光……? なんだか心が洗われるような……
はっ!!
そ、そんなもんであたしを改心できると思ったら大間違いだっつーの!
シャルロットは、ルーンの光から顔をそむけた!
どこまで抵抗するかっ!
ここまでのクズっぷりをみせるヤツぁそうそういねえぞ……
シャルロット、なにしとるんじゃ?
そろそろ夕飯の時間じゃぞ。
えっ、うん、今行く……
今日はビーフシチューじゃ。
お前の好物じゃったろ?
え、まじで!? おっしゃ~!
あたしビーフシチュー大好き~!
シャルロットがるんるん気分で席につき、ナプキンを取る――
が、それはナプキンではなく……
あ? なにこれ……手紙?
どうしてこんなもんが――っっ!!
手紙にはルクサント王家の封蝋が施されており、
封はすでに切られたあとだった。
シャルロットは青ざめた。そしてすべてを理解した――
……お前がその『ナプキン』を
取る前に、本当のことを言うとれば許してやろうと思ったんじゃがな。
せ、先生……もしかして……とっくに知っておられたかんじ?
うむ。
そ、そうなんだぁ……
ばっきゃもぉぉん!!
ぎゃあああ!!
わ、すごい声……
あんだけお世話になっておいていきなり辞めるバカがおるか!
この恩知らずめがっ!!
ふぇぇぇ、だ、だって……あたしだって好きで御子やってたわけじゃないし……
誰もが好きな仕事に就けると思ったら大間違いじゃ! 人生、これ我慢の連続なり、じゃ!
で、今はなにやっとるんじゃ。ちゃんと安定した職に就いとるんじゃろうな?
えっと、フリーランスの騎士、とか、やってたり……
このたわけがぁぁ!!
ひええぇぇ!!
そんなフラついた状態でこの先どうするつもりじゃ!
御子様が聞いて呆れるわい!
う……うるせー!!
アタシの人生はあたしのモンだし!
いちいち口出しすんじゃねー!
ああ!? なんか言うたか!
ナ、ナンデモナイデス……ゴメンナサイ、センセイ……
……まあ、お前にも思うところがあったんじゃろ。
ふぇ?
とりあえず、お前の納得がいくまでもがいてみなさい。
辞めたからには死ぬ気でやるんじゃぞ。
疲れたらまた帰って来なさい。お前の部屋は、いつも掃除してあるからのう。
うう……ありがと、先生。でも、あたし大丈夫だから。
ここにいるみんなのおかげで、うまくやっていけそうだから。
シャルさん……
もう、シャルったら……照れちゃうじゃないのぉ……
みんなが――あたしを養ってくれるから!
……え?
は?
飛行島は衣食住そろってるし、たまに魔物倒せばみんなから感謝されるし!
だから心配しないでよ、先生。
あたし、もう無理しなくていいし、働かなくてもいいんだから!
んなわけあるかーーー!!
は、た、ら、けーーー!!
まったく大したオンナだぜ……
運命に反逆せし聖間の瞳
思い出7
やっぱ、ここって天国だわ。働かなくていいし、ご飯もおいしいし!
働かなくていいわけじゃないわよ!
アイリス、シャルにも家事とか手伝ってもらったら?
じゃあ、洗濯とか掃除とか……
パス! あたしは腐っても〈光焔の御子〉下々のやる仕事なんてできない!
アンタ、御子やめてるでしょーが!
だから言ったじゃん。『腐っても』って……つーわけで、パス!
そもそも御子だからって働かなくていいわけじゃないからね……
思い出8 (神気解放)
この光……パス!
言っとくけど、あたしを丸め込みたいなら、
もっとわかりやすく丸め込むべきだっての!
例えば……
あたしを永久に養うと誓った契約書とか!
――。
だから何度やっても無駄だってば! パス!
――。
パスッ!
…………。
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