【白猫】ティナ(6周年)・思い出
ティナ・トピア cv.釘宮理恵 最強の血を受け継ぐ少女。 宿敵との決着をつけるため、決戦の地へと降り立つ。 |
2020/07/14
Original Horizon
思い出1
<はるか古代より続いてきた、永きに渡る戦い――
その悠久なる因縁にひとまずの終止符が打たれ、少しだけ後のこと――>
きたわねティナ!こないだはお疲れさま♪
キャトラちゃんもね。それに、皆さんも……
うん。本当に、お疲れさま。ティナちゃん。
……今回の戦いは、アンタ個人にとってもひとつの節目だったものね。
――<プレシャス・チルドレン>
水、風、大地万象を恣に操る、大いなる原初の力を受け継いだ存在――
それが私……らしい。
――この血に宿る力を目当てに、私は昔、ある邪悪なエルフにさらわれたことがある。
<子さらい>ナーペル。
あいつは私のほかにも数え切れない子供たちをさらって、<闇>のために利用してた――
私が幸運だったのは、あの日のジョカで――ヴィンセントおじさんにブラットおじさん、ファルファラさん――
そしてキャトラちゃんたちと巡り会えたこと――
……今回、ナーペルと決着をつけられて、本当によかったと思います。
……そうだね。
ティナちゃんは、たくさんの人たちを救えたと思う。
本当におめでと!お父さんやお母さんにはちゃんと報告できた?
ううん。まだ新婚旅行の最中で、どこにいるかわかんないし。
でも……いつかできたらいいな。
あらためて、今回の件、本当にありがとうございました。
……それと……ごめんなさい……
なにをあやまるのよ??
ナーペルに力を暴走させられて、みんなのことを危ない目に……
主人公さん……でも……
いーの!アンタもアタシたちも、いま元気ならそれでヨシ♪
私たちだって、ティナちゃんにたくさん助けられたわ。だからおあいこ。ね?
はいっ……!
そいじゃ……さっそく遊び倒すわよー!!
ついてきなさいティナ!おしくらまんじゅうとしんけいすいじゃくとカバディを同時にやるわ!
(カバディ……!?)
キャホホーウ!!キャホホホーウ!
大きな戦いを終えた反動で、キャトラのテンションがとどまるところを……!
えっとね、遊びたいのは山々なんだけど……
実は今日は、皆さんにお願いがあって……
お願い?
『振り返り』のお手伝いを、お願いしたいんです。
私が今日まで歩いてきた道のりを、あらためて再確認したくて……
ようするに、これまでの出来事をー緒にお話すればいいわけ?
どうしてまた?
えヘヘ、ちょっとね。
……オッケー。わけありみたいだし、トコトン付き合ったげる。
……ありがとうございます!よろしくお願いします!
まっかせなさい!思えばアンタとも長い付き合いだもの。
たとえ昨日の思い出だって、今日のことのように思い出させてあげるわ?
近すぎるよー。
思い出2
それじゃあまずは……コレから!じゃん!
ルーンレコーダー?……あ、さては!
レザールさんがプロデュースした演劇の舞台で、役者さんとして参加したときだね♪
正解です♪あの公演、ヴィヴィさんがちゃんと記録してくれていて。
クリスマスのときだったわよね。懐かしいわぁ……
……うん……
夜道でいきなりレザールさんにスカウトされて……
毎日毎日、みんなで必死に練習して……
ティナちゃんもみんなも、本当に真剣だったものね。
内心、ちょっと不安でした。お芝居なんて生まれて初めてだったから。
けど、役者さん以外にも、見えないところから舞台を支えてくれる人たちがたくさんいて……心強かった。
ふふ、アタシの人脈がなせるわざだったわね♪
みんなで力を合わせて、お客さんにも喜んでもらえて……本当に嬉しかったなぁ。
公演が終わってからも、レザールさんから教わったたくさんのこと……ずっと心に残ってるんです。
そういえばレザールったら張り切っちゃって、いろんなこと語ってたわねぇ……
……どんなのあったっけ?
うん。たとえばね、公演が終わるまでは、普段から善い行いを心がけること。
観客を感動させようって人が、素行が悪かったらダメだって。そういう空気はどこからか、舞台にもあらわれちゃうから。
本番が終わっても、そのことはいつも意識するようになったんだ。
ン!よい心がけね!
うん。素敵なことだと思うわ♪
いつかまた、みんなでお芝居ができるといいわね。
私もいつかやってみたいな。あのクリスマスの舞台とは、またきっと……違った形になると思うから。
ふぅん?
いろいろ経験してきて、たくさんの人と関わってきて、ふと思ったことがあって。
人の言葉には、その人が重ねてきた経験や想いが滲む、って。
だからきっと、もうー度『ほわいときゃっつ』の皆さんで集まって、同じお話を演じたとしても……
みんながそれそれ……もちろん、私も……成長を積んできた今なら――
演じる舞台もきっと、大きく姿を変えるんじゃないかなって。
――うん、そうだね。いつか観てみたいな。
アタシも!アンタの名演っぷりで、いつかレザールのド肝を抜いちゃえ!
思い出3
ほかに印象的な思い出は、やっぱり……
茶熊学園!!
よっね~♪
ティナちゃんは入試成績トップで、新入生代表だったよね。
学校に通うの初めてだったので、受験勉強に気合い入っちゃって……
アンタ、意外とお勉強できる子だものねぇ。
意外とって、どういう~~??
でも、そっか……
……入学してから、もうこんなに経つんだ。
あの頃は、ぴかぴかの制服に袖を通すたんびにわくわくしてたなー……
今日は、どんなー日が始まるんだろうって。
ふふ♪初めてクラスメイトができた時、どうだった?
なんだか、不思議な感じでした。年齢も経歴もばらばらで。
友達なんだけど、時には何かを競うライバルで。
ずっとー緒にいるから、兄弟みたいでもあって……
……でもいまは、そういういろいろぜーんぶひっくるめて、大切な人たちって感じです。
今度、クラスみんなでハイキングに出かける約束もしてるんですよ。
ふふ、仲良しなんだね♪
ほかはともかく、ネモとかレインがよくすんなりオッケーしたわね?
生徒会命令で♪
職権乱用すなー!
乱用じゃないもーん♪よりよい文化的活動のためだもーん♪
でも、そっか。こないだエレノアに引き継ぐまで……
アンタはしっかり、生徒会長を務めあげたわね。
ううん。アイシャさんやゲオルグさん、シャルロットさん、他にもたくさんの人たちが支えてくれたから。
それだけじゃないわ。
ティナちゃん自身が、学園やみんなのことを真剣に考えて取り組んだから、しっかりやり通せたんだよ。
そうね。最初はちょーっと頼りなかったケド……
いつの間にかすっかり立派な会長さんになって……アタシも頭が高いわ。
それを言うなら鼻だよ……
生徒会長になってみて……私、大事なことをーつ、身をもって学びました。
どんな?
責任です。
学園を、生徒のみんなを……絶対守るんだっていう、責任感。
いままで、お父さんやお母さん、大人の人たちから守られるばかりだった私ですけど――
何かを守ることがどんなに大変か、ちょっぴりだけ、わかった気がしました。
……うん。
私たち三期生も、もうすぐ校友ですけど……
――悔いのないように、残りの学園生活も精ー杯、楽しみます!
思い出4
わ、いつの間にか真っ暗……
思い出話をしてると、時間があっという間よね。
あ、花火の音……
どこか近くの島で、お祭りでもやってるのかしらん?
……そうだ!花火といえば――
みなまで言うなのワイハの島ね!
ぴんぽーん♪あの夏も、みんなで浜辺でバーベキューしたり、花火を見たり……楽しかったなー。
観光地のはずのワイハの島が、悪い大人の人たちに裏から支配されていて……
ヴィンセントやブラット、ファルファラとー緒に大立ち回りだったわねぇ。
とんだバカンスだったよね。
最後はちゃんと悪い人たちを倒して島を平和にできたからよかったけど……
そのあと、みんなでたくさん遊んだよね。
はい。危ない思いもしたけど、楽しい思い出だってたくさん残せました。
だから私にとっては、大切な夏の思い出なんです。
でもね……あの日、思ったんです。
ん?
……大人の人って、汚いなって。怖いな、って。
お金がほしいから。地位がほしいから。欲望を満たしたいから。
自分だけのために、他の人を平気で不幸にできるなんて……本当に嫌だなって思った。
…………
けども、サ。
アンタの周りの大人は違うでしょ?
うん。もちろんっ!
ヴィンセントさんは、たまにちょっと気持ち悪いけど……
心の筋がピシっと通ってて、すごく頼りになる、かっこいい人。
ブラッドおじさんは、だらしないし過保護なときも多いけど……
どんなときでも真っ直ぐで、絶対に嘘をつかない、素敵な人。
ファルファラさんは、綺麗で、一緒にいると安心できて……
知らない誰かの痛みにだって寄り添える、誰よりも優しい人。
……最近、たまに……ベッドの中で考えるんです。私は将来、どんな大人になるんだろうなーって。
……想像はできた?
えヘヘ、ぜんっぜん。
でも、大人になるのは楽しみ。そう思えるんだ。
誰よりも素敵な大人の人たちが――
私のもうーつの家族が――私のそばにいてくれるから。
ふふふふふ。
ゆーってやろーゆってやろー♪ヴィンセントたちにゆってやろー♪
ティナにこお~んなベ夕褒めされたって知ったら、アイツらどんな顔するかしら~?
ええええええっ!?やめてやめてやめて、ぜったいやーめーてー!!!
キャトラったら……
思い出5
こーしてあらためて振り返ると、ティナとはいろんな冒険したわよね~。
ほんとだね~。あ、でも……
アマゾーナのときのことは忘れてないからねー?
ギルドの依頼を掛け持ちすぎて、私にお仕事回してくるなんて?
あのときはごめんあそばしたわ。
私たちの確認不足で……
なーんて、嘘です♪怒ってなんていません♪
アマゾーナの島ってたしか……島特有のソウルのせいで、女の人がむちゃくちゃ強くなっちゃうのよね?
うん。島の女王様と、男の人たちのリーダーが喧嘩したせいで――
……男の人たちは、十年間も閉じ込められてたんだよね。
はい。でも、すっごく悪いやつがなんか突然出てさて……
男の人たちと女の人たちの心が、よーやくひとつになったのね!
うん!リネアさんとファナさんとも力を合わせて、みんなで悪いやつをやっつけて――
……島の男女も仲直り。めでたしめでたし♪
いい話よねぇー……
ってなるかーい!
十年!幽閉されて!他人同士の!痴話喧嘩で!じゅうねんも!!
何回聞いてもぬぐいきれない理不尽さがアタシをさいなむわ!
いいじゃないキャトラ。丸く収まったんだから……
ぜったいよくいなよぅ……
でもね、素敵な光景だって見られたんだよ?
結ばれた人たちがいた。愛してるって、ようやく伝え合えた人たちがいた。
時間の流れには何も逆らえなくて。たくさんのものが失われて、消えていくけど……
それでも、十年たっても消えないものがあるって、教えてもらったんだ。
だからあの日のことも、私の大切な思い出。
リネアさんやファナさんともお友達になれたしね♪
でも十年……
それは、うん。
思い出6
……本当に……
本当にたくさんの出会いがあって、たくさんの冒険をしてきたんだね。
そうだね。でも――
ええ。世界はまだまだ広いし、出会ってないひとだって山ほどいるわ。
アタシたちも、それにアンタも――
冒険したのなんて、きっと、まだまだ世界の切れっ端のそのまた切れっ端よ?
「キミはいずれ知るだろう……己の内に眠る……破壊の……衝動を……
キミは破壊の申し子だ……♪箱の中は……狭いだろう……?ボクの元に来ないかい……
予言しよう……♪キミは世界に、すぐ飽きる……♪」
――っ!
「狭い、どうして、こんなところにいるの?
空も、大地も、海も、全部……!
狭い!狭い狭い狭いぃー!」
――ぁ――!
……!これって……!
出会ったときと同じ……霊神の欠片の力が……!
――ぁ、つうう!
主人公……おねがい!!
<――いや。
今度は、きっと――大丈夫。>
「ほぅら…………だから……言ったろう……?
君の、その力は……この世界の矮小さに……そぐわない……
世界は……こんなにも……狭くて……退屈だって……♪」
「……ち、がう……」
「……うん……?」
「冒険の日々が、教えてくれた……たくさんの出会いが教えてくれた……
世界は――」
退屈なんかじゃない!
ティナ!!!
……大丈夫。気を失っているだけみたい。
……きっとティナちゃんの心には、ナーペルの言葉がずっと残っていたのね……
……そっか。だから、それを振り払うためにこれまでの思い出を……
――
(……ここは……?視界が光に包まれて、なにも見えない……
でも、どうしてだろう……なつかしくて、温かい……)
「――――」
「……?誰か、いるの……?」
「――がんばったね――」
「……その声……お父さん……?」
「――ティナ――」
「!お母さん……」
「――強くなったな――」
ティナ!
大丈夫、ティナちゃん……?
はい、平気です。心配かけてしまってごめんなさい……
よかったぁ……
?どうしたの、ティナ?
ちょっとだけだけど、会えたの。お父さんと、お母さんに。
……夢で、ってコト?
ううん。あれはきっと、夢なんかじゃなかったよ。
がんばったねって。強くなったね、って。……褒めてもらえた。
……そっか。よかったね、ティナちゃん。
もう、平気……?アンタに宿る、その力……
うん。もう二度と……暴走なんて、させない。
じゃないと――次、お父さんとお母さんに会ったとき、叱られちゃうから。
<――もう大丈夫。だって世界は、こんなにも広い。
だから私は、歩き続けるんだ。
大切な人たちと、一緒に――>
覚醒絵・覚醒画像
ティナ・トピア
その他