【白猫】ティナ(クリスマス)・思い出
ティナ・トピア CV:釘宮理恵 最強の血を受け継ぐ少女。 幼い頃からずっと、サンタを信じている。 |
2016/11/30
メインストーリー
思い出1
みなさん、メリークリスマス♪
メリークリスマス♪ そわそわ……
どうしたの猫ちゃん?
ほら、あるでしょ。クリスマスといったら……
プレゼント?
そうそれよ! ちょうだい!
えー、ないよ。私、どっちかというともらう側だし……
それに、プレゼントするならその人が本当に望むものじゃないと。
アタシは食べものならなんだっていいのに……
そういうアンタはどうなのさ。ちゃんと望んだものもらえてるの?
もらってるよ。毎年かかさず。
ご両親から?
はい。今年はお父さんから、亀のイヤリングを――
お母さんからは鶴のイヤリングをもらいました。
一対のアクセサリーで、長寿の願いが込められてるんですって。
わざわざプレゼントをふたりで分けなくてもねえ……
ふふ、相変わらず仲良し夫婦ね。
な、なんだか照れちゃいます……
あれ? でもさ、アンタの両親って世界中を新婚旅行中だったわよね?
そんなんで、どうやってプレゼントが届いたのよ?
う~ん、わかんない。いつの間にか布団の上に置いてあったから。
たぶん、空を飛んできたんだよ。
そんなことかでき……るんだったわねアンタのご両親。半信半疑たけども。
まるでサンタさんね。
えっ!? 見たことあるんですか!
い、いえ、ないけど……
そう……なんですね……
なにその反応?
だって私……サンタさんに会うのが小さいときからの夢だから。
毎年、枕元に靴下を置いたり、メッセージを置いたりしてるんだけど……
なかなか来てくれなくて……
……今年は会えるといいわね。サンタさん。
はい。信じてます♪
思い出2
――某所
『ほわいときゃっつ』の関係者が集まり、クリスマスパーティを行っていた。
わー、この料理美味しそう♪ これってターキーっていうんだよね。
ちょっとアンタ! さっきから食べてばっかじゃないのよ!
育ち盛りだからしかたないじゃん。
そういう問題なのかしら……
lやあティナ、楽しんでるかい?
あ、レザール座長! その節はどうも。
lあれから演技のほうは? もし、興味があれば次の公演にも……
そうですね……考えておきます。
ふふふ、すっかり女優さんね。
うぅ……ティナ、ちょっとこっちきて……
どうしたの猫ちゃん? お腹痛いの?
食べすぎたみたい……
私にあんなこと言っといてそれぇ?
ごめん……お笑いぐさよね……みんなに合わす顔がないわ……
だからその……お願い……胃薬を買ってきて……
えー……なんで私が……
こんなこと頼めるのは……大食い仲間のアンタしかいないのよ……
大食い仲間って……もう。わかったよ。
じゃあ、ちょっといってくるから。場所を教えて。
***
うーん……さっきもこの角を曲がったような……
もう! 猫ちゃんの描いた地図、ぐちゃぐちゃでなにがなんだか……
よっ、お姉さん。お困りかい?
へっ? あ、うん……ちょっと道に迷って……
ねえ君、<黄色い豆の木>ってお店知ってる?
あー、その店ならもう閉まってるよ。なに、プレゼントでも買いにきたの?
ま、まあそんなところ……
そう落ち込むなって。じゃあさ、サンタにでも頼んでみる?
えっ……?
実は俺、サンタに会ったことあるんだよね~。
ほ、ほんとに!? どうやったら会えるの?
ま、ちょっとしたコツがあるんだ。
なにそれ! 教えて!
へえ……あんたは疑ったりしないんだな。
ん?
はは、なんでもない。
いいぜ、教えてやる。俺についてきな。
思い出3
じゃーん! 我が家へようこそ!
へー、けっこう広いんだね。
そりゃ、今日は俺以外誰もいないからな。
クリスマスなのに?
いつものことさ。両親はよく俺をほったらかして、どこかに遊びにいく。
俺よりも旅行のほうが大事なんだろうよ……
そんなことないよ! 子供を大切にしない親なんているはず……
…………まあいいさ。それより、サンタを呼ぶコツを教えなきゃだな。
う、うん……それでどうするの?
そうだな……まずは靴下を手で編むところからかな。
はあ? なんでわざわざ……
あれ? 靴下を単なるプレゼント入れだと思ってる? そりゃおかど違いだよ。
サンタは細かいところを見てるもんなんだ。俺たちは試されてるのさ。
そういうもんなの?
ほらほら、つべこべ言わずにやってみ。毛糸と編み針、そこにあるから。
は~い……えっと、たしかこういうのってまず輪をつくってそこに糸を通して……
ってあれ? 輪が3つに……
ああ、ダメだって! それじゃ絡まっちゃうよ!
ぐうう……あーもう無理! 私、編み物とか苦手!
女の子なのに?
うるさいなー。ねえ、これ以外にサンタさんに会う方法はないの?
うーん、だったら睡眠だな。
すいみん?
サンタは子供が寝静まったころにやってくる。
かといって、寝てしまってはサンタの姿をおがめない。
じゃあ、どうするの?
寝たふりをするのさ。バレないように、完璧にな。
なんだかむずかしそう……
それなら練習するかい? 俺がサンタ役をやるから、お姉さんはそこのベッドで寝たふりな。
うん……やってみる。よっと。
寝心地はどう?
ふかふかしてて気持ちいい~♪
よし、準備は整ったな。
それじゃ俺はいったん外に出るから窓の鍵だけは……
お姉さん?
…………すぅ……すぅ……
お~い……
思い出4
はあはあ……待ってよ。何する気? 突然、街に連れ出して……
サンタはなんといっても良い子のもとに現れる。だからこれから……そうだな……
おっ、ちょうどいいところに丸まった紙袋が。
はい?
ゴミはゴミ箱にってね。
ほら、お姉さんもやって。良い子ポイントを稼がないと。
ああ、そういうことか。よーし……
この通りはマナー悪いやつ多いからゴミには困らないぜっと……
空きビン2本ケット。
私のほうは……痛っ!? つう……指になんか剌さった……
ガラスには気をつけなよ。ゴミ拾いきつかったら、俺が代わりに……
いい。サンタさんに会えるまで頑張る。
あはは……
「ひいいっ!? やめてくれえええ!」
「うるせえ! さっさと金をよこせ!
娘のプレゼントなら、俺たちが買ってきてやるからよ~!」
なにあれ。たったひとりを大勢で……最低ね。
良い子チャ~ンス♪
えっ? ちょっと、そっちにいったら危ないわよ!
***
だ、だれかたすけてくれ……
ひゃはは! 誰もこね――
やい! その人から離れろ!
あん? なんだこのガキ?
僕ちゃん、正義の味方ごっこでちゅか? 後ろにいるのはお姫様かな~?
えっ? うしろ?
まったくもう……手伝ってあげるわよ。
その代わり、良い子ポイントは半分こだからね。
ヘヘ。足引っぱるなよ。
冗談。こんなやつら、一瞬で片づけてやるわよ。
はっ、そんなか細い腕でなにができるってんだ?
――この細腕は、てめえを壁ごと彼方まで……
あ、ダメだ。そんなことしたら悪い子になっちゃう……
なにをごちゃごちゃと!
ちょ、触んないでよ! この――
いてっ!?
やーい! こっちだバーカ!
ててて、こいつは空きビンじゃねえか……なんてもん投げんだクソガキイ!
またまだあるぞ! それそれそれー!
こらてめ、やめ、いって!?
ちぃ……タンコブできちまったよお!
悔しかったら追いかけてこい!
待ちやがれええええ!!!
さっ、今のうちに。
ありがとう。君たちは命の恩人だ。
いえ、私はなにも……
そうそう。感謝するなら俺にしてよね。
君……逃げたんじゃ?
この辺は俺の庭みたいなもんさ。
大人には通れない抜け道だって知ってる。
そっ……でも、無茶はダメだよ。心配したんだから。
俺はいつでもそばにいるぜ、お姫さま。
調子にのらない。
へへへ。
それじゃあ、ゴミ拾いを再開しましょうか。
君が散らかしたから大変だよ。
あれは不可抗力だってば~。
ふふふっ♪
思い出5
ちょうだい、ちょうだーい!
これこれキミたち、順番は守って。プレゼントは一人ひとつまでじゃからね。
あれは……? おじいちゃんがなにか配ってるみたいだけど……
お姉さん、よかったな。努力がむくわれたぜ。
えっ?
あの人がサンタだよ。
ええっ!?
ほれほれ、メリークリスマスじゃ♪
あ……
いいの? モタモタしてるとプレゼントなくなっちゃうよ。
う、うん! いってくる!
ほれほれ~……
あ、あの……!
ん? なんだいお嬢ちゃん?
その、私、あなたが夢でして、えっと……
おうおう、プレセントじゃな。
ほれ、最後の一個じゃ。運がよかったのう。
あ、いや……えっ? いっこ……
……俺のことは気にしなくていいって。
でも……
あ、<店長>いたいた。
お、おい、子供たちの前だぞ。その呼び方は……
待ってください……どういうことですか?
…………わしはのう……しがないオモチャ屋の店長なんじゃよ……
それで今日は……在庫品をプレゼントとして配っていただけなんじゃ……
そんな……サンタさんじゃ……
夢を壊してすまんのう……
いえ……
えっと……お姉さん。これは――
どういうつもり!
!?
私を……だましたんだね……
…………
なんとかいってよ!
――そうだよ! 俺はサンタに会ったことなんかない!
じゃあ今までのことは全部……
……悪かったと思ってるよ。でも……うれしくてつい……
えっ?
おっと、そろそろ撤退の時問じゃな。お嬢ちゃん、そのプレゼントは好きにしてくれ。
えっ、あっ、ちょ……
プレゼント……ね。
…………
アタシのお腹が治っちゃうくらい、帰りが遅いとおもったら……
なんとも言えない雰囲気ね……
思い出6 (友情覚醒)
…………
…………
はい、これ。
えっ?
欲しかったんでしょ……プレゼント。
べつに……
つよがんないの。
…………でも……俺は悪い子だし……
ううん、君は正義の味方……でしょ?
…………
いいから受け取って。私のぶんはサンタさんに頼むから。
……まだサンタを信じてるの?
君が信じさせてくれたんだよ……責任とってよね。
…………ありがとう。
<そのとき、あたりはルーンの光に包まれた。>
「ま、まぶしい……なにも見えない……」
少しだけ、わしの話を聞いてくれんかのう。
「声が……聞こえる……」
この街はその昔、サンタに会えるという言い伝えがあった。
クリスマスになると必ず、子供たちは願いを書いた手紙を枕元に置き、サンタが来るのを待ったという。
……そして、その期待に応えるようにサンタは現れた。
サンタは子供たちのために毎年たくさんのプレゼントを配り、街を笑顔でいっぱいにした。
――しかし、それも長くは続かなかった……
ある年。手違いにより、ひとりの少女にだけプレゼントを配ることができなかったのじゃ…
サンタを誰よりも信じていた子じゃったのに……
「…………」
そのことでサンタは信頼を失い……姿を消した……
今ではこの街でサンタを信じる子供は、誰もいない……
そんなとき、お嬢ちゃんのような子に出会えて本当にうれしかった……
「えっ……」
サンタを最後まで信じてくれて、ありがとう。
お嬢ちゃんと過ごした時間は夢にあふれていて、久しぶりに胸がいっぱいになった……
「あなたはもしかして……」
…………そろそろお別れのようじゃ……
「待って……」
このプレゼントはありがたくもらっておくよ。その代わり、お嬢ちゃんにはこれを……
さあ、受け取ってくれ。
「いかないで……」
ほっほっほっ。お嬢ちゃんが、信じていればきっとまた会えるじゃろうて。
今度会うときはちゃんと、靴下を編めるようになっとるんじゃぞ……
「サン――」
…………
どうしたのティナ? 独りでぶつぶつと……
あら? さっさまでそこにいた男の子はどこに……
さよう……なら……
ティナ? そのプレゼントは?
サンタさんからもらった。
ううん。正義の味方から……かな。ふふ……
<ティナが何かを探すように空を見上げると、一筋の涙が頬を伝った。>
メリークリスマス……
サンタを信じる少女 ティナ・トピア
その他
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