【白猫】ジュダ(6周年)・思い出
ジュダ・バル・アーウェルサ cv. その身に大いなる二つの存在の因子を宿す帝国軍第十三軍団大佐。 因縁に終止符を打つため、個人で参戦。 |
2020/07/14
Original Horizon
思い出
…………
あら、ジュダさん。こんにちは。
…………
ね……
ねてる……
寝ていない。
オハヨ♪
耳を澄ませていた。
わかってるわ。遥かなる英雄の声ってやつね。
ああ……
アンタも好きねえ。ここ来るたびにそーするじゃない。
ずいぶんなヘビロテね。
キャトラ……
ふ、そうだな。ヘビロテだ。
今回の戦いでは世話になったな。改めて礼を言う。
お疲れさまでした、ジュダさん。
疲れたのはお前たちの方だろう。
俺が合流する以前から、色々と大変だったと聞いた。
まっ、アタシらはなんやかんや、いつも大変だからね。
主人公なんかこの若さで腰をいわしちゃってるもの。
<いわしてはいない……!>
今朝、腰に手を当ててるの見たわよ。
<ちょっとキリリときただけ……>
心配だわ。あとで薬をぬってあげるね。
ふ……
?
お前たちの何気ない会話を聞いていると、心が癒やされるな。
……腰痛の話だけドモ……
地に足がついている話だ。それが、いまの俺にとっては心地いい。
まあ、アンタが穏やかでいられるなら、アタシたちもうれしいわ。
決着がついたおかげというのもあるのだろうな。
ジュダさんの、因縁……ですね。
長いあいだ巻きついていた鎖が、ようやく外れた気がしている。
……よかったです。本当に……
だが、戦いが終わったわけではない。
俺は、<帝国の棺>その責務を、これからも果たさねばならない。
国と、なにより……皇帝陛下のためにな。
……がんばりすぎて、腰いわさないようにね。
思い出
ほ~ねほねほねほねこっこ♪
ジュダのために骨をもってきたの。さあジュダ、遠慮なくガブリと――
…………
……どうした?
そのときキャトラはふと思った。
マンネリズム!
何をいっている?
ジュダにあげるものといえば、骨。アタシたち、ずっとそれじゃない?
ほかにも好物あるかもなのに、骨ばっかりあげてない?マンネリズムよ。
……確かに、いわれてみれば。
俺は満足しているが……
たまには別の食べものをあげたいわ。
……あれ。そもそもジュダって骨以外食べるっけ?
当然だ。もう何度も食事をともにしているだろう……
やっぱりアレね、骨のイメージが強くなりすぎちゃってるわね……
食生活はお前たちとそう変わらん。好き嫌いせず、何でも食べるぞ。
えらい。
だが、俺の本質は狼……肉食獣だ。肉が中心になる事が多い。
時々、狩りにも行くしな。
ヘー、なにを狩るの?
鹿、猪、熊、キジ……他にも色々だ。
仕留めた獲物をその場で料理し、無心で食らう。……実に満たされるぞ。
野性味があふれてるわね……
シメはもちろん、骨だ。たき火を見つめながらひたすらかじる。
もっとも満たされる時間だ……
やっぱり骨かあ……
思い出3
お前たち、いま忙しいか。
ぜんぜん。ヒマすぎてヒマおじさんになっちゃいそう。
(どういうこと?)
ならば、お前たちを食事に誘いたい。
めずらしいわね。アンタが誘ってくるなんて。
戦いで世話になった礼だ。俺なりに、お前たちをもてなそうと思ってな。
帝国にいい店がある。どうだ。
いくいく~っ♪
ちわ~ッス。
アラッ。どうしたのよアンタたち。
お呼ばれッス!
ジュダさん、お誘いいただきましてありがとうございます。
この子たちも誘ってたのね。
帝国なんて初めて行くッス。……ワクワクで眠れなかったッスよ。
ウチもウチも。でもジュダさん、ホントにご馳走になっちゃっていいんスか?
ああ。美味い料理をたらふく食わせてやる。
…………
……
お飲み物、お注ぎいたします。
あっ!ど、どうもッス!すみませんッス!
アンタいつまで緊張してんのよ。
……てか、なんスかこの店!セレブリティ満載じゃないスか!
そうだね。いつかジュダさんにお返ししなくっちゃ。
ヨユーッスね、アイリスさん。場にのまれてないというか。さすがッス……
こちら、ヒザン牛のステーキでございます。
シャトーブリアンね。やるじゃない。
シャトー……なに?さっきから単語がわけわかめだ。でも、果てしなくウマそう。
えっと、外側から使うから……ス、ステーキ用のナイフが……これ?あれ、違う?
ティナ、今日は貸切だ。作法など気にしなくていい。
思うまま、好きなように食べろ。
そ、そうですか?では、失礼して。……はぁ、おいし~い……♪
いつもながら、素晴らしいな。
言いつつ、やっこさんの所作は実に優雅ね……
(こんなに高級な店を貸切て……ジュダさんのお財布、大丈夫かな……)
持っていても使わないからな。それも気にしなくていい。
やべっ、聞こえてました!?すんませんッス!
足りなかったら追加でオーダーしろ。遠慮は要らん。
腹がちぎれるまで食え。
じゃ、じゃあ……ステーキのおかわり、お願いします……っ!
その意気だ。……ウェイター。いつもの骨を。
いつもの骨!?
思い出4
ジュダ様、お連れの方がご到着です。
連れ?
mやあやあ諸君。楽しんでるかい。
……お前を招いた覚えはないが。
mつれないなあ、ジュダは。なんでボクも呼んでくれないのさ。
なぜ食事会のことを知っている……
あなたは、確か……
m久しぶりだね、みんな。そしてこちらの皆さんは初めまして。
……友人のマシューだ。
獣人さんだ……あ、初めまして、クロカッス。
mみんなはジュダに力を貸してくれた人たちだね?
いえ、貸してくれたのはむしろジュダさんの方です。色々と助けていただきまして。
mそっかそっか~。あ、ウェイター、ボクにも同じものを。
(食べないだろう……)
m(いちおう、形だけはね)
お前には奢らんぞ。
mちぇっ。
お二人は仲良さげッスね。いつからの友だちなんスか?
m千年ぐらい前からかな。
えっ?
mふふ~ん、すごいでしょ。一番の友だちだよ。
(変わった人だ……)
mみんなはどうだい?ジュダと仲良くなれた?
ええ、ご覧の通り、ご馳走にまでなっちゃって。
mこう見えてもジュダは寂しがり屋な所があるからね。
おい……
m寂しそうにしてたら、かまってあげると喜ぶよ。
寂しそうに、ですか……
mー番わかりやすいのは、毛づくろいを求めてきたときかな。
…………
mあとはじっと見つめてきたとき。遊んでほしいっていうサインなんだよ。
おおかみの習性なのよね。
m他にもあるけど、聞く?いっとくけど、この話は超レアだよ。なんせボクしか知らない――
もういいだろう……!
自分、聞かせてほしいッス!
同じく!
mまずは……を……した時とか……あとは夜に……を……
な、なるほど~……
……自分だけの習性をバラされるのってメッチャ恥ずかしいわよね……
……ああ……
思い出5
<食事が一段落したところで、ジュダとマシューは席を離れ、外に出た。>
「君にはどんどん友だちが増えていくね。
コヨミちゃんと、タロー君だっけ?特に仲良しの。最近会ってるの?」
「ああ。夕口-に狩りを教えている。あいつは飲み込みが早い。」
「ふふ、そっか。」
「今日はやけに嬉しそうだな、皇帝陛下?」
「君が嬉しそうにしてるから。」
「…………」
「決着がついてよかったね。実はけっこう、心配してたんだ。」
「殺されるかもしれないと?」
「それだけの相手だったんだろ?」
「……仲間がいなければ、死んでいたかもな。」
「ねえ、ジュダ。久しぶりに、追いかけっこでもしようか。」
「何?」
「なんだか、やりたくなった。」
「本体に負担がかかる。やめておけ。」
「……捕まえてごらん!」
「おい……!」
「遊ぼうよ、ジュダ。」
…………
……
「ははっ。いい加減、本気出したら?」
「食後だからな。無理をすると吐き気を催す。」
「そんなにヤワじゃないでしょ、君は!
ボクを捕まえられなかったら、もう遊んであげないぞ!」
「まったら……
捕まったら、醜聞のーつが広まると思え……!」
「ははっ、いいね!さあ、おいでよ!ボクはそうカンタンには――
あっ……!」
「どうした!?」
<皇帝の脚から、煙が上がった。>
「ちょっと負荷をかけすぎたかも。」
「だからやめておけと……」
「…………」
「歩けるか?」
「……ジュダ。ボクね、最近よく考えるんだ。」
「……?」
「自分の最期について。」
「何を言っている……」
「どうしてだと思う?」
「……知らん。さあ、戻るぞ。」
「延命にも限界があるから?それもある。実際に、その時はもう近いのかもしれない。」
「やめろ。」
「でもー番はね、ジュダ。
君にはもう、たくさんの仲間がいるからさ。」
思い出6
「もしボクがこの世からいなくなっても、君は――」
「お前は死なせない!」
「!」
「死なせるものか。どんな手段を使ってでも、俺はお前を生かしてみせる。」
「どんな生き物にだって終わりはあるんだよ。」
「俺にはお前が必要だ!だから、そんな事を言うな……」
「そんなに思いつめないでよ。誰だって、ふと死について考えたりするだろ。
ただ、それだけさ。別に今すぐ死ぬわけじゃない。」
「それは、そうだが……」
「ボクのことになると途端にアツくなっちゃうの、ホント変わらないね。」
「……すまない。」
「ふふ。ボクもまだまだ、君といたい。だから頑張って生きるつもりだ。
ジュダのほうこそ頼むよ。これからも働いてもらうつもりなんだから。」
「わかっている。……友よ。」
やっと見つけた!アンタたち、こんなトコでなにしてんのよ!
食後の運動だ。
あら……それは大事ね。
みんなと話したんスけど、これから二次会行きません?
これでお別れするのは、なんだかもったいないので……
ああ、俺もそのつもりだった。店は予約してある。無論、貸切だ。
さ、さすがオトナの男……
m……みんな。これからもジュダと仲良くしてあげてね。
え?はい、それはもちろん。つーか、こっちからお願いしたいッス。
m主人公たちも。ジュダは寂しがり屋だから。
またお前は……
♪
mお、これがうわさの。
……その光もうれしいが。
<ジュダは、プイと横を向いた。>
あ!これって……
毛づくろいしてほしいって!アンタたち、集まりなさい!
ジュダをワシャワシヤするわよー!
ワシャワシャはやめてくれ……
mふふっ。
覚醒絵・覚醒画像
忠誠の弔旗 ジュダ・バル・アーウェルサ
その他