【白猫】オズマ・思い出
ルーンマグナムの退魔士 ☆★☆オズマ☆★☆ cv.関俊彦 <ルーンマグナム>を装着した謎の多い男。 タイミングに恵まれている。 | ||
2015/09/30 |
Brave The LionⅡ
思い出1
三本の赤いバラ――
――情熱的な愛の告白。受け取ってくれるかい?
多少の勝算があってするものだと思うけど。求愛って。
未来の可能性は決してゼロにはならない――
――なら、どんなに分か悪くとも、自分の信じた目に張りたいもんだろう?
言い慣れてるわね。
キミに成長させられたのさ。セラちゃん。
ウソばっかり。バラなんてもらうの初めてだと思ったけど?
なんてこった。オレはいつでも心の中で、キミに花束を差し出してたのに。
あたしに見えないんなら、それは現実の事象じゃないわね。
ヒュ~♪それはセラちゃんの悪いクセでもあるぜ?
ご指摘は結構。自分でもわかってますから。じゃあね。
今度また、ゆっくり、な。
前にも言ったと思うけど、仕事とプライベートは切り離しているから。
***
闇に溶ける黒色の飛行艇。
速度を重視した流線型のそれが、夜の荒野に静かに停泊している。
遅いですよ~。
仕方ねえだろ~?美女たちが中々逃がしてくれねえんだからよ~。
ハイハイ。
おい、なんだその返事?教育がなっちゃいねぇな。
上司が上司なもんで。
ヒュ~♪ 嬉しいぜジョニー。いっぱしの皮肉を言えるようになってくれたな~♪
おかげさまで。じゃあ、乗ってください。すぐに出しますから。
……ホントは行きたくないんですけどねぇ……
おめえは連れてくだけなんだから、別にいいじゃねえか?
だからですよ。心配して待ってる方が精神的にしんどいです。
なら心配なんかやめて、呑気にしてりゃあいいだろ~?
それを出来るようにするのが、今後の課題ですよ……
<二人が乗り込むと、飛行艇は静かに地面を離れ、月だけの浮かぶ空へ消えてゆく――>
思い出2
次は~<ワスカ>~<ワスカ>~
着いた?
ちゃんと聞いててくださいよ。『次は』って言ったでしょ。
じゃあ……今いるここはどこだ?
<ワスカ>の手前です。
その答えはズルだろ~?正確に言えよ~。
じゃあ、到着までの時間稼ぎで<ワスカ>の説明をしますから、だまって聞いててくださいよ。
ワスカ島があるのは、連邦領の北の端です。ほとんど境目くらいの。
人口二万五千人。他国との交流も限定的で、実情は謎に包まれてますが――
――生産性などが、人口比率から考え、異常。奴らの関与が疑われます。
オッケ―、十分だ。
あれっ? いつの間にパラシュート装着したんですか?
聞きながら。そんじゃあ、ちょっくら行ってくるわ~。
……反対なんですよねえ。あなたがわざわざ直接出向くシステム。
だったら偉くなりなよ。オレよりも――なっ!!
……無理だってわかってて言うんだもんなあ……
***
――さ~て、と。がんばって働くとしますか。
思い出3
……ふ~ん…………まぁ、町だな……見たとこ、な~んてことのねえ……
!?あなた、ヨソ者ねっ!?
お?
堂々と通りを歩いて、何考えてるのっ!早くこっちへ来なさい!
お、おぉ~~~?
***
……ここなら誰もいないわね……
なんだいお嬢ちゃん?強引なのは嫌いじゃないが、にしても――
帰って!
ん~?
ここはあんたみたいなニヤケ面した男が生きられる国じゃないのよ!''
早く帰りなさい!誰にもみつかる前に!いいわね!''
おい、お嬢ちゃん……!
………………へっ……ヤル気が出るねえ……
***
<人々が黙々と農作業をしている……>
働け!月が白くなるまで!闇夜のうちに、出来るだけ多くの『ワスカの葉』を収穫するのだ!''
逃げようなどとは夢にも思うなよ!お前たちの手足にはめられた<ギアスリング>の中の<闇>が、たちまち位置を知らせる!
なんならその場で、……ボン!だ!
それが嫌なら働け!死ぬまでなぁ!はははははは!
<粗暴な男の声が、機械的に作業を続ける人々の頭上を通り過ぎる……>
ううっ……!
!!大丈夫!?
あぁ~?ガキィ?倒れれば容赦するとでも思っているのか?
立て!!
怒鳴ったってどうにもならないでしょうが!少し休ませてあげなさいよ!
ああ?誰に口を利いている?教えてやろう……お前のような生意気な奴が……
一番最初に死ぬんだよっ!!
!!
!?なんだ貴様!!
あんたは……!?
教えてやるぜ。お前さんみたいな増長した阿呆が……
一番最初に痛い目見るってな!!
思い出4
……余計なことをしてくれたな……
……ん~?
あんた、よそ者だろう。好奇心で首を突っ込まれては困る。
…………
<闇>に、歯向かうだけ無駄だ……この世の真理なのだから……
んなことだれが決めたかねぇ?
原初の昔から、決まっていることだ……
そんなのわからないじゃない!
お嬢ちゃん?
人間ってもっと自由なはずよ……!こんな、飼い殺しの暮らしが決められたことだなんて……!
納得がいかないわ!
個人の納得など些細な問題に過ぎん。
へぇ。じゃああんたは、いまの暮らしで満足してるってワケだな?
……出て行け、よそ者。吊し上げないだけ有り難く思え。
へ~い。
あたしも!
それが何を意味するかわかっているのか?
ええ!ようやく守れるってことよ、人間の尊厳をねっ!
…………
***
……じゃあ、手足のソレ、<ギアスリング>っつったか?そのせいで、常に監視されてるわけだ?
そうよ。だから……あたしのことも、じきにバレるわね。
そしたらどうなる?
一度見たことがあるわ。リングの中の闇が膨れ、その人を飲み込んでしまうの。
…………
……あ~あ……短い人生だったなぁ……
にしちゃあ、見事な啖呵だったじゃねーの。
まあ、ね……溜まってたから、さ……
…………もっといろんなこと、したかったなぁ……
色んな服を着て、おいしい物を食べて、別の島にも行って、恋をして……
……う…………うぅ、うぅうぅぅぅ…………!
夜明けまで――猶予がある方に、オレは賭けてみるぜ。
……?
お嬢ちゃんにも相乗りを勧める。今夜のオレは、絶好調だ――
思い出5
き、貴様、何者だ!?
夜更かしはよくねーぜ、オーサマ。
え、衛兵っ!!
のみなさまは、そろって実家に帰ったそうだぜ。
なあ、なんだっけ、あの、リング?どうやって止めるか教えてくんない?
フン、何を言うかと思えば……
教えてくんないの?
知ったところで無意味だ!機能は失おうとも、込められた<闇>が消えるわけではない!
な~るほど、やっぱそーゆーことかい。
……?貴様、どこかで見た面だと思えば……<白眼の狗>か!
帝国の手先め……!我ら<闇>信者を狩り出す魂胆か!
手先じゃねーって。ま、仲が良いだけ?ほんとかどーかはともかくとして。
すんなりと事が運ぶと思うなよ……この私も、あのお方から……
力ヲ<混ゼテ>頂イテルノダッ!!
<闇>ハコノ世ノ源!悪シキ意志!人間が打チ勝テルモノデハナイッ!
よくないねぇ~……そういう決めつけはよ……!
<オズマのルーンマグナムが、高音を響かせてエネルギーを充填する……!>
ヌゥッ!?
オレっちは知ってんだな~。<闇>に勝る、人間のだった一つの武器ってヤツを。
ソンナモノ……存在シナイィィ―――!!!
あるある。あるって。前向きな<意志>、あるいは<精神>、またの名を――
<ルーンマグナムから放たれる莫大な量の光が、悪しき存在をかき消していく――>
グアァァァァ……!
根性。
丁度終わった……俺はまた、タイミングを逃したのか……
そーでもねーぜ、ドンピシャ。セラちゃん、頼んでたの、持ってきてくれたかい?
花束に指示書を入れておくってどうなの?
ただの封筒よりシャレてるだろ?
処分に困ったわ。
あらら……
またあそこへ行くのは、結構大変だったぞ。あいつに飛行島を出してもらって。
ほら。<吸引のルーン>よ。
これこれ、こいつよ。
それを使うの?あんまり気持ち良くないわね。
ま、そー言わないでさ。出し惜しみするほど、人間にゃ余裕がねえんだから――
***
……礼を言わなければならないのだろうな……あの男に……
いらないそうだ。
あの、あの人は、いまどこに!?
行った。
そうですか……
忘れた方がいいわよ。間違っても憧れちゃダメ。
はぁ……
そうそう、これも伝えておこう。
この国が、正式に連邦に加盟するように動くと言っていた。その方が良いだろうと。
えっ……!?あの人、何者だったんですか……?
チョビヒゲだ。中々見ない、良いチョビヒゲだ。
思い出6
……これでいいの?
おっ……消えてやがる!やっぱりだぜ!いや~、ありがとな!
あの、そのルーンに蓄えられてたのって、<闇>ですよね……?
ま、な。……ん?もしかしたら、アイリスちゃんも出来るのか?
はい、全ては無理ですが……
おぉ~!それはすげえ!いや~、いい味方を得ちまったもんだぜ!
なあ、主人公。いまの光、あと百回くらい頼んでもいいか?
いくらなんでもそれは無理よっ!''
ケチケチすんなよ~?
ケチじゃないわよっ!それにね、オズマ!ワケも話さないで、いきなりなんなわけ!?なんでルーンの光が欲しかったの!?
そのヘンはい~じゃないの、なんとなくでさ~。
良くないわ!ちゃんと話してくれないんなら、百回どころか、次はもうお断りよ!
えぇ~~~?……しょうがねぇなぁ。じゃあ、話すけどよ……
***
あ、おかえりなさい。どうでした?
切り札を得たカンジだな~。
それは良かったじゃないか。
あれ、待ってたのかよ?今回の仕事は、もう全部終わっただろ?
なら、次の仕事があるかと思ってここで待ってたのよ。
一々呼び出されるのも、妙なやりとりをさせられるのももう御免だわ。
不評だったか~……出発前のああいう雰囲気、オレはすげー好きなんだけどな。
法王様、一回国に帰ります?あ、やべ、呼んじゃった。
お~い、ジョニーこの野郎!
すんませ~ん。
こいつらならいいけどよぉ……あ、セラちゃん、どう?オレのこと尊敬する?
……ふ~ん?ってカンジ。
俺も一旦そんなカンジだ。
くぅ~……!相変わらず最高だな、おめーらは……!
よし、ジョニー!このノリのまま次行こーぜ!
次どこにします?
テキトーにリストめくって止まったとこでいんじゃね?
いいかげんねえ。いつもそんな風に決めてるの?
前向きなノリが究極の武器だぜ?<闇>に対抗するにはよ!
なるほど!なら俺も乗っかるぜ!
あなたには向いてないわね。
てなわけでGOだジョニー!
出発しまーす!
――戦士たちを乗せて、漆黒の飛行艇が、再び空の彼方へ消えていく――
現場の法王 ☆★☆オズマ☆★☆
その他
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